ミス・ユニバース

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ミス・ユニバース
受賞対象未婚の女性
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
主催ミス・ユニバース機構
初回1952年
最新回2015年
最新受賞者ピア・アロンゾ・ウォルツバック
公式サイトhttp://www.missuniverse.com/
テレビ/ラジオ放送
放送局NBC
ミス・ユニバース
設立 1952年
種類 ミス・コンテスト
本部 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク
公用語 英語
代表 Paula Shugart
重要人物 ドナルド・トランプ
ウェブサイト www.missuniverse.com
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ミス・ユニバースMiss Universe)は世界を代表するミス・コンテスト

大会は世界各国の都市で開催され、世界80か国以上の代表が参加して世界一の栄冠を競い合う美の祭典となっている。また、ミス・ワールドミス・インターナショナルミス・アースと合わせて世界4大ミスコンテストとも呼ばれ[1]、世界的に知名度の高いミス・コンテストの1つである。

歴史

ミス・ユニバース第2回大会(1953年

1950年に開催された「ミス・アメリカ1951」の優勝者、Yolande Betbeze が、大会スポンサーの水着ブランド「カタリナ」(Catalina)から提供された水着でポーズをとることを拒んだことが「ミス・ユニバース」開催のきっかけとなった。

この一件で「カタリナ」を製造しているパシフィック・ミルズ社(Pacific Mills)はミス・アメリカのスポンサーから撤退し、独自のミスコンテスト「ミスUSA」とその世界版「ミス・ユニバース」を1952年から開催した。最初のミス・ユニバースはカリフォルニア州ロングビーチで行われ、ミス・フィンランドの Armi Kuusela heffiner が優勝した。

決勝は1952年の第1回から1971年までは毎回アメリカ合衆国国内で開催されたが、1972年以降は毎年違う国で開催されるようになった。

1955年には最初のテレビ中継が始まった。1960年からCBSがミスUSAとミス・ユニバースの全国中継を行った。2002年以降はトランプ財団WME/IMGが共同出資しているミス・ユニバース機構(Miss Universe Organization)が主催しており[2][3][4]2003年以降はNBCが放送権を取得していたが、トランプの大統領選挙による不適切発言でNBCは2015年1月に開催された第63回大会を最後に撤退。2015年12月の第64回大会はFOXで放送される予定[5]。決勝は原則プライムタイムで生中継されている。また、ミス・ユニバース機構は決勝の放送権を世界各国のテレビ局に販売している。

日本からは1952年昭和27年)以来、『ミス・ユニバース・ジャパン』の優勝者が日本代表となって大会に出場し、1953年には伊東絹子が3位で初入賞したほか、これまでに児島明子(1959年)と森理世(2007年)の二人が優勝してミス・ユニバースとなっている。また、アメリカ合衆国占領下の沖縄からは、1963年昭和38年)からの5年間、独自の「沖縄代表」が世界大会に出場していた。

日本の朝日放送は、世界大会を1995年大会までANN系列で地上波全国ネットで録画放映していた(進行は英語のため、日本語吹き替え。日本語版の進行役ナレーターは同局アナウンサー。放映開始年は不明)。しかし翌1996年からは撤退し、以降は放映していないが、1998年以降は、CS放送・ケーブルテレビなどのFOXチャンネル(日本語字幕入り。)にて、世界大会の日本放映が復活している。

2002年大会から2007年まで、優勝者の王冠はミキモト製を使用していたが、2008年大会はベトナムのPNJ社製のクラウンを使用した。2009年大会以降は人工宝石会社Diamond Nexus Labs製のクラウンを使用している。

2012年4月10日、ミス・ユニバース機構は規約改正を行い2013年大会から性転換者にも門戸を開放することを発表した。カナダ大会に出場したジェンナ・タラコバ性別適合手術を受けたことを理由に失格となった後、同機構の代表を務めるドナルド・トランプの意向で失格を撤回させたことが背景にある[6]

今日のミス・ユニバース

選考基準として、単なる外見の美しさだけではなく、知性・感性・人間性・誠実さ・自信などの内面も重視される。また、社会に積極的に貢献したいという社会性を兼ね備え、世界80カ国以上から集まる各国の代表と対等に立てるグローバルな女性像が求められる。国の代表に選ばれると副賞として多額の賞金、高級車を贈呈される。

