星稜中学校・高等学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。153.214.173.87 (会話) による 2016年1月24日 (日) 04:24個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎部活動とその実績)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

星稜高等学校
星稜中学校
過去の名称 実践第二高等学校
星稜高等学校(第一次)
金沢経済大学付属星稜高等学校
金沢経済大学星稜高等学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人稲置学園
設立年月日 1962年(高等学校)
1973年(中学校)
創立者 稲置繁男
共学・別学 男女共学
中高一貫教育 併設型(外部混合有)
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学科内専門コース Aコース
Bコース
Pコース
学期 3学期制
高校コード 17505G
所在地 920-0811
石川県金沢市小坂町南206
外部リンク 星稜高等学校・星稜中学校公式サイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
テンプレートを表示

星稜高等学校・中学校(せいりょうこうとうがっこう・ちゅうがっこう)は、石川県金沢市小坂町南に所在し、中高一貫教育を提供する[1][2]私立高等学校中学校学校法人稲置学園が設置する。スクールカラーは黄色[3]

概要

星稜中学校には、1997年までは1学年1クラスで旧校舎の中学校校舎も3つの教室しかなかった(理科の実験などの教室は高等学校の校舎を使っていた)。1998年入学者からは2クラスになり、敷地内の高等学校校舎の教室に移り、旧中学校校舎は高校3年生が使用していた。また、それまで運動会などの行事を高校生と合同で開催していたが翌年から中学校単独で行事を行うことが多くなった。

これに対し、星稜高等学校の生徒は約1600人、教職員は100人超がそれぞれ在籍しており、職員室も3つ設置されているマンモスの高等学校である。

高等学校と同じ校舎内の1階に中学校の職員室・教室がすべて入っている。教員は中学校及び高等学校の授業を併せて担当していることが多い。

校名が、東京都の私立青稜中学校・高等学校並びに静岡県の私立星陵中学校・高等学校兵庫県立星陵高等学校と似ているため、しばしば星と誤植されるが、これらの学校との関連はない。

松井秀喜本田圭佑を輩出するなど、スポーツの強豪として全国的に有名。また、近年は受験対策にも力を入れている。

最近、2001年9月には校舎が新築され、7階建てエアコン、エレベーター付きとなった。外装も真新しく設備も充実している。パソコンルーム・音楽室の他、様々な運動施設(トレーニングセンター等)が存在する。

沿革

  • 1962年 - 実践第二高等学校開校
  • 1963年 - 高等学校の校名を星稜高等学校に改称
  • 1967年 - 高等学校の校名を金沢経済大学付属星稜高等学校に改称
  • 1971年 - 高等学校の校名を金沢経済大学星稜高等学校に改称
  • 1973年 - 星稜中学校開校
  • 1983年 - 高等学校の校名を再び星稜高等学校に改称

教育方針

建学の精神

誠実にして社会に役立つ人間の育成

知・徳・体

「知育」、「徳育」、「体育」のいずれにも偏向しないバランスのとれた教育活動をする。 その上で生徒一人ひとりの個性と能力を引き出し、それをさらに伸ばす。生徒が主体的に学び、切磋琢磨できる環境を整える。建学の精神の「誠実にして社会に役立つ人間の育成」を決してぶれることのない縦糸として、生徒、保護者、教職員が横糸となり、その時代を反映した星稜の輝かしい歴史の1ページをつくる。 良き伝統は継承し、新しい星稜を目指す。

目標

  1. 安全で安心して生活できる学校を目指す。
  2. 在校生、卒業生が愛校心・プライドのもてる学校を目指す。
  3. 保護者や社会から信頼され、地域から愛される学校を目指す。
  4. 星稜高等学校にあっては中学生、星稜中学校にあっては小学生があこがれる学校を目指す。

五つの誓い

  • さわやかな挨拶をします
  • 心身の鍛練につとめます
  • すべての学習に最善を尽くします
  • 責任のある行動に徹します
  • 率先してよい環境をつくります

