マツダ・CX-5

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マツダ・CX-5
KEEFW/KEEAW/KE5FW/KE5AW/KE2FW/KE2AW型
XD 4WD
Mazda CX-5 XD 4WD 2.2 SKYACTIV-D(KE2AW).JPG
XD L Package 4WD リヤ
Mazda CX-5 XD L Package 4WD 2.2 SKYACTIV-D(KE2AW) Rear.JPG
販売期間 2012年 -
デザイン 中山 雅
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドア クロスオーバーSUV
エンジン PE-VPS型 2.0L 直4 DOHC
PY-VPS型 2.5L 直4 DOHC
SH-VPTS型 2.2L 直4 DOHC ディーゼルターボ
変速機 6速MT / 6速AT
駆動方式 FF / 4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:マルチリンク
全長 4,540mm
全幅 1,840mm
全高 1,705mm
ホイールベース 2,700mm
車両重量 1,440-1,620kg
最小回転半径 5.5m
-自動車のスペック表-

CX-5(シーエックス・ファイヴ)は、マツダが製造・販売しているクロスオーバーSUVカテゴリの自動車で、ボディサイズはCセグメントとなる。

概要[編集]

2012年2月16日発売。燃焼効率に優れた「SKYACTIVエンジン」に加えて、上質な乗り心地を実現している軽量かつ高機能の「SKYACTIVシャシー」、操舵安定性や衝突安全性能を飛躍的に向上させた軽量高剛性の「SKYACTIVボディ」も採用しており、マツダの新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」を全面採用した初めての車種となった。

日本国内においては、事実上CX-7の後継車となる。なお、3代目プレマシー同様にリアドアには「MAZDA」ではなく、車名のエンブレムが左側に配置されている。また、右側に配置される「SKYACTIV」専用エンブレムもデミオやアクセラのものから一新され「SKYACTIV TECHNOLOGY」となっている[1]

歴史[編集]

  • 2011年
  • 2012年
    • 2月16日より販売開始。月間の販売台数は1000台を予定。世界での目標年間販売台数は16万台。
    • 4月27日 - 2012年3月期決算において、日本、ロシア、ドイツなどで年間販売計画を大きく上回る受注があることと、日本国内における受注台数の約83%がディーゼル車であることが発表された[5]
    • 8月 - アメリカのサーキットであるラグナ・セカにおいてCX-5がセーフティカーとして導入されている[6]
    • 9月 - ガソリン車に「XD L Package」と同等の装備内容とした「20S L Package」を追加。
    • 11月29日 - 「2012-2013日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞[7]。併せて、販売開始から9か月で月間販売計画の3年分を上回る37,000台の受注があったことも発表された。
    • 12月12日 - 一部改良[8]
      新たに、ドライバーの意志で変速タイミングをコントロールできるキックダウンスイッチを全車に標準装備。また、ガソリン車はエンジンの制御改良を行い、燃費を向上。これにより、4WD車が「平成27年度燃費基準+10%」を達成。ディーゼル車の「XD」・「XD L Package」には電動スライドガラスサンルーフをメーカーオプションに追加した。ボディカラーの入れ替えも行われ、「ブラックマイカ」と「ベロシティレッドマイカ」を廃止する代わりに、「ジェットブラックマイカ」、「メテオグレーマイカ」、「ソウルレッドプレミアムメタリック(3代目アテンザ採用色、オプションカラー)」を追加し7色に拡大した。
  • 2013年
    • 1月10日 - 発売開始から2012年12月までの累計販売台数が35,438台となり、2012年のSUV国内販売台数で第1位を獲得したことを発表。このうち、約8割にあたる26,835台がクリーンディーゼル車であった[9]
    • 8月18日 - 中国でCX-5が発売開始。長安マツダ汽車が生産と販売を行う[10]。ガソリンエンジン2種類(2.0Lと2.5L)というラインナップでディーゼルは設定されない。
    • 9月19日 - 一部改良並びに特別限定車「2013アニバーサリー」を発表[11]
      新たに2.5Lガソリン車「25S(4WD車のみ)」・「25S L Package」を新設する一方、「20S L Package」は廃止、「20S」は2WD車のみの設定となった。リアダンパーのデザインを変更し、ATシフトレバーはシフトレバーとベースデザインを変更し、新たにシフトブーツを装備したことで質感を向上。新設の「25S L Package」には19インチアルミホイールを標準装備(「20S」・「25S」にもオプションで装備可能)し、「20C」を除く全車に装備のアルミホイールをより深みのあるシルバー色に変更した。ボディカラーは「スカイブルーマイカ」を廃止する代わりに「ディープクリスタルブルーマイカ」と「ブルーリフレックスマイカ」の2色を追加し、8色に拡大した。先進の安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を取り入れ、「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」を全車に標準装備し、「リア・ビークル・モニタリングシステム(RVM)」の作動する速度を約15km/h以上に変更して幅広い速度域に対応。「25S/XD L Package」には「ハイビーム・コントロール・システム(HBC)」と「車線逸脱警報システム(LDWS)」のオプション設定を追加した。「2013アニバーサリー」は「25S/XD L Package」をベースに、オフホワイトレザーシート&ドアトリム、専用手塗りデコレーションパネル(レッド)、高輝度塗装19インチアルミホイールなど徹底的にこだわった装備を採用するとともに、ベース車ではオプション設定となっているHBCとLDWSを標準装備した。ボディカラーは「ソウルレッドプレミアムメタリック(オプションカラー)」、「ジェットブラックマイカ」、「ブルーリフレックスマイカ」の3色を設定する。999台の限定販売で、所有する喜びを高めるため、1台ごとに異なる数字が記された専用シリアルナンバープレートが装着される。本限定車については発売に先駆け、発表日より予約受注を開始した。
    • 10月17日 - 前述の一部改良並びに「2013アニバーサリー」について、発表時に予定されていた発売日(10月24日)より1週間前倒して同日より販売を開始した。併せて、2.5Lガソリン車の燃費性能が公表され、2WD車は「平成27年度燃費基準」を達成、4WD車は「平成27年度燃費基準+10%」を達成した[12]
    • 11月10日 - 埼玉県深谷市でマツダオートザム系ディーラーが開催した自動ブレーキ機能の体感試乗会で、試乗車のCX-5がフェンスに衝突し試乗中の客と同乗していたディーラーの店長が重軽傷を負う事故が発生した。この事故を受けてマツダは、自動ブレーキの試乗会の自粛を決定した[13]
  • 2014年
    • 1月9日 - 2013年の販売台数が38,520台となり、2012年に引き続き2年連続でSUV国内販売台数第1位になったことを発表。このうち、クリーンディーゼル車は全体の約75%となる29,000台以上を販売し、クリーンディーゼル車の市場規模拡大を牽引する結果となった[14]
    • 7月11日 - 前述の事故で埼玉県警が、客への事前説明が不十分だったとしてディーラーの関係者3人を業務上過失傷害の疑いで、試乗していた客を同乗していた店長に怪我を負わせたとして自動車運転過失傷害の疑いで、さいたま地検に書類送検した[15]

