汝鳥伶
汝鳥 伶(なとり れい、4月20日生)は、宝塚歌劇団専科に所属する男役。元月組組長。大阪府、府立吹田高等学校出身。愛称は「ユウ」。
略歴
1971年、57期生として宝塚歌劇団に入団。同期生に元花組トップ娘役の北原千琴、専科の京三紗、演出家の謝珠栄(芸名は隼あみり)がいる。当初の芸名は「汝鳥玲」だった。花組公演『花は散る散る/ジョイ!』[1]で初舞台を踏む。宝塚入団時の成績は55人中26位[1]。1972年3月2日[1]、月組に配属。
1993年に専科に異動するも、1996年11月8日付で再び月組組長に就任した。同じ組の組長を2回務めたのは、汝鳥と打吹美砂(元花組組長)だけである。
主な舞台
第1次月組時代
- 1974年8月、『秋扇抄』/『ベルサイユのばら』[2]新人公演:メルシー伯爵(本役:美山しぐれ)
- 1975年1月、『春鴬囀』新人公演:老爺友次郎(本役:美山しぐれ)/『ラビング・ユー』
- 1975年3月、『春の宝塚踊り』/『ラムール・ア・パリ』新人公演:クロード(本役:岬ありさ)
- 1975年10月、『愛こそわがいのち[3]』新人公演:ラモール公爵(本役:美吉佐久子)、ピラール校長(本役:美山しぐれ)[4]/『イマージュ』
- 1976年5月、『スパーク&スパーク』/『長靴をはいた猫』新人公演:オノール大王(本役:清川はやみ)
- 1976年11月、『紙すき恋歌』/『バレンシアの熱い花』新人公演:レオン将軍(本役:水代玉藻)
- 1977年3月、『風と共に去りぬ』新人公演:ミード博士(本役:大路三千緒)[5]
- 1977年9月、『わが愛しのマリアンヌ』新人公演:アルバゴン(本役:美吉佐久子)/『ボーイ・ミーツ・ガール』
- 1978年6月、『風と共に去りぬ』(全国ツアー)ミード博士
- 1979年4月、『ロミオとジュリエット[6]』(バウ)キャピュレット
- 1979年6月、『春愁の記』新人公演:法師(本役:水代玉藻)/『ラ・ベルたからづか』
- 1979年9月、『恋とかもめと六文銭』(バウ)鶴見屋利左衛門
- 1980年1月、『アンジェリク』クロード・ル・プチ、新人公演:コンテ侯爵(本役:大路三千緒)/『仮面舞踏会』
- 1980年6月、『スリナガルの黒水仙』ゴーラム/『クラシカル・メニュー』
- 1981年1月、『ジャンピング!』/『新源氏物語』左大臣
- 1981年2月、『ディーン』(バウ・東京特別)ジョージ・スティーヴンス
- 1981年6月、『白鳥の道を越えて』ジョルジョ/『ザ・ビッグ・アップル』
- 1982年2月、『あしびきの山の雫に』雄君/『ジョリー・シャポー』
- 1982年3月、『永遠物語』(バウ)熊吉
- 1982年5月、『白鳥の道を越えて』ロドリーゴ/『ザ・ビッグ・アップル』(全国ツアー)
- 1982年8月、『シブーレット』(バウ)パングレおばさん
- 1982年10月、『愛限りなく』/『情熱のバルセロナ』エドワルド大公
- 1983年3月、『春の踊り』/『ムーンライト・ロマンス』シャルル
- 1983年6月、『南蛮花更紗』/『ムーンライト・ロマンス』シャルル(全国ツアー)
- 1983年11月、『翔んでアラビアンナイト』ラーベ、ハジム(2役)/『ハート・ジャック』
- 1984年1月、『夜霧のモンパルナス』(バウ)ルイ・リボード
- 1984年5月、『沈丁花の花道』前田甚内/『ザ・レビューII』
- 1984年9月、『南太平洋』(バウ・全国ツアー)ブランケット大佐
- 1984年11月、『ガイズ&ドールズ』アーヴァイド・アバーナシー
- 1985年1月、『愛…ただ愛』(バウ)ルシアン・ループ
- 1985年5月、『二都物語』アレクサンドル・マネット/『ヒート・ウエーブ』
- 1985年9月、『スウィート・リトル・ロックンロール』(バウ)ミス・マクリーン
- 1985年11月、『ときめきの花の伝説』マンフィレーディ公爵/『ザ・スイング』
- 1986年1月、『夢の彼方に』(バウ)アンナ
