ファイナルファンタジーVII リバース
ジャンル | RPG |
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対応機種 | PlayStation 5 |
開発元 | スクウェア・エニックス |
発売元 | スクウェア・エニックス |
プロデューサー | 北瀬佳範 |
ディレクター |
野村哲也 浜口直樹 鳥山求 |
シナリオ | 野島一成 |
音楽 |
植松伸夫 浜渦正志 鈴木光人 |
美術 | 野村哲也 |
シリーズ | ファイナルファンタジーシリーズ |
メディア |
UHD BD-ROM2枚 ダウンロード |
発売日 | 2024年2月29日 |
対象年齢 |
CERO:C(15才以上対象) ESRB:T(13歳以上) PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止) ACB:M |
ダウンロード コンテンツ | あり |
エンジン | Unreal Engine 4[1] |
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、(ファイナルファンタジーセブン リバース、FINAL FANTASY VII REBIRTH、略称: FFVIIリバース、FF7リバースなど)は、スクウェア・エニックスから2024年2月29日にPlayStation 5(PS5)で発売されたRPG[2]。
概要[編集]
1997年にPlayStationで発売された、ファイナルファンタジーシリーズのメインシリーズ7作目『ファイナルファンタジーVII』(FFVII。以下、原作)のフルリメイク作品であり、シリーズ全3部作の2作目[2]。ミッドガル脱出までが描かれた前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』の続きから始まり、忘らるる都までのストーリーが描かれる。3部作という都合上、本作ではストーリーへの登場が前倒しになったエリアもあるが、登場しなかった街はカットされたわけではなく3作目に登場すると野村哲也は語っている[3]。
前作のメンバーに加え、前作でノンプレイヤーキャラだったレッドXIII、『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』で操作可能となったユフィ、本格的に登場するケット・シーが新たにプレイヤーキャラとして参戦する。原作のパーティメンバーは全員揃うが、シドとヴィンセントは今作では戦闘に参加せず、プレイアブル化は次回となる。
本作からバレット・ウォーレス役が小林正寛から船木まひとに変更されている。レノ役の藤原啓治は本作の収録前に逝去したが、野村哲也の希望によりシナリオ班と相談の上、生前に収録した音声を編集する形で続投している[4]。
ゲームデザイン[編集]
前作『リメイク』はミッドガル編ということで狭い舞台によるシナリオ主体の直線的なゲーム進行だったが、原作で世界を冒険していたパートにあたる今作は広大なフィールドを自由に探索しながら進むゲームデザインになっている。ワールドマップは複数のエリアに分けられているが全てのエリアがシームレスに繋がったオープンワールドに近い形式となった。探索可能なエリアは原作同様にストーリー進行に沿って解禁されていくため、最初から全てのエリアに行ける訳ではない。ゲーム終盤には原作同様にタイニーブロンコが手に入り、内海の自由な探索やエリア間のファストトラベルが解禁され、より自由度が増す。野村哲也は前作を「世界の構造と関係性の紹介、旅の準備」とするなら今作は「旅の目的の根幹にある事件とそれに紐づく人々の物語であり、クライマックスに向かう旅」としている[5]。
ディスク問題[編集]
BD2枚組パッケージの初期出荷分にてデータ用ディスクとプレイ用ディスクの印刷が逆になっているというトラブルが発生している。プレイするためには、黒いディスク (Play Disc) を挿入してデータをインストールし、白いディスク (Data Disc) を挿入してプレイを開始する必要がある。この問題にスクウェア・エニックスがどう対処するかは検討中である[6]。
登場人物[編集]
主要人物[編集]
- クラウド・ストライフ
- 声 - 櫻井孝宏
- 本作の主人公。元ソルジャー・クラス1st。前作でのフィーラーやセフィロスとの激闘を経てミッドガルを脱出し、セフィロスを追い掛ける長い旅に出る。今作では前作以上に派手な戦闘描写やコミカルでノリの良い姿を見せることが多い一方、ソルジャー特有の「劣化」の影響と思しき体調不良や記憶の混濁、そしてセフィロスに精神的に追い詰められ、時には凶行に走るなどメンタル面での不安定さが数多く描写される。
- エアリス・ゲインズブール
- 声 - 坂本真綾