学業・受験対策と成果

石川県内の上位公立高等学校の多くが本校を滑り止めとして受験するが、経営母体である学校法人稲置学園は学業・受験対策に注力する方針を採用しており、平成以降国公立大学合格者数は延べ100人を超え、2006年度には国公立大学合格者数が延べ200人を突破した。詳細は外部リンク(下記)を参照。

コース制

2004年度より学業への比重や希望進路別に4つのコースが導入されている。

  • Aコース - 学業に専念して難関大学合格を目指す。原則として部活動を行うことができない。全コースの中で最も学業への比重が高く大学合格率が高い一方で成績によるクラス分けが行われないため入学後のコース内における学力差が大きいというデメリットもある。
  • Bコース - 学業と部活動を両立しながら(但し部活動への参加は自由)大学合格を目指す。約400人~550人が在籍するが1年に1度、成績により「トップ」「セカンド」「レギュラー」の3つにクラス分けがされる。
  • Cコース - 3年次に設置されるコースで、理系科目を受験する必要の無い、文系科目に特化した学習カリキュラムの下、主に私立大学合格を目指す。
  • Pコース - 部活動に重点を置きながら大学進学を目指す。

進学実績

主な進学先として金沢大学富山大学などの国立大学を始め、MARCH (学校)関関同立などが挙げられる。また地元の金沢工業大学や上部校である金沢星稜大学にも多数進学している。

部活動とその実績

幾度に亘る全国大会への出場や数多くのプロ選手を輩出している野球部やサッカー部に加えて剣道空手バレーボール陸上競技は石川県内でもトップレベルの実績を挙げている。特徴として、野球やサッカーは星稜中学校も全国的な名門であり、その主力選手が高等学校進学後もチームを牽引する事例が多い。

野球部の知名度を全国的なものにしたのは指導者である山下智茂の指導力や人間性、実績はもとより、1979年夏の第61回全国高等学校野球選手権大会において箕島(和歌山)と繰り広げた延長18回の死闘や、対明徳義塾(高知)戦での松井秀喜5打席連続敬遠、そして石川県勢初の甲子園大会優勝まであと一歩と迫った1995年夏の大会の準優勝など、関係者やファンの記憶に鮮烈に残る伝説的な試合を数多く繰り広げてきたという点にある。

近年は遊学館金沢小松大谷といったその他の強豪私学に苦戦を強いられる年がしばしば見受けられるが、2014年夏の県大会決勝では小松大谷を相手に9回裏、8点差を引っくり返してのサヨナラ逆転勝利で第96回全国高等学校野球選手権大会に出場、前年に続いて2年連続での夏の甲子園出場を果たすなどその伝統的な勝負強さと相手を圧倒する存在感は未だ健在である。

年末の終業式にはプロ野球選手を中心に、その年に活躍(所属チームの優勝や個人タイトルの獲得)したOBが来校し後輩を激励する(松井秀喜は1996年、1998年、2000年に来校。村松有人は1996年、1999年に来校)。この模様は石川県のみならず全国のニュースで放送されるときもある。

運動部の年表

高等学校野球部

中学校野球部

全国大会15回出場・2度の6年連続出場(1991年1996年1998年2003年

2008年の全国中学校軟式野球大会優勝により、5度目の全国制覇を達成(うち3回は山本雅弘在任時の記録である)。明徳義塾中学校の持つ全国大会優勝最多記録4度を更新。また、全日本少年軟式野球大会と全国中学校軟式野球大会双方で優勝しているのは星稜中学校のみである。

