龍狼伝

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龍狼伝
ジャンル 少年漫画歴史漫画三国志
漫画:龍狼伝
作者 山原義人
出版社 講談社
掲載誌 月刊少年マガジン
発表期間 1993年8月号 - 2006年12月号
巻数 全37巻
漫画:龍狼伝 中原繚乱編
作者 山原義人
出版社 講談社
掲載誌 月刊少年マガジン
発表期間 2007年4月号 - 2016年7月号
巻数 全17巻
漫画:龍狼伝 王霸立国編
作者 山原義人
出版社 講談社
掲載誌 月刊少年マガジン
発表期間 2016年8月号 -
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龍狼伝』(りゅうろうでん)は、山原義人による日本漫画作品。1993年から『月刊少年マガジン』(講談社)にて連載中。

概要[編集]

  • 小説『三国志演義』(以下、『演義』)を題材にした作品であり、中でも匈奴に関する独自のストーリーが描かれている点が本作品の特徴として挙げられる。
  • 2016年10月現在、単行本は54冊発売されている。内訳は、『龍狼伝』全37巻、続編の『龍狼伝 中原繚乱編』全17巻。
  • 平成9年度(第21回)「講談社漫画賞」少年部門受賞。
  • 1998年ドラマCD「龍狼伝〜竜天女の哀涙〜」が発売された。
  • 2015年に舞台化作品上演(後述)。

ストーリー[編集]

中国へ修学旅行に向かう途中、飛行機に乗っていた天地志狼と泉真澄は、突如現れた龍に飲み込まれ、207年の中国へ時間移動する。三国志の時代の人々は、龍に乗って天から降りてきた2人を「竜の子」と神聖視し、否応なく戦乱へと巻き込んでいく。

登場人物[編集]

『演義』に登場する人物の詳細は各リンク先を参照。はドラマCD版のキャスト、は舞台版(2015年[1] / 2016年[2])のキャストによる。

竜の子[編集]

天地志狼(あまち しろう)(声:阪口大助)(演:椎名鯛造 / 大平峻也
本作の主人公。日本人の父と中国人の母を持つハーフで、額にはホクロがある(作中“天運の相”と呼ばれる)。
幼馴染の真澄と共に龍に飲み込まれ、三国志の時代の只中、劉軍と曹軍の戦場へ時間移動する。そして、自分達を守るために落命した単福(徐庶)の代役を見事に務め、以後「竜の子」「竜の軍師」と呼ばれるようになる。また修行の末に「雲体風身」や「闘仙術」を習得し、現在では三国志の英雄と肩を並べるほどの戦闘能力を手に入れている。
中国語の会話を習っていたことがあり、そのため三国志時代の中国でも言葉が通じている。
能天気な性格に見えるが、真面目な一面も持つ。また物事の要点を無意識に掴む能力を持ち、登場人物の大半から「大物(=成竜)になる素質を持つ」と評されている。
『龍狼伝』では劉軍の軍師として活躍したが、『中原繚乱編』では自身が率いる「竜騎兵団」と共に曹操の元に身を寄せ、征南将軍に任ぜられている。
泉真澄(いずみ ますみ)(声:宮村優子)(演:栞菜 / 八坂沙織
本作のヒロイン。幼馴染の志狼と共に、龍に飲み込まれ三国志の時代へ時間移動する。
時間移動後しばらくは志狼と共に劉軍に留まっていたが、仲達の手で曹操の下へ連れて行かれる。この時「天運の相」(彼女の場合は痣)が出来、「竜娘々」として崇められるようになる。
五虎神の黒瘴虎の正体を黄巾党の主導者・張角と見破る。
赤壁の戦いで行方不明となるが、後に許昌にいることが発覚する(1年間、強制的に眠らされていた)。許昌で志狼と一時的な再会を果たすも、仲達の野望を阻止する為に許昌に残ることを選択し、現在に至る。
中学校一の才女で、彼女もまた中国語を習っていたため言葉が通じる。張飛にバカにされた時に悔しさを滲ませたこともある。また酒に強く、張飛に酒飲みで勝っていた。

竜騎兵[編集]

志狼が率いる、総数500から成る精鋭揃いの騎兵団。顔ぶれのほとんどは元は仲達率いる「虎豹騎」の一員であり、仲達に反感を抱いている。

蓮花(レンファ)(声:氷上恭子)(演:坂田しおり / 梅田悠
元は劉軍の女兵士で、志狼が初めて出会った三国志の時代の人物。相手を惑わせて一瞬で斬る「虚の剣」と、仙術武具の1つ「乾坤圏」の使い手。
両親を山賊に殺され山中を放浪していた時に単福(徐庶)と出会い、敵討ちのための剣術を学ぶため以後彼の義妹となる。仇討ちを果たした後は単福と共に劉備配下となり戦場で活躍。単福に対して異性としての愛情を抱いていた。
志狼と真澄を生かす為に単福が死んだ為、当初は志狼のことを「兄を殺したに等しい」として快く思っていなかったが、共に死線をくぐるにつれ次第に好意を寄せるようになる。現在は劉備の依頼を受ける形で軍を離れ、志狼に同行している。竜騎兵としては武将として、兵卒たちに指示を出せる地位にある。
人物像のモチーフはゲーム『ストリートファイターII』に登場する春麗
遊岐(ユウキ)
竜騎兵団の若年の兵卒で、志狼を「大将」と呼んで慕っている。血の気は多く思慮も浅いが腕は確かで信頼厚く、志狼の作戦に頻繁に同行する。
蓮花に好意を寄せている。
呂烈(リョレツ)
元は夏侯惇に招かれた将兵であったが、現在は征南将軍となった志狼の配下。竜騎兵が虎豹騎の一員だった頃から仲間を束ねており、現在は志狼の下で副将的な立場にある。志狼を除けば竜騎兵最強の武将。
郝玄(カクゲン)
遊岐が所属する小隊の伍長。竜騎兵一の膂力の持ち主。
龐統
「鳳雛」と呼ばれ「伏龍」諸葛孔明と並び称される天才軍師。戦術の才なら孔明を上回るとも言われる。赤壁の戦いでは曹操軍に仕え連環の計で周瑜率いる呉軍を苦しめる。『中原繚乱編』では母の仇である呉軍と戦うため、竜騎兵の軍師となった。酒と女に目がなく、蓮花曰く「助平親父」。
志狼が真澄を助けるため襄陽城を離れ、その不在を突いて呉軍が襄陽城に攻め込むが、龐統の策略により城内に誘い込まれ、城内を全て焼く火刑により、呂蒙・潘璋などの大将と共に、呉軍の大軍を焼死させ形勢を逆転させたが、予想を遥かに超える火の強さにより龐統自身も巻き込まれて死亡する。