なお、ミス・ユニバース2006年世界大会で第2位となった知花くららによると、ミス・ユニバースになった場合の活動内容について、「NYを拠点に、1年間世界各地をまわって、開発途上国などでチャリティー活動を行います。HIV撲滅のチャリティー活動がメインですね。」[7]と、語っている。

ミス・ユニバース機構

トランプ財団とWME/IMGが共同出資しているミス・ユニバース機構はニューヨークに本部を置く組織で、ミス・ユニバース、ミスUSAミス・ティーンUSAの三つのミスコンテストを主催している。ミスUSAはミス・ユニバースのアメリカ代表となる。(ミスUSAがミスユニバースに選出された場合は規定によりミスユニバースを優先し、準ミスUSAの第2位受賞者がミスUSAに繰り上げ当選する仕組みとなっている)

また、以上に挙げたミスユニバース機構主催の3つのコンテスト優勝者には、同本部があるニューヨークのトランプタワーを拠点に1年間生活し、慈善奉仕活動や、各種公式行事などのプロモーション活動に出席し、世界中の慈善活動の資金提供を受ける特典及び義務を与えられる。

歴代のミス・ユニバース

Miss Universe National title 国・地域 開催地 会場
1952 フィンランドの旗 アルミ・クーセラ Suomen Neito フィンランド アメリカ・ロングビーチ Long Beach Municipal Auditorium
1953 フランスの旗 クリスティアン・マーテル ミス・フランス フランス
1954 アメリカ合衆国の旗 ミリアム・スティーブンソン ミスUSA 米国
1955 スウェーデンの旗 ヒレヴィ・ロンビン Fröken Sverige スウェーデン
1956 アメリカ合衆国の旗 キャロル・モリス ミスUSA アメリカ
1957 ペルーの旗 グラディス・ツェンダー ミス・ペルー ペルー
1958 コロンビアの旗 ルース・マリーナ・ズルアガ Señorita Colombia コロンビア
1959 日本の旗 児島明子 ミス・ユニバース・ジャパン 日本
1960 アメリカ合衆国の旗 リンダ・ビメント ミスUSA アメリカ アメリカ・マイアミビーチ Miami Beach Auditorium
1961 ドイツの旗 マレーネ・シュミット Miss Germany ドイツ
1962 アルゼンチンの旗 ノーマ・ノーラン Belleza Argentina アルゼンチン
1963 ブラジルの旗 イェダ・マリア・バルガス ミス・ブラジル ブラジル
1964 ギリシャの旗 コリンナ・ツォペイ Star Hellas ギリシャ
1965 タイ王国の旗 アパサラー・ホンサクン ミス・タイランド タイ
1966 スウェーデンの旗 マルガリータ・アルヴィットソン Fröken Sverige スウェーデン
1967 アメリカ合衆国の旗 シルビア・ヒッチコック ミスUSA アメリカ
1968 ブラジルの旗 マーサ・ヴァスコンセス ミス・ブラジル ブラジル
1969 フィリピンの旗 グロリア・マリア・ディアス Binibining Pilipinas フィリピン
1970 プエルトリコの旗 マリソル・マラレ ミス・プエルトリコ プエルトリコ
1971 レバノンの旗 ジョルジーナ・リザーク ミス・レバノン レバノン
1972 オーストラリアの旗 ケリー・アン・ウェルズ ミス・オーストラリア オーストラリア プエルトリコ・ドラド Cerromar Beach Hotel
1973 フィリピンの旗 マリア・マルガリータ・モラン Binibining Pilipinas フィリピン ギリシャ・アテネ ヘロデス・アッティコス奏楽堂
1974 スペインの旗 アンパロ・ムニョス ミス・エスパーニャ スペイン フィリピン・マニラ Folk Arts Theater
1975 フィンランドの旗 アン・マリー・ポータモ ミス・フィンランド フィンランド エルサルバドルサンサルバドル National Gymnasium
1976 イスラエルの旗 リーナ・メッシンガー Malket Hayofi イスラエル 香港 Lee Theatre
1977 トリニダード・トバゴの旗 ジャネル・コミッション Miss Trinidad & Tobago トリニダード・トバゴ ドミニカ共和国サントドミンゴ Teatro Nacional
1978 南アフリカ共和国の旗 マーガレット・ガードナー Miss South Africa 南アフリカ メキシコアカプルコ Centro de Convenciones de Acapulco
1979 ベネズエラの旗 マリトザ・サヤレロ ミス・ベネズエラ ベネズエラ オーストラリア・パース パース・エンターテイメント・センター
1980 アメリカ合衆国の旗 ショーン・ウェザリー ミスUSA アメリカ 韓国ソウル 世宗文化会館
1981 ベネズエラの旗 イレネ・サエス ミス・ベネズエラ ベネズエラ アメリカ・ニューヨーク ミンスコフ劇場
1982 カナダの旗 カレン・ダイアン・ボールドウィン ミス・カナダ カナダ ペルー・リマ コリセオ・アマウタ
1983 ニュージーランドの旗 ローレイン・ダウンズ Miss New Zealand ニュージーランド アメリカ・セントルイス キール・オーディトリアム
1984 スウェーデンの旗 イボン・リデイング Fröken Sverige スウェーデン アメリカ・マイアミ James L. Knight Center of Miami
