高松宮記念 (競馬)

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高松宮記念
Takamatsunomiya nobuhito.jpg
高松宮宣仁親王(1905-1987)
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中京競馬場
創設 1971年6月27日
2014年の情報
距離 芝1200m
格付け GI
賞金 1着賞金9500万円[1]
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(指定)
負担重量 定量(57kg、牝馬2kg減)
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高松宮記念(たかまつのみやきねん)は、日本中央競馬会(JRA)が中京競馬場で施行する中央競馬重賞競走GI)である。

正賞は名古屋市長賞、名古屋競馬株式会社賞、日本馬主協会連合会会長賞、グローバルスプリントチャレンジ賞[1]

概要[編集]

春の古馬短距離路線のチャンピオン決定戦であるとともに、春のGI競走シリーズの始まりを告げるレースともなっている[2]

4歳(現3歳)以上の馬による重賞として1967年に創設された「中京大賞典(ちゅうきょうだいしょうてん)」が、本競走の前身[3][4]。1970年に高松宮宣仁親王から優勝杯が下賜された[4]のを機に、1971年より「高松宮杯(たかまつのみやはい)」に改称[3]のうえ新設[4]。同年より中京競馬場に新設された芝コース[4]の2000mで、夏の中京開催を飾る中距離の名物競走として施行していた[3]。この間、1984年にグレード制が導入された際、GII[注 1]に格付けされている[4]

1996年に中央競馬の短距離競走体系が改善・整備され、本競走は距離を芝1200mに短縮のうえ施行時期も5月に変更し、GI[注 1]に格上げ[3][4]。これにより、中央競馬のいわゆる「中央場所(中山・東京・京都・阪神)」以外の競馬場で初めて行われるGI競走[3][4]として、春の短距離王決定戦に位置づけられた[3]

その後、1998年には現名称に改称[3][4]され、2000年には施行時期を3月に変更[3][4]。競走条件も「5歳(現4歳)以上」に改められた[3]

2005年に創設された国際スプリントシリーズ戦「グローバル・スプリント・チャレンジ」に2011年から構成レースのひとつとして加わり、2013年まで第2戦(2014年は第3戦)として行われている[3]

外国産馬は1989年から、地方競馬所属馬は1996年から出走可能になった[3]ほか、2001年からは国際競走となって[3][4]外国馬も出走可能になった[3]。2007年より国際GIに格付けされている[4]

競走条件[編集]

以下の内容は、2014年現在[1]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上(出走可能頭数:最大18頭)

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(出走資格のある馬のみ)
  • 外国調教馬(9頭まで、優先出走)

負担重量:定量(57kg、牝馬2kg減)

JRA所属馬の出走権[編集]

JRA所属馬は同年に行われる下表の競走で1着となった馬に、優先出走権が付与される[5]

競走名 競馬場 距離
阪急杯 GIII 日本の旗阪神競馬場 芝1400m
オーシャンステークス GIII 日本の旗中山競馬場 芝1200m

上記のほか、レーティング順位の上位5頭、および外国で行われたグローバル・スプリント・チャレンジ対象競走で2着以内となった馬にも優先出走権が付与される[3]

その他のJRA所属馬は、以下の条件で出走馬を決定する。

  • 「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI(JpnI)競走の収得賞金」の総計が多い順

地方競馬所属馬の出走資格[編集]

地方競馬所属馬は同年に行われる下表の競走で2着以内となった馬に、優先出走権が付与される[6][5]

競走名 競馬場 距離
阪急杯 GIII 日本の旗阪神競馬場 芝1400m
オーシャンステークス GIII 日本の旗中山競馬場 芝1200m

上記のほか、外国で行われるグローバル・スプリント・チャレンジ対象競走のいずれかで2着以内となった馬も本競走に出走できる。

賞金[編集]

2014年の1着賞金は9500万円で、以下2着3800万円、3着2400万円、4着1400万円、5着950万円[1]

コース[編集]

中京競馬場の芝コース、1200mを使用。

向正面のやや第2コーナーよりの地点からスタート[7]し、スタート直後は緩やかな上り勾配。その後第4コーナーを過ぎるまで、高低差3.5mを一気に下る[7]。ゴールまでの直線は412m[7]あり、残り約350m地点から高低差約2mの上り勾配が待ち構える[7]

歴史[編集]

