20世紀少年の登場人物

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20世紀少年 > 20世紀少年の登場人物

20世紀少年の登場人物(にじゅっせいきしょうねんのとうじょうじんぶつ)では、浦沢直樹の漫画『20世紀少年』とその完結編である『21世紀少年』、ならびにこれらを原作とした映画およびテレビスペシャルに登場する人物について述べる。

設定は基本的に原作の物を優先的に記述する。

実写版で登場したキャラクターは、俳優も併せて記述している。

ケンヂと仲間たち

主人公

ケンヂ / 遠藤 健児(えんどう けんじ)
演:唐沢寿明田辺修斗(中学生時代)、西山潤(幼少)
悪魔くん矢吹丈、悪魔のテロリスト、悪の大王〕
本作の主人公である男。ただし、彼自身が不在の時期も少なくなく絶対的な主人公とは言えない立場である。
キリコの弟でカンナの叔父。誕生日は8月20日。小学生時代に遊びで書いた“よげんの書”が、“ともだち”によって実行される事で事件に巻き込まれて行く。この事件により人類の危機にまで陥る事となる。少年時代の友人ドンキーの死の真相と彼の遺言を聞かされた事を切っ掛けに、“ともだち”の計画を阻止すべく、かつての幼なじみ達を結集し行動を起こす。
少年時代の夢は地球を守り、悪者に立ち向かうヒーローになることだった。かなりのカナヅチでもあり、川に落ちて死に掛けたこともある。中学時代にロックに目覚めキリコからもエレキギターをもらう。何かが変わる事を期待し、放送室をジャックし、昼休みの校内放送で「20th Century Boy」を大音量で流す。大学時代にチャーリー(後の春波夫)、ビリーと共にバンドを結成するが、成功を納める事なくバンドは解散、その後はコンビニエンスストアの経営者として、コンビニの本部教育員である大竹(演:徳井優)に注意を受けながらも母のチヨや姪のカンナを養い、平凡な生活を営んでいた。西暦が終わり世界存亡の危機となった時、ケンヂの歌が絶望に打ち拉がれた多くの人々の心をとらえる事になる。
“ともだち”によりテロリストの汚名を着せられ「血の大みそか」の首謀者に仕立て上げられる。「世紀の大悪人」として教科書にも載る事となる。さらにコンビニまでも放火により失うがそれがきっかけでよげんの書を発見する。その後はかつての幼なじみたちと共に潜伏しながら行動する事となる。「血の大みそか」の大爆発から命からがら逃げ延びる[1]。その後記憶喪失になるものの、西暦の終わりと同時に記憶を取り戻し、東京に向かう。その途中で蝶野将平と出会い、彼と行動を共にする。ともだち歴以降、ケンジの作った歌が人々の希望となる。
映画版ではオッチョとの友情を強調している。ケンヂを演じた唐沢は、「ケンジをもう少し情けない感じの男にしたかった」と語っている[2]
名前はミュージシャンの遠藤賢司に由来[3]。余談だが、遠藤は映画版最終章にも出演している[4]
カンナ / 遠藤 カンナ(えんどう カンナ)
演:平愛梨[5][6][7]畠山彩奈(幼少)
〔最後の希望、運命の子、神の子、氷の女王[8]
本作における狂言回しを務める女性。ケンヂが不在となっている時期があり、彼女自身が主人公を代行する事が多い。
ケンヂの姉キリコと“ともだち”の娘で、ケンヂの姪にあたる。ケンヂを父親のように慕っており、彼の遺したカセットをいつも聴いている。また彼女のトレードマークとも言うべき白い帽子はケンヂがかぶっていた帽子であり彼の形見でもある。
秀才で運動能力(走り幅跳びは6メートル13《高2のとき》)が高く、ドーナツ好きである。小泉響子と同じ都立新大久保高等学校に在籍。
赤ん坊の頃からスプーン曲げやカード当てなどの力を発揮していた。人々を惹き付けるカリスマ的な存在であり、長年敵対していた中国マフィアとタイマフィアを停戦させるなど“ともだち”と戦う仲間を増やしていった。
仲間の多くが命を失った2015年以降はヨシツネを中心として政治犯の救出などを行っていたゲンジ一派を「生温い」と考え対立、それ以降は一人で武装レジスタンスを立ち上げ、「氷の女王」と呼ばれる。その後ケンヂの誕生日の8月20日にともだち本部に総攻撃を計画するが、オッチョの説得により中止。しかしその直後に基地が地球防衛軍に攻撃をうけ壊滅(映画版では壊滅していない)。そして親友隊にオッチョとともに捕らえられ万丈目と対面する。
映画版第1章でのカンナの登場シーンは幼少時の畠山がほとんどで、成長後を演じる平の登場シーンはラスト程度(「サーガ」では冒頭にも登場シーンが存在する)だが、カンナが主人公となる第2章への前振りとなっている。

