Get Wild

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Get Wild
TM NETWORKシングル
初出アルバム『Gift for Fanks
B面 Fighting (君のファイティング)
リリース
規格 7インチレコード
録音 YAMAHA R&D TOKYO
エピキュラススタジオ
ジャンル エレクトロニック
ロック
ポップス
シンセポップ
アニメソング
時間
レーベル EPIC・ソニー
作詞・作曲 作詞:小室みつ子
作曲:小室哲哉
プロデュース 小室哲哉
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間9位(オリコン
  • 6位(ザ・ベストテン
  • 1987年度年間22位(オリコン)
  • TM NETWORK シングル 年表
    Self Control (方舟に曳かれて)
    (1987年)
    Get Wild
    (1987年)
    KISS YOU 〜世界は宇宙と恋におちる〜
    (1987年)
    テンプレートを表示

    Get Wild」(ゲット ワイルド)は、日本の音楽ユニットであるTM NETWORKの10枚目のシングル1987年4月8日EPIC・ソニーからリリースされた。作詞は小室みつ子、作曲およびプロデュースは小室哲哉が担当している。読売テレビ制作の日本テレビ系テレビアニメ『シティーハンター』(1987年 - 1988年)のエンディングテーマとして使用されることを前提に、都会的で疾走感のある曲として制作された。

    オリコンチャートでは同グループで初のベストテン入りを果たし、累計22万枚を売り上げ年間22位を獲得、同グループの代表曲となった。後に様々なアレンジやミックス違いがリリースされた他、様々なミュージシャンによってカバーされている。2017年には企画アルバムGET WILD SONG MAFIAがリリースされギネス世界記録に認定。2013年にavexによりYouTubeで公開されたライブ動画は2020年末時点で2000万再生を超えている[1]

    背景

    読売テレビ所属のテレビ番組制作スタッフであった諏訪道彦は、バラエティ番組制作を経てアニメ番組の担当となり、『ロボタン』(1986年)や『ボスコアドベンチャー』(1986年 - 1987年)のプロデューサーを担当した[2]。その後諏訪はサンライズ所属の植田益朗と共にテレビアニメ『シティーハンター』(1987年 - 1988年)の企画を立ち上げ、都会的なドラマを目指すためのオープニングおよびエンディング曲の制作を検討し、3つのレーベルを候補としていた[2]。その内のひとつがEPIC・ソニーであり、当時窓口を担当していた西岡明芳が提案したミュージシャンが小比類巻かほるとTM NETWORKであった[2]。諏訪は「Hold On Me」(1987年)がヒットしていた小比類巻については認知していたが、TM NETWORKに関しては全く知らなかったという[2]。しかし、当時交際していた諏訪の彼女からの助言もありTM NETWORKの3rdアルバム『GORILLA』(1986年)を聴いた諏訪は「疾走感ある都会的なサウンドは期待できそう」と判断し、1986年12月初旬にTM NETWORKにエンディングテーマを依頼することとなった[2]

    依頼から10日後の12月25日に諏訪と植田は喫茶店にて合流し、TM NETWORK担当ディレクターであった山口三平が持参したデモテープをイヤホンを片方ずつしながら試聴した[2]。全編を聴いた諏訪は「都会的」「疾走感」という依頼は満たされていると感じていたが、イントロに関して疑義が生じていた[2]。イントロは既に完成版と同じものが出来上がっていたが、「イントロはドラマ部分と重なるからおとなしめに」と依頼したもののおとなし過ぎるのではないかと思い、植田と話し合った結果、セリフや劇中のBGMが重なることも考えられたためそのままの形で進めるよう山口に依頼することとなった[2]

    この曲で、1987年5月8日に放送された『ミュージックステーション』に初出演を果たしている[3]

    録音

    スケジュールが差し迫っていたため、シンセサイザー1台でリズムの素材を作り、おおむねのアレンジ作業が終わるまで、2時間しかかけなかった[4]。この曲を一番先に聞いた人物はメンバーの木根であり[5]、「渋谷のR&Dでひと眠りして起きていたら、曲全体のイメージができていた」とのことである[6]