  • 1971年 - 4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走「高松宮杯」の名称で創設、中京競馬場の芝2000mで施行[3]
  • 1984年 - グレード制施行によりGII[注 1]に格付け[3]
  • 1989年 - 混合競走に指定され、外国産馬が出走可能になる[3]
  • 1996年
    • GI[注 1]に格上げ[3]
    • 施行距離を芝1200mに変更[3]
    • 指定交流競走に指定され、地方競馬所属馬が出走可能になる[3]
  • 1998年 - 名称を「高松宮記念」に変更[3]
  • 2000年 - 出走資格を「5歳(現4歳)以上」に変更[3]
  • 2001年
    • 馬齢表記を国際基準へ変更したのに伴い、出走資格を「4歳以上」に変更[3]
    • 国際競走に指定され、外国調教馬が5頭まで出走可能となる[3]
  • 2007年
    • 国際GIに格付け[3]
    • 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が9頭に拡大[3]
  • 2011年
  • 2012年 - レーティング上位の5頭に優先出走を認める。

歴代優勝馬[編集]

距離はすべて芝コース。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

国際競走となった2001年以降は、優勝馬の国旗を表記する。

競走名は第27回まで「高松宮杯」、第28回以降は「高松宮記念」[3]

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1971年6月27日 中京 2000m シュンサクオー 牡5 2:00.1 飯田明弘 小林稔 岩佐俊策
第2回 1972年6月25日 中京 2000m ジョセツ 牝5 2:01.8 岡部幸雄 鈴木清 中村勝五郎
第3回 1973年6月24日 中京 2000m タケデンバード 牡4 2:01.0 蓑田早人 稲葉秀男 武市伝一
第4回 1974年6月23日 中京 2000m ハイセイコー 牡4 2:00.4 増沢末夫 鈴木勝太郎 (株)ホースマンクラブ
第5回 1975年6月22日 中京 2000m イットー 牝4 2:00.2 簗田善則 田中好雄 (有)荻伏牧場
第6回 1976年6月27日 中京 2000m フジノパーシア 牡5 2:01.3 大崎昭一 柴田寛 真田繁次
第7回 1977年6月26日 中京 2000m トウショウボーイ 牡4 2:03.8 武邦彦 保田隆芳 トウショウ産業(株)
第8回 1978年6月25日 中京 2000m ヤマニンゴロー 牡4 2:03.2 古川隆文 諏訪佐市 土井宏二
第9回 1979年6月24日 阪神 2000m ネーハイジェット 牡3 1:59.8 松本善登 布施正 内海都一
第10回 1980年6月22日 中京 2000m リンドプルバン 牡4 2:01.1 田原成貴 見上恒芳 (株)デルマークラブ
第11回 1981年6月28日 中京 2000m ハギノトップレディ 牝4 2:01.8 伊藤清章 伊藤修司 日隈広吉
第12回 1982年6月27日 中京 2000m カズシゲ 牡5 2:00.5 田原成貴 須貝彦三 萩英男
第13回 1983年6月26日 中京 2000m ハギノカムイオー 牡4 2:01.1 伊藤清章 伊藤修司 日隈広吉
中村和夫
第14回 1984年6月24日 中京 2000m キョウエイレア 牡5 2:03.9 田島信行 久保田金造 松岡正雄
第15回 1985年6月23日 中京 2000m メジロモンスニー 牡5 2:03.5 清水英次 大久保正陽 メジロ商事(株)
第16回 1986年6月22日 中京 2000m ラグビーボール 牡3 2:01.3 河内洋 田中良平 小田切有一
第17回 1987年7月12日 中京 2000m ランドヒリュウ 牡5 1:59.8 村本善之 小林稔 木村善一
第18回 1988年7月10日 中京 2000m オグリキャップ 牡3 1:59.0 河内洋 瀬戸口勉 佐橋五十雄
第19回 1989年7月9日 中京 2000m メジロアルダン 牡4 1:58.9 河内洋 奥平真治 (有)メジロ牧場
第20回 1990年7月8日 中京 2000m バンブーメモリー 牡5 1:59.4 武豊 武邦彦 竹田辰一
第21回 1991年7月7日 中京 2000m ダイタクヘリオス 牡4 1:59.4 加用正 梅田康雄 中村雅一
第22回 1992年7月12日 中京 2000m ミスタースペイン 牡4 2:00.6 石橋守 橋口弘次郎 架谷外茂次
第23回 1993年7月11日 京都 2000m ロンシャンボーイ 牡4 1:59.0 清山宏明 小原伊佐美 清岡政徳
第24回 1994年7月10日 中京 2000m ナイスネイチャ 牡6 2:00.7 松永昌博 松永善晴 豊嶌泰三
第25回 1995年7月9日 中京 2000m マチカネタンホイザ 牡6 2:02.6 柴田善臣 伊藤雄二 細川益男
第26回 1996年5月19日 中京 1200m フラワーパーク 牝4 1:07.4 田原成貴 松元省一 吉田勝己
第27回 1997年5月18日 中京 1200m シンコウキング 牡6 1:08.0 岡部幸雄 藤沢和雄 安田修
第28回 1998年5月24日 中京 1200m シンコウフォレスト 牡5 1:09.1 四位洋文 栗田博憲 安田修
第29回 1999年5月23日 中京 1200m マサラッキ 牡6 1:08.0 藤田伸二 増本豊 丸井正貴
第30回 2000年3月26日 中京 1200m キングヘイロー 牡5 1:08.6 柴田善臣 坂口正大 浅川吉男
第31回 2001年3月25日 中京 1200m 日本の旗トロットスター 牡5 1:08.4 蛯名正義 中野栄治 高野稔
第32回 2002年3月24日 中京 1200m 日本の旗ショウナンカンプ 牡4 1:08.4 藤田伸二 大久保洋吉 国本哲秀
第33回 2003年3月30日 中京 1200m 日本の旗ビリーヴ 牝5 1:08.1 安藤勝己 松元茂樹 前田幸治
第34回 2004年3月28日 中京 1200m 日本の旗サニングデール 牡5 1:07.9 福永祐一 瀬戸口勉 後藤繁樹
第35回 2005年3月27日 中京 1200m 日本の旗アドマイヤマックス 牡6 1:08.4 武豊 橋田満 近藤利一
第36回 2006年3月26日 中京 1200m 日本の旗オレハマッテルゼ 牡6 1:08.0 柴田善臣 音無秀孝 小田切有一
第37回 2007年3月25日 中京 1200m 日本の旗スズカフェニックス 牡5 1:08.9 武豊 橋田満 永井啓弍
第38回 2008年3月30日 中京 1200m 日本の旗ファイングレイン 牡5 1:07.1 幸英明 長浜博之 (有)社台レースホース
第39回 2009年3月29日 中京 1200m 日本の旗ローレルゲレイロ 牡5 1:08.0 藤田伸二 昆貢 (株)ローレルレーシング
第40回 2010年3月28日 中京 1200m 日本の旗キンシャサノキセキ 牡7 1:08.6 四位洋文 堀宣行 吉田和美
第41回 2011年3月27日 阪神 1200m 日本の旗キンシャサノキセキ 牡8 1:07.9 U.リスポリ 堀宣行 吉田和美
第42回 2012年3月25日 中京 1200m 日本の旗カレンチャン 牝5 1:10.3 池添謙一 安田隆行 鈴木隆司
第43回 2013年3月24日 中京 1200m 日本の旗ロードカナロア 牡5 1:08.1 岩田康誠 安田隆行 (株)ロードホースクラブ
第44回 2014年3月30日 中京 1200m 日本の旗コパノリチャード 牡4 1:12.2 M.デムーロ 宮徹 小林祥晃

