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下田昭文

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下田 昭文
基本情報
本名 下田 昭文
階級 スーパーバンタム級
身長 171.2cm
リーチ 169.4cm
国籍 日本の旗 日本
誕生日 (1984-09-11) 1984年9月11日(39歳)
出身地 広島県呉市
スタイルボクサーファイター
プロボクシング戦績
総試合数 27
勝ち 23
KO勝ち 10
敗け 3
引き分け 1
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下田 昭文(しもだ あきふみ、男性、1984年9月11日 - )は、日本プロボクサー広島県呉市出身。元WBA世界スーパーバンタム級王者。帝拳ボクシングジム所属。保善高等学校中退。

来歴

ボクシングを始めたのは中学3年生の時。中学時代は「ちょくちょく停学になった」という問題児で、その影響もあってか5つの高校で不合格となり「ストレス発散のため」に帝拳ジムを訪れたという。しかし入門後は早速才能を発揮し、入門からわずか2日後にはスパーリングを許される。高校は入学後2ヶ月で中退したものの、2002年にはまだプロデビュー前にも関わらず、同年にセレス小林との世界戦(WBA世界スーパーフライ級)のために来日したアレクサンデル・ムニョスのスパーリングパートナーを務めた[1]

2003年1月18日、プロデビュー戦に1RTKO勝利を収めた。同年11月2日、東日本バンタム級新人王トーナメント決勝戦で高山和徳を6R判定で下し、東日本バンタム級新人王となった。2006年2月4日、瀬藤幹人に10R判定で敗れ、13戦目で初黒星となった。同年11月13日、日本武道館で行われたダブル世界戦のアンダーカードでWBCスーパーバンタム級9位・WBA同級13位としてソニー・ゴンサレスとの123ポンド契約6回戦に3-0の判定勝利を収めた。

2007年4月9日、日本スーパーバンタム級王者山中大輔に挑戦し、10R判定勝利で念願のタイトルを奪取した。同年8月4日に塩谷悠に3-0の判定勝ち、同12月1日には小林秀徳に3-0の判定勝ちで2度の防衛に成功した。2007年度プロ・アマチュア年間表彰選手選考会で新鋭賞に選出された。

2008年4月5日、JCBホールで前王者・山中との再戦に3-0の判定勝利を収め、3度目の防衛戦に成功した。同年10月4日、4度目の防衛戦で三浦数馬と対戦。三浦が偶然のバッティングにより6Rに眉間、8Rに左目上をカットし、8R負傷判定となって1-2で負け、王座を失った。2009年2月21日、再起戦は3R負傷引分となった。

この後ロサンゼルスのメイウッド・ジムを経てラスベガスへ移り[2]、2009年は通算約4か月半、米国で修業をした[3]。同年6月27日、メキシコヌエボラレドのラウロ・ルイス・ロンゴリア闘牛場でマウリシオ・ベセリルとフェザー級契約で対戦し、初回KO勝利を収めた[2]。同年10月10日、国立代々木競技場第二体育館で行われたダブル世界戦のアンダーでWBC7位・WBA11位として124ポンド契約8回戦を行い、6RTKO勝利を収めた。

2010年3月28日、名古屋国際会議場でWBC7位・WBA13位として、WBC同級13位の大橋弘政が持つOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座に挑戦し、3-0(116-113、116-113、116-112)の判定勝利で同王座を獲得した[4]。同年8月7日、WBA5位・WBC3位のOPBF王者として1位で韓国同級王者の孫昌鉉と対戦。4Rに偶然のバッティングで互いに負傷し、5Rに自身の左側頭部からの出血により試合が止められ、3-0の負傷判定勝利で初防衛を果たした[5]

2011年1月31日、26戦目で世界初挑戦。東京有明コロシアムWBA世界スーパーバンタム級王者李冽理に挑戦。激しい打ち合いに終始し、王者から1度のダウンを奪われたものの、3度のダウンを奪い、3-0の判定勝ちで王座を獲得した[6]

2011年7月9日、世界王座初防衛戦。米国・ニュージャージー州アトランティックシティボードウォーク・ホールで、同級1位リコ・ラモス(米国)との指名試合に臨んだ(日本人世界王者初の米国本土での防衛戦となった)。19戦全勝(10KO)の挑戦者相手に試合を優位に進め、半分の6回を終えた時点でポイントを大きくリード。しかし、続く7回、残り30秒を切ったところで挑戦者の左フックをアゴに浴び、たまらずダウン。立ち上がろうとしたものの足がふらつき、そのまま10カウント。2分46秒KO負けを喫し、5ヵ月余りで世界王座を手放した[7]。 その後は王座への返り咲きを目指し、キャリアを順調に重ねている。