- スラムの花売り娘。古代種《セトラ》の最後の生き残りで、星の声を聞き、星と語る能力を持つ。前作の終盤に神羅に捕らわれるが、クラウドたちによって救出された。自身の過酷な運命にめげることなく、広大な世界の旅への想いを膨らませる。前作では未来の出来事を知っているような素振りを見せていたが、その記憶はフィーラーによって奪われたらしい。
- ティファ・ロックハート
- 声 - 伊藤歩
- クラウドの幼馴染で、反神羅組織アバランチのメンバー。アバランチの過激な活動に疑問を抱いており、前作の大惨事によって罪の意識を抱きつつもミッドガルを離れて自分の進みべき道を模索する。今作ではクラウドの話と自身の記憶の齟齬に思い悩む姿が原作以上に描かれ、徐々に様子がおかしくなっていくクラウドを気遣い、献身的に支えていく。
- バレット・ウォーレス
- 声 - 船木まひと
- 反神羅組織アバランチのリーダー。前作の戦いで大切な仲間を失ってしまう。セフィロスが星を滅ぼそうとしていることを知り、ミッドガルを旅立つ。原作同様、この旅で自身の過去と向き合うことになる。
- レッドXIII(ナナキ)
- 声 - 山口勝平
- 人の言葉を操る赤毛の獣。神羅ビルにて実験サンプルとなっていたが、クラウド一行に助けられ、同行する。今作からプレイヤーキャラとなった。熟練の戦士として落ち着いた声で皆に助言を与えるが、これは「なめられないように」と意識しての態度である(原作のように早く大人になろうと背伸びしている様子はあまり見せない)。原作同様、コスモキャニオン到達以降は素の性格で振る舞うようになるが、時折大人ぶっていた時の口調に敢えて戻ることもある。
- ユフィ・キサラギ
- 声 - かかずゆみ
- ウータイの特殊技能集団「シノビ」の一員。ウータイ暫定政府の密命によりミッドガルに潜入していたが任務に失敗し、相棒のソノンも失ってしまう。原作と異なり、アンダージュノンでクラウド一行と出会う。プリシラに代わってボトムズウェルに襲われる役目になっており、その後は神羅の新社長就任パレードでルーファウス暗殺を目論むも失敗(これにより、成立しかけたクラウドとルーファウスの停戦協定が決裂した)。その後はコスタ・デル・ソルでジョニーを嗾けて一行のピンチを救い、以降は同行する。今作では急進派であるウータイ暫定政府への全幅の信頼と、父をはじめとする大人への反抗心が描かれ、また、原作以上にマテリアへの執着が強く黒マテリアすら欲しがるなどの危うい面を見せる。作中のキャラでも特にリアクションが大きい。
- ケット・シー
- 声 - 石川英郎
- ネコ型ぬいぐるみ占いロボット。愛くるしい姿と軽妙なトークで人気の、ゴールドソーサーのマスコットである。クラウド一行に興味を抱いて旅に同行する。独自のネットワークから神羅の情報を提供するが、原作よりも早い段階から神羅のスパイ疑惑を掛けられ、特にバレットからは常に疑いの目を向けられるも飄々とした態度でそれを躱している。今作ではデブモーグリは一部のシーンや戦闘中に呼び出す以外では登場せず、基本的に自身が行動する。原作で語られた個々のケット・シーの人格についても触れられず、あくまでオリジナルの人格は一つでボディはいくらでも替えが利くという設定になっている。
- シド・ハイウインド
- 声 - 山路和弘
- 野良飛行機の凄腕パイロット。放置された飛行場跡を拠点に、愛機タイニーブロンコで運送業を営む。神羅には反感を抱くが当人は反神羅ではなく反権力だという。当初は運び屋としてクラウド一行を次なる大地に送り届けていたが、重量オーバーでタイニーブロンコが不時着して以降は船に改造したタイニーブロンコの操縦士として一行に同行する。今作では戦闘には参加しない。原作ほど露骨に年寄りぶった言動や態度は見せない。今作ではロケット村は登場せず深い掘り下げは無いものの、若手時代にイファルナと知り合っていた過去が語られる。
- ヴィンセント・ヴァレンタイン
- 声 - 鈴木省吾
- 贖罪と称し、神羅屋敷の地下洞窟にある棺桶で眠りについている人物。警備員を自称する。深紅のマントの下に獰猛な魔獣の因子を隠し持つ。一度はクラウド一行に神羅屋敷の調査を許すも、立入禁止区域に入りかけてしまったことでガリアンビーストに変身し、襲いかかってくる。その後はまた眠りに就くも、原作同様に思い直して一行に付いてくる。今作では戦闘に参加しない。また、セフィロスとの因縁があることは明かすが、その詳細についてはまだ語られない。
- ザックス・フェア
- 声 - 鈴村健一
- ソルジャー・クラス1stで、エアリスの初恋の相手。クラウドの親友のはずだがクラウド自身はそのことを覚えていない。本来は既に死亡しているが、前作の最終決戦でクラウド一行が「運命の壁」を越えたことで分岐した世界では神羅兵の猛攻を切り抜け、生存している。しかしそこは終末に向かう世界であり、クラウド以外のメンバーも全滅していた。唯一救出に成功したエアリスも目覚めず、意識の無いクラウドとエアリスを連れたままゲインズブール家に身を寄せ、二人の介護をしつつエルミナとマリンと過ごす日々を送る。今作では要所要所で並行世界のザックスを操作するパートが入る。
- セフィロス
- 声 - 森川智之