1985 プエルトリコの旗 デボラ・キャシーデュー ミス・プエルトリコ プエルトリコ
1986 ベネズエラの旗 バーバラ・パラシオス ミス・ベネズエラ ベネズエラ パナマパナマシティ Centro de Convenciones Atlapa
1987 チリの旗 Cecilia Carolina Bolocco Fonck Miss Chile Universo チリ シンガポール World Trade Centre, Singapore
1988 タイ王国の旗 ポーンティップ・ナキランカノーク ミス・タイランド タイ 台湾台北 林口体育場
1989 オランダの旗 アンジェラ・ビサー Miss Nederland オランダ メキシコ・カンクン Fiesta Americana Condessa Resort
1990 ノルウェーの旗 モナ・グラッド Frøken Norge ノルウェー アメリカ・ロサンゼルス シューバート・シアター
1991 メキシコの旗 ルピタ・ジョーンズ Señorita México メキシコ アメリカ・ラスベガス アラジン
1992 ナミビアの旗 ミシェル・マクレーン Miss Namibia ナミビア タイ・バンコク クイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センター
1993 プエルトリコの旗 ダヤナラ・トレス ミス・プエルトリコ プエルトリコ メキシコ・メキシコシティ ナショナル・オーディトリアム
1994 インドの旗 スシュミタ・セーン Femina Miss India インド フィリピン・マニラ フィリピン国際コンベンションセンター
1995 アメリカ合衆国の旗 チェルシー・スミス ミスUSA アメリカ ナミビア・ウィントフック ウィントフック・カントリー・クラブ
1996 ベネズエラの旗 アリシア・マチャド ミス・ベネズエラ ベネズエラ アメリカ・ラスベガス アラジン
1997 アメリカ合衆国の旗 ブルック・マヘアラニ・リー ミスUSA アメリカ アメリカ・マイアミビーチ マイアミビーチ・コンベンションセンター
1998 トリニダード・トバゴの旗 ウェンディ・フィッツウィリアム Miss Trinidad & Tobago-Universe トリニダード・トバゴ アメリカ・ホノルル スタン・シェリフ・センター
1999 ボツワナの旗 ムプル・クェラゴベ Miss Universe Botswana ボツワナ トリニダード・トバゴ・チャグアラマス Universe Center
2000 インドの旗 ララ・ダッタ Femina Miss India インド キプロスニコシア Eleftheria Stadium
2001 プエルトリコの旗 デニス・キニョーネス Miss Puerto Rico Universe プエルトリコ プエルトリコ・バヤモン ルーベン・ロドリゲス・コロシアム
2002 ロシアの旗 オクサーナ・フョードロワ (剥奪) Miss Russia ロシア プエルトリコ・サンフアン ロベルト・クレメンテ・コロシアム
パナマの旗 ジャスティーン・パセク Señorita Panama-Universo パナマ
2003 ドミニカ共和国の旗 アメリア・ベガ Miss República Dominicana Universo ドミニカ共和国 パナマ・パナマシティ Figali Convention Center
2004 オーストラリアの旗 ジェニファー・ホーキンス Miss Universe Australia オーストラリア エクアドルキト Centro de Exposiciones y Convenciones Mitad del Mundo
2005 カナダの旗 ナタリー・グレボヴァ ミス・ユニバース・カナダ カナダ タイ・バンコク インパクト・アリーナ
2006 プエルトリコの旗 スレイカ・リベラ ミス・プエルトリコ・ユニバース プエルトリコ アメリカ・ロサンゼルス シュライン・オーディトリアム
2007 日本の旗 森理世 ミス・ユニバース・ジャパン 日本 メキシコ・メキシコシティ ナショナル・オーディトリアム
2008 ベネズエラの旗 ダイアナ・メンドーサ ミス・ベネズエラ ベネズエラ ベトナムニャチャン クラウン・コンベンション・センター
2009 ベネズエラの旗 ステファニア・フェルナンデス ミス・ベネズエラ ベネズエラ バハマナッソー アトランティス・パラダイス・アイランド
2010 メキシコの旗 ヒメナ・ナバレッテ Nuestra Belleza メキシコ アメリカ・ラスベガス マンダレイ・ベイ・イベント・センター
2011 アンゴラの旗 レイラ・ロペス ミス・アンゴラ アンゴラ ブラジル・サンパウロ クレディカード・ホール
2012 アメリカ合衆国の旗 オリビア・カルポ ミスUSA アメリカ アメリカ・ラスベガス プラネット・ハリウッド
2013 ベネズエラの旗 マリア・ガブリエラ・イスレル ミス・ベネズエラ ベネスエラ ロシア・モスクワ クローカス・シティ・ホール
2014(2015年1月) コロンビアの旗 パウリナ・ベガ Señorita Colombia コロンビア アメリカ・ドラール フロリダ国際大学
2015 フィリピンの旗 ピア・アロンゾ・ウォルツバック Binibining Pilipinas フィリピン アメリカ・ラスベガス プラネット・ハリウッド

