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豊明駅

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豊明駅
豊明駅北口
とよあけ
TOYOAKE
富士松 (1.5 km)
(1.7 km) 前後
所在地 愛知県豊明市阿野町明定131
北緯35度2分27秒 東経137度0分30秒 / 北緯35.04083度 東経137.00833度 / 35.04083; 137.00833
所属事業者 名古屋鉄道(名鉄)
所属路線 名古屋本線
キロ程 48.1 km(豊橋起点)
駅構造 島式 3面6線
ホーム 橋上駅
乗車人員
-統計年度-
1,937人/日(降車客含まず)
-2008年-
乗降人員
-統計年度-
3,883人/日
-2008年-
開業年月日 1923年(大正12年)4月1日
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豊明駅(とよあけえき)は、愛知県豊明市阿野町明定にある名古屋鉄道(名鉄)名古屋本線である。

駅名に市名を冠しており列車の行先にもよく見られるため豊明市の玄関駅と思われがちだが、その機能は西隣の前後駅にある。市の中心部にある市役所などへは距離的には近いものの、市役所方面への名鉄バス前後駅から発着している。

駅概要

準急停車駅で、一部の急行特別停車する。また、豊明検車区があることから、当駅始発、終着の列車も多数設定されている。

2003年3月の前後駅の2面4線化及び、下り(名鉄名古屋方面)待避線完成までは、新安城駅鳴海駅間で唯一上下線とも待避可能な駅であったため、多くの普通列車が当駅で急行、特急の待避を行っていた。しかし当時は急行通過駅(平日朝の数本のみ特別停車)だったため、緩急接続は行われず、多くの列車が10分近く当駅に停車していた。また、毎時4本の普通のうち、当駅以東(知立東岡崎方面)へ向かうのは毎時2本のみ、残りは当駅折返し運行となっていた。

前後駅の待避線完成後は、普通は前後駅での待避が基本となり、毎時4本全ての普通が当駅以東へ運行するようになり、一部を除き当駅で待避する列車の停車時間も短縮された。また、毎時2本の急行が特別停車し、当駅で特急を待避するようになった。それ以降、ダイヤ改正ごとに、特別停車する急行の系統や上下線での停車本数が異なるなどの変化がみられる。

2008年12月27日のダイヤ改正以降、当駅に特別停車する急行は西尾線津島線系統(吉良吉田佐屋)の毎時2本で、普通と接続を行う。また、2005年1月29日のダイヤ改正より設定されている毎時2本の準急が当駅折返し(下り・名鉄名古屋方面のみ運行)となったため、当駅折返しの普通は東岡崎まで延長された。この他平日の夜間に1本だけ東岡崎から当駅止まりの普通も設定され、2011年3月26日のダイヤ改正では車両交換と入庫をかねて東岡崎発当駅止まりが数本増加した一方、平日昼間の当駅折返しの準急の運行が取りやめとなり、平日昼間の停車本数は上下共に毎時6本になった。

2011年3月26日のダイヤ改正以降の当駅の基本停車本数は以下の通りである。

  • 平日昼間
上り 普通毎時4本(東岡崎ゆき。岩倉発の毎時2本が当駅で待避)、急行毎時2本(吉良吉田ゆき)
下り 普通毎時4本(岩倉ゆき、犬山ゆき各2本。犬山ゆきが当駅待避)、急行毎時2本(弥富ゆき)
  • 平日15時台から20時台、土・休日昼間から19時台
上り 普通毎時4本(東岡崎ゆき。岩倉発の毎時2本が当駅で待避)、急行毎時2本(吉良吉田ゆき)
下り 普通毎時4本(岩倉ゆき、犬山ゆき各2本。犬山ゆきが当駅待避)、急行毎時2本(佐屋ゆき。土・休日の夜間など一部列車は弥富ゆき)、準急毎時2本(佐屋ゆき)
※準急は、下りの普通が当駅待避中に到着、折返し発車する。なお、発着番線が異なるため、普通と同一ホームでの乗り換えはできない。
※当駅待避の下りの普通は、特別停車の急行、当駅折返しの準急との接続に加え、急行岐阜ゆき(前後駅で快速特急待避)、快速特急新鵜沼ゆきの通過待ちを行うため、当駅で10分近く停車する。上りは、急行吉良吉田ゆきとの接続のみ。
※平日15時台~16時台に、東岡崎発当駅止まりの普通が3本設定されている。また、土・休日の夜20時以降は、普通毎時2本が当駅折返しとなり、上り(知立・東岡崎方面)の普通は毎時2本となる。このため、これらの時間帯は当駅始発の下りが4本(普通犬山ゆき2本、準急佐屋ゆき2本)となり、当駅での待避、緩急接続は行われない(急行の特別停車は行われる)。