- 1986年11月、『パリ、それは悲しみのソナタ』シュバルツ・ジョバンニ/『ラ・ノスタルジー』
- 1988年1月、『リラの壁の囚人たち』(バウ・東京特別・名古屋特別)レーモン・ルビック
- 1988年5月、『南の哀愁』オウラ/『ビバ!シバ!』
- 1988年11月、『恋と霧笛と銀時計』山川屋久兵衛/『レインボー・シャワー』
- 1989年1月、『心中・恋の大和路』(バウ)藤屋
- 1989年5月、『新源氏物語』左大臣/『ザ・ドリーマー』
- 1990年2月、『大いなる遺産』エイベル・マグウィチ/『ザ・モダーン』
- 1990年4月、『ロミオとジュリエット』(バウ)キャピュレット
- 1990年8月、『川霧の橋』源六/『ル・ポアゾン 愛の媚薬』
- 1990年10月、『天使の微笑・悪魔の涙』ラインハルト学長/『レッド・ホット・ラブ』(全国ツアー)
- 1991年3月、『ベルサイユのばら -オスカル編-』ルイ16世
- 1991年5月、『紫陽の花しずく』(バウ)伊三
- 1991年9月、『銀の狼』バロー、ピエール(2役)/『ブレイク・ザ・ボーダー!』
- 1992年1月、『珈琲カルナバル』ギリエール・モンテイロ伯爵/『夢・フラグランス』
- 1992年7月、『PUCK』サー・エドワード・グレイヴィル/『メモリーズ・オブ・ユー』
- 1993年4月、『グランドホテル』オッテルンシュラーグ/『BROADWAY BOYS』
- 1993年5月、『ロスト・エンジェル』(バウ)アルバート
第1次専科時代
- 1993年8月、『FILM MAKING』(星組:バウ・東京特別)オスカー・スポティスウッド
- 1993年11月、『夢の10セント銀貨』(月組:バウ・東京特別・名古屋特別)バート・グラン
- 1994年1月、『二人だけの戦場』(雪組:バウ・東京特別・名古屋特別)シュトロゼック
- 1994年6月、『エールの残照』(月組)ジョセフ
- 1995年6月、『エデンの東』(花組)アダム・トラクス
- 1996年2月、『ME AND MY GIRL』(月組:中日)ジョン・トレメイン卿
- 1996年10月、『アナジ』(雪組:バウ・東京特別)松浦隆信
第2次月組時代
- 1996年12月、『バロンの末裔』ジョージ/『グランド・ベル・フォリー』
- 1997年6月、『EL DORADO』ロドーリゴ
- 1997年9月、『チェーザレ・ボルジア -野望の軌跡-』アレッサンドロ6世/『プレスティージュ』(全国ツアー)
第2次専科時代
- 1997年12月、『春櫻賦』(雪組)謝名利山
- 1998年6月、『心中・恋の大和路』(雪組:バウ・東京特別)藤屋
- 1998年7月、『永遠物語』(月組:バウ・東京特別)熊吉
- 1999年6月、『ロミオとジュリエット 99』(花組:バウ)ロレンス神父
- 1999年11月、『バッカスと呼ばれた男』(雪組)アトス
- 2000年4月、『ささら笹舟 -明智光秀の光と影-』(雪組:バウ)溝尾庄兵衛
- 2000年6月、『凱旋門』(雪組)シュナイダー
- 2001年1月、『花の業平 -忍ぶの乱れ-』(星組)藤原良房
- 2001年3月、『ベルサイユのばら2001 -オスカルとアンドレ編-』(星組)ジャルジェ将軍
- 2001年7月、『ミケランジェロ -神になろうとした男-』(花組)ユリウス2世
- 2002年4月、『風と共に去りぬ』(日生)ジェラルド・オハラ
- 2002年7月、『鳳凰伝 -カラフとトゥーランドット-』(宙組)ティムール王
- 2002年8月、『専科エンカレッジ スペシャル』(バウ)
- 2003年1月、『春麗の淡き光に -朱天童子異聞-』(雪組)藤原兼家
- 2003年5月、『野風の笛』徳川家康/『レヴュー誕生 -夢を創る仲間たち-』(花組)
- 2004年2月、『1914/愛』(星組)フレデ親父
- 2004年9月、『花供養』(雪組:日生)春日局
- 2005年1月、『くらわんか』(花組:バウ)甚兵衛
