厄祓い

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厄祓い(やくばらい)とは、災厄を避け、今後の人生を無事安泰に過ごすため、祈願祈祷することを指す。

概要[編集]

厄祓いは厄年に行われることが多いが、日々の生活で少しずつ溜まっていく厄(日常厄)をこまめに祓う意味で、厄年以外に行う場合もある。厄を避ける方法によっては、厄除け(やくよけ)、厄落とし(やくおとし)などとも呼ばれる。また、厄払いの字を当てる場合もある。

寺や神社などにお願いする方法が一般的であるが、お祓いの専門家にお願いする場合もある。また、日常厄を寄せ付けない方法としては、厄除けとなるものを身に付けるという方法も用いられる。

時期[編集]

厄年における厄祓いの時期は、地域によって異なるものの、「年の節目である新年正月元旦に行う」ケース(一番祈祷)[1]、「年の節目を旧正月と考え、厄年の区切りも旧正月からとし、節分にあわせて行う」ケース(厄払い節分祭など)[2]、「年始から節分までに行う」ケースが多く見られる。もっとも、厄年を無事乗り切るために祈願するということが厄祓いの本質であるため、その時期を越えてしまったからといって厄祓いをお願いできなくなるわけではない。厄年の残りを無事に乗り切るための祈願に遅すぎるということはない。

神社によっては喪中を嫌う場合があるが、四十九日の忌明後であれば問題ないとする神社もある。そのため、事前に問合せを行ったりする人もいる。また、お寺であれば喪中を嫌うといったこともないため、お寺での厄祓いを選択するという方法もとられる。

子供の厄祓いは、誕生初参りや七五三などのお参りと合わせて行うことが多い。元々、七五三の起源は厄祓いでもある。

日常厄は日々積もる厄であるため、厄祓いの時期はとくに決まっていない。「正月一番祈願や誕生日など、年次の節目に定期的に行う」ケース、「何か災厄が立て続けに発生してしまい、大厄を小厄に、小厄を無厄に、と願い、思い立ったそのときに行う」ケースなどがある。

ご利益の類型[編集]

厄祓いのご利益を得るための方法の類型には、以下のようなものがある。

  • 厄を近づけない
厄を近づけないように、神仏に守ってもらうというもの。魔除けのお守りも、同様の考えに基づくものである。
  • 厄を追い出す
香を焚き、邪気を外に追い出すというもの。
  • 身代わり
災厄を、神仏が身代わりとなって背負ってくれるというもの。お参りの際に、身に付けている小物をわざと落とし、それによって厄を一緒に落とすという風習の地域もあるが、これも同様の考えに基づくものである。その他、節分で餅や豆と一緒に厄を撒き、他の人に拾ってもらい、厄を分担してもらうという風習の地域もある。

厄祓いで有名な神社については、厄年の該当項を参照のこと。

厄除けの贈り物[編集]

日常厄はもとより厄年への対応でも、厄除けとなるものを身に付ける方法を取る場合がある。そのため、厄年の人に厄除けとなるものを贈り物するという風習がある。

厄年の贈り物には、肌身離さず持てるもの、長いもの、うろこ模様のもの、七色のものがよいとされている。そのため、男性向けにはネクタイベルトなどが、女性向けにはマフラースカーフ、ネックレス、ブレスレット等のアクセサリー類などが贈り物としてよく用いられる。また、男女共通には財布(うろこ模様)もよく用いられる。

日本以外の厄祓い[編集]

中国では12年ごと(生まれた干支の年)に厄年とし、金色や赤色のものを身に付けることで、災厄から身を守るという風習がある。[3]中国の影響か、沖縄でも干支の年に厄祓いを行う風習がある。

イギリスでは、年の数だけ木の実を集め、3日間外気にさらし、近所の庭先で焼くことで厄を祓えるとされている。焼く際、多くの人に見てもらうことで厄祓いの効果が高まるとされている[3]

トルコでは、みんなが集まって厄年の人の等身大の泥人形を作り、衣装を着けて川に流すことで、厄を祓えるとされている[3]

スペインでは、馬肉片を年の数だけ食べ、夜を踊り明かすことで厄を祓えるとされている[3]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]