秘密基地のメンバー

オッチョ / 落合 長治(おちあい ちょうじ)
演:豊川悦司澤畠流星(幼少)
〔ショーグン、3番、グレート・アントニオ猪木ハルク・ホーガン、アリンコ〕
ケンヂの幼なじみであり、親友。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。“ともだち”のシンボルマークの考案者。小さい頃はギョロ目で「目玉のオッチョ」と呼ばれていた。
小さい頃から優秀で、メンバーの中ではケンヂと並ぶリーダー的な存在であった。中学受験をきっかけにケンヂたちとは小学6年生頃から疎遠になる。その後は順当に大学まで進学し一流企業に就職、やがて結婚をし、高度経済成長期のエリート街道を歩む人生を送る。しかし家庭を顧みないその働きぶりから家族とは疎遠になっていき、その事が原因で息子が事故死する。その後、商社マンとして駐在していたタイのジャングルで車の事故を起こすが、その際に修行僧と遭遇し、彼の教えを請うためにそのまま行動を共にした。一週間後に社会復帰をするが、直後に会社をやめている。その後、再び失踪をし一年後に僧侶の姿をしてチベットに向かうところをインドにて目撃されている。以降はバンコクにて「ショーグン」の名で裏社会の汚れ仕事などをしていた。
その後、“ともだち”の存在を知ったことや、助けたホステスが友民党の人間に粛清されたことで、ケンヂの呼びかけと共に帰国、以後行動を共にする。
「血の大みそか」の後、懲役300年の刑で海ほたる刑務所に投獄され、「3番」と呼ばれていたが、2014年(実写版では2015年)に角田とともに脱獄し、彼が常盤荘に戻るまでともに活動を行っていた。国連表彰はヨシツネ曰く「ケンヂ、ユキジとともに頑なに出席を辞退した」事になっている。
修行時代の経験から麻薬などの幻覚作用に耐性を持つ。棒術を得意とし、その戦闘経験の豊富さからケンヂ一派でもその経験が発揮される事となる。
実写版では、“ともだち”の正体が発覚するタイミングが原作より遅いこともあって、小学校時代にヨシツネがナショナルキッドのお面を被るところを目撃していたことと、パレードで“ともだち”と対峙した際の会話より第2章終盤から最終章にかけてヨシツネが“ともだち”の正体ではないかと疑っていた。
ユキジ / 瀬戸口 ユキジ(せとぐち ゆきじ)
演:常盤貴子松元環季(幼少)
ケンヂの幼なじみ。小学校の頃から勝ち気な性格で、祖父に柔道を習っていた事もあって「無敵」とまで称された。その後も彼女の「伝説」は絶える事はなく「他校の生徒13人と喧嘩して全員病院送りにした」「暴走族の頭を丸裸にして縛り上げた」などと噂されており、話に尾鰭がついて誇大化(生徒の人数など)されているもののほぼ事実であった。女子ながら男勝りな性格だった事からケンヂ達からは「オトコオンナ」と呼ばれていたが、実は本人はお淑やかな女性に憧れていた。当初、ユキジはそれらを過去の汚点として恥じていた。ケンヂに密かに好意を寄せていたが、思いを告げられずにいた。
成人後は税関職員の職に就いていた事が縁で“ともだち”の計画の一端に関わる事になる。血の大みそかの時はオッチョ・モンちゃんと共に友民党本部に潜入し以後彼女を気遣うケンヂたちの計らいで車で待機していた。血の大みそか以降は、東京に出てきたカンナを引き取り面倒を見ていた。ともだち暦3年には、活動を続けながらも閉鎖するまで柔道の道場をひらいていた。
実写版での名は「瀬戸口 雪路」。
ヨシツネ / 皆本(みなもと)
演:香川照之小倉史也(幼少)
ケンヂの幼なじみ。子供の頃はひ弱だった。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。
冴えないサラリーマン生活を送っていた。少年時代には神様のボウリング場建設で秘密基地が潰された後も、一人で再建を試みていた。
血の大みそかの際に死亡したとされていた(映画版第二章では、2015年の段階でマルオとともに逃亡犯とされていた)が、実際は生き延びていた。それ以後は独自にレジスタンス活動を行っており、自身もともだちランドの清掃係として潜入捜査を行いながら密かに“ともだち”の秘密を探っていた。その際に小泉響子と出会い、彼女を助ける事になる。ともだち暦以降は“ゲンジ一派”と呼ばれる組織を率い、不当に逮捕された政治犯などを密かに助け出している(この活動はカンナからは「生ぬるい」と評されており、後に彼女は離反している)。「自分は隊長には向いていない」と口癖のようにぼやくが、多くの成果を出しており、彼の人柄も含め部下達からは慕われている。子供の頃はもとより大人になってからもやや言葉の表現が貧困で、「ダイナマイト」を「ダイマナイト」と間違えて覚えていてメンバーに呆れられる、カンナに初対面で「ヨシツネおじさん」と正体を突かれた際は「僕は、ヨシツネおじさんじゃない」と下手な否定をする等良くも悪くも抜けている。
実写版最終章では“ともだち”を説得しようとするも失敗し、替え玉にされていたシーンが描かれている。
実写版での名前は「皆本 剛(みなもと つよし)」。
マルオ / 丸尾(まるお)
演:石塚英彦安岡壱哉(幼少)
〔丸子橋〕
ケンヂの幼なじみ。食いしん坊で97年当時は文房具屋(本人曰く「ファンシーショップ」)を経営する妻子持ちの主人だった(映画版では妻子は登場していない)。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。
21世紀以降はテロリストとされ、血の大みそかに死亡した(映画版第二章では、2015年の段階でヨシツネとともに逃亡犯として手配されている)とされていたが、実際は春波夫に匿われ彼のマネージャーとして行動を共にし“ともだち”への復讐を目論んでいた。また「丸子橋」と偽名を名乗っている。
実写版での名前は「丸尾 道浩(まるお みちひろ)」。
モンちゃん / 子門 真明(しもん まさあき)
演:宇梶剛士矢野太一(幼少)
ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。母子家庭で育った。
大学時代はラグビーの花形選手として活躍し、社会人ラグビーの強豪の会社に就職するも、母の死を境に上司と共に新しいビジネスを始め、ドイツに渡る。一度帰国しドンキーの葬式でケンヂと再開し(映画版では同窓会で再開している)タイムカプセルの発掘にも参加している。それを最後に一旦ドイツへ戻った。その後不治の病の宣告をされて人生に悩んでいたところに、ケンヂからの誘いがありケンヂの仲間に加わる。他時折ドイツ語を口走る事があった。2002年、病床へ見舞いに来たユキジに「しんよげんの書」を見つけた事を伝え、自身も“ともだち”の正体の調査に乗り出す。学校の教師となっていたサダキヨの下を尋ね、彼からキリコの行方などの手がかりを聞きだしたが、その日の夜にサダキヨに殺害された。しかし彼が書き残したメモはサダキヨが所持しており、後に重要な手がかりとしてカンナの手に渡る。
名前の由来は子門真人
ケロヨン
演:宮迫博之森山拓哉(幼少)
ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。カエルに似た容貌で仲間からしばしばそれをからかわれ、自身も「ゲロゲロ」という口癖がある。
現在は家業の蕎麦屋を継いでいる。彼の打つ蕎麦はアメリカでの修行もあって誰もが舌鼓を打つ味だが、“血の大みそか”当時は製麺所の出来合いの麺を使っており、店を放り出してクラブで遊んでいるダメ親父であった。そのため、1997年に結婚した妻には離婚されてしまった。2000年の血の大みそかの際にケンヂからの誘いを断っており、それ以来罪の意識を背負い続けていた。
2015年には息子を伴い、アメリカで移動そば店を営んでいたが、ある田舎町で“血の大みそか”で使われたのと同じウイルスが散布されていること、そのウイルスに対するワクチンを配っている女性の存在を知り、一度は逃げた“ともだち”との戦いに再び身を投じる。
原作では本名は出てこないが、実写版では「福田 啓太郎(ふくだ けいたろう)」と設定されている。
コンチ / 今野 裕一(こんの ゆういち)
演:山寺宏一清水イブキ(幼少)
ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。面長な顔にサングラスというヒッピースタイル。
ケンヂとは小学校までの付き合いで、その後は北海道に転校している。彼もまた“血の大みそか”の起きた年にケンヂからの呼びかけを無視しており、ケロヨン同様それを後悔している。ちなみに、原作ではカンナに出会うまでケンヂをテロリストと呼んでいたが、映画版最終章での13番との会話では「ケンヂは世界中から極悪人って言われながら、“ともだち”から地球を守ろうとした」と話していた事から、“血の大みそか”以降に“ともだち”が悪である事に気付いたと思われる。
ともだち暦3年には北海道のラジオ局ディスクジョッキーとしてケンヂの歌を流し続けていたが、腹を空かせて菓子工場へ忍び込んだ際13番と出会い、彼と共に戦うことになる。ケンヂから正式名称を教えてもらったクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルを愛聴している。
ドンキー / 木戸 三郎(きど さぶろう)
演:生瀬勝久吉井克斗(幼少)
後に工業高校の教師になるほど科学好きだった少年。足がとても速く、いつも鼻水を垂らしていた(但し成長後は鼻水を垂らさなくなっていた)。幽霊などの非科学的な存在は一切信じない。貧乏な大家庭で育ち、多くの兄弟を持つ。
自身の教え子だった田村マサオが“ともだち”の教団に入ったことを知ったのをきっかけに“ともだち”の計画にいち早く気付くものの、そのために血まみれの男に学校の屋上から突き落とされ殺されてしまった。彼の遺した手紙はその後のケンヂの行動に大きく影響を与える。
妻の名は美津子(みつこ)(演:洞口依子)。