戦績

  • アマチュアボクシング:2戦2勝 (2KO・RSC) 無敗
  • プロボクシング:27戦23勝 (10KO) 3敗1分
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2003年1月18日 勝利 1R 2:08 KO 渡辺一正 日本の旗 日本
(TI山形)
プロデビュー戦
2 2003年4月17日 勝利 4R 判定3-0 木下健志 日本の旗 日本
(横浜さくら)
3 2003年6月13日 勝利 1R 0:50 KO 川島弘也 日本の旗 日本
(シャイアン長谷川)
4 2003年7月29日 勝利 2R 1:38 KO 宮原弘成 日本の旗 日本
(東拳)
5 2003年9月26日 勝利 3R 2:10 KO 刈込文宏 日本の旗 日本
(館山牛若丸原田)
6 2003年11月2日 勝利 4R 判定3-0 高山和徳 日本の旗 日本
(船橋ドラゴン)
東日本バンタム級新人王トーナメント
決勝戦
7 2004年7月3日 勝利 4R 1:41 TKO 佐々木裕 日本の旗 日本
(ナカハマ)
8 2004年10月2日 勝利 6R 判定3-0 竹下隆之 日本の旗 日本
(角海老宝石)
9 2005年2月5日 勝利 8R 0:42 TKO 白石拓磨 日本の旗 日本
(ファイティング原田)
10 2005年7月2日 勝利 4R終了 TKO 井野秀作 日本の旗 日本
(正拳)
11 2005年9月3日 勝利 8R 判定3-0 デッチシャム・ルークフォーダム タイ王国の旗 タイ
12 2005年11月5日 勝利 10R 判定3-0 小田島務 日本の旗 日本
(新日本仙台)
13 2006年2月4日 敗北 10R 判定0-2 瀬藤幹人 日本の旗 日本
(協栄)
14 2006年6月3日 勝利 7R 2:10 TKO ヘラルド・マルチネス メキシコの旗 メキシコ
15 2006年11月13日 勝利 6R 判定3-0 ソニー・ゴンザレス フィリピンの旗 フィリピン
16 2007年4月9日 勝利 10R 判定3-0 山中大輔 日本の旗 日本
(白井具志堅)
日本スーパーバンタム級タイトルマッチ
17 2007年8月4日 勝利 10R 判定3-0 塩谷悠 日本の旗 日本
(川島)
日本王座防衛1
18 2007年12月1日 勝利 10R 判定3-0 小林秀徳 日本の旗 日本
(角海老宝石)
日本王座防衛2
19 2008年4月5日 勝利 10R 判定3-0 山中大輔 日本の旗 日本
(白井具志堅)
日本王座防衛3
20 2008年10月4日 敗北 8R 0:38 負傷1-2 三浦数馬 日本の旗 日本
(ドリーム)
日本王座陥落
21 2009年2月21日 引分 3R 1:08 負傷 ホセ・アルボレダ パナマの旗 パナマ
22 2009年6月27日 勝利 1R 2:15 KO マウリシオ・ベセリル メキシコの旗 メキシコ
23 2009年10月10日 勝利 6R 2:23 TKO セーンヒラン・ルークバンヤイ タイ王国の旗 タイ
24 2010年3月28日 勝利 12R 判定3-0 大橋弘政 日本の旗 日本
(HEIWA)
OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ
25 2010年8月7日 勝利 5R 0:34 負傷3-0 孫昌鉉 大韓民国の旗 韓国 OPBF防衛1
26 2011年1月31日 勝利 12R 判定3-0 李冽理 日本の旗 日本
(横浜光)
WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
27 2011年7月9日 敗北 7R 2:46 KO リコ・ラモス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBA世界スーパーバンタム級王座陥落
28 2011年12月3日 勝利 10R 判定3-0 ジョネルアリビオ フィリピンの旗 フィリピン
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テンプレート

獲得タイトル

  • 第60回東日本バンタム級新人王
  • 第32代日本スーパーバンタム級王座(防衛3)
  • 第37代OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座(防衛1=返上)
  • 第31代WBA世界スーパーバンタム級王座(防衛0)

人物

かつては基礎練習が嫌いで、8回戦時代まではろくにロードワークもしなかったほどであった。しかし2006年に初の敗北を喫したあたりから徐々に考えを改めるようになり、現在はジムの誰よりも練習熱心になったという。本人は後に「自分がいやだと思うことを逃げずにやっていけばいいんだと気付いた」と語っている[1]

脚注

関連項目

外部リンク

前王者
山中大輔
第32代日本スーパーバンタム級王者

2007年4月9日 - 2008年10月4日

次王者
三浦数馬
前王者
大橋弘政
第37代OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者

2010年3月28日 - 2010年11月(返上)

空位
次タイトル獲得者
大橋弘政
前王者
李冽理
第31代WBA世界スーパーバンタム級王者

2011年1月31日 - 2011年7月9日

次王者
リコ・ラモス