志狼に同行する人々[編集]

愛琳(アイリン) (声:笹本優子)(演:小玉百夏 / - )
荊州の油売り・モンランの妹。兄が劉軍兵士に志願する折、一緒に付いてきた。
兄亡き後も志狼を慕い、荷物に紛れて帯同するなど行動力のある少女。
『中原繚乱編』では龐統に娘として引き取られる。
暁明(シャオミン)
呉領内の農民の娘。飢えていたところを志狼たちに助けられ、以後同行する。
『中原繚乱編』では里親が見つかり、志狼たちの元から去っていった。
左慈 (声:関根信昭)(演: / 吉田宗洋
仙人。志狼と伍真の仙術の師。時折現れては、的確な助言をくれる。
伍真(ウーヂェン)(演:樋口裕太 / - )
元・仲達配下の虎豹騎の兵卒。博望坡の戦いで関羽と戦い捕縛されるが脱走。仲達が自分を利用していただけと知って虎豹騎を離反する。
後に左慈の元で仙術を学び仙術武具「飛天刃」を授かる。実は匈奴の反乱軍の単于の子で本名はウォゼン。匈奴編では志狼らを助けるため反乱軍を率いて摩牟と戦う。
『中原繚乱編』では豹、黄忠とともに援軍集めに奔走する。
劉豹
匈奴の王、呼厨泉を叔父に持つ。仲間からは豹と呼ばれることが多い。
生年不明の人物であるが蔡文姫の逸話から考えると本作では幼く描かれている。志狼を「竜の兄貴」と慕う。
現在、黄忠・伍真と行動を共にしている。
黄忠
漢津で僵尸鬼と闘う志狼に助勢する。赤壁の戦い直前まで魏延と共に劉備に帯同する。
呉に恭順しなかったため投獄されていたところを志狼の命を受けた伍真らに助け出され、打倒仲達の援軍を募るため彼らと同行中。
老齢だが巨大な弓を操り一撃で何人もの兵を屠るなど、その実力は健在である。

劉軍[編集]

劉備(演:緑川睦 / 緑川睦)
基本的には『演義』に準ずる。
ストーリー前半では物語の核となっている。求心力だけでなく武力においても相当なものを持っていることが本作の特徴である。しかし、後半においては出番が少なくなり、「竜の子」志狼に漢の運命を託す自分を情けなく思う姿が描かれている。
諸葛亮(演:井深克彦 / 安川純平
基本的には『演義』に準ずる。作中で唯一、志狼と真澄の素性を知る人物。
作中では目立った活躍は無いが、仲達が仕掛ける策略から劉備を護る。
月英(ユエイン)(声:折笠愛)(演:階戸瑠李 / - )
孔明の妻。月氏(インド)の血を引く。亡き母と印象が似ていることもあって、志狼にとっても特別な存在。
伝心術が使え、左慈をして「底が見えぬ」と言わしめた。
関羽(演:末野卓磨 / 岩田有弘
基本的には『演義』に準ずる。本作序盤で志狼に体術を教えており、後に志狼と対決する場面もある。闘仙術奥義に対しても初見で対応するほどの別格の猛者である。
張飛 (声:荒川太郎)(演:友常勇気 / 大藏基誠
基本的には『演義』に準ずる。怪力のみでなく武術の天才である。本気で戦えば、特殊な術を一切使わずとも虎豹騎数人を一合で葬る。関羽に「自分よりも強い」と言わしめる実力者であり、本編における強者の中で、傷一つ負っている描写がない唯一の人物である。
趙雲(演:鶴田亮介 / 片山徳人
基本的には『演義』に準ずる。本作序盤で志狼に槍術を教えている。『匈奴編』では劉備から密命を受ける形で終盤に再登場を果たし、志狼を助けている。
孫乾
劉備の参謀を務める文官。主に他国との交渉事などを担当する。
単福(徐庶)(演:山本哲平 / - )
劉軍の軍師として帯同していたが、志狼と真澄を助ける為に戦死する。
その後、劉軍の指揮を執ることになった志狼は、実際の歴史で徐庶が用いた戦術をそのまま用いて曹軍を破っている(志狼は『三国志』を題材にしたゲームの影響で『演義』を読破しており、歴史を知っていた)。

曹軍[編集]