    ソニーミュージックが保管するマスターテープキューシートによると、「Get Wild」のマスターテープのミックスは、当時芝浦にあったスマイルガレージで行われたとされている[7]

    ギター

    スタジオ音源のギターパール兄弟窪田晴男が弾いているが、音楽誌『サウンド&レコーディング・マガジン』2017年6月号でのインタビューによれば、窪田本人は当時のことを覚えていないという。当時はパール兄弟としての活動の他に、坂本龍一のアルバム『未来派野郎』(1986年)と『ネオ・ジオ』(1987年)への参加などスタジオワークやライブで忙しく、リハーサルとレコーディングで月の仕事量が100時間を超えており、また、レコーディングでは自分が弾いたものを後から他の人の演奏で差し替えたり、その逆もあったため、本人としてはそれをどうこう言うこともなく、自分が弾いたかどうかも正直どうでもいいと思っていたという。

    「Get Wild」の完成版についても当時は聴いたことがなかった[8]とのことだったが、『サウンド&レコーディング・マガジン』のスタッフから完成版を聴かせてもらったところ、「ずっと伸びている音でアームを使っているところとか、メタル心のある人だったらもっと違うアプローチをするでしょう」「このやり口は僕みたい」と語っており、自身の演奏である事を認めている。

    アンプは当時色々買い替えをしていたため定かではないと述べたが、ギターはP-PROJECTとARIA PRO IIの両方、オーバードライブエフェクトBOSS OD-2を使っていると窪田は楽曲の音から推測している。小室からは細かい指定がなく自由であったこと、また小室から「窪田さんには恩がある」と言われたと窪田は述べている[8]。「窪田が多重録音したものを、ライブでB'z 松本孝弘がギター1本でどうこなせるかというところを見せて行って、窪田より松本のギターが主になっていった」と小室は語っている[9]

    木根もレコーディングでオクターブアンサンブルで弾いているが、手元が動かないフレーズのため、それをライブビデオで見られて、「ギターを弾いていない」や「エアギター」と言われることが多くなったという[10]

    ベース

    ベースYAMAHA DX7用のROM KEYCLIQUE Top Fortyの"Elec.Bass"をDX7IIで読み込み、ユニゾンで鳴らしたものであり、小室がリアルタイム入力でNEC PC-98のCOME ON MUSIC レコンポーザに打ち込んだものである[11]

    弦ベースを使わなかった理由は「ユーロビートの流れがあったから」と小室は答えている[12]access浅倉大介は「FM音源をユニゾンさせて、それをベースに使えると考えた小室の着眼点に驚いた」という[13]

    シンセベースなので、手で弾くのはかなり難しい、ヤマハDX7がなかったら、生まれなかった音と小室は言っている[14]

    ドラム

    ドラマー山木秀夫の提案により、スネアドラムを入れないアレンジがされている[15]。そのアイディアを小室は「『踊らないとノレないユーロビートを作りたい』という思いと偶然にも見事にかみ合った」と振り返っている[4]。使用したドラムSIMMONS SDXである[16]。ドラムを収録したスタジオは今は無き(1999年閉鎖)六本木のセディック・スタジオである[5]リズムマシンでなく、山木による演奏にした理由は、当時のシーケンサーやリズムマシンではクオンタイズで揃えたデータを前に突っ込ませることが難しく、前へ前へ突っ込む感じが欲しかったからである[6]

    爆発音

    イントロの爆発音はエンジニアの伊東俊郎によると、SIMMONSの音をスマイルガレージのエコー・チェンバー内のスピーカーで鳴らしたものを、アナログで録音して逆再生させたものだという[17]

    シーケンス

    爆発音からのイントロやAメロのコードバッキングのシーケンスはSEQUENTIAL Prophet-T8とYAMAHA DX7IIを重ね、それに8分音符と付点8分音符のディレイをつけている[11]

