紗那郡

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北海道紗那郡の位置(10・14:発足時 10:紗那村)

紗那郡(しゃなぐん)は、北海道千島国根室振興局

以下の1村を含む。

当該地域の領有権に関する詳細は千島列島及び北方領土問題の項目を参照のこと。

概要[編集]

択捉島北東部に位置し、東は蘂取郡、西は振別郡に接しており、当初は択捉島5郡中で最も面積が広かった。中心集落は紗那で、村役場のほか裁判所の登記所もおかれた。また、紗那川の河口には択捉漁業の大規模な缶詰工場が建設される[1]など、散布半島東岸の別飛もあわせ明治期の択捉島では最も栄えた地域だった。しかし、人口は昭和初期にピークを記録した後、減少傾向となった。

歴史[編集]

郡発足までの沿革[編集]

江戸時代中期、紗那郡域は東蝦夷地に属し宝暦4年(1754年松前藩によって開かれた国後場所に含まれた。寛政11年には高田屋嘉兵衛によって択捉航路が運行されるようになる。同年、紗那郡域は公議御料とされた。

江戸時代後期に差し掛かると、国後場所から分立した択捉場所が開かれ、エトロフ会所運上屋[2] (最初は老門だったが、後に紗那へ移転した)や漁場が設けられる。近藤重蔵によると、寛政12年には7郷中2郷(アンオンコタン、アリムイ)7村が紗那郡域にあり、人口も150人程を数えている(旧留別村域の2郷3村、250人ほどを除く)[3]文化3年には高田屋嘉兵衛によって有萌神社紗那神社が創立された。同年7月27日継右衛門ら6名の慶祥丸乗組員たちが、蘂取郡域の番所から紗那の会所に到着。漂着した北千島方面(幌筵島羅処和島)から帰ってきた。また、南下政策を強力に推し進めるロシアの脅威に備え、紗那には勤番所が置かれ、弘前藩盛岡藩の藩兵が警固を行っていたが、文化4年4月25日(1807年)会所などをロシアが攻撃・略奪・放火するシャナ事件(文化露寇、フヴォストフ事件)が勃発し、勤務中の間宮林蔵もこの事件に巻き込まれている。当時、有萌村で自刃した隊長の墳墓は史跡となっている[4]嘉永3年恵比須神社創立。紗那郡域は安政2年再び公議御料となり仙台藩が警固にあたったが、安政6年の6藩分領後も公議御料(仙台藩警固地)のままであった。別飛神社幕末ころ創立されている。戊辰戦争箱館戦争)終結直後の1869年大宝律令国郡里制を踏襲して紗那郡が置かれた。

郡発足以降の沿革[編集]

人口[編集]

北海道二級町村制施行前

  • 明治26年 - 郡役所統計概表 472人(男245人、女227人)、戸数333[7]
  • 大正2年[8]
    • 紗那村管内:人口928人(男489人、女439人)、戸数211
    • 留別村管内:人口1,199、戸数253
  • 大正9年 - 2,585人(男1,754人、女831人)、世帯数469[9]

北海道二級町村制施行後

国勢調査の結果で大正14年 - 昭和10年のデータは、昭和10年の国勢調査報告[10]より。

  • 大正9年 - 国勢調査 1,532人(男1,107人、女425人)、世帯数246(註:留別村が分離した後の紗那郡の範囲で合算)
  • 大正14年 - 国勢調査 1,603人
  • 昭和5年 - 国勢調査 2,308人
  • 昭和10年 - 国勢調査 2,073人(男1,453人、女620人)、定住人口1,132人
  • 昭和15年 - 国勢調査 1,426人(男891人、女535人)、世帯数267[11]
  • 昭和20年 - 1,001人、世帯数226[12]

脚注[編集]

  1. ^ 紗那(1)(しゃな) 北方四島居住地図 千島歯舞諸島居住者連盟
  2. ^ エトロフ・クナシリ新図 北方関係資料 北海道大学
  3. ^ 「恵登呂府志」から孫引き
  4. ^ 有萌(ありもい)
  5. ^ 地方行政区画便覧 近代デジタルライブラリー 国立国会図書館。留別村のみ振別戸長役場の管轄となったことが、合併で郡が分かれる下地となった。
  6. ^ 北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例 支庁制度改革の取組(地域主権局)北海道
  7. ^ 紗那外三郡役所統計概表 近代デジタルライブラリー 国立国会図書館
  8. ^ 根室管内視察記(北海タイムス) 新聞記事文庫 神戸大学電子図書館
  9. ^ 世帯数及人員-市町村 01北海道 大正9年国勢調査 政府統計の総合窓口
  10. ^ 市町村別人口 01北海道昭和10年国勢調査 政府統計の総合窓口
  11. ^ 世帯および男女別人口(全人口)-全国,道府県,郡,市区町村 昭和15年国勢調査 政府統計の総合窓口
  12. ^ 北方領土の人口 独立行政法人北方領土問題対策協会

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

関連項目[編集]