上記の他、朝と深夜に当駅始発、終着が多数設定されている。毎年夏に行われる岡崎観光夏まつり花火大会の開催時は、夜間に東岡崎方面から当駅止まりの準急・普通が臨時運行される(この日のみ急行(当駅通過)と準急は岡崎公園前にも臨時停車。この区間での急行と準急の違いは矢作橋駅への停車の有無のみ。この日は休日ダイヤのため前述の当駅止まりの定期普通列車は運行されない)。また、当駅は両方向へ折り返すことができるため、何らかのトラブルが発生すると当駅で打ち切りとなることがある(急行は鳴海駅または新安城駅)。

停車本数の変化

2003年3月27日まで

  • 上り 普通毎時2本
  • 下り 普通毎時4本(うち2本は当駅始発)
当時、当駅に停車する急行は、当駅始発の数本と平日上下朝1本ずつ(弥富行き(名古屋止まりだった時期もある)と東岡崎行き(矢作橋にも停車))のみだった(名古屋方面へ向かう急行は当駅停車、前後通過だった時期もある)。普通の運行系統は、現在と同じく東岡崎駅~犬山線の岩倉駅、または犬山駅間で、犬山駅発着の2本が当駅折返しだった。

2003年3月27日ダイヤ改正

  • 上下共に、普通毎時4本、急行毎時2本
2003年3月27日前後駅の待避線完成と急行停車駅化に伴うダイヤ改正。普通は、前後駅で特急、急行の待避、緩急接続が基本となり、当駅折返しだった犬山駅発着の普通2本が、東岡崎駅まで延長となった。また、急行の特別停車が増え、昼間以降は毎時2本が停車し、上下ともに合計毎時6本の列車が停車。
当時特別停車していた急行は、上りは豊川稲荷ゆき、下りは豊橋発の新岐阜(現・名鉄岐阜)ゆきで、当駅で特急を待避し、前後駅で普通と接続していた。なお夜間は、下りのみ特別停車(上りは通過)。また、昼間には当駅折り返しの急行弥富行きも毎時1本設定された(弥富駅発着の急行は毎時2本設定されていたが、残りは三河線の碧南駅発着であり、当駅には特別停車しない)。

2005年1月29日ダイヤ改正

  • 上り 普通毎時4本(東岡崎ゆき)、準急毎時2本(知立ゆき)、急行毎時2本(豊川稲荷ゆき)
  • 下り 普通毎時4本(犬山ゆき2本、岩倉ゆき2本)
2005年1月29日の改正で、準急が設定され、準急停車駅となった。準急は昼間以降毎時2本設定されたが、上りのみの運行だった(知立からの折返しは、前後駅まで回送し、前後駅始発で運行)。また、急行の特別停車も上りのみ実施となった(当駅に特別停車していた下りの豊橋発岐阜行き急行は通過。また朝夕は快速急行に格上げされた)。上りの普通2本が当駅で急行と準急に連絡し、夜間も上りの急行の特別停車が実施された。これにより、上り・豊橋方面は毎時8本、下り・岐阜方面は毎時4本と、2002年度以前とは逆転してしまった。

2006年4月29日ダイヤ改正

  • 上り 普通毎時4本(東岡崎ゆき)、急行毎時2本(豊川稲荷ゆき)、準急毎時2本(平日夕方のみ。知立ゆき)
  • 下り 普通毎時6本(岩倉ゆき2本、弥富ゆき2本、犬山ゆき2本)
※普通のうち、弥富駅発着の上下2本は前後駅以西は準急、犬山ゆきの下り2本は当駅始発(平日夕方の上り除く)
2006年4月29日の改正では、停車本数が再び上下毎時6本になった。犬山発着の普通毎時2本が豊明折り返しとなり、代わりに毎時2本の弥富~知立間の準急が東岡崎まで延長、前後~東岡崎間は普通列車として運転するようになった。停車本数は揃ったが、停車する列車の種別がバラバラであった(下りは普通のみ毎時6本)。また、平日夕方は、準急は知立ゆき(終点まで種別変更しないで運行)、普通豊明ゆきは東岡崎まで延長となっていたため、上りのみ改正前と同じ毎時8本になっていた(準急知立ゆきは、折返し当駅まで回送され、当駅始発の普通犬山ゆきとなる)。土・休日夜間は、当駅以東へ向かう普通は毎時2本の弥富駅~東岡崎駅間の準急(前後駅~東岡崎駅間普通)のみで、名古屋方面からの普通は全て当駅折返しとなっていた。