曹操(声:大川透)(演:室龍規 / 室龍規)
基本的には『演義』に準ずる。
作中では漢の覇権を握らんとする冷酷な野心家として描かれているが、全ての災厄の大本である戦乱を早く終わらせ、民と国を安んずる事を願う心中も明かされている。
竜娘々(真澄)との出会いを機に、民や配下に優しく接する一面も見られるようになった(部下の荀彧(演:木田健太 / 木田健太)にも「以前までの曹公とは明らかに違う」と評されている)。また竜の子(志狼)とも、赤壁の戦いを機に心を通わせており、『中原繚乱編』で自軍に迎えている。
曹仁(演:吉田宗洋 / - )
基本的には『演義』に準ずるが、本作では2度も合戦に敗れた為に将軍職を外されている。曹操の従兄弟で「影衆」なる集団の長。
『匈奴編』では、匈奴に協力を求めて彼らの地に赴くも、道中様々な妨害に遭う。しかし最終的には南匈奴と協力し摩牟(去卑)を倒すことに成功する。
志狼とは縁深く、志狼による度重なる敗戦で要職を外されていながら、志狼が曹操の配下となって以後は助言、口添え等尽力し助けたりもしている。
やられ役のイメージが強いが将軍を名乗る実力は有り、弱点さえ判れば僵尸鬼と化した虎豹騎とも戦える。
曹丕
曹操の長子で、そのことを何より誇りにしている。
『匈奴編』では曹仁と共に匈奴の地に赴いた。劉豹とはケンカ友達のような仲で、蓮花に好意を寄せている。
曹仁に、武術の才だけなら曹操をも上回ると評されるほどの剣捌きを見せる。弱点さえ判れば僵尸鬼の虎豹騎を倒すこともできる。
張遼
基本的には『演義』に準ずる。武力では曹軍一とされる、義に厚き忠臣。
赤壁の戦い後は徐晃と共に荊州を守備する。現在は征南将軍となった志狼の配下。
ラン
張遼の養女で、優れた剣の使い手。男勝りで義父同様義に厚く、時に愚直。実父である呂布を虚空に殺されていることから、彼に深い憎しみを抱いており、志狼と虚空の対決を実現させようと画策する。
『中原繚乱編』で呉軍兵の毒矢に倒れ、兄ライに看取られ死亡。死後、遺体はライによって埋葬された。
許褚(声:菅原淳一)(演:新田健太 / 新田健太)
基本的には『演義』に準ずる。曹軍随一の実力者で、曹操や真澄の護衛を務めるが、黄尸虎に対して「良くて相打ち」に持っていける程度らしい。
于禁
基本的には『演義』に準ずる。21巻での再登場時に同一人物とは思えないほどの変わりぶりを見せている。
夏侯惇(演:鵜飼主水 / 中村龍介
基本的には『演義』に準ずる。『中原繚乱編』での竜騎兵は元夏侯惇の配下で、彼が鍛え上げた。
張郃
基本的には『演義』に準ずる。伊達風の若者然とした格好をしており、その武力は黄尸虎を一時退けるほど。ただし不死性を持った黄尸虎の体には通じなかった。
樂進
基本的には『演義』に準ずる。実直な武人。鉄の鎧をも切断するほどの剣術を持つ。黄尸虎の体の秘密を見抜き、策を用いて倒そうとするが、通じないことに気づく。深追いをせず張郃を止めるなど聡明さも合わせ持つ。
蔡瑁(演: - / 田中彪
基本的には『演義』に準ずる。大幻に操られ真澄を奪われる原因を作るなど当初より志狼と因縁を持つ。その後は曹操の配下として荊州の王を目指す狭量な人物として描かれていたが、最期の時に彼の信念の一部が明らかになる。作者によれば言い訳的な側面もあるが、決して野望のためのみに生きていたわけではないとのこと。

孫軍[編集]

孫権(演: - / 神木優
基本的には『演義』に準ずる。
仁姫(演: - / 永吉明日香
基本的には『演義』に準ずる。
気がとても強く、周りの事を考えない性格。「雲体風身」を学ぶ為、同盟の破棄を持ち出して志狼を脅したこともある。
周瑜(演: - / 塩川渉
基本的には『演義』に準ずるが、志狼の暗殺を企てるなど、より奸智に長けた人物として描かれている。
赤壁の戦いでは裏で仲達と通じていた。
作中では神速の剣を使うなど武力も凄まじい。黒障虎から新たな仲達の配下として誘いを受けるほどである。
病が進行しており、余命幾ばくもない状態だが戦場で指揮を続け、志狼率いる軍勢と襄陽城で攻防を繰り広げるが、龐統の火刑と龍騎兵による伏兵で壊滅。
間近に迫る自らの死を悟り、不死の秘法を求めて甘寧に黒瘴虎の捜索を命令するも、すでにライに殺害されており、その事実を知った甘寧は出奔してしまう。
病床で甘寧の帰りを待っていたいたが、甘寧が帰って来なかったために妻の小喬に看取られて死亡する。
太史享
太史慈の子息。周瑜の配下として、「隠兵」と呼ばれる暗殺集団を率いる。
師である周瑜に心酔しており、彼のためならばいかなる非情な振る舞いも厭わない。
陰兵を率いて、志狼等が立て籠もる襄陽城に潜入し、城門を制圧。
ランを人質にするが、ライに邪魔をされ、計画が頓挫した事に激昂してライに襲いかかるも、呆気なく殺されてしまう。
陸遜(演: - / 小俣一生
基本的には『演義』に準ずる。
本作では時折町民に変装し、民と国を連結させようと情報操作を行う姿が描かれている。
甘寧(演: - / 渡辺和貴
基本的には『演義』に準ずる。呉軍最強の武将で五虎神にすら匹敵する猛者。本作では独自の体術「遠当て」を使っている。
志狼打倒に執念を燃やし、苛烈な修行の末「至高の拳」を体得した。
襄陽城で志狼と再戦を果たし、至高の拳で志狼に敗北を悟らせるまで苦しめたが、最後は戦いの中で至高の拳を体得した志狼に敗れてしまう。
余命幾ばくも無い周瑜の命令で、不死の秘法を求めて黒瘴虎の捜索に出かけたが、ライに黒瘴虎が死亡した事を知らされ、自分の生き方を求めて出奔する。

[編集]