メカニズム[編集]

SH-VPTS型ディーゼルエンジン

エンジンはアクセラに搭載されたPE-VPS型2.0Lガソリン「SKYACTIV-G 2.0」に加え、新開発のSH-VPTS型2.2LディーゼルターボSKYACTIV-D 2.2」。後者は従来の常識に反して圧縮比をデミオのガソリンSKYACTIV-Gと同じ14:1にまで下げることで、ディーゼルエンジン特有のトルクの力強さに加えて高回転化、低圧縮比で可能となった薄肉化による軽量化、そして排ガス後処理の簡略化にも成功しディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)を装着するものの尿素SCRシステムを始めとする高コストの排気ガス処理装置を使用せずにポスト新長期規制に適合。JC08モードで18.6km/Lの優れた低燃費と4.0L V8ガソリンエンジン車並みの最大トルク420N·mを両立している[16]。2013年9月にはPY-VPS型2.5Lガソリン「SKYACTIV-G 2.5」が追加された。

トランスミッションは6速AT「SKYACTIV-DRIVE」および6速MT「SKYACTIV-MT」が用意されているが、日本国内仕様は6速ATのみとなる。全車にマツダ独自のアイドリングストップシステム「i-stop」が標準装備されている。なお、本車種に合わせて開発されたディーゼル車用の「i-stop」は約0.40秒以内 (ガソリン車用は約0.35秒以内) の瞬間再始動を実現している。

グレード[編集]

日本国内向けはガソリン車が「20C」・「20S」・「25S」・「25S L Package」の4グレード、ディーゼル車が「XD(クロス・ディー)」と「XD L Package」の2グレードの計6グレードを展開する。

「20C」は先進の安全技術「i-ACTIVSENSE」の衝突回避支援・被害軽減技術として、低速走行(約4~30km/h)時にフロントガラスに設置したセンサーが前方の車両を検知、衝突の危険性が高いと判断された場合にブレーキを自動制御(ブレーキ操作の有無により制動力のアップや自動でブレーキを作動)する衝突被害軽減ブレーキ「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」 や徐行中・停車時に前方の障害物を検知した状態でアクセルが一定以上踏み込まれた場合、警報音とメーター表示でドライバーへ注意を促すとともにエンジン出力を抑えることで急発進を抑制するAT誤発進抑制制御を備えるとともに、坂道で停車するときに自動で作動し、坂道発進時にブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる時までブレーキ状態を維持するとともに、勾配に応じてブレーキ解除のタイミングをコントロールし、急勾配では十分にトルクが発生してからブレーキを解除することでスムーズな坂道発進をサポートするヒル・ローンチ・アシスト(HLA)、ハロゲンヘッドランプ(ロービーム・マニュアルレベリング機構付)、17インチスチールホイール、バニティミラー(運転席/助手席)、リアシート6:4可倒式シートバック、電波式キーレスエントリーシステム(アンサーバック機能付、リアゲート連動)&電波式キー2個などを装備したベーシックグレードで、2WDのみの設定。