協力者たち

神様 / 神永 球太郎(かみなが きゅうたろう)
演:中村嘉葎雄
予知夢を見るホームレス。その能力のため、ホームレス仲間からは神聖視されている。
ボウリングをこよなく愛し、ブームの再来を夢見ている。かつてはボウリング場の経営者で、ボウリング場を建てた際にケンヂたちが草原で作った秘密基地を壊した。血まみれの男とケンヂを引き合わせ、ケンヂが行動を起こす直接のきっかけを作った。
血の大みそか以降は株で大儲けし、最終的には史上初の民間人宇宙飛行士にまで上り詰める。"ともだち"暦3年時点では再び破産してしまいホームレスとしてボウリング場で生活している(実写版では「株で儲けた金でボウリング場を買い取った」という設定)。しかし小泉に出会ったことで生きる気力を取り戻し、彼女を「中山律子の再来」にしてボウリングブームを復活させるべくボウラーをさせはじめる。ともだち側の万丈目とはボウリング場を建てた時代から浅はかならぬ因縁があったことが示唆されている。
小泉 響子(こいずみ きょうこ)
演:木南晴夏[9]
楽天家で脳天気な女子高生。カンナと同じ高校(都立新大久保高等学校 2年B組に在籍)に通っていた。
ひょんな事から歴史の自由研究で、「テロリスト・ケンヂ」、並びに「血の大みそか」、など"ともだち"の周辺を調べはじめる。その結果、ともだちランドに送られる事となる。そこでヨシツネに助けられた事で彼と行動を共にすることともなった。またエロイム・エッサイムズというバンドの追っかけをしており、学校をサボってツアーをまわるなどし、メンバーにも顔を覚えられている他、エロイム・エッサイムズのファンクラブ会長である(実写版ではそれらを示唆するシーンのみ描かれている)。
また天性のボウラーでもあり、後に神様に才能を見出されてボウラーとしてデビューする事になった(ちなみにヴァーチャルアトラクションの中でもボウリング場の経営者だった頃の神様にボウラーの才能を見出されている)。実写版ではボウリングに関する要素は描かれていないが、最終章にて神様のボウリング場に居ると言う形で示唆はされている(木南は『ビッグコミックスピリッツ』内のインタビューにおいて収録自体はしたと語っている。内容は『もうひとつのエンディングバージョン』において見ることができる)。
蝶野 将平(ちょうの しょうへい)
演:藤木直人
チョーチョ
歌舞伎町警察署の伝説の刑事「チョーさん」こと五十嵐長介の孫(母方)。あだ名は“チョーチョ”(原作のみ)。
名刑事であった祖父を尊敬してやまず、また目標としている。臆病で頼りない面も多々あるが、祖父譲りの正義感を持つ。そのため、時の権力者から命を狙われることもしばしば。ある事件がきっかけでカンナに協力する事となる。また、成績はギリギリ"可"だがイタリア語を学んでいたことからルチアーノは仁谷とコンタクトをとることが出来た。
ともだち暦3年時点では東北地方の関所の監視役にされ、そこで恐ろしい現実を見ることとなるものの、ケンヂの登場により、彼と行動を共にする。
角田(かくた)
演:森山未來
漫画家を志望する青年。
インターネットで公表した漫画の内容が偶然“ともだち”の真実に肉薄していたため新青少年保護育成条例違反で逮捕され、懲役80年の刑を宣告されて海ほたる刑務所に収監される。収監時の囚人番号は「1498番」。その際同刑務所に収容されていたオッチョに出会い、脱獄に協力。以降、オッチョと行動を共にする。
常盤荘の元住人で、カンナの隣人のユニット漫画家ウジコウジオとは同志。原作及び映画版最終章「もうひとつのエンディングバージョン」ではウジコウジオと再会を果たし、漫画を描いている。
名前の由来はつのだじろう
春 波夫(はる なみお)
演:古田新太
〔チャーリー〕(原作のみの通称)
万国博覧会のテーマ曲を唄う国民的な歌謡曲歌手
表向きは“ともだち”の広告塔を装っているが、裏ではレジスタンスに協力しており、“血の大みそか”以降逃亡犯として逃げていたマルオを匿い自らのマネージャーとして雇っていた。その正体はケンヂのバンド仲間だったチャーリー。かつてケンヂのバンドでドラマーをしていたが、ある時別のバンドのドラムを臨時で務めたのが切っ掛けでそのバンドに引き抜かれてしまい(実写版では「バンドを勝手にやめて演歌に走った」という設定)、それ以来春はそのことを「ケンヂを裏切った」として後悔していた。
誠実且つ堅実な人柄で、守るべき時はしっかり身を守るが、時には大胆に行動する面も。似顔絵の達人でもあり、マルオはそれにより"ともだち"の正体を知った(原作のみ)。
名前の由来は大阪万博のテーマ曲を歌った三波春夫
仁谷(にたに)
演:六平直政
新宿歌舞伎町に教会を構える神父。足を洗おうとするチンピラ達に救いの手をさしのべている。
元々はヤクザで胴に刺青があるが、血の大みそかの後、逃亡先の中国で当時まだ一介の神父だったローマ法王がワクチンを運ぶ際に協力し、彼の献身的な人柄に心を打たれ信仰に目覚める。そのため彼の信仰は神というよりは法王に向けられている。
2015年の世界滅亡以降は、政府の庇護下に置かれていた教会の神父としてオッチョらを支援。
ルチアーノ
神父。元ナポリマフィア構成員のストリートギャング。
恩師の事故死に疑問を抱き調査したため狙われ、日本に逃げ込み仁谷らと行動を共にする。肩口から腕にかけて刺青がある。
実写版では未登場。
遠藤 チヨ(えんどう ちよ)
演:石井トミコ
ケンヂとキリコの母親。代々続いてきた酒屋をつぶしてコンビニにしたケンヂのことを「馬鹿息子」と罵っている。また酒屋を継いだことには感謝しつつもカンナを託して失踪したキリコを「馬鹿娘」と罵ったこともある。2000年に東北へ行くまでケンヂと共に地下に潜伏していた。最終話及び実写版最終章の「もうひとつのエンディングバージョン」でキリコと再会を果たす。
市原 節子(いちはら せつこ)
演:竹内都子
ユキジの親友で弁護士。恰幅のよい風貌が特徴。ユキジに協力し“ともだち”の調査を行う。その過程で“ともだち”側から様々な圧力がかけられるが、それに負けないタフさを持つ。夫の稼ぎが良いらしく、盗聴器を仕掛けられたせいで事務所が公園に移転した際も最低限の生活には困らないとの事。またホームレスの民事訴訟を取り扱っており、彼らに良くしてもらっている模様。
チャイポン
演:Samat Sangsangium
タイマフィアの首領。かつてタイでオッチョと因縁があった。その後来日し、新宿歌舞伎町の支配権を中国マフィアと激しく争うが、カンナの仲介で中国マフィアと和解する。
この縁からオッチョと似たカンナに惚れ込み協力するが、ともだち暦元年に寿命を迎え逝去。最期を看取るものがほとんどいなかったことから、部下も“ともだち”の本拠地を襲撃し、壊滅したものと推測される。
王 暁鋒(おう ぎょうほう)
演:陳昭栄
チャイニーズマフィアの首領。チャイポンとは歌舞伎町の支配権を巡り対立していたがカンナにより和解し共に協力する。
チャイポンが死ぬ数日前、カンナの所持していたワクチンをカンナ自身のために使わせるよう一芝居打ち、自らは部下達を率いて“ともだち”との最後の闘いに挑んだ。明確には描写されていないが「大きなニュース」にはならなかったことから鎮圧され、王もその際に死亡したものと推測される。映画版最終章では壊滅シーンが描かれている。
ヤン坊・マー坊
演:佐野史郎山田清貴(幼少)
ケンヂ達から「史上最悪の双子」と恐れられていた少年。本名は不明。ケンヂ達の同級生でいじめっ子であった。ケンヂ達は彼ら兄弟にいじめられていたが、兄弟にとってはそれは友達として仲良く遊んでいたという認識であったらしい。大学時代、ラジオ番組に出演したケンヂに幼なじみとしてFAXでメッセージを送ったがケンヂに「(お前達の事は)絶対許さない」と(彼ら兄弟としては)不本意な返事をされる事になる。その後、兄弟で会社を興して成功を収める。“血の大みそか”の際、ヨシツネから呼びかけを受けたが、ケンヂ達が本当にテロリストだと思っていたため「捕まってもなんとか罪が軽くなるようにしてほしい」との陳情とともにケンヂたちのアジトを万丈目に通達した。
2001年以降、ヤン坊が会社に残り、マー坊は科学技術省長官に就任するが、2015年のウィルスで長年共に働いた部下である長塚が死亡したことと、元々万丈目派であった事からケンヂたちに協力するがヨシツネからは会うなり殴打された(その甲斐あってか、最終的に国連からメダルを授かった)。2000年当時は痩せていたが、その後リバウンドで再度太ってしまったらしく、少年時代とほぼ同じ体型に戻っている。ともだち歴に敷島博士と二足歩行のロボットを「完成」させる(映画版最終章ではマー坊曰く、「ロボットを造らなきゃ“ともだち”に殺されていた」らしい)。プロレス好きは相変わらずだがともだち暦3年のプロレスブームは否定的であった。
名前の由来はヤン坊マー坊天気予報のヤン坊・マー坊。
着流しの男
演:平田満(もう一つの第2章)
カジノでカンナに出会い「ラビット・ナボコフ」のルールを教える。本名、生い立ち等は謎に包まれているが、博徒として各地の賭場に出入りしていたものと推測される。「超能力」ではなく、カンナのカリスマに惹かれ以後付き従う。首に十字架のネックレスをかけている。ともだち暦3年にもフェスティバルの開催を決めたカンナのチラシを見て、その覚悟を認めている。
実写版では「もうひとつの第2章」のみ登場。
演:小松政夫
カンナがアルバイトしている中華料理店「珍宝楼」の主人。
「世の中金」がモットーであり、料理を注文した後に殺された客の財布の中から代金を抜き取ったり、ガラスの修理代を蝶野に請求する際「慰謝料込みで100万円」などと吹っかけるなど、かなりの守銭奴(実写版では青椒肉絲が1200円となっている)。また、肝が据わっており、「銃声や脅しを怖がってちゃ商売出来ない」と言っていた。
マライア
演:前田健
珍宝楼に出入りしている売れないニューハーフ。金を持っていないにも関わらず料理を注文するため、代金はカンナが立て替えている(そのため3ヶ月タダ働き同然)だが、本人はおごってもらっているとうそぶいている。そのためか、カンナを非常に可愛がっている。同僚のブリトニーの死をきっかけにカンナと行動を共にする事になる。腕っ節が強く、カジノでカンナを撃とうとした男の二の腕を締め上げて身動きをとれなくしている。
ブリトニー
演:荒木宏文
マライアの同僚のダンサーで、血の大みそかの際に父親を失っている(その為形見のカミソリを大事にしていた)。山崎の刺客がローマ法王暗殺計画(実写版では「“ともだち”が神になり、人類が滅亡する計画」)を知っていた中国人の男を射殺した瞬間を目撃してしまい、警察に追われて身を隠していた。後に蝶野が山崎にかけあったことで保護されることになるが、その山崎が蝶野のお守りに発信機をつけていたため、隠れていた場所を突き止められて山崎の刺客であるホクロの警官に射殺されてしまう。
なお、ブリトニーが聞き取っていた中国人の男の最期の言葉( =“ともだち”が立てていた計画)の情報はカンナが受け取ることになる。
実写版ではマライアから「元男」と言われていた(恐らく冗談だが、胸にふくらみがあった)。
ウジコウジオ
面長で痩せ気味の金子(演:手塚とおる)と、メガネをかけた氏木 常雄(演:田鍋謙一郎)のラブコメ専門の漫画家コンビ。角田同様常盤荘に住んでいる。登場初期は二人の苗字が逆転していたが、最終的に上記のもので落ち着いた模様。
カンナのかける音楽に最初は迷惑しており険悪な仲だったが、次第に打ち解けていき、最後はケロヨンらと共に国民にワクチンを配ったり、被災者の救出などの活動をしていた。描写されたのは氏木だけであるがかなりの腕の持ち主で偽造困難な通行手形を200枚以上精密に作っている。
ビッグコミックスピリッツ2009年33号より二人を主役にした『まんがり道』が4週にわたって連載された。
名前の由来は藤子不二雄
カツオ
演:広田亮平
オッチョを物置に匿っていた少年で、「雷神山(ライジングサン、力道山が名の由来)」というレスラーのファン。名前の由来は「サザエさん」の磯野カツオより。
実写版での姉弟の名字は「磯乃」。また、最終章開始時点ですでに両親と祖父が“ともだち”を批判したとして逮捕されており、姉弟二人で暮らしている。
サナエ
演:福田麻由子
カツオの姉で、途中からカツオとともにオッチョを匿う。バイト先のコンビニの先輩が蒸発したことから、“ともだち”の牛耳る世界を胡散臭く感じていた。文学少女で、本の読み過ぎによる視力低下で眼鏡をかけるようになった。名前の由来は「サザエさん」のフグ田サザエより。