献帝
漢の皇帝。王朝の実権を曹操に握られていたが、赤壁の戦い後、仲達一派の活躍もあって実権を取り戻す(同時期、仲達に「破凰の相」の種を埋め込まれた)。
竜娘々(真澄)を深く愛しており、竜の子(志狼)に奪われることを恐れている。当初は長らく傀儡として生きてきた卑屈さを持っていたが、以後は成長し、現在では五虎神の1人である赤飛虎に傷をつけるほどの剣捌きを体得。さらに仲達の師事により、大虎をも倒す武力を持つようになる。
馬超
献帝の下に集まった諸侯の息子として登場。怪力と卓抜した槍術を誇り、その実力は五虎神以上とも噂される。
真澄を救出に来た志狼と皇宮で闘い、志狼の念体を受け倒れる。真澄を取り返しに来た献帝と近衛兵から志狼を逃がすため、愛馬・千山を再戦の約束として預ける。
無呼
暗殺を生業とする強者。報酬を貰い狙った獲物を仕留めることを生きがいにしている。あらゆる罠や毒針を用いて敵を倒すことを美学にしており、勝機がなくなれば迷わず撤退するなど、武人とは違った側面も見せる。志狼に敗れ敗走してからは、報酬抜きで彼を倒すことを目標にする。そのため、献帝に一時味方し、志狼を漢の大人物にした上で殺害するのを待つ。現在は竜娘娘付きの側近のような役割を行っている。

仲達一派[編集]

仲達(ちゅうたつ) (声:家中宏)(演:山碕薫太 / 薫太[3]
本作品の最大の敵。生まれ持った「破凰の相」の概念の下、漢に戦乱を起こし、最終的に全てを滅ぼそうと企んでいる。
元は曹軍の武将で、曹純の急死により虎豹騎の将となる。その後、赤壁の戦いで曹操を裏切り、現在は漢の丞相となっている(赤壁の戦いで斃されたのは影武者)。
「雲体風身」の体術に加え、五虎神の全ての技が使えるなど、凄まじい戦闘能力を誇る。その心の中は完全な虚無であるため感情の起伏がほとんど無いが、心中で嘲笑する描写が多い。無表情で全ての攻撃を無効化する術を使う(ただし虚空の攻撃は無効化しきれず)。
本作中に司馬仲達と呼ばれることがあった。なお、作中では二重引用符を用いた、“仲達”と表記される。
大幻(ダーファン)(演:Kimeru / - )
仙人。元は左慈と同門の道士であったが、「破凰の相」に魅入られ、人類の破滅こそ仙道の極致であるとして暗躍している。
仲達と青龍に仙術を教えた男であり、本作では黒幕として描かれているが、仲達と青龍を完全に操っているわけではなく、その関係は未だ不明な点が多い。
虚空(こくう)(演:鷹松宏一 / 鷹松宏一)
仲達配下で五虎神と一線を画す強者。本作では呂布の弟。ライ・ラン兄妹の叔父にあたる。盲目ではあるが、大気の振動や氣から敵を認識できる「心眼」を持つ。
赤壁の戦いでは圧倒的な力で志狼を追い詰めるも、真澄の力による降雨で形勢を逆転されて敗れる。
初登場時は物腰柔らかな青年として登場していたが、志狼との対戦時には圧倒的な風格を持ち、「ワシ」と一人称が変化するなど変化が見られる。
初期の頃は五虎神最強の男などという肩書きが所々に見受けられたが、青龍登場以後は五虎神には数えられずに別格の存在として扱われている。
志狼と対戦するまで仲達に完全に忠実な部下であった。これは心中に埋め込まれた呪縛によるものである。しかしその後、呪縛の力が弱まり、自らの意思で行動している描写がある。
妖将・李に対する殺害について仲達や赤飛虎が驚いている描写があり、志狼もそのことを虚空の意思によるものと疑っている。
仲達に対する態度も、仲達様から仲達公へと変わり、その命をつけ狙うことを再開している。
作中では呂布が曹操に敗れる数日前に、城内で呂布と戦い倒し深手を負わす。
赤飛虎(せきひこ) (声:沢海陽子
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。
大気の刃を放つ「空破山」のほか「阴刀術」を得意とする。また暗示も得意で、長坂で志狼と戦闘になった際、志狼に暗示をかけて「破凰の相」の種を埋め込んだ。現在はその暗示の能力を活かして陰謀工作を担当している。
作中、仲達の情婦をしている描写がある。
黄尸虎(おうしこ)
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。「双天戟」という槍を用いて戦う。その正体は、趙雲の父親の同門・黄順の操る鎧人形。大病を患った黄順が鎧と死んだ武将の遺髪を依代として使役している。しかし、この病は大幻と仲達によって仕組まれたものだった。
張飛に匹敵する怪力、趙雲と互角の槍術、馬超と同様の神速の攻撃ができるなど、武力については五虎神最強と仲達が認める。また、一切の攻撃が本体に伝わらず、不死身である(しかし、その分槍術の力が落ちてしまう)。
『匈奴編』では幾度となく志狼と一騎討ちを繰り広げるも、最終的に第三関城の攻防戦で敗れる。この時、黄順が本来の槍術の力を発揮するため、自分の意識を黄尸虎と融合させた為に痛みが黄順にも伝わり、黄順は命を落とした。五虎神の中で最初の死亡者である。
黒瘴虎(こくしょうこ)(演: - / 吉岡佑
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。黒装束を纏い、顔を包帯で覆っている。その正体は黄巾の乱の主導者・張角