高松宮記念の記録[編集]

  • レースレコード - 1:07.1(第38回優勝馬ファイングレイン[3]
    • 参考記録 - 1:08.1(第43回優勝馬ロードカナロア[3]

脚注・出典[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b c d 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典[編集]

  1. ^ a b c d 平成26年第2回中京競馬番組 (PDF) - 日本中央競馬会、2014年8月16日閲覧
  2. ^ 2014年度第2回中京競馬特別レース名解説 (PDF) - 日本中央競馬会、2014年12月9日閲覧
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad 今週の注目レース(第44回高松宮記念) - 日本中央競馬会、2014年12月9日閲覧
  4. ^ a b c d e f g h i j k レースガイド(高松宮記念) - netkeiba.com、2014年12月9日閲覧
  5. ^ a b 平成26年競馬番組一般事項(Ⅴ 出馬投票) (PDF) - 日本中央競馬会、2014年12月8日閲覧
  6. ^ □地が出走できるGI競走とそのステップ競走について(平成26年度) (PDF) - 日本中央競馬会、2014年12月8日閲覧
  7. ^ a b c d 中京競馬場(コース紹介) - 日本中央競馬会、2014年12月9日閲覧

各回競走結果の出典[編集]

  • 『中央競馬全重賞競走成績集 平成18年版』「G1編」日本中央競馬会・刊、2006、p1271-1331「高松宮記念」
    • 1971年-1995年
    • 1996年-2005年

人名を冠した中央競馬のGI競走[編集]

外部リンク[編集]