“ともだち”とその仲間

ともだち
〔世界大統領、20世紀少年〕
秘密基地を作った時のケンヂの同級生。「信じたいもの」が欲しい人々をあやつり、陰で世界を動かすカリスマ。“よげんの書”“しんよげんの書”の記述通りに、2000年2015年の世界滅亡を企てる。組織の勢力を拡大させていくと共に、政治にも本格的に介入する。
2000年の「血の大みそか」にてケンヂ一派の操るロボットから人々を救った英雄として世界中から称賛される。2015年に向けて計画を着々と進めていくが、実行する直前になってヤマネに銃撃され死亡。しかしその後、大衆の前で劇的な演出で生き返った。それと同時にローマ法王を銃弾から守るという自作自演で、活動を再開。
2015年以降、年号を「ともだち暦」に変えて世界大統領となる。ともだち暦3年、万博会場に集まった人々を円盤からウイルスをまき散らして虐殺しようとするが、サダキヨによって阻止される。その直後、小学校の校庭でサダキヨ共々13番の撃墜させた円盤の下敷きとなり致命傷を負う。最後はケンヂの歌を聴きながら死亡した。
その正体はフクベエであったが、彼の死後(生き返りの演出後)からは何者かが“ともだち”に成り代わった。この人物は、ともだち組織がまだ小さいサークル活動だった頃から所属していた人物で、フクベエと頻繁に連絡を取り合っていた。現在は顔をフクベエそっくりに整形しており、声まで同じ(キリコの証言によるもの)だが、その詳細はついに最後まで明かされることはなかった。
実写版では正体はカツマタ(勝俣忠信)であり、同窓会と「血の大みそか」にてフクベエを装いケンヂ達と接触した。また、キリコと交際していた時は池上正人の名を騙っている。パレードでヤマネに射殺された人物は替え玉(替え玉の詳細は不明)であり、彼本人は生存していた。最期は原っぱで倒れたロボットを再び動かそうとしたところ、ケンヂ、オッチョ、ヨシツネの眼前で万丈目に銃撃され、ケンジに「まだ、終わらないよね?」と言った後、彼に「終わりだ」と告げられそのまま息を引き取った。
フクベエ / 服部(はっとり)
演:佐々木蔵之介上原陸(幼少)
ケンヂの同級生。サダキヨにとっての初めての友達でヤマネと行動を共にしていた。幼い頃は「フクベエ」と呼ばれていたが、本人はそれを強く毛嫌いしていた(ハットリくんのお面を愛用しているのはそのため。また、実写版でもこの事が原作と違った意味でともだちの正体を解くヒントとなる)。聡明ではあるが、排他的で臆病、その上執念深い。
クラスで人気者であったケンヂを羨望に似た気持ちで憎んでいた。万博に行きクラスの注目を集められると考えていたが、ある事情で万博へ行けなくなった。その為夏休み中、家に引きこもり万博旅行を装っていた(映画版では、これらの設定はカツマタに引き継がれる)。かつて万丈目によって番組に超能力少年として取り上げられる予定だったが、イカサマがばれて放送されず、同級生に馬鹿にされいじめられ、それを根に持ち復讐を誓う(ただし本人は「イカサマはしていない」と主張し続けている)。
1980年に万丈目の事務所を訪れ、彼を誘って“ともだち”の活動を開始。
1997年、「ともだちコンサート」にてケンヂと再会。同窓会で再び接触し、仲間を装ってケンヂ一派に合流。「血の大みそか」の際にビルから転落死したと見せかけ(転落しても生存した理由は映画版最終章で描かれている)、お面をつけて「ともだちの塔」の右腕部分に登り、ロボットに乗り込んでいるケンヂの前で初めて正体を明かした。その後ロボットの爆発に巻きこまれたかの様にも見えたが、もちろん生存している(映画版では爆発の描写は最終章で立体映像によるものと判明)。また現場に向かうケンヂ達の姿をカメラで撮影しておりこの写真は後々歴史の教科書にロボットの写真との合成で載せられている。
2015年に、小学校の理科室を訪れヤマネやオッチョたちを「絶交」しようとするがヤマネによる銃弾を受け、流血しつつもよろめきながら「もう少しで僕は・・」と口にした後、バランスを崩して倒れそのまま息を引きとった。
実写版での名前は「服部 哲也(はっとり てつや)」。映画版では池上正人と親友であり、実は本人は小学校時代に突然亡くなっていたことが最終章で判明した。
万丈目 胤舟(まんじょうめ いんしゅう)
演:石橋蓮司
本名は万丈目 淳一朗。“ともだち”の側近であり、組織の幹部。友民党党首(原作のみ、のち幹事長)。
元は手品グッズやレトルト食品など怪しい商品を売り歩いていた露天商で、“しんよげんの書”の「悪魔のセールスマン」のモデルとなる。その後は興行師「チャック万丈目」としてローラーゲームなどの団体を設立したりプロダクションの経営をしていた(政治家としての表向きの経歴はハーバード大学卒の経営コンサルタントと偽っていた)。フクベエとは1972年にテレビ番組で超能力少年として取り上げようとしてからの付き合い(原作のみ)。1980年、フクベエ(映画版ではカツマタ)からの誘いがきっかけで“ともだち”の組織を作り上げる。
「ともだち暦」の世界で“ともだち”がフクベエではないと気づきオッチョとカンナを唆して暗殺を企むが、高須に裏切られ、ヴァーチャルアトラクションに接続中に暗殺される。接続中に殺されたため、思念がヴァーチャルアトラクションに残り、後にヴァーチャルアトラクションに接続してきたケンヂと出会い行動を共にする。最後は人類を救うためのある行動を起こした事で、成仏するかのように消滅した。また、フクベエと同じくスプーン曲げも行えた(原作のみ)。
実写版では関東軍総統(後述)の役目も負っており、最終章では内情を知りすぎていたがために“ともだち”に疎まれ左遷されていた。最期は“ともだち”を射殺した後、ケンヂに「これで俺は、正義の味方になれたのか!?」と言った直後、倒れたロボットの下敷きになる形で絶命した。
サダキヨ / 佐田 清志(さだ きよし)
演:ユースケ・サンタマリア藤原薫(幼少)
小学5年生の頃の1学期の間だけ、ケンヂと同級生だった。常にナショナルキッドのお面をかぶり、いつも屋上で宇宙人と交信しようとしていたいじめられっ子。フクベエと友達になろうとするが、実際には一方的な支配関係にあった。ともだち博物館における「母親」との会話から、かなり厳しく育てられた萎縮した子供であったと推測される。
2014年に英語教師となってカンナと響子の通う高校に赴任した事で出会う。裏の顔はともだち博物館の館長であり、“ともだち”の秘密を知る重要な人物。かつてモンちゃんを殺害した張本人であるが、そのことで「悪者」になってしまったと苦悩し、密かに“ともだち”への反逆を企てる。