2007年6月30日ダイヤ改正

  • 上り 普通毎時4本(東岡崎ゆき)、急行毎時2本(豊川稲荷ゆき)、準急毎時2本(平日夕方のみ。知立ゆき)
  • 下り 普通毎時6本(岩倉ゆき2本、弥富ゆき2本、犬山ゆき2本)、快速急行/急行毎時2本(豊橋発岐阜ゆき)
※普通のうち、弥富駅発着の上下2本は前後駅以西は準急、犬山ゆきの下り2本は当駅始発(平日夕方の上り除く)
※豊橋発岐阜ゆきは、昼間は急行、朝夕は快速急行
2007年6月30日の改正では、再び下りの豊橋発岐阜ゆき急行(朝夕は快速急行)の特別停車が復活し、下りは毎時8本になった。これにより、毎時2本の普通岩倉ゆきが当駅で待避となり、急行(快速急行)岐阜ゆきと接続、さらに快速急行、快速特急各1本の通過待ちのため10分近く停車となった。その他は前回の改正と同じであった。

駅構造


豊明駅
配線図

富士松駅

6 5 4 3 2 1


STRg STRf
ÜWgol
CONTg CONTg
ÜWgo+r KRWgl+l KRWgr+r
ÜWgor ÜWgol
STR+BSl STR+BSr
ÜWo+r STR+BSl STR+BSr
STR+BSl STR+BSr STR+BSl STR+BSr STR+BSl STR+BSr
STR+BSl STR+BSr STR+BSl STR+BSr ÜWor
STR+BSl STR+BSr STR+BSl STR+BSr ÜWgo+l
STR STR STR KRWgl+l KRWgr+r
ÜWol
ÜWor STR
ÜWgo+r ÜWgo+l STR
ÜWgor STR
ÜWgo+l ENDEe
STRg STRf

前後駅
- 検車区へ

改札口
  • 島式3面6線の待避可能な橋上駅。なお、無人駅での最多のホームの数がある。2003年に前後駅の下り待避線が完成するまで、新安城 - 鳴海間の下り(名古屋・岐阜方面)では唯一の待避可能駅だった(上りは1987年から前後駅でも待避可能だが、急行が一部しか停車しなかったことなどから、当駅止まりの普通は一部を除いて前後駅で待避しなかった)。現在のダイヤでも多くの普通が優等列車を待避するために3 - 5分ほど停車し、中には3本連続で待避するために当駅で10分以上停車する列車もある。なお上りは当駅を出ると新安城駅まで待避不可である。
  • 検車区を有するのと乗務員の休憩を行っていたため、かつては終日駅員が配置されていたが、現在は駅集中管理システムにより終日無人駅になっている。自動券売機(1台→無人化時に2台)・自動改札機・発車案内(ソラリー式1段、備考欄には「鳴海(前後)で急行に連絡」とも表示することも出来た)・エレベーター(各ホームに1基ずつ)は以前より存在する。無人化と同時に発車案内がLED2段式に変わり(ホームにも設置)、駅自動放送も稼動した。なお、自動放送は無人駅の簡単なものではなく、隣の前後駅神宮前駅犬山駅で流れるようないわゆる主要駅タイプであり、名鉄の無人駅において主要駅タイプの自動放送を導入しているのは豊明が唯一である。また無人駅となった現在でも、1・2番線から発車する準急を案内する場合などに、係員が放送することがある。
  • 1・2番線は南にある豊明検車区へ繋がっており、名古屋方面折り返し列車と出入庫列車が入線する。1・2番線の駅名標の両隣の駅は「前後」のみ書かれており、反対側は空白である。また、1・2番線は3 - 6番線に比べて少し豊橋寄りにずれている。
  • 当駅折り返し列車と回送列車があるため、3番線からつながる引き上げ線と1番線の脇に入れ替え用の側線が各1本ある(6番線の脇にも保守用の側線が1本ある)。一般用車両のほか、1200系や2000系なども時々名古屋方面から当駅まで回送されてくる。新造車両の試運転や団体列車の運行も当駅 - 伊奈駅間、当駅 - 金山駅間などで行われる。
  • 当駅始発の上り(豊橋方面)列車(現行ダイヤでは始発の普通伊奈行きとその次の急行豊橋行き)は3番線から発車する。ただし車庫から3番線へは直接繋がっておらず、一度1・2番線を通り過ぎてから引き上げ線に入り、改めてスイッチバックして入線する。
  • かつて地上駅時代は島式2面4線の構造で、東側に駅舎があり、乗り場番号は1、2番線が名古屋方面、3・4番線が豊橋方面であったが、橋上化された際、南側に島式1面(現在の1・2番線)が追加され、従来のホームは3 - 6番線に振り直された(この頃は豊明検車区がまだ出来ていなかったため1・2番線は使用されず、名古屋方面折り返し列車は6番線から発車していた)。豊明検車区の開設と同時に1・2番線が使用開始され、現在のようになった。また上り本線路はかつてノーズ可動式クロッシングの分岐器が設置されていたが、現在は下り線と共に標準的な弾性ポイントとなっている。これにより、通過列車は上下線とも110km/h程度の速度で通過する。
  • 駅の北側には大きなロータリーがあり、タクシーが常駐している。北口から改札口へ向かう通路の窓にはステンドグラスがはめ込んである。改札外のエレベーターはこの北口と南口にそれぞれ設置してある。
のりば
ホーム 路線 方向 行先 備考
1 名古屋本線 下り 鳴海名古屋犬山津島方面 当駅始発
2 名古屋本線 下り 鳴海・名古屋・犬山・津島方面 当駅始発
3 名古屋本線 下り 鳴海・名古屋・犬山・津島方面 待避線
4 名古屋本線 下り 鳴海・名古屋・犬山・津島方面 本線
5 名古屋本線 上り 知立東岡崎豊橋豊川稲荷西尾方面 本線
6 名古屋本線 上り 知立・東岡崎・豊橋・豊川稲荷・西尾方面 待避線

