SA 321 (航空機)

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SA 321 シュペルフルロン

揚陸艦「ウラガン」に着艦を試みるSA 321G(2003年9月16日)

揚陸艦「ウラガン」に着艦を試みるSA 321G(2003年9月16日)

SA 321 シュペルフルロンSuper Frelon)は、フランスシュド・アビアシオン製の大型ヘリコプターシュド・エスト(SNCASE)設計の試作ヘリコプターSE 3200 フルロンを元にした、西ヨーロッパ最大の量産ヘリコプターであり、輸送・哨戒ヘリコプターとして使用されている。フルロンとはフランス語クマバチを意味する。

旧式化したことからフランスなどでは既に退役しているが、中国ではZ-8(Zhisheng-8, 直升-8)の名称でコピー生産され、今なお使用中である。

概要[編集]

軍民両用のヘリコプターとしてシコルスキー・エアクラフト社とフィアット社の協力で設計され、1962年12月7日に初飛行した。機体は三発機で、着水が可能なように胴体は水密構造となっている。胴体後部にはランプドアを備え、輸送ヘリコプターとしては兵員27名あるいは5,000kgの貨物を機内に搭載できる。哨戒ヘリコプター型は機首にレーダーを備え、対潜魚雷4発かエグゾセ対艦ミサイル2発を運用できる。

シュペルフルロンは民間市場では2機しか販売できず、フランス空軍も要人輸送機として一時的に使用したのみに終わったため、フランス海軍が主要な使用者となった。また輸出もされており、イスラエル南アフリカイラクでは実戦に投入されている。中国では1977年に13機のシュペルフルロンを輸入した後、リバースエンジニアリングによって1980年代末からZ-8として国産化を開始しており、主力大型ヘリコプターとして改良を続け現在も生産が続いている。

派生型[編集]

南アフリカ空軍のSA 321L
主脚のスポンソンが取り外されている
中国海軍のZ-8
  • SA 321F:民間向け輸送型。
  • SA 321G:フランス向け哨戒型。
  • SA 321Ga:フランス向け輸送型。
  • SA 321GM:リビア向け哨戒型。
  • SA 321H:イラク向け哨戒型。
  • SA 321J:民間向け貨物輸送型。
  • SA 321Ja:SA 321Jの重量増加型。
  • SA 321K:イスラエル向け輸送型。
  • SA 321L:南アフリカ向け輸送型。
  • SA 321M:リビア向け救難・輸送型。
  • Z-8:中国での生産型。中国海軍で哨戒・輸送・早期警戒などに使用されている。


採用国[編集]

軍用[編集]

中華人民共和国の旗 中国
フランスの旗 フランス
イランの旗 イラン
イラクの旗 イラク
イスラエルの旗 イスラエル
リビアの旗 リビア
シリアの旗 シリア
  • シリア空軍 - 発注されるもののキャンセルとなり、完成した機体はリビアやイラク向けに転用されたとも言われる。
南アフリカの旗 南アフリカ連邦
ザイールの旗 ザイール


民間[編集]

ギリシャの旗 ギリシャ
ノルウェーの旗 ノルウェー
  • BAT

性能・主要諸元[編集]

三面図
  • 全長:23m
  • 全幅:5m
  • 全高:6.66m
  • 主回転翼直径:18.9m
  • 空虚重量:6.863t
  • 最大離陸重量:13t
  • 超過禁止速度:248km/h=M0.20
  • 発動機:チュルボメカ テュルモ IIIC7 3基
    • 出力:3.5kw
  • 航続距離:1,000km
  • 飛行時間:4時間
  • 上昇率:5m/s
  • 乗員:3人
  • 武装

外部リンク[編集]