後にともだち博物館へ響子を連れて行き、そこで自身の正体を彼女に明かした。その後は元担任がいる老人ホームへ向かったが、そこで高須達に自身の裏切りを知られて“絶交”されそうになるも間一髪で駆けつけたヨシツネとカンナに助けられる。だが脱出を拒み、響子に「モンちゃんメモ」を渡して彼女をヨシツネに託し、自身は老人ホームを正面突破で脱出するも愛車のトヨタ・2000GTに乗ったまま炎上死したと思われた。しかし実際は生き延びており、西暦が終わった後は壁の外で「お面大王」と名乗ってウィルスで親を失った孤児達を保護していた。その後、ケンヂ・マルオ・ケロヨンと合流し“ともだち”を止めようとするが、小学校の校庭にて彼と共に13番の撃墜させた空飛ぶ円盤の下敷きとなり、最後は搬送先の病院で死亡した。
映画版では、カンナに「モンちゃんメモ」を託すまでは原作と同様だが、後の展開は異なり、高須達の目の前でともだち博物館に火をつけ、焼けていく博物館と運命を共にした。
ヤマネ / 山根(やまね)
演:小日向文世安彦統賀(幼少)
細菌学者。ワクチンを製造している製薬会社(作中では大福堂製薬株式会社)の会長。小学生時代から、フクベエと友達の仲であった。オッチョとは小学校時代に学級委員を一緒にやった仲でフクベエ、サダキヨと行動することが多かった。
ウィルスによる世界滅亡計画を考えた張本人であり、それをオッチョに助言する(その後オッチョはこの事をあたかも自分が考えたかのようにケンヂ達に話し、後にこの「世界滅亡計画」はよげんの書に書き込まれた)。
2000年、2015年の世界を滅亡させた細菌を開発するも、2003年にキリコと接触し彼女の忠告によって自らの行いに初めて気付き、恐怖を覚えてその後の細菌兵器の研究開発を止めてしまう。さらに研究室を脱走し以後消息を絶っていたが、2015年の元日にかつての母校の理科室でオッチョと対面。彼にキリコと会った時の事を語り続けて理科室に入ってきた“ともだち”であるフクベエを殺害した後、オッチョに「終わった」と言い残し理科室を出た瞬間自分も“ともだち”の部下に射殺される事となる。
映画版では1997年の同窓会にも参加している。2015年に理科室ではなく、パレードで“ともだち”(正確には“ともだち”の替え玉)を射殺、「これで終わった」と言い残した直後、13番に頭を打ち抜かれ絶命。
実写版での名前は「山根 昭夫(やまね あきお)」。
キリコ / 遠藤 貴理子(えんどう きりこ)
演:黒木瞳
〔“聖母”〕〔ゴジラ
ケンヂの姉で、カンナの母親。いつもケンヂのことを陰で支えていた母親的な存在。ここでは“ともだち”の仲間に区分されているが騙されて結果的に協力しただけで、“ともだち”の存在を知ってからはその陰謀に対抗して人類を救っている。“しんよげんの書”に書かれている“せいぼ(聖母)”である(原作のみ)。"ともだち"組織のヤマネが開発した生物兵器細菌ウィルスが混乱)のワクチンの研究をしていた微生物学者だが高卒のキリコが微生物学者になった経緯は不明である。ヤマネと共同研究をしたことで最終的に「血の大みそか」で使用されたウィルス開発に加担することになってしまった。
国立大学医学部受験に失敗し、私立大学医学部に合格するも、経済的理由から断念した。後にアフリカ医者の資格も取得していた(ただし、高校卒のキリコが、最終学歴から20年近くの間を置いて、如何に極短期間で留学、および医師資格を取得できたか、またその資金源も不明である)。
恋人の死後にフクベエ(映画版ではカツマタであり、交際する際池上正人を装っている)と恋仲になり(実際には婚約者の死もともだちとの出会いも全て組織の仕掛け)、ワクチン完成直後に娘カンナを授かった。フクベエの度重なる外出に疑問を持ち、後をつけて"ともだち"の集会を目撃して"夫"の正体を知って恐怖を覚える。カンナをケンヂの下に預けて、警察に告発するも警察内部の“ともだち”シンパに握りつぶされ、そのまま姿を消す。
二年後、かつて自分が勤めていた病院(実際は“ともだち”の細菌研究所)がある鳴浜を訪れた際に町おこしの映画祭に参加する事になり、その際フィルムに「“ともだち”を止めなければ西暦は2015年で終わってしまう(映画版では「世界が終わってしまう」)」というメッセージを残す。その際カンナへ「幸せになって」というメッセージも残した。また、血の大みそかのウィルスを開発したことから、自らを「ゴジラのような悪魔」と称した。アメリカから帰国後、再会したともだちがフクベエでない事を察知し、その正体が幼少期のフクベエとずっと行動を共にしていた少年であることに薄々勘付いていた。
2015年には世界各地を回ってウィルスのワクチンを配っており、アメリカの製薬工場に勤めてワクチンを大量生産しようとしていた。しかしその事が“ともだち”に知られており工場は放火され、自身は駆けつけたケロヨンに救出されるも一時的にケロヨンと共に“ともだち”に拉致された(実写版では拉致されたというエピソードはない)。ともだち暦以降は、ケロヨンが東村山に作った“ケロヨンの共同体”に匿われ、その中で“ともだち”が使用するであろう“最終ウイルス”のワクチンを完成させ、ケロヨンと彼の手引きで駆けつけたマルオに失踪するまでの顛末を語りながら自らの体を用いて人体実験を行い、ワクチンの効き目を証明した。
実写版ではこれを最後に登場しなかったが、原作最終話及び、実写版最終章「もうひとつのエンディングバージョン」でカンナと再会を果たす。
13番 / 田村 マサオ(たむら まさお)
演:ARATA(現:井浦新
“ともだち”を狂信的に信仰する男。元お茶の水工科大敷島ゼミの優秀な学生。高校時代はドンキーの教え子だった。ともだち暦にて「白のソナタ」の製造工場でコンチと会話した際高校まで友達が一人も出来ず苦悶していたところ“ともだち”と出会い以来彼を信仰するようになったと語っている。
1997年のある日“ともだち”の発言に従い、とある宗教団体の教祖・ピエール一文字を“絶交”する。“血の大みそか”以降は、囚人番号の「13番」と呼ばれ、海ほたる刑務所への服役を装いつつ暗殺者として活動。
2015年には“ともだち”の葬儀の場でローマ法王の暗殺を実行しようとしたが、蘇った“ともだち”に阻まれ失敗した(“ともだち”と謀った芝居ともとれる)。映画版ではローマ法王暗殺未遂シーンは無く、その代わりにパレードにてヤマネを射殺した。
ともだち暦以降、現在の“ともだち”が以前の“ともだち”とは違うことに(映画版では「“ともだち”に騙されたことに」)気付き逃亡、その後北海道の菓子「白のソナタ」の製造工場でコンチと出会い、ケンヂたちに協力する。最終的に空飛ぶ円盤にヘリコプターで特攻をかけ、「宇宙との一体って・・・こう言う事だろうが!!」と内心で思いながらヘリの爆発と共に散った。
高須 光代(たかす みつよ)
演:小池栄子
“ともだちランド”のドリームナビゲーター。万丈目の愛人。“ともだち”に疑問をもつ者たちの洗脳を行う。ドリームナビゲーターになる以前は小学校教師をしていた。