    コーラス

    コーラスが多いTM NETWORKの曲の中で、「Get Wild」のコーラスがサビしかない理由は、CDやアナログレコードよりテレビで聞く人が多いことへの配慮で、モノラルでも聞こえるようにあえて色々な音を入れず、ばらけないようにしたからという[9]。木根はサビの英語部分のコーラス、下の部分を担当している。コーラスの歌入れは宇都宮のボーカル録音の後に行われた。「Get Wild」では三声でコーラスを重ねるということがなかったので、簡単だったと木根は振り返っている[10]

    ミキシング

    エンジニアの伊東俊郎はミキサー卓にSSL SL4000Eを使い、レコーダーはSONY PCM-3324を、更にスレーブにSTUDER A80 MKIVを使った。伊東のミックスも小室のアレンジと同様、モノラルで聞くことを前提にして、三点定位を意識してミックスした。L/C/Rの中間の音は、左右にあったシーケンサーの音をリバーブやディレイで飛ばして作り、モノラルにすることで多少センターが持ち上がっても、印象はあまり変わらないようにした[18]

    音楽性

    当初から『シティーハンター』ありきで作られており、イントロの静かなピアノ (実際の音色はハープ) から始まって、爆発音までの部分は制作会社であるサンライズからの「ピカーンと光がする音」、「曲のイントロから何秒間かはまだ本編が続いていて、曲がそこからフェードインしてエンディングにつながる。切り替わりのタイミングで爆発音を出す」というオーダー[19]に応じたものである。そのメロディーを奏でるハープのような音はSEQUENTIAL Prophet-T8で作った音にE-MU Emulator IIの「Harp 1」というライブラリーを混ぜたものである[11]。「あのイントロがあるから、どんなアレンジをしても、みんなグッとくるのではないか。」と木根は言っている[10]

    音楽誌『サウンド&レコーディング・マガジン』2017年6月号でのインタビューによると、メロディーはどう思いついたか覚えていないと小室は述べた他、転調が多い理由はバート・バカラックの影響があると述べている[20]。一方で、『オリコン・ウィークリー』1987年4月27日号によると、サビは、あえて小室の過去の作品の要素を入り混ぜている。「『渡辺美里のあの曲を作った人だ』とわかってくれたらいいな」と開き直るように作ったという[4]

    小室は「30年経っても忠実に歌える宇都宮がすごい」と褒めている[21]。エンジニアの伊東俊郎も「1回できたことは100回でもできるボーカリスト」と宇都宮を褒めている[17]。宇都宮が初めてこの曲を聞いた時期は、青山のEPICだったかもしれないと証言している[22]。宇都宮のキーで歌う小室みつ子の仮歌を聞いて、レコーディングに臨んだ[22]。宇都宮は、「ライブで披露するときはなるべくCDに近いものを聞かせたいという思いを持っており、皆が聞いてきたものがそこで再現される喜びが一番大きいからメロディーや譜割を変えない。自分自身は歳をとっていくので、それを維持することが大変でもある」と言っている[23]

    タイトルの「Get Wild」は小室みつ子の歌詞から決めたという。当初の歌詞は「Tough & Wild」だったが、「音楽的に"Wild"のほうがフックがある」という理由で逆になった。そして、母音をしっかり聞かせた方がいいという理由で「Get」を入れたとなったと小室哲哉は証言している[21]

    小室は「Get Wild」はいろんなバージョンを合わせて累計でミリオンに達しているのではないか、カバーが多く、現在進行形の曲、クラブやフェスでもキラーチューンになりうる曲、自分でもよくわからない力を持っている曲、見えない力があって、引っ張られているというか、独り歩きしている曲であると言っている[24]

    リリース

    オリジナル盤

    1987年4月8日にEPIC・ソニーから7インチレコードの形態でリリースされた。C/W曲「Fighting (君のファイティング)」は4thアルバム『Self Control』からのシングルカットであり、同アニメの挿入歌としても起用されている。

    このシングルの発売3か月後の1987年7月1日にTM初のベストアルバム『Gift for Fanks』が発売され、その1曲目に収録されたため、オリジナルアルバム未収録曲となっている。

    再発盤

    1989年9月21日には8センチCDシングルとして、C/W曲は「Fighting (君のファイティング)」のまま、再リリースされた。

    1999年8月21日にはカップリング曲(「GET WILD '89」、「Be Together」)とジャケットを変更し、12cmCDシングルとして再リリースされた[25]