「20S」・「XD」はインテリジェントドライブマスター(i-DM)、17インチアルミホイール、フロントフォグランプ、ダークティンテッドガラス(リアドア/リアクォーター/リアゲート)、ステアリング本革巻&シフトノブ本革巻&パーキングブレーキレバー本革巻、カラクリトノカバー(リアゲート連動トノカバー)、リアシート4:2:4分割可倒式シートバック&カラクリフォールド(リモコンレバー&座面沈み込み機構)、クルーズコントロールなどを追加し、快適性を高めた充実グレード。「20S」は2WD車のみの設定。

「25S」は「i-ACTIVSENCE」の危険認知支援技術として、約15km/h以上での走行時にレーダーで隣車線上の後方から接近する車両を検知すると検知した側のドアミラーの鏡面に備えたインジケーターが点灯することでドライバーに知らせ、その状態でウインカー操作をするとインジケーターの点滅とブザーで警告を知らせ、車線変更の中断を促すリア・ビークル・モニタリングシステム(RVM)、ステアリングを切る角度と車速に応じてヘッドランプの向きを自動的にコントロールすることで常に進行方向に照射し、ドライバーの安全走行をサポートするアダプティブ・フロントライティング・システム(AFS)を備え、ディスチャージヘッドランプ(ハイ/ロービーム・オートレベリング機構付/バイキセノン)を追加して安全性を高めた上級グレードで、4WD車のみの設定。

「25S L Package」・「XD L Package」は運転席10wayパワーシート、19インチアルミホイール、運転席・助手席シートヒーター、室内の音響特性を車種に合わせてチューニングされたBoseサウンドシステムも装備され、レザーシート仕様の豪華版となっている。さらに、「i-ACTIVSENCE」の危険認知支援技術として、フロントガラス上部に設置したカメラにより、ハイビーム走行時に対向車のヘッドランプや先行者のテールランプなどを識別・検知したときにはロービームに自動切り替えするハイビーム・コントロール・システム(HBC)[17]と、車線を認識して車両がその線を踏み越えそうになると判断するとメーターからのブザー音でドライバーに警告を促す車線逸脱警報システム(LDWS)のセットオプションを設定している。

脚注[編集]

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  1. ^ なお、アクセラは2012年6月の一部改良で「SKYACTIV TECHNOLOGY」エンブレムに変更しており、デミオも同年12月に発売した特別仕様車「13-SKYACTIV SHOOTING STAR」において、従来の専用エンブレムではなく「SKYACTIV TECHNOLOGY」エンブレムを採用している
  2. ^ “マツダ、ジュネーブモーターショーにコンセプトカー『勢 (MINAGI) 』を出品”. マツダ ニュースリリース. (2011年1月19日). http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2011/201101/110119a.html 
  3. ^ “マツダ、新型クロスオーバーSUVの車名「マツダ CX-5」を公表”. マツダ ニュースリリース. (2011年4月18日). http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2011/201104/110418a.html 
  4. ^ “マツダ、新型クロスオーバーSUV「マツダ CX-5」をフランクフルトモーターショーで世界初公開”. マツダ ニュースリリース. (2011年8月2日). http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2011/201108/110802a.html 
  5. ^ “マツダCX-5 XD Lパッケージ (FF/6AT)【短評】”. webCG. (2012年5月13日). http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/i0000026367.html 
  6. ^ マツダ CX-5、セーフティカーに起用…米国サーキット - Responce、2012年8月27日配信
  7. ^ “「マツダ CX-5」が「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞”. マツダ ニュースリリース. (2012年11月29日). http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2012/201211/121129b.html 
  8. ^ 「マツダ CX-5」を一部改良 - マツダ 2012年12月12日
  9. ^ “「マツダ CX-5」が2012年SUV国内販売台数第1位を獲得”. マツダ ニュースリリース. (2013年1月10日). http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2013/201301/130110a.html 2013年1月14日閲覧。 
  10. ^ 长安马自达Mazda CX-5“与天共舞” 划世登临”. 長安マツダ汽車 (2013年8月18日). 2013年8月25日閲覧。
  11. ^ 特別限定車マツダ CX-5「2013アニバーサリー」の予約を開始 - Mazda ニュースリリース 2013年9月19日
  12. ^ 「マツダ CX-5」を一部商品改良 - Mazda ニュースリリース 2013年10月17日
  13. ^ 安全装備の体感試乗会における事故について(第1報) - Mazda ニュースリリース 2013年11月12日
  14. ^ “「マツダ CX-5」が2年連続SUV日本国内販売台数第1位を獲得”. マツダ ニュースリリース. (2014年1月9日). http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2014/201401/140109a.html 
  15. ^ 深谷の自動ブレーキ事故、販売会社の3人らを書類送検 客への説明不十分 - MSN産経ニュース
  16. ^ “マツダCX-5 XD (4WD/6AT) / CX-5 XD (FF/6AT)【短評】”. webCG. (2012年3月29日). http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/i0000026149.html 
  17. ^ 本機能は明るい街中や約20km/h未満の低速走行時など、ハイビームの必要がない環境にいるときでも自動でロービームに切り替わる

関連項目[編集]

外部リンク[編集]