体を鍛えているらしく、医師から「完璧な体」と絶賛される。武道の心得もあるようで、柔道師範であるユキジの搦め手を抜け出し、牽制出来る事から、少なくともユキジと同等かそれ以上の使い手とみられる(映画版では逆にユキジに柔道技をかけられている)。“ともだち”の高位幹部にもかかわらず、「絶交」や「ともだちランド」で洗脳の不完全な者の探索を直接指揮していた。反旗を翻した万丈目を否応無く射殺し友民党の幹事長に収まり親友隊の指揮権も得る。“ともだち”の精子を体外受精させ、自らが聖母として“ともだち”の子を産もうとする計画を立てていた。後にユキジと対峙し、巣鴨医療刑務所に収監される。
実写版では大幅に設定が変更され、年齢が原作より引き下げられた他、ハイテンションな性格になっている。また、映画版最終章の終盤ではユキジと対峙した際、「私はね、宇宙と一体になるの、宇宙と!」という台詞があるなど原作の敷島教授の娘を彷彿とさせるシーンがある。
原作ではともだちの計画を信用していない描写もある(火星移住計画に関してはともだちを未だに信仰している幹部を「バカ」と言っている)が、実写版では完璧な心酔者となっている。
名前の由来は放送作家の高須光聖から。
敷島教授(しきしま)
演:北村総一郎
お茶の水工科大学教授でロボット工学の権威。
娘を人質に取られた事で巨大ロボットを開発するなど“ともだち”一味に強制的に加担させられる。娘が最早取り戻せない事を悟ったのか、血の大みそかの後に離反。その罪の重さ、また無様な「ロボットとも呼べないようなもの」を作ってしまった科学者としての失望感から、密かに新たなロボットの図面を書きつつも修理工を営んでいた。後にヤン坊・マー坊の提案で再び巨大ロボットを開発し、ケンヂたちに協力する。原作では、リモコンを奪った“ともだち”によって動き出したロボットによって倒れた鉄骨の下敷きとなって死亡。映画版ではこのエピソードが無く、確認はされていないが生存している可能性がある。
娘の自宅にあった本の著者名から、本名は「敷島義彦」であると思われるが、実写版では金田正太郎の部屋にあった資料に「敷島鉄雄」と書かれている。「金田正太郎」と実写版の「敷島鉄雄」の名前の由来は『鉄人28号』の同名の登場人物から。また、「敷島教授」や「敷島博士」というロボット工学者は、『鉄人28号』の派生作品以外にも、『ゲッターロボ』の派生作品や『合身戦隊メカンダーロボ』などにも登場している。
敷島教授の娘 / レナ(源氏名、キャスト表記は「敷島ミカ」)
演:片瀬那奈
敷島教授に対する人質として組織に勧誘されたが、いつの間にか友民党の主要メンバーになる。
ファッションヘルス(風俗店)でヘルス嬢として働いていた。「関東軍総統」にナンパされたことがきっかけで入信したが、2015年には公的な場でも皮肉を言い合う仲になっていた。しかし、“ともだち”の死後に街中で“ともだち”らしき人物を見かけた際、真っ先に「関東軍総統」のアパートへ行くなど、一定の関係は保っているようである。総裁候補と結婚したようだが、それが誰かは明らかになっていない。関東軍総統に導かれて入信したが、メンバーの中で最後まで“ともだち”を信仰していた。ともだちが死亡した後も巨大ロボをリモコン操縦し、「しんよげんの書」の最後のページ通り世界を滅亡させようとするが阻まれ自殺を図るがユキジに止められる。
映画版最終章では途中で粛清された事が父親の回想で明らかになっている。
原作では「レナ」を名乗り風俗店で働いていたが本名かどうかは不明。実写版では名前が「敷島 ミカ(しきしま みか)」と設定されているが、風俗雑誌には源氏名の「レナ」と書かれている。
関東軍総統(殺し屋)
敷島教授の娘の元彼氏で、自称「最悪」の人物。本名は不明。「ともだち暦」の時は上半身裸だった。
大学2年の時に入信し、その後キリコの恋人である諸星を駅のホームから突き落として殺害した。以前より悪人に憧れていたようで、1989年には万引き、放火を行っていた(その際にケンヂと出会っている)。
ともだち暦になる頃には、過去に犯した殺人の罪悪感に苛まれ苦しんでいた。キリコの恋人を殺害した時期、“ともだち”に攻略のためのナンパマニュアルを贈呈しており、入信前からそのマスクもあってかなりもてたと推測される。2000年には“ともだち”と会わせるよう懇願するキリコに“血の大みそか”の存在を明かしている。後に関東軍の基地でケンヂと対峙するも、実はキリコの元恋人を直接殺した事をずっと背負い込んでいる事をケンヂに看破されて錯乱、拳銃で自殺しようとするがケンヂに止められる。
回想にて、過去に“ともだち” からキリコの恋人を「絶交」するよう命じられた際、彼に「あなたはこの間(以前会った時)の人と同じ人?」と意味深な発言をしており、この時点で“ともだち”がフクベエ以外にもう一人いるという事実の他、彼もその事に薄々と気付いていた様子が明らかになっている。
実写版では未登場。彼の役割の一部は万丈目に振られている。
三ツ木 康隆(みつぎ やすたか)
ユキジの税関職員時代の上司。国際伝染病救済基金の名誉会長。元厚生労働大臣
税関職員の立場を利用して“血の大みそか”前に成田空港を経由して細菌兵器を日本へ流した張本人である。
“ともだち”亡き後、初孫の誕生をきっかけに考えを変え平和路線を推し進めようとしたが、その矢先に落下したトレーラーの下敷きになり死亡。彼の死後、家族は行方不明となり、彼の死を切っ掛けに“ともだち”の関係者が次々に不審な事故死を遂げる事となる。なお彼が孫が産まれたという報告を電話で受けたことが、マルオの自爆テロを思いとどまらせる原因になった。
実写版では未登場で、不審死も起きていない。
ヤマさん / 山崎(やまざき)
演:光石研
かつては蝶野将平の祖父である伝説の刑事“チョーさん”の同僚だったが、“ともだち”の謎に近付きすぎたチョーさんを「絶交」と称して細菌兵器で殺害した。2014年には、ノンキャリアからの初の警察庁長官となっていた。優秀な警察官であったチョーさんに対して羨望と激しい嫉妬の念を抱いており、自らの能力の限界を嘆いていたところ、“ともだち”からの救いの一言がきっかけで以後信奉者となる。
蝶野を絶交しようとしたこともあるが、ともだち暦以降は蝶野を殺さず国境送りにするにとどまっている。ともだち暦3年の混乱時に、粛清されかけたところを蝶野にチョーさんの殺害容疑で逮捕・保護される。取調べにて蝶野にチョーさんの“ともだち”に関する捜査記録の存在を明かした。
ホクロの警官
演:佐藤二朗
山崎の部下であり、警官を装って要人の暗殺を行っている暗殺者。ホクロの巡査とも呼ばれている。名の通り顔にホクロがある。ショットガンを武器とする。
“ともだち”が立てていた計画を知ってしまったブリトニーを射殺し、蝶野も殺そうとするが、カンナに阻止され、その後教会でカンナを狙うもオッチョに阻まれ失敗、13番(田村マサオ)に射殺される。死後ショットガンはオッチョに奪われ13番(映画版では“ともだち”)との対峙に使用された。