- 5年前にニブルヘイムで死亡したはずの英雄で、伝説のソルジャー。神羅ビルに現れ、研究施設からジェノバの遺体を持ち去った。今作では何度もクラウドの精神に現れ、クラウドを翻弄し、精神的に追い詰めていく。また、現実においてもその圧倒的な強さを発揮し、原作では直接は見られなかったミドガルズオルムを串刺しにするシーンも描かれる。星の支配者となるという目的は原作同様だが、今作では運命の番人たるフィーラーすらも従え、世界を分岐させてからリユニオンさせ、その力を得るという目的も加わっている。
神羅カンパニー[編集]
- ルーファウス神羅
- 声 - 大川透
- ハイデッカー
- 声 - 長克己
- スカーレット
- 声 - 勝生真沙子
- リーブ
- 声 - 銀河万丈
- パルマー
- 声 - 龍田直樹
- 宝条
- 声 - 千葉繁
- ツォン
- 声 - 諏訪部順一
- レノ
- 声 - 藤原啓治(※過去の音声を用いたライブラリ出演)
- ルード
- 声 - 楠大典
- イリーナ
- 声 - 豊口めぐみ
- ローチェ
- 声 - 三宅健太
- チャドリー
- 声 - 梅田修一朗
- MAI
- 声 - 石見舞菜香
各地の人々[編集]
- ブロード
- 声 - 藤真秀
- ダイン
- 声 - 津田健次郎
- ディオ
- 声 - 山寺宏一
- シロン医師
- 声 - 横島亘
- チトフ船長
- 声 - 小山剛志
- ロドナー
- 声 - 五十嵐麗
- プリシラ
- 声 - 太田梨香子
- グリングリン
- 声 - 白井悠介
- クリン
- 声 - 木村日翠
- ロンリー・ゲス
- 声 - 佐藤せつじ
- ビッグス
- 声 - 阪口周平
- レジー・ケーニギン
- 声 - 杉山里穂
- ジョニー
- 声 - 加瀬康之
- シスネ
- 声 - 中田あすみ
- ブーゲンハーゲン
- 声 - 多田野曜平
その他[編集]
主題歌[編集]
- 『No Promises to Keep』
- 歌:ローレン・オルレッド 作詞:野島一成 作曲:植松伸夫
評価[編集]
評価 | ||||||||||||
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ファミ通が発表しているパッケージ版初週売上は26万2656本で初登場1位を記録した[9]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^
Genki✨ [@Genki_JPN] (2024年1月29日). "Genki✨のツイート 2024年1月29日の証言" (英語). X(旧Twitter)より2024年4月15日閲覧。
Genki✨ [@Genki_JPN] (2024年1月29日). "Genki✨のツイート 2024年1月29日の発言" (英語). X(旧Twitter)より2024年4月15日閲覧。 - ^ a b “『FF7 リバース』記事&動画まとめ。リメイクプロジェクト第2作が発売。原作で描かれた運命は変わるのか……?”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2024年2月29日). 2024年2月29日閲覧。
- ^ “『FF7 リバース』インタビュー。前作からの謎や連携をはじめとしたバトルの新要素など気になるポイントを開発陣に直撃!新規ビジュアルも公開【TGS2023】”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2023年9月21日). 2024年3月9日閲覧。
- ^ “『FF7リバース』開発者インタビュー。最も意識したのは“選択の自由度”!リメイク第2作に秘められた旅の魅力をひも解く”. 電撃オンライン (2023年9月21日). 2024年3月2日閲覧。
- ^ 公式サイト スタッフコメント
- ^ “『FF7 リバース』パッケージ版のディスク表面の誤表記についてアナウンス。“Play Disc”と“Data Disc”の表記が逆に。商品の対応については検討中”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2024年2月29日). 2024年2月29日閲覧。
- ^ “ファイナルファンタジーVII リバース(PS5)のレビュー・評価・感想情報”. ファミ通.com. 2024年3月8日閲覧。
- ^ “Final Fantasy VII Rebirth” (英語). Metacritic. 2024年3月8日閲覧。
- ^ “【ソフト&ハード週間販売数】待望の発売を迎えた『FF7 リバース』首位スタート! 新作『ゴブリンスレイヤー』『マツリカの炯-kEi- 天命胤異伝』もトップ10入り【2/26~3/3】”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2024年3月7日). 2024年3月7日閲覧。