「影斬り」や黒糸の操作など、暗殺技術に長けている。また、仙術武具の1つ「乾坤圏」も使える。自分たち黄巾族がなしえなかった国の変革をなしえるかもしれない志狼や真澄たちに対し、激しい嫉妬と敵意を抱いている。
『中原繚乱編』では、妹を失ったライの逆鱗に触れ、自分で仕掛けた黒糸の罠を逆に利用されて敗北、断末魔の叫びを上げながら毒死した。死に際の断末魔によってライからは犬畜生と変わらないと吐き捨てられた。
白冥虎(はくめいこ)
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。
生きた人間の心臓を抜き取り、代わりに「符心臓」と呼ばれる仮の心臓を与えることで人物を操る能力を持つ。また寄生虫や毒に関する方術にも通じている。
五虎神の中では最後に志狼と直接対峙する。
青龍(せいりゅう)
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。治癒の力を持ち、許昌では皇宮官吏を務めている邵何(しょうか)という人物。
『匈奴編』ではグエンに暗示をかけることで匈奴同士の戦争を引き起こすことに成功する。体術もかなりの腕を誇り、摩牟や呼厨泉、志狼を撃破するも、黄尸虎の双天戟を用いた趙雲に敗れる。現在は密かに許昌に帰還し、傷を癒している。
心臓を貫かれても死ぬことがなく、一時的に動きが止まるだけという驚異的な肉体を持つ。また、氣を消したまま闘うことができるため、あらゆる仙術に対して優位性を持つ(ただし、動揺すると「鬼氣」が流れてしまうようである)。本人いわく治癒の力を有しており驚異的な回復力はそれによるもの。また、触れるだけで相手に対して治癒の力を流し込み、過剰な治癒力で体を自壊させるなど攻撃にも使える。
「青龍」という男性であると同時に、「鳳凰」という女性でもあるなど、五虎神の中で最も謎めいている人物であったが、その正体は秦末期に前漢の祖・劉邦と天下の覇権を争って敗れた項羽の妻で、不死の力を持つ虞姫であった。
真澄の救出に駆け付けた張飛を一度は殺害するも、張飛の攻撃で短時間に何度も致命傷になる傷を負い、治癒を繰り返したために再生するべき血と肉が枯欠してしまい、治癒が出来なくなってしまった事により、蘇った張飛に倒される。
初登場時(五虎神揃い踏み)の影絵でのイラストや口調などは、かなり異なっていた。
仲達の影武者(ちゅうたつのかげむしゃ)
赤壁の戦いにおいて曹軍と志狼と戦った仲達の影武者。
その正体は僵尸鬼。凄まじい戦闘力を誇り曹操も志狼も影武者と見抜けなかった。
本物の仲達に比べ感情の起伏が激しいなどの特徴がある。
「乾坤圏」により邪気を破られ絶命する際に仲達を止めるよう志狼に託す。作者によれば本物の仲達の非常に近しい人間であったらしい。
ライ
呂布の遺児。父を殺した曹操に恨みを抱く。張遼の養女となっているランとは実の兄妹である。
呂布の死後、叔父の虚空によって育てられる。ランとは異なり虚空のことは然程恨んではない様子。
この時代の本来の「天運の相」の持ち主であり、武の資質は志狼と同等、基礎能力と熟練度の差により実際には志狼を遥かに上回る程の戦闘力を誇る。
志狼同様、体格には恵まれないため手技よりも足技主体で戦うスタイルであり、その蹴り技は神業の域に達している。
志狼との初戦では途中まで圧倒するも念体を受け敗北、捕縛されるが脱走。
太史享の策で襄陽城の城門を抑えられ、妹のランが人質にされた際、助けに入り、逆上して襲いかかって来た太史享を殺す。
実は仲達に対して忠誠を抱いているわけではなく、最終的には仲達をも倒して自身が漢の皇帝となることが目標。そのため同じ「天運の相」を持つ志狼に対しても激しい敵愾心を燃やしている。
虎豹騎
基本的には演義にもとづく。元は黄巾党の精鋭であり、一兵が百兵に匹敵するともいわれる武人達。曹操に服属していたが黒障虎(張角)の命令により反旗を翻す。仲達に忠誠を誓い、信仰心から死を恐れない戦いを行う。痛みや恐怖を感じない強さの秘密は、戦いの前に吸引している麻薬によるものであった。ただし空破山をかわせないなど、五虎神クラスに対しては一撃で倒されることも多い。現在は仲達の主力兵として活動中。
石柳
虎豹騎の元部隊長。仙術を身に付けた志狼と初めて戦い敗れた。柳の体術を用い蓮花を圧倒するが、志狼の雲体風身には全く通じず技を盗まれ敗走する。さらに仲達に使い捨ての道具として殺害され、死した後まで道具にされるなど悲惨な目にあうが、自らも敵を悶死させてきた過去がある。
冒頓(ハン)
元は匈奴の戦士で、後に仲達の忠実な配下になる。雲体風身を会得し僵尸鬼並の怪力を持った剣術を得意とする。一方で術策にも通じており、勝利のためならばいかなる手段も問わない面も見せる。仲達の鬼神の武力を信望し、最後は戦士の誇りを失ってまで志狼を倒そうとした。
王炎
虎豹騎の副将。怪力を用いて五人を同時に大刀で倒す実力を持つ。蔡瑁に致命傷を負わせた。志狼は、病を使った術策を用いた副将としての彼を許せず、非情に徹して殺害した。