その他

血まみれの男
演:遠藤憲一
ドンキーが教え子であった田村マサオ(13番)が“ともだち”の教団に入信したことを調べたため、ドンキーを学校の屋上から突き落として殺した張本人。しかし後に“ともだち”が悪であることを知り、逃げようとするが、銃弾に倒れ、神様が住むホームレスの住処にたどりついたのちケンヂに“ともだち”の正体を伝えた後、絶命した。この事がケンヂを動かす最大の原因にもなった。
諸星(もろぼし)
演:津田寛治
キリコの恋人で一流企業の商社マン。キリコに想いを寄せていたが実家を継がなければならない彼女の心情を理解する。海外への転勤を控え駅で電車待ちしていたところを“ともだち”の指示により関東軍総統(実写版では万丈目)によって駅のホームから突き落とされ殺害される。
実写版では名が「諸星 壇(もろぼし だん)」となっており、彼の母(演:吉行和子)も登場。名前の由来は『ウルトラセブン』のモロボシ・ダン。
エリカ
演:池脇千鶴
ケンヂのコンビニのアルバイトで、滑舌が悪い。コンビニ炎上後は行方不明。
ピエール一文字
演:竹中直人
「ピエールこころの会」という、“ともだち”組織の敵対宗教団体の教祖。指パッチンが趣味(「10万人の指パッチン」がスローガンのようである)。1980年頃、ある宗教団体で“ともだち”と共に修行していたことがある(原作のみ)。1997年に東京ドームの入り口で田村マサオに刺殺された。
数話のみの登場ながら最初に“ともだち”の正体を知っている人物であり、なおかつ彼と並んで大多数の信者を集めている事から影響力の高いカリスマである事が伺える。
ちなみに“ともだち”に対してはその手腕を認めておらず「あいつはどうしようもない根性なし」と酷評していたが、一方の“ともだち”は回想にて万丈目を誘った際「百人を感動できても、1万人を感動させる事は出来ない」と彼のやり方に否定的な発言をしている。
実写版での本名は「一文字 勇三(いちもんじ ゆうぞう)」。
関口 圭介(せきぐち けいすけ)
ケンヂ達の小学校の先生。キリコのクラスの担任でもあった。同窓会があった1997年当時は息子夫婦と同居していたようでチョーさんから事情聴取を受けており彼に「スプーン曲げ事件」の存在を明かしている(原作のみ)。2014年当時は老人ホームに入っていた。小学校5年生の遠足の際にサダキヨを大写しで写真に撮っており、後にその写真を老人ホームにやってきたサダキヨに渡し、自分の存在は希薄だと思っていた彼を感動させる。
かつてケンヂ達のクラスで起こった「スプーン曲げ事件」の犯人(フクベエ)を知っていたが、本人はその事実を墓の中まで持っていくと決めていた。しかし後にヨシツネから「スプーン曲げ事件」について尋ねられた際、彼が過去のいたずらを告白したのを受けて事件の犯人が誰だったかを明かした。
実写版では同窓会のシーンでのみ登場している。
池上 正人(いけがみ まさと)
演:藤井フミヤ
ケンヂの同級生。二枚目顔の少年で女子たちにもてていたが、ケンヂ達によると「腕っ節は弱い」とのこと。
映画版では1997年の同窓会で司会進行を務めており女子達からは相変わらず好かれていた。またカツマタはキリコと交際する際彼の名を騙っている。
ケンヂの同級生
演:石橋保入江雅人
スクーターの若い男
演:オリエンタルラジオ中田敦彦藤森慎吾
ケンヂの歌をよく聞いていた二人組で、またケンヂの歌の良き理解者でもあった。なお、ケンヂに対してはちょっとしたリスペクトを抱いていたが、2000年の「血の大みそか」の時に細菌により死亡。また、正式に作品に登場した人物の中で最初の「血の大みそか」の犠牲者でもある。
麻薬工場の工場長
カンナを誘拐しようとして失敗、直後にケンヂのコンビニに放火した実行犯(実写版でも描かれているが、それ以降のシーンでは未登場)。その後、タイの麻薬工場の工場長にまで出世したが、カンナの誘拐失敗の責任を親友に擦り付け殺してしまった事に自責の念を抱き脱走する。その後は廃寺で麻薬に溺れていたが、オッチョと出会い前向きに進んでいく事を決意する。後に麻薬工場の放火の際に、仲間を助けると言って炎の中に入り死亡した。
チョーさん / 五十嵐 長介(いがらし ちょうすけ)
演:竜雷太
刑事で(映画版では警視庁新宿東警察署勤務。映画に登場する警察手帳からして階級は警部補)、ヤマさんの同僚で蝶野の祖父。「伝説の刑事」「捜査の神」などの様々な異名を持っていた。所帯持ちで娘(蝶野の母)がいたが、根っからの仕事人間であったため妻の死にも看取る事が出来ずそれ故娘とわだかまりがあった。
捜査能力が高く、“ともだち”の正体がフクベエであること、果てはさらにその先の人物である、後に“ともだち”に成り代わる人物にまで辿り着いていた。“ともだち”の真実を知り過ぎてしまったが故に、1997年に定年退職を1週間に控えたある日“ともだち”の組織の一員となっていたヤマさんに「絶交」されてしまう。また、死亡直前に捜査記録をヤマさんに託しており、これは後に太陽の塔内部に隠されたことが物語終盤で判明した(原作のみ)。
カツマタ
演:神木隆之介黒羽洸成(幼少)
ケンヂらとは違うクラスの同級生。作中、何度も登場してきたサダキヨとは別のお面の少年の正体。
理科の実験が大好きだったが、フナの解剖の前日に死亡し、それ以降理科室に幽霊となって現れヤマネと実験を繰り返していたと噂が立っていた。しかし実際には死亡しておらず、後述の事件をきっかけにその噂が広まった。
作中では小学生・中学生時代の彼が登場しているが、常にナショナルキッドのお面を着けているか隠れており、素顔は不明。フクベエと同じ容姿・声を持っている(理由は不明)が、キリコやカンナ、殺し屋からは別人である事を看破されている。
彼が死んだ事となったのは、ジジババの駄菓子屋で万引きされた景品のウルトラ警備隊のバッヂの犯人にされ、「罪を犯した者は死刑。お前は死んだ」とフクベエが言った事でいじめが広がったため。しかし本当はバッヂを当てており、ババが不在の時に当たりくじとバッヂを交換した所を見ていたケンヂがバッヂを万引きしたことで数が合わなかった。実写映画版では、この事件が原因で学校に来れなくなったとケンヂの口より語られている。そのためケンヂを恨み続けていたが、中学の時に自殺しようとした際、彼が流した20センチュリー・ボーイを聞いて思いとどまり友人になろうと歩み寄った事もあった。
作中ではっきりと言及されてはいないが、ケンヂや他の人物の台詞などから彼が2代目「ともだち」の正体である可能性が限りなく高い。