近年のミス・ユニバース

優勝者出身国一覧

2015年現在

2012年時点までのミスユニバースを獲得した国の地図
優勝回数 優勝年
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 8 1954, 1956, 1960, 1967, 1980, 1995, 1997, 2012
ベネズエラの旗 ベネズエラ 7 1979, 1981, 1986, 1996, 2008, 2009, 2013
プエルトリコの旗 プエルトリコ 5 1970, 1985, 1993, 2001, 2006
 スウェーデン 3 1955, 1966, 1984
フィリピンの旗 フィリピン 3 1969, 1973, 2015
 コロンビア 2 1958, 2014
メキシコの旗 メキシコ 2 1991, 2010
日本の旗 日本 2 1959, 2007
カナダの旗 カナダ 2 1982, 2005
オーストラリアの旗 オーストラリア 2 1972, 2004
インドの旗 インド 2 1994, 2000
トリニダード・トバゴの旗 トリニダード・トバゴ 2 1977, 1998
タイ王国の旗 タイ 2 1965, 1988
 フィンランド 2 1952, 1975
ブラジルの旗 ブラジル 2 1963, 1968
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 1 2003
パナマの旗 パナマ 1 2002
ボツワナの旗 ボツワナ 1 1999
ナミビアの旗 ナミビア 1 1992
 ノルウェー 1 1990
オランダの旗 オランダ 1 1989
 チリ 1 1987
ニュージーランドの旗 ニュージーランド 1 1983
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国 1 1978
イスラエルの旗 イスラエル 1 1976
スペインの旗 スペイン 1 1974
レバノンの旗 レバノン 1 1971
ギリシャの旗 ギリシャ 1 1964
アルゼンチンの旗 アルゼンチン 1 1962
ドイツの旗 ドイツ 1 1961
ペルーの旗 ペルー 1 1957
フランスの旗 フランス 1 1953
アンゴラの旗 アンゴラ 1 2011
  • ミス・ユニバース機構は上記のロシア国籍女性をミス・ユニバースと認めるのを拒否するが、一般的にはこの女性は元ミス・ユニバースとして見なされることが多く、母国ロシアでも「ミス・ユニバース2002」として扱われている。
  • ミス・ユニバース2006のスレイカ・リベラは、優勝後約1年間、イベントを欠席するなどミス・ユニバースとしての仕事への態度があまり熱心でなかったことから、2008年彼女への批判があったことが判明した。だが、タイトル剥奪されることはなく、同年総合2位の日本代表・知花くらら(ナショナル・コスチューム部門最優秀賞)が、繰り上げ優勝となることはなかった。

歴代の日本代表

脚注

関連項目

外部サイト