- 2005年4月、『さすらいの果てに』(雪組:バウ)ルイス・ブライトン、フレミング医師(2役)
- 2005年6月、『霧のミラノ』(雪組)マッシモ・バレッティ
- 2006年1月、『ベルサイユのばら -フェルゼンとマリー・アントワネット編-』(星組)ブイエ将軍
- 2006年6月、『やらずの雨』(雪組:バウ)甚兵衛
- 2006年8月、『UNDERSTUDY』(宙組:バウ)ケビン・ハサウェイ
- 2007年2月、『星影の人』(雪組:中日)近藤勇
- 2007年3月、『シークレット・ハンター』フランシス国王(星組)
- 2007年11月、『THE SECOND LIFE』(宙組:バウ)ドン・ヴィセント、神様(2役)
- 2008年2月、『黎明の風 -侍ジェントルマン 白洲次郎の挑戦- 』(宙組)吉田茂
- 2008年9月、『グレート・ギャツビー』(月組:日生)警視総監、ヘンリー・C・ギャッツ(2役)
- 2009年2月、『My dear New Orleans -愛する我が街-』(星組)スティーヴン牧師
- 2009年7月、『ロシアン・ブルー -魔女への鉄槌-』ミハイル・ゲロヴァニ/『RIO DE BRAVO!!』
- 2009年11月、『雪景色』(雪組:バウ・東京特別)甚兵衛、源助、門脇刑部太夫(3役)
- 2010年2月、『ソルフェリーノの夜明け』(雪組)ルニード・ベネディック
- 2010年9月、『ジプシー男爵 -Der Zigeuner Baron-』(月組)ジュパン
- 2011年2月、『メイちゃんの執事 -私(わたくし)の命に代えてお守りします-』(星組:バウ・東京特別)本郷金太郎
- 2011年7月、『ハウ・トゥー・サクシード -努力しないで出世する方法-』(雪組:梅田芸術劇場)ビクリー
- 2011年10月、『クラシコ・イタリアーノ -最高の男の仕立て方-』(宙組)アレッサンドロ・ファビーノ
- 2012年1月、『ロバート・キャパ 魂の記録』(宙組:バウ・東京特別)シモン・グットマン
- 2012年5月、『近松・恋の道行』(花組:バウ・東京特別)一つ屋五兵衛
- 2012年7月、『サン=テグジュペリ -「星の王子さま」になった操縦士-』レオン(花組)
- 2013年1月、『ベルサイユのばら -オスカル編-』(月組)ジャルジェ将軍
- 2013年4月、『ベルサイユのばら -フェルゼン編-』(雪組)メルシー伯爵
- 2013年8月、『春雷』(雪組:バウ)マックス
- 2013年9月、『風と共に去りぬ』(宙組)マミー
- 2014年3月、『心中・恋の大和路』(雪組:シアタードラマシティ・東京特別)孫右衛門
- 2014年5月、『ベルサイユのばら -オスカル編-』(宙組)ジャルジェ将軍
- 2014年11月、『白夜の誓い -グスタフIII世、誇り高き王の戦い-』(宙組)テッシン
- 2015年7月、『ベルサイユのばら -フェルゼンとマリー・アントワネット編-』(花組:梅田芸術劇場・台湾)メルシー伯爵
- 2015年10月、『新源氏物語』(花組)桐壺帝
脚注
- ^ a b c 監修:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡り続けて(人物編)』 阪急コミュニケーションズ 2014年4月1日 82-83頁。ISBN 9784484146010
- ^ 1974年11月からの東京宝塚劇場公演では、『ベルサイユのばら』/『ザ・スター』に演目が変更。
- ^ 1976年3月からの東京宝塚劇場公演で「赤と黒」に題名が変更された
- ^ このときには新人公演は2回実施されており、1回目と2回目で配役が変わっている
- ^ このときは新人公演が2回実施されており、1回目の新人公演は星原美沙緒(当時の芸名は園みはる)がこの役を演じている。
- ^ この作品はフランス産ミュージカルのロミオとジュリエットとは別作品。
外部リンク
- 汝鳥伶・公式プロフィール - 宝塚歌劇団公式ページ