実写版での本名は「勝俣 忠信(かつまた ただのぶ)」。実写版では彼が「ともだち」の正体であり、1997年の同窓会と2000年の「血の大みそか」ではフクベエを、キリコの前では池上正人を装っていた。また、実写版最終章では原作にて不明であった彼の小学生・中学生時代の素顔が明らかになっている。
宝塚(たからづか)
角田の漫画の師。新青少年保護育成条例で現在収監中(但し作中で恩赦があったので釈放された可能性もある)。名前の由来は手塚治虫と手塚が幼少期を過ごした宝塚市
長塚
ヤン坊・マー坊の部下で創業当時から一緒にやってきた男で二人の開発したOSを一人で売り歩き会社を発展させ2000年の時点では専務。マー坊曰く「無能だが人としては優秀」だったらしく二人は仕事で大失敗をした長塚を庇っている。2015年に細菌により死亡した。そのことが二人をともだちから背かせるきっかけになった。
直接の登場は5巻の第二話のみである。
ダミアン吉田
演:武内享
エロイムエッサイムズのギター担当。ケンヂとの出会いによってギターをギャンギャンならすようになり、一度クビとなった。その後、ともだち暦3年には路上ライブしているところを小泉のおかげで春波夫に見いだされ、最終的に再加入出来た。
映画版では最終章のライブシーンのみの登場。
名前の由来は聖飢魔IIの創設者ダミアン浜田
仲畑(なかはた)
演:山崎樹範
北海道の医者。細菌にかかった患者らに対して何も出来なかったために自信を失っていたが、このときマルオからケンヂのバンド経験のことを聞いている。また、マルオに悪魔のセールスマンの噂を伝えていた。
ともだち暦3年も同様だったが、キリコから「誰かを救いたかったらまずあなたが生きなさい」と諭されていた。
実写版では第2章でしか登場していない。
春川
カンナたちの高校の校長。どんな生徒でも見捨てない主義。実はドリームナビゲーターと繋がっており高須にサダキヨの元に小泉がいることを知らせている。
またカンナに、カンナがともだちの娘であることを話してしまい、カンナの力により車が壊れ事故を起こしてしまう。その際カンナにともだちへの謁見ができないかと聞いている。
ダニー
ケロヨンがアメリカで遭遇した少年で、父親にたかられていた過去を持つ。またロックに興味があり、キリコとあった際はホウキで「20th Century Boy」の弾き真似をしていた。ケロヨンにキリコの行方を教えており、当人もキリコにワクチンを投与され難を逃れたが、自分は父親に「お前は悪魔に魂を売り渡した」と言っていたことを根に持っていたようだ。ケロヨンとキリコがアメリカから帰国した後は行方不明であったが21世紀少年にて暴走族たちと共に行動していた。
実写版では未登場。
ポップ夫妻
ドイツの小さな町で自動車整備工を営む老夫婦。逃亡の末行き倒れたキリコを助けしばらく世話をする。その際ともだちの地球滅亡計画を聞かされるがあまり信じていなかった、その礼にキリコから試作品のワクチンを貰うが勇気出せず打てずいたが町の少年ペーターに打つことに決めた。この際、妻の方はウイルスを発症していたような描写がされており、死亡したと思われていたが、21世紀少年では夫婦共々健在であった。
実写版では未登場。
ペリン神父
ルチアーノの恩師。イタリアの神父で古書・珍書研究家でありそれが所以で当時ストリートギャングだったルチアーノに古い聖書の鑑定を依頼した。その後彼に酒・たばこ・ドラック・女性などを断つことを条件に弟子とした好人物である。酒好きであるが赤ワインは苦手である。2015年に泥酔し坂道から転落し死亡したがその際ルチアーノは弟子から「2016年が来たら二人で飲み明かそう」と話していたことと赤ワインを持って死んでいたことに疑問を感じる。その後彼の古書の中にともだちのしん・よげんの書と同じ記述がされたものがありそれを調べていくとある古書店の老人がその本を日本人の依頼で制作したことその日本人がその古書が聖書に取って代わると言っていたことが明らかになった。
実写版では未登場。
ワクチン泥棒の男
2015年以降にオッチョがたどり着いた村で、ワクチンを奪い売りさばこうとしていた人物。一度オッチョに助けられるが、その後はオッチョに追い詰められ家族がワクチンがらみで殺されたことを白状し、その後崖から落ちて死亡。その時に、自分の命の恩人であるオッチョにワクチンを寝てる間に打っていた事を話した。
実写版では未登場。
スペードの市
矢吹丈(ケンヂ)とともに関所を突破した謎の人物。病気の妹がおり、彼女の薬代を稼ぐために一時は蝶野を関東軍に引き渡してしまうが、偽造手形を使って関東に入った際に関東軍の基地を襲撃し、蝶野を助け出した。その後は蝶野や仲間達と共に関東軍総統の下へ乗り込み、そこで矢吹丈の正体を知る事になる。ナイフ投げが得意。名前は「スペードエース(1)」の意味。
実写版では未登場。
ビリー
演:高橋幸宏
焼き鳥屋「兵須(ベース)」を経営している。ケンヂが春波夫と共に組んでいたバンドのベーシスト。

脚注

  1. ^ 生き残れた理由は明かされていないが、実写版最終章で「ロボットの操縦席がシェルターの役割を果たしたため」と述べられている。
  2. ^ 『週刊ファミ通』9月24日増刊『オトナファミ』October 2009 No.20、69頁。
  3. ^ 雑誌『AERA臨時増刊号 AERA in FOLK 〜あれはロックな春だった!』2006年3月18日発売(朝日新聞社)
  4. ^ ケンヂ役の唐沢の証言によれば、監督の堤幸彦と原作者の浦沢は「ロックの神様」である遠藤を前にしてガチガチに緊張していたという。
  5. ^ 邦画超大作『20世紀少年』のヒロイン役は平愛梨!「不安がいっぱい。とにかく無我夢中で」”. ORICON STYLE (2008年8月4日). 2016年1月11日閲覧。
  6. ^ 平愛梨 (30 January 2009). "平愛梨、『20世紀少年』カンナ役で怖いもの知らずに!?" (Interview). 2016年1月11日閲覧 {{cite interview}}: 不明な引数|program=は無視されます。 (説明)
  7. ^ 平愛梨. "平愛梨Interview" (Interview). 2016年1月11日閲覧 {{cite interview}}: 不明な引数|program=は無視されます。 (説明)
  8. ^ 「運命の子」「神の子」「氷の女王」はそれぞれ、『新幻魔大戦』で香川千波とお時が呼ばれた異名。
  9. ^ 『20世紀少年 第2章』のカギとなる女子高生役は木南晴夏に決定!”. ORICON STYLE (2008年9月3日). 2016年1月11日閲覧。