山越[編集]

炎武(イェンウー)
山越の頭領。呉と敵対し山賊行為を働いていた。しかし、その背景には越の再興を狙う大儀も持っている。空破山や衝破山というカマイタチによる剣術「阴刀術」を赤飛虎に教えた男であり、志狼とも対戦したが、衝破山が剣と剣のぶつかり合いによらなければ生じないことを見抜かれ、敗れた。
以後は志狼と和解し、再会を予告して姿を隠す。
呉との戦いで、志狼からの援軍要請で派遣された黄忠らに兵を貸す。
越兵
炎武配下の武人達。空破山をかわすなど虎豹騎を上回る精鋭達である。

匈奴[編集]

呼厨泉
摩牟の弟。摩牟が単于になるまでは匈奴の王であった。仲達と同盟を結ぶ際に欺かれ、妖将・李の城に豹と共に監禁される。その後、曹操と同盟を結んだことが裏切りと見なされ、摩牟に単于の座を奪われた。
張飛以上の怪力を持ち、一切の刃を通さない鋼の体を持つ。
仲達と対戦した際に一切の攻撃が効かず、敗れた心の隙に暗示をかけられ「孟鬼」とされて操られた。しかし、志狼との対戦により自分を取り戻す。その際に志狼の拳に暗示を解く力があることが示唆される。このことは虚空によっても言及がある。
青龍と闘い死亡する。
テンゲル
摩牟と敵対する老王軍の知将。麗らかな女性の武人。志狼の資質をいち早く見抜き、匈奴の命運を託した。
トムブハ
老王軍一の実力者。かつて呼厨泉と戦い生き残るなど、その実力は大したものである。黄尸虎の震雷で片腕は破壊されたが、片腕でもその後の戦陣で隊を率いた。
摩牟
呼厨泉の兄。匈奴の単于である。
仲達と同盟を結び、匈奴の反乱軍討伐を目指す。
呼厨泉以上の実力を持つが、思慮に欠ける部分があり利用されていただけだった。
洞察力は持っており冒頓の叛 心を見抜くが、仲達の裏切りまでは予測できず姦計により毒に冒される。その状態で青龍と闘うが絶命寸前まで追い詰められた。その後趙雲により青龍が倒され、豹に単于の素質があることを見抜く。ウーヂェンは衰弱した摩牟を殺すつもりだったが、豹を認めた摩牟が和睦することを見越し、取りやめた。現在は率先して漢と対峙している。

その他[編集]

シュアン
仙人。志狼の闘仙術の師匠。その力は凄まじく、雲体風身を会得した悪鬼数人を瞬時に屠る。
元武の実弟である。年齢は少なくとも300歳以上であることが示されている。
元武(ユァン・ウー)
闘仙術を生み出した仙人。元は慈愛に満ちた優れた導師であったが、邪仙の氣を取り込んでしまい自らも邪仙と化す。
若い娘との性交により氣を喰らい、娘を惨殺し続けた。その術は凄まじく、他の強者とも明らかに一線を画する。雲体風身程度ではまったく歯が立たない。闘仙術においては無数の念体を生み出すことが出来る。さらに巨大化、ビームを放つ、天地の災害さえ起こせることを示唆するなど、「天地神」を自称するに足る力を持つ。
宗楼
元武配下の悪鬼兵。その武力は虚空にも匹敵する。もとは元武に非を説き戦いを挑んだ高潔な導士だったが、敗れて死してからは屍奴隷として元武に忠誠を誓っている。最後に一撃に頼った攻撃をしたため志狼に敗れる。
華佗
医師。曹軍にいた真澄に医術を教えた。
妖将・
『演義』において曹操に討たれた李と同一人物。
死んだように見せかけて存命しており、妖術を極め、曹操に復讐するために仲達と手を結ぶ。その条件は、曹操の一族を城に監禁し、嬲り殺しにすることであった。
妖術・暗の術を使い、相手の視力を奪う他、完全に五感を奪うこともできる。
その正体は髪の毛を超高速で振動させ発生させた超音波であった。
最終的には虚空によって殺害されたが、肉体を失っても想念のみで存在できるなど、妖将の名に恥じない力を持つ。想念の状態で志狼を追うが、大狼の咆哮で消滅。
大狼(ダーラン)
匈奴に伝わる伝説の巨狼。山に潜み狼の群れを率いているが、その正体は"大地の意思"そのものであり、狼は依代に過ぎなかった。人間を軽蔑し、仙人でさえ矮小な存在と語る。
志狼が未来から来たことも知っている。また大地の上で起こったこと全てを熟知している。
戦乱により大地や自然、他の動物を滅ぼす人間を憎み仲達による破滅を支持したことから志狼と激しく対立した。
戦闘の際には依代の巨狼で闘う。その動きは全く眼で見えず、爪による攻撃は硬氣功でさえ完全には受け止められない。また妖術、仙術の奥義や仙術武器も一切通用しない。仲達や元武(ユァン・ウー)よりも力が上回るとされる。
依代の狼と相打ちになった志狼と傷ついた蓮花の傷を治し、現在は別の狼を依代にしている。
人間を認めたわけではないが当分見守ると語る。

技・術[編集]

天地志狼の技・術[編集]

天地志狼は基本的に関羽から習った拳法と左慈から習った仙術・シュアンから習った闘仙術をメインに使って闘うが、他にも戦闘中に敵将の技を見切って盗むことで膨大な数の技を習得している。以下にそれを記す。