    2017年にはシングルレコード発売から30周年を迎えたことを記念し、30周年記念企画作が相次いでリリースされた。

    • 4月5日に同曲のみだけを収録したコンピレーションアルバム『GET WILD SONG MAFIA』が発売。
    • 4月12日に完全限定盤として12インチ・アナログレコードが発売[26]
    • 6月21日にすでに配信・CD化済の小室哲哉によるリミックスアレンジ「GET WILD 2017 TK REMIX」が12インチアナログレコード(AQJ1-77306)として発売。こちらに収録されているリミックスは、同年4月に発売されたコンピレーション集『GET WILD SONG MAFIA』に収録されていたものと、石野卓球が手掛けた「GET WILD (Takkyu Ishino Latino Remix)」のリミックス音源が収録されている。なお、石野によるリミックス音源は上記のコンピレーションアルバムに収録されているアレンジとは異なる[27]
    • 石野はさらに3度目となるリミックスを制作、9月17日に配信リリース。11月1日にはアナログレコード(TYO12S-1002)としてリリース、CDアルバムで発表した1度目のリミックスも収録された[28]

    その他

    同アニメの原作完全版『CITY HUNTER COMPLETE EDITION』Volume:Z(徳間書店)には、この曲のみを収録した8cmCDが特別付録として封入されている。

    チャート成績

    『シティーハンター』のエンディングテーマとなったことから、グループ初のオリコンシングルベストテン入りし、以後7月中旬まで10位前後にランクインし続け、1987年のベスト100には26週ランクインするというロングセールスとなった。売上は22万枚、1987年度年間22位を獲得した。

    記録

    2014年1月度の日本レコード協会発表にてフル配信50万ダウンロードに認定された。1980年代初出の作品によるフル配信50万DL達成は本作と、久保田利伸Missing」、プリンセス・プリンセスM」、オフコース言葉にできない」、米米CLUB浪漫飛行」の5例のみである。

    様々な反応

    2017年秋の園遊会では、招待された小室哲哉との歓談中に、眞子内親王が本曲を話題に挙げている[29]

    2020年9月6日にテレビ朝日系列にて放送された『国民13万人がガチ投票! アニメソング総選挙』では、第8位にランクインした[30]

    2020年9月11日には、会社を退勤する際に本曲を聴いて良い気分になる行為を指す「Get Wild退勤」が、Twitterのトレンドで第1位になったことが報じられた[31][32]。また、同年9月18日には東京ヤクルトスワローズマスコットキャラクターであるつば九郎が、「Get Wild退勤」から派生した「Get Wild退場」で木根から「公認」をもらったことが報じられた[33]。この「Get Wild退勤」に関して、小室はツイート主に対して「広めてくれてありがとう」と感謝の言葉を配信した[34]

    2021年1月24日、かつて窪田晴男の付き人をしていたギタリストの中澤星児が、音楽雑誌「サウンド&レコーディング・マガジン」で誰が弾いたか謎だったTMネットワーク『Get Wild』オリジナルバージョンのギタリストを探す企画を読んで衝撃を受けたエピソードが、ロケットニュース24の「【実話】「Get Wild」のギタリストがアスファルトタイヤを切りつける音に敏感だった話」というコラムで紹介された[35]

    メディアでの使用

    『シティーハンター』の続編『シティーハンター2』(1988年 - 1989年)第50話と『シティーハンター3』(1989年 - 1990年)最終話では挿入歌として使われた他、テレビスペシャル『シティーハンター 緊急生中継!? 凶悪犯冴羽獠の最期』(1999年)、映画『劇場版シティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉』(2019年)ではエンディングテーマとして使われた。また、同年公開の実写映画版『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』においては、日本向け特報と日本語吹き替え版のエンディングに使用された。

