「ポリアモリー」の版間の差分
アセクシャルなポリアモリー、日米のニュアンス差 |
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ポリアモリーは「同意に基づく、[[倫理]]的で、かつ[[:en:Moral responsibility|責任]]を持つ[[:en:Non-monogamy|ノン・モノガミー]]」であるとされる<ref>Morning Glory Zell-Ravenheart. ''A Bouquet of Lovers'' (1990)</ref><ref name=":1">{{Cite journal|last=Klesse|first=C.|date=2016-08-15|title=Polyamory and its 'Others': Contesting the Terms of Non-Monogamy|journal=Sexualities|volume=9|issue=5|pages=565–583|doi=10.1177/1363460706069986}}</ref><ref>{{cite journal |first= Jillian |last= Keenan |date= June 13, 2013 |title= Marry Me. And Me: The case for polyamory. And while we're at it, let's privatize marriage. |url= http://www.slate.com/articles/double_x/doublex/2013/06/polyamory_should_be_legal_it_s_consensual_and_fine_for_children.html |journal= [[Slate (magazine)|Slate]] }}</ref>。ポリアモラスであると自認する人は、嫉妬心を自覚的にうまく扱う[[オープン・リレーションシップ]]を信じ、深い・[[:en:Committed relationship|献身的な]]・長期的な・愛し合う交際においては性や恋愛を排他的なものとするのが必須だとの考えを退ける<ref name=":3">{{cite journal|author=Klesse, C. |year=2011|title= Notions of love in polyamory—Elements in a discourse on multiple loving|journal= Laboratorium|volume= 3|issue=2|pages= 4–25|url=http://www.soclabo.org/index.php/laboratorium/article/view/250/588}}</ref>。 |
ポリアモリーは「同意に基づく、[[倫理]]的で、かつ[[:en:Moral responsibility|責任]]を持つ[[:en:Non-monogamy|ノン・モノガミー]]」であるとされる<ref>Morning Glory Zell-Ravenheart. ''A Bouquet of Lovers'' (1990)</ref><ref name=":1">{{Cite journal|last=Klesse|first=C.|date=2016-08-15|title=Polyamory and its 'Others': Contesting the Terms of Non-Monogamy|journal=Sexualities|volume=9|issue=5|pages=565–583|doi=10.1177/1363460706069986}}</ref><ref>{{cite journal |first= Jillian |last= Keenan |date= June 13, 2013 |title= Marry Me. And Me: The case for polyamory. And while we're at it, let's privatize marriage. |url= http://www.slate.com/articles/double_x/doublex/2013/06/polyamory_should_be_legal_it_s_consensual_and_fine_for_children.html |journal= [[Slate (magazine)|Slate]] }}</ref>。ポリアモラスであると自認する人は、嫉妬心を自覚的にうまく扱う[[オープン・リレーションシップ]]を信じ、深い・[[:en:Committed relationship|献身的な]]・長期的な・愛し合う交際においては性や恋愛を排他的なものとするのが必須だとの考えを退ける<ref name=":3">{{cite journal|author=Klesse, C. |year=2011|title= Notions of love in polyamory—Elements in a discourse on multiple loving|journal= Laboratorium|volume= 3|issue=2|pages= 4–25|url=http://www.soclabo.org/index.php/laboratorium/article/view/250/588}}</ref>。 |
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[[無性愛|アセクシャル]]なポリアモリーも存在する。[[アメリカ合衆国|米国]]などではポリアモリーは「複数人と合意のもとで[[性行為|セックス]]を含む恋愛関係を結ぶこと」というニュアンスが強いのに対し、日本では複数人に恋愛感情を持ち交際をするがセックスはしない者も比較的多い<ref>{{Cite web |url=https://cakes.mu/posts/32297 |title=ポリアモリーにもアセクシャルはいる |accessdate=2020-11-17 |author=きのコ |date=2020-11-17 |website=[[note (企業)|cakes]] |work=わたし、恋人が2人います。 }}</ref>。 |
[[無性愛|アセクシャル]]なポリアモリーも存在する。[[アメリカ合衆国|米国]]などではポリアモリーは「複数人と合意のもとで[[性行為|セックス]]を含む恋愛関係を結ぶこと」というニュアンスが強いのに対し、日本では複数人に恋愛感情を持ち交際をするがセックスはしない者も比較的多い<ref>{{Cite web |url=https://cakes.mu/posts/32297 |title=ポリアモリーにもアセクシャルはいる |accessdate=2020-11-17 |author=きのコ |date=2020-11-17 |website=[[note (企業)|cakes]] |work=わたし、恋人が2人います。 }}{{Wayback|url=https://cakes.mu/posts/32297 |title=ポリアモリーにもアセクシャルはいる |date=20201117022747}}</ref>。 |
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ポリアモリーは、関係者全員が一同に会して行う[[グループセックス|乱交]]をするわけではない。また、[[乱婚]]よりもパートナーとの繋がりが強い。しかし、[[複婚]]との違いは曖昧である。かつて使用された用語の[[オープン・マリッジ]]との違いは、未だ確定されていない。また、かつて使用された用語のフリー・ラブ([[自由恋愛主義]])や[[フリー・セックス]]との関係も明確ではない。関係者の一部にポリアモリーを肯定していない者がいる場合や、関係者の中に[[LGBT]]である者が含まれる場合もある。 |
ポリアモリーは、関係者全員が一同に会して行う[[グループセックス|乱交]]をするわけではない。また、[[乱婚]]よりもパートナーとの繋がりが強い。しかし、[[複婚]]との違いは曖昧である。かつて使用された用語の[[オープン・マリッジ]]との違いは、未だ確定されていない。また、かつて使用された用語のフリー・ラブ([[自由恋愛主義]])や[[フリー・セックス]]との関係も明確ではない。関係者の一部にポリアモリーを肯定していない者がいる場合や、関係者の中に[[LGBT]]である者が含まれる場合もある。 |
2020年11月18日 (水) 03:51時点における版
人間関係 |
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種類 |
恋愛的な出来事 |
気持ちと感情 |
習慣 |
虐待 |
カテゴリ |
ポリアモリー(英: polyamory[1][2]。古希: πολύ poly「多くの、複数の」、羅: amor「愛」)は、関与する全てのパートナーの同意を得て、複数のパートナーとの間で親密な関係を持つことまたは持ちたいと願うことを指す[3][4]。
ポリアモリーは「同意に基づく、倫理的で、かつ責任を持つノン・モノガミー」であるとされる[5][6][7]。ポリアモラスであると自認する人は、嫉妬心を自覚的にうまく扱うオープン・リレーションシップを信じ、深い・献身的な・長期的な・愛し合う交際においては性や恋愛を排他的なものとするのが必須だとの考えを退ける[8]。
アセクシャルなポリアモリーも存在する。米国などではポリアモリーは「複数人と合意のもとでセックスを含む恋愛関係を結ぶこと」というニュアンスが強いのに対し、日本では複数人に恋愛感情を持ち交際をするがセックスはしない者も比較的多い[9]。
ポリアモリーは、関係者全員が一同に会して行う乱交をするわけではない。また、乱婚よりもパートナーとの繋がりが強い。しかし、複婚との違いは曖昧である。かつて使用された用語のオープン・マリッジとの違いは、未だ確定されていない。また、かつて使用された用語のフリー・ラブ(自由恋愛主義)やフリー・セックスとの関係も明確ではない。関係者の一部にポリアモリーを肯定していない者がいる場合や、関係者の中にLGBTである者が含まれる場合もある。
このような性的ライフスタイルを実現したメンバーの中で生まれた子供が、その後の成長においてどのような影響があるのかの研究はまだ進んでいない。
語源
ポリアモリーという言葉は1990年代初頭の米国で作られた造語[10]。ポリアモリーは、ノン・モノガマスで複数パートナーの関係、非排他的な性的関係・恋愛関係の種々の形態の上位語となっている[11][12][13]。この語の用法は関与する個人の選択や人生観を反映するが、愛、親密、正直、誠実、平等、コミュニケーション、献身といったテーマや価値観が反復して見られる[6][4]。
法律
一夫一婦制(モノガミー)が法定婚姻制度となっている国家において、想定外にある。もし、法的な婚姻関係が成立していなければ、各々の関係はセックスフレンド (SF) とも言うが、精神的なつながりの強固さを以って、当事者同士はSFではないとの認識を持つ場合もある。
脚注
- ^ イギリス英語:[ˌpɒliˈæməri] ポリアマリ
- ^ アメリカ英語:[ˌpɑːliˈæməri] パ(ー)リアマリ
- ^ Sheff, Elisabeth (2016). When Someone You Love Is Polyamorous: Understanding Poly People and Relationships. Portland, Oregon: Thorntree Press
- ^ a b Haritaworn, J.; Lin, C.-j.; Klesse, C. (2016-08-15). “Poly/logue: A Critical Introduction to Polyamory”. Sexualities 9 (5): 515–529. doi:10.1177/1363460706069963.
- ^ Morning Glory Zell-Ravenheart. A Bouquet of Lovers (1990)
- ^ a b Klesse, C. (2016-08-15). “Polyamory and its 'Others': Contesting the Terms of Non-Monogamy”. Sexualities 9 (5): 565–583. doi:10.1177/1363460706069986.
- ^ Keenan, Jillian (June 13, 2013). “Marry Me. And Me: The case for polyamory. And while we're at it, let's privatize marriage.”. Slate .
- ^ Klesse, C. (2011). “