「実」の拳
天地志狼が生まれ持った拳質のこと。蓮花などが得意とするスピードを生かしたフェイントなどは一切行わず、限界まで無駄を排した動きと天性の洞察力により最短距離で敵の急所を抉る実戦本位の殺人拳である。関羽曰く、この拳を極めたならば予測はされても防御も回避も不可能とのこと。しかし現在の志狼の武量では完全に使いこなすことは難しい。
雲体風身
氣を使って、人体の五体を意思のままに操る術。その習得は難業であり、仙人によって一度五感を奪われた後、自力で復活することによって習得するしかない。大抵の人間は習得に失敗して身体の自由を失ってしまう。しかし、習得すると以下に挙げるようなことが可能になる。
  • 腕力や視力などの身体能力が大幅に上昇する。
  • 自身の身体感覚を無くすことが出来る。
  • 切創を止血したり脱臼を治すことができる。
これらは自分の体のみならず、他人の体に対しても行うことが出来る。
ただし、使用時は身体に多大な負担がかかる為、多用しすぎると身体がボロボロになってしまう(長い鍛錬を積めば負担を軽減することが可能)。
作中では以下の人物が習得している。
  • 天地志狼
  • 仲達
  • 左慈
  • 伍真
  • 冒頓
  • シュアン
  • 元武(及びその弟子)
仙氣発勁
相手に掌底打を打ち込み、そこから仙氣を流し込む技。単なる打撃としてのタイプと、相手の身体に衝撃を浸透させ内臓を完全破壊する「真仙氣発勁」の2パターンが存在する。「念体」を会得するまでは長らく志狼最大の決め技であり、数々の強敵を打ち倒してきた。しかし強力な氣の持ち主に対しては勁力を呑み込まれたり弾き返されたりすることもある。
空破山
刀剣を高速で振り切ることで真空波を発生させ、それを以って遠く離れた相手を切断する技。元は炎武から赤飛虎へと伝えられた阴刀術の奥義だが、志狼も赤飛虎の空破山を模倣して修得した。本来は剣術であるが志狼は後に素手で放てるほどに熟達した。使い勝手が良いためか多用される。
衝破山
阴刀術秘奥義。空破山の派生技。剣と剣が衝突した際の衝撃を利用して真空波を放つ技。近接戦用の空破山と言える。元は炎武の技だが、彼との戦いの中で志狼も修得した。他に仲達の影武者も使用可能。
硬氣功
体に氣を巡らせ、一瞬だけ皮膚を硬化させる、あるいは体毛を硬直させるなどで刃物すらも通さなくさせる防御技。ほとんどの攻撃に対して有効だがタイミングが肝要なため変幻自在な乾坤圏などとは相性が悪い。また至高の拳など強すぎる衝撃は完全には遮断できない。
軽身功
志狼が使う防御技。打撃を受けた瞬間、体を浮かせることで衝撃を受け流す技で、虚空の鉄棍の一撃すら無効化することができる。
柳の体術
虎豹騎の石柳が使う防御技。後に志狼も体得した。体を柳のように揺らし相手の攻撃が起こす風圧によって、自らの体を動かし避ける技。かなりの強敵にも効果があるが、下半身を狙われると弱い側面がある。神速の攻撃には風を感じる間も無いため、通用しない。
小円の捌き
志狼が使う防御技。小さい円を描くような素早い足捌きで相手の間合い内に留まったまま攻撃をかわし続けることができる。そのため反撃に出やすいという利点がある。
分身
高速で移動し、その際に殺氣を残すことで残影を見せる技。応用で自らの姿を何体にも見せることも可能。志狼が使用する高度な氣の技である。青龍も使っていたが同じ原理かどうかは不明。
心眼の結界
肉眼に頼らず大気の流れ、音、氣の流れを感知することで相手の攻撃を防ぐ技。結界内であれば一切の死角をなくすことができる。虚空が体得している。志狼も虚空との対決や闘仙術の修業により体得した。ただし青龍の空破山を感知できないなど、大気の流れを読む能力は虚空に劣る模様。
「破凰」の相
「天運」の相と相対する、全ての破滅こそを理想とする概念。本来は仲達の生まれ持った相であるが、志狼も赤飛虎に「破凰」の種を心中に埋め込まれてから技として使えるようになった。「破凰」の力を開放すると生命を奪うことに躊躇がなくなるため戦闘能力が飛躍的に向上する。初期の頃は「破凰」に心を支配されて殺人鬼と化すこともあったが、幾度かの試練を経て自在に使いこなせるようになった。
闘仙術
外敵を滅ぼすため仙道に武道を取り込んで創られた戦闘用の仙術。しかし修得は困難を極め現在に至るまで仙道士が多数亡くなっているため「死仙行」の別名を持つ。また外敵を倒すためだけの術というのは仙道としてはあくまで邪道である。
念体
強力な仙氣で相手の氣脈と繋がり、相手の五感を支配した状態で幻体による強力な攻撃を加える。そうすると相手の肉体は「傷を加えられた」と認識させられ結果自己崩壊に追い込まれる、というもの。その特性上、生身の肉体をすりぬけるため防御は不可能である。また志狼本人が動けない状態でも使用可能。
闘仙術の奥義であり、志狼の最大最強の必殺技。関羽や馬超、ライなど最強クラスの武人にすら大ダメージを与え、いまだに完全に防いだ相手はほとんど存在しない。
ただし「相手の氣脈と繋がる」という性質上、相手の邪氣を取り入れてしまい自らの人格が侵されるという危険性がある。また「不死身に近い生物」や「命を捨てて戦う人間」には効果が薄い。また、甘寧戦のように相手に拳技を見切られている場合、完全なタイミングで硬氣功を使われた場合も効くかどうか分からない(ダメージを受けないと認知されるため)。
加えて術者の集中力が乱れてしまうと第三者の肉眼でも目視できるようになり威力も減退してしまうという欠点もある。
念体を持って念体を防いだり打ち破ることも可能。
作中、天地志狼がシュアンに教示されて習得に成功している。仙人の元武が開祖。
周囲の氣脈の取り込み
天地志狼がこれまでに二回使用している。強大な軍氣や自然の氣を取り込み自分の氣とすることで、自身の氣を強大にすることができる。自身の氣脈のみを活性化させる「小周天」に対して「大周天」と呼ばれる仙道の極意である。
虚空との戦いでは曹軍の氣を、元武との戦いでは龍脈の氣を取り込んだ。志狼自身の氣の量は、自分より大きい虚空・元武・大狼・甘寧らに劣り、発勁さえ跳ね返されることもある。しかし周囲の氣を取り込んだ際にはこれらの相手を遥かに上回ることもできる。志狼自身の意思では発動できないようである。
意脈
志狼が身に着けた、氣を使用せずに相手の意思を読む技。意思の流れを読み取ることができるので、相手の攻撃を全て事前に予知できる。氣を使用しないため、ほぼどんな相手に対しても有効なようである。しかし志狼が攻撃したあとのリアクションまで読めるわけではないので、受けに徹する相手には効果がない弱点がある。
至高の拳
突きや蹴りにおいて、究極のレベルまで精度を極めた体術の極意。重心、体移動、力の伝達、螺旋の動き等において一切の無駄をなくし、最速の攻撃を行う。その威力は通常の攻撃でさえ発勁に匹敵し硬氣功でさえ防ぎきれない。甘寧、ライ、天地志狼の三名が修得しているが、志狼のものは他の二名のものに比べまだ完成度が低い。甘寧のものは剛拳による攻撃が主体で震脚が十分に行えない環境下では威力が半減するという弱点がある。一方、ライのものは蹴り主体のものであり、飛び蹴りや水中での蹴りでも使用することが出来る。

それ以外の技・術[編集]