サッカー部

男子
女子

陸上競技部

( )は出場結果。順位/出場校には途中棄権校及びオープン参加の韓国代表を含まない。

男子
  • 1973年 - 都大路初出場(46位/46校・2時間31分24秒)
  • 1974年 - 都大路2年連続2回目の出場(46位/47校・2時間28分16秒)
  • 1975年 - 都大路3年連続3回目の出場(46位/47校・2時間27分15秒)
  • 1983年 - 都大路8年ぶり4回目の出場(44位/47校・2時間18分21秒)
  • 1986年 - 都大路2年連続5回目の出場(47位/47校・2時間23分29秒)
  • 1987年 - 都大路3年連続6回目の出場(43位/47校・2時間17分45秒)
  • 1992年 - 都大路5年ぶり7回目の出場(28位/47校・2時間10分43秒)
  • 1993年 - 都大路2年連続8回目の出場(22位/47校・2時間10分27秒)
  • 1994年 - 都大路3年連続9回目の出場(46位/58校・2時間12分25秒)
  • 2006年 - 都大路12年ぶり10回目の出場(36位/47校・2時間10分38秒)
  • 2008年 - 都大路2年ぶり11回目の出場(35位/47校・2時間10分24秒)
女子
  • 1996年 - 都大路初出場(47位/47校・1時間19分12秒)
  • 1997年 - 都大路2年連続2回目の出場(46位/47校・1時間16分44秒)
  • 2007年 - 都大路10年ぶり3回目の出場(41位/47校・1時間13分52秒)

その他の部活動

主な行事

これらの行事はクラス毎に参加するので交友関係が希薄になりがちな別コースのクラスの生徒と交流する機会になる。

文化祭

9月の2日間に行われる。(新校舎ができる2001年9月は前倒しで7月に旧校舎で行われた。)名称は星稜祭。生徒会・文化祭実行委員会が中心となってイベントなどを企画する。毎年、1日目は午前・午後に分けて稲置記念館にて講演会等が行われる。最近ではハリガネロックオスマン・サンコンエレキギターの神様の寺内タケシD-51加藤ミリヤ等である。

体育大会

7月と12月に行われる。サッカーやバレーボール、卓球などが競技種目である。通称球技大会。各体育館やサッカーグラウンドで行われる。

運動会

9月に行われる。これは球技大会とは違い、綱引きや徒競走などを行う。稲置学園総合運動場で行われる。

施設・設備

  • 校舎 - 七階建てで冷暖房完備。またエレベーターが常時5基が稼動している。大人数で講義を受けるための大講義室や、50台のパーソナルコンピュータが置いてありインターネットを利用できるコンピュータ室、勉強のために個人ブースが完備されている学習室などがある。
  • サッカーグラウンド - 人工芝のグラウンドで、夜間照明設備が6基設置されている。
  • 第一体育館 - 最も大きな体育館でバスケットコート三面分の広さがある。また二階部分には一周200メートルのランニングコースもあり、屋上にはテニスコートが四面ある。
  • 第二体育館 - 二階建てで、一階は主に卓球、二階はバスケットボールやバレーボールなどに使用される。
  • 第三体育館 - 主に剣道に使用される。
  • 武道館 - 柔道レスリングなどに使用される。
  • トレーニングセンター - 二階建てで、一階はウェイトトレーニングのための器具が置いてあり、二階は空手部の練習場になっている。また縄上りのための縄が二階から垂れ下がっている。
  • 屋内練習場 - 雨天のとき、主に野球部の練習のために使用される。
  • その他 - プールハンドボールコート、弓道場もある。また上部校である金沢星稜大学にあるコンビニエンスストア学生食堂、大学に設置されている体育館なども使用できる。そして稲置学園総合運動場などへ行くときに使用するマイクロバスがある。

著名な関係者

政治家

野球

サッカー

芸能・マスコミ

教職員

  • 山下智茂 - 野球部総監督(元監督)、元副校長、稲置学園理事

その他

脚注及び参照

  1. ^ 教育方針-星稜中学校の「教育目標」のうち「学習進路指導(知育)」による。
  2. ^ 『平成11年度版 全国注目の中高一貫校』(学習研究社1998年8月発行)でも星稜高等学校が星稜中学校とともに「難関大学に近い学校」の中で紹介されている。
  3. ^ 星稜高等学校

関連項目

外部リンク