    アレンジ・リミックス

    この曲は非常に多くのアレンジリミックスが出ている。

    GET WILD '89
    1989年4月15日にリリースされたイギリスの音楽プロデューサーであるピート・ハモンドによるリミックスバージョン。同年5月12日には同リミックスバージョンを収録したリプロダクションアルバム『DRESS』がリリースされた。
    2013年3月6日発売の小室哲哉ソロアルバム『DEBF3』2枚目においては、このリミックスを元に「Get Wild (techno overdub mix)」とは異なるシンセサイザーの音をオーバーダビングさせたバージョンが収録されている[36][37]
    「Get Wild (techno overdub mix)」
    1993年8月21日にリリースされたリミックスアルバム『TMN CLASSIX 1』に収録。「GET WILD '89」を元に小室によるオーバーダビングを施したリミックス。
    GET WILD DECADE RUN
    1999年7月22日にTM NETWORKの再始動の第1弾シングルとしてリリースされたセルフカヴァーバージョン。また、同シングルのカップリング曲にはリミックスバージョン「GET WILD DECADE RUN - 112 CLUB MIX」が収録されている。
    『ALL the "Get Wild" ALBUM』
    2004年3月31日にリリースされた限定BOX『WORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』に収録。「Get Wild」の原曲を含め、リミックス、ライヴバージョンが1枚のCDにまるごと収録されている。なお、『ALL the "Get Wild" ALBUM』のジャケットは1987年当時のデザイン(アナログ盤)を復刻させた仕様となっている。ただし、2003年2月5日にリリースされた蔵出し音源集『キヲクトキロク』に収録されている「Get Wild (Live from 2001 RENDEZVOUS IN SPACE)」及び、「GET WILD DECADE RUN (’99 Version)」の2曲については本作では未収録[注釈 1]となっている。また、アナログ盤のみ収録だった「GET WILD DECADE RUN」のインストゥルメンタルバージョン、PV用のサビ以外がインストゥルメンタルとなっているバージョンも未収録である。
    「Get Wild 2014」
    2014年4月22日にリリースされたセルフリプロダクションアルバム『DRESS2』に収録[38][39][40]。このバージョンは2013年に行われたライブ『TM NETWORK FINAL MISSION -START investigation-』にて披露されたバージョンが元になっており、演奏時間は8分を超える。
    Get Wild 2015
    2015年3月21日にライヴ会場限定で販売された[41]。このバージョンは2014年から2015年にかけて行われたライブでのアレンジが元となっており、演奏時間は11分を超える[42]
    「GET WILD 2017 TK REMIX」
    2017年3月8日にリリースされた小室自身がリミックスを手がけたバージョン[43][44]。このリミックスについて、小室は自身のTwitterアカウントで「倒れるかと思ったけど。手抜き無しで仕上がりました」とコメントした[43]。サウンドエンジニアの岩佐俊秀によると、このバージョンで聞こえるRoland JD-800風のピアノはJD-800自体からではなく、ソフトウェアシンセサイザーのLETHAL AUDIOの"PIANO DANCE 007"であり、岩佐自ら探し出した音色である[45]