剛氣功
雲体風身の技の一つ。伍真が修得している。体に氣を巡らせ強力な力を瞬時に発揮する。張飛や摩牟に匹敵する力を発揮することが可能である。
内氣功
相手の氣を取り込み体内の自らの氣で散らす技。悪鬼と化した宗楼が使用した。高度な技であり仙氣発勁を防ぐこともできる。
剛体
氣を使用せずに筋肉のみであらゆる刃、打撃を防ぐ体をつくりあげる。呼厨泉や摩牟が体得している。硬氣功は弱者の技であるとのこと。仙術武器でさえ跳ね返すため一切の斬撃が通用しない。
発勁返し
前述の内氣功に似ているが、散らすのみでなく相手にそのまま跳ね返す技。氣の量で相手を上回っていないと返せないようである。作中では大狼、甘寧が使用する。他に青龍も自らの掌で取り込むことによって使用できる。
纏絲勁
虚空が体得している、螺旋の動きによって驚異的な破壊力を生み出す技。その威力は軽い指の勁ですら狼の頭を破裂させる。鉄棍で使用した時の威力はさらに桁違いであり、大橋を一瞬にして端から端まで大破させた。志狼との戦いでは受け流されたにも関わらず、腕を破壊し戦闘力を大幅に削いだ。他に弟子である虚空衆も体得している。
暗示・重暗示
赤飛虎が得意とする催眠術。麻薬などと併用し相手を意のままに行動させることができる。自身に使用し肉体の潜在能力を引き出すことも可能。他人にかけた場合には肉体の崩壊を気にせずともよく、僵尸鬼並みの強さまで引き出せる。重暗示は一度に暗示を重ねがけすることで、一方が破られてももう一方の暗示が発動する技である。単純な暗示の術ならば志狼も使えるが、赤飛虎のものは志狼や炎武すら手玉に取るほど強力である。
僵尸鬼の術
白冥虎が使う死体の躁術。対象の心臓を抜き取り符心臓と呼ばれる心臓を埋め込むことで、怪力を持った不死身の死体人形を作り出す。その力は兵卒でも黄忠に匹敵する。符心臓を破壊すれば倒すことが可能。有る程度の自我を持つものと完全なロボットのような2種類がある。仲達の影武者は致命傷を負うまでは普通の人間と変わらない状態だった。
疾風の剣
蓮花が自称する剣術の名称。素早く跳びはね相手を惑わす「虚の動き」で隙を作り、その瞬間に斬り捨てる技。鳥のようとも形容される。虎豹騎でも倒すことができる。ただし、着地の瞬間を狙われると弱い弱点がある。体力の消耗も大きく、囲まれてたびたび危機に陥っている。仲達や関羽、ライなど最強クラスの相手には全く通用しない。
影斬り
黒瘴虎が使う技。黒い布の先端に刃を仕込み相手を切断する。まるで影が伸びるように見えることから影切りと呼ぶ。暗殺に特化した技であり、仕組みが分かれば強敵には通用しない。
震雷
黄尸虎が使用する槍術。他に志狼や趙雲、黄尸虎の弟子も使用可能。戟を螺旋状に突き出すことで驚異的な破壊力であらゆる物を粉砕する奥義。そして真の震雷は、螺旋や無駄な力を必要とせず神速のスピードで相手を貫く技である。志狼は真の震雷との対決で、初めて武の勝負において感動の念を感じることになった。
遠当て
剛拳の風圧による衝撃波によって、離れた間合いから相手を攻撃する技。甘寧が体得している。その威力は大木に大穴を開けるほど。勁力を増した甘寧が全力で放った時には爆風のような威力を発揮した。ただし予備動作に時間がかかるため、相手に防御をされやすい。他に摩牟も使用可能であるが、こちらは怪力によって付随して起こるもののようである。
不動の構え
後手に徹し相手の攻撃と相打ちを狙う技。攻撃を受ける際には急所をわずかに外し、自身の体に硬氣功を使うことでダメージを最小限に抑える。その直後に至高の拳で相手にカウンター攻撃をする。相手は攻撃する際に体が止まっているため、カウンターを防ぐことができない。甘寧が自分よりスピードに優る志狼に対して使用した戦術。ただし急所を外せなかった時はダメージを受けるためカウンターができない。
過回復
青龍が使用する技。元々は青龍や真澄が使う治癒の技であるが、過剰に回復させることによって血管や筋肉、骨を破壊してしまう。水をやり過ぎた植物が枯れる原理と同じ技である。摩牟を戦闘不能にし、呼厨泉を死に至らしめた技である。
妖術・暗の術
妖将・李傕が使用する妖術。基本的には相手の視力を奪う技であるが全力で放つ時は視力に限らず五感を全て遮断し、さらに金縛りの状態にまでできる。その正体は長髪を氣功で振動させることで発生させる超音波である。志狼を追い詰めたが念体には通じず破られた。また振動は振動で相殺できるため虚空にも通じなかった。
妖術・金縛りの術
妖将・李傕の弟子であるポンイェンが使用する術。義眼である額の第三の眼で相手を驚かせ、その心の隙をついて催眠術で相手を金縛りにする技。師匠同様、念体には通じず破られた。ポンイェン自身は弱者ではないと志狼は認めており、左慈にも邪氣の塊と称されている。
神速の攻撃
肉眼で全く見えない技の総称。そのため、攻撃する物体が一瞬消えるように見える。風を感じる間もないため柳の体術でも防ぐことができない。作中では虚空の剛拳で初登場し、馬超の槍撃で概念が明確にされた。他に黄尸虎の真の震雷、大狼の攻撃全て、ライの至高の拳などが該当する。志狼や冒頓も雲体風身を全開にすれば使えるが、体への負担が大きい。肉体を崩壊させずにこの攻撃ができるのは、五虎神達でさえ一目置く存在のみである。

舞台[編集]

上演記録[編集]

『龍狼伝』(初演)
『龍狼伝 第二章』

脚注[編集]

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外部リンク[編集]