利用状況

年度別乗車・降車人員
年度 乗車人員(人/日) 降車人員(人/日) 乗降人員(人/日)
2003年(平成15年) 1,742 1,748 3,490
2004年(平成16年) 1,779 1,778 3,557
2005年(平成17年) 1,808 1,814 3,622
2006年(平成18年) 1,843 1,851 3,694
2007年(平成19年) 1,889 1,896 3,785
2008年(平成20年) 1,937 1,946 3,883

利用者は少しずつ増加しているが、豊明市の南東の外れにあり前後駅より交通の便が悪い、伊勢湾岸自動車道の豊明ICに近いことからマイカーの利用にシフトしている、当駅より東側は三河地区になり高等学校全日制普通科の学区が変わる(ただし豊明市・大府市には調整特例があるため、刈谷市・知立市の高校は通学可)などの理由から、それほど利用者は多くない。
しかし、無料駐輪場が近くにあることから豊明市内や刈谷市などから自転車での当駅の利用者が少なからずいる(富士松駅と一ツ木駅には普通しか停車しないためこれらから当駅に利用者が流れてくることもある)。

駅周辺

バス路線

豊明市公共施設巡回バス「ひまわりバス」
名鉄バスが受託運行。2号A路線が1日5本程度通っており、駅前に「豊明駅」バス停がある。
市役所→豊明駅前後駅・市役所・藤田保健衛生大学病院方面

2001年までは名鉄バスも前後駅から豊明中学校前・豊明市役所・大久伝を経由して当駅まで毎時2本程度走っており、駅前に「豊明」バス停があった。

歴史

当駅に待避線を設ける計画ではなかったが、待避線を設ける計画だった今川駅(現富士松駅)の有力者が待避線を設けるのを嫌がったため当駅に設置された。昔は普通しか停車しなかったが、前後駅より利用者が多かったこともあり、その名残で構内は広くなっている。

  • 1923年4月1日 - 阿野駅(あのえき)として開業。
  • 1956年9月1日 - 豊明駅と改称。
  • 1997年頃 - 橋上駅化。当初は自動改札機は未設置だったが、後に設置された。
  • 1999年 - 豊明検車区完成。同年5月の改正時より稼動し、従来鳴海駅を始発としていた列車が一部当駅始発に変更。
  • 2003年3月27日 - 昼間を中心に一部の急行(岐阜方面は豊橋発岐阜行きと一部の当駅発弥富行き、豊橋方面は豊川稲荷行き)が正式に停車するようになる(それまでは平日朝数本のみの停車)。同時に、昼間の普通列車の当駅折り返しをやめ、東岡崎駅まで延長運転するようになる。
  • 2004年9月15日 - トランパス導入。同年8月より無人駅化。
  • 2005年1月29日 - 準急の標準停車駅となる。
  • 2006年4月29日 - 当駅での普通列車の折り返しが復活。
  • 2007年6月30日 - 岐阜方面の急行の特別停車が復活。同時に夕方以降と休日朝の快速急行も停車するようになる。
  • 2008年12月27日 - 名古屋本線・豊川線系統の急行に代わって西尾線・津島線系統の急行が停車するようになる。同時に、準急を当駅折り返しとし、再び普通列車を東岡崎駅まで延長運転するようになる。
  • 2011年(平成23年)2月11日 - ICカード乗車券「manaca」供用開始。
  • 2012年(平成24年)2月29日 - 「トランパス」供用終了。

隣の駅

名古屋鉄道
名古屋本線
快速特急特急
通過
急行(一部の列車が停車)・準急
知立駅 - 豊明駅 - 前後駅
普通
富士松駅 - 豊明駅 - 前後駅

関連項目