    他アーティストによるカバー

    発売日 アーティスト 収録作品 備考 出典
    1989年6月7日 ビクター・ファンタスティック・オーケストラ アルバム『小室哲哉/木根尚登 (TMネットワーク)作品集』 岩本正樹によってアレンジされた「GET WILD '89」の
    インストゥルメンタルバージョンが発表されている。
    GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #1 には
    '89版ではなく原曲調のインスト版が収録。
    1992年9月23日 デイブ・ロジャース アルバム『TMNソング・ミーツ・ディスコ・スタイル 全編英詞。
    「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #2 に収録。
    1993年11月21日 アルバム『ゲット・ワイルド・ミーツ・テクノ・スタイル 「GET WILD SONG MAFIA」には未収録であったが、
    後発の「GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition」に改めて収録。
    1994年11月21日 小室みつ子 アルバム『SIMPLE DREAMS TM NETWORKの自作詞曲のセルフカバーアルバム。
    「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #3 に収録。
    1994年11月21日 NAHO アルバム『シティーハンタースペシャル
    グッド・バイ・マイ・スイート・ハート オリジナル・サウンドトラック』
    「GET WILD 〜CITY HUNTER SPECIAL'97 VERSION」として、
    読売テレビ・日本テレビ系『シティーハンタースペシャル グッド・バイ・マイ・スイート・ハート』の
    エンディングテーマに起用された。
    「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #4 に収録。
    2005年11月2日 玉置成実 シングル「Get Wild 小室哲哉プロデュースによってカバーされた。
    「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #5 に収録。
    2006年2月1日 NMR アルバム『pop'n music 13 カーニバル AC ♥ CS pop'n music 11
    オリジナルサウンドトラック』
    2005年9月7日に稼動を開始したKONAMIアーケード音楽ゲームpop'n music 13 カーニバル』では、
    NMR(前田尚紀)が編曲・カバーを行ったバージョンが収録され[46]
    2006年9月28日発売のPlayStation 2移植版『pop'n music 13 カーニバル』にも収録されている。
    アーケード版では以降のシリーズでも引き続き継続収録されている。
    「GET WILD SONG MAFIA」には未収録。
    2007年10月3日 緒方恵美 アルバム『アニメグ。 「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #6 に収録。
    2008年3月5日 桃井はるこ アルバム『Sunday early morning ボーナストラック扱いで収録されている。
    「GET WILD SONG MAFIA」には未収録であったが、
    後発の「GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition」に改めて収録。
    [47]
    2010年3月17日 Purple Days アルバム『SERENDIPITY 「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #10 に収録。 [48]
    2010年7月21日 超新星 シングル「Evidence of Luv/Get Wild 「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #7 に収録。 [49]
    2010年9月29日 globe ベストアルバム『15YEARS -BEST HIT SELECTION』 2008年11月26日、小室自身のユニットglobe
    カバーして発売されることが「a-nation 08'」にて発表されたが[50][51]
    11月4日に小室が詐欺容疑で逮捕され、同日に発売中止が決定[52]
    その後、2010年9月29日リリースのベストアルバム『15YEARS -BEST HIT SELECTION』に収録された。
    同作のジャケットデザインは『シティーハンター』の原作者である北条司が務めているが、
    これはシングルリリースとして予定されていた際のジャケットをそのまま用いている。
    「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #8 に収録。
    [53][54][55]
    2011年5月25日 クレモンティーヌ アルバム『続 アニメンティーヌ』 日本語の歌詞の部分が仏語になっている。
    「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4 #9 に収録。
    2013年7月17日 沼倉愛美 アルバム『THE IDOLM@STER STATION!!! FAVORITE TALKS』 2012年放送のラジオ大阪
    ラジオ番組『THE IDOLM@STER STATION!!!』(第149回)内のコーナー「歌姫楽園2012」内で歌唱した。
    「GET WILD SONG MAFIA」には未収録。
    2017年10月25日 宇都宮隆 配信シングル「GET WILD PANDEMIC」 セルフカバー。なお「GET WILD SONG MAFIA」は2017年作品であるため時系列上後になる2018年以降は当然ながら未収録。 [56]
    2019年6月21日 木根尚登 ミニアルバム『R1』 セルフカバー。木根によるピアノアレンジバージョンとなっており、
    同アルバムには同曲のインスト版も収録されている。なお「GET WILD SONG MAFIA」は2017年作品であるため時系列上後になる2018年以降は当然ながら未収録。
    2020年12月9日 Wakana アルバム『Wakana Covers ~Anime Classics~』 同アルバムの6曲目に収録。アコースティックにアレンジされている。

    収録曲

    7インチレコード[注釈 2][57]
    8cmCDシングル[58]
    全作詞: 小室みつ子、全作曲・編曲: 小室哲哉
    #タイトル作詞作曲・編曲備考時間
    1.Get Wild小室みつ子小室哲哉読売テレビ系全国ネットテレビアニメーションシティーハンター』エンディングテーマ
    2.Fighting (君のファイティング)小室みつ子小室哲哉読売テレビ系全国ネットテレビアニメーション『シティーハンター』挿入歌
    合計時間:
    マキシシングル
    全作詞: 小室みつ子、全作曲: 小室哲哉
    #タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
    1.Get Wild小室みつ子小室哲哉小室哲哉
    2.GET WILD '89'小室みつ子小室哲哉Pete Hammond
    3.Be Together小室みつ子小室哲哉小室哲哉
    合計時間:
    12インチ盤[59]
    全作詞: 小室みつ子、全作曲: 小室哲哉
    #タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
    1.Get Wild小室みつ子小室哲哉小室哲哉
    2.GET WILD '89'小室みつ子小室哲哉Pete Hammond
    3.Get Wild (Techno Overdub Mix)小室みつ子小室哲哉Pete Hammond, 小室哲哉
    4.Get Wild (Original Single Back Track)小室みつ子小室哲哉小室哲哉
    合計時間:

    収録アルバム

    Get Wild
    Get Wild (Original Single Back Track)
    Fighting (君のファイティング) (1987年版・1989年版のみ収録)
    Be Together (1999年版のみ収録)

    玉置成実のシングル

    Get wild
    玉置成実シングル
    リリース
    ジャンル J-POP
    時間
    レーベル Sony Records
    プロデュース 小室哲哉
    チャート最高順位
    玉置成実 シングル 年表
    Heroine
    (2005年)
    Get Wild
    (2005年)
    MY WAY/Sunrize
    (2006年)
    テンプレートを表示

    Get Wild」(ゲット・ワイルド)は、2005年11月2日に発売された玉置成実の9枚目のシングル。レーベルはソニーミュージックレコーズ。今作品は珍しくタイトル曲がノンタイアップで、カップリング曲「CASTAWAY」のみにタイアップが付いている。

    収録曲(玉置成実のシングル)

    1. Get Wild
      TM NETWORKGet Wildをカバーし、アレンジしている。プロデュースを作曲した小室哲哉本人が担当。
      アルバム『Speciality』『Graduation 〜Singles〜』『GET WILD SONG MAFIA』(Disc4の5曲目)に収録。
    2. Get Wild-DX MIX-
      小室によるリミックス
    3. Shining Star☆忘れないから☆-Supernova Remix-(日本語詞:Satomi、作詞・作曲:Shusui、Stefan Aberg、編曲:小室哲哉、DJ DRAGON)
      小室およびDJ DRAGONによる、4thシングル「Shining Star☆忘れないから☆」のリミックス。
    4. CASTAWAY
      ゲームボーイアドバンス用ソフト『スーパーロボット大戦J』テーマソング。

    脚注

    注釈

    1. ^ レコードレーベルがそれぞれ異なるため。
    2. ^ 7インチレコードのみジャケット裏面にアニメ「シティーハンター」のセル画が描かれている。

    出典

    1. ^ TM NETWORK / Get Wild(TM NETWORK FINAL MISSION -START investigation-) - YouTube (2013年11月20日)
    2. ^ a b c d e f g h Sound & Recording 2017, p. 76 - 77.
    3. ^ 出演者ラインナップ 1987.05.08.FRI”. テレビ朝日. 2021年1月17日閲覧。
    4. ^ a b c オリコン・エンタテインメント刊『オリコン・ウィークリー』1987年4月27日号「ヒット・チャートをにぎわすソング・クリエイターの素顔 〜君も作詞家・作曲家・編曲家になれる!?〜」29Pより。
    5. ^ a b Sound & Recording 2017, p. 33.
    6. ^ a b Sound & Recording 2017, p. 62.
    7. ^ Sound & Recording 2017, p. 59.
    8. ^ a b Sound & Recording 2017, p. 74 - 75.
    9. ^ a b Sound & Recording 2017, p. 26.
    10. ^ a b c Sound & Recording 2017, p. 34.
    11. ^ a b c Sound & Recording 2017- 袋とじ企画 オリジナル「Get Wild」使用音色解説 シンセサイザープログラマー 石川鉄男の証言より
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    参考文献

    外部リンク

    「Get Wild」の調
    前奏A 前奏B・1A・1B 1サビ 間奏1・2A・2B 2サビ 間奏2・大サビ
    ロ長調
    (B)
    ロ短調
    (Bm)
    ロ長調
    (B)
    ロ短調
    (Bm)
    ロ長調
    (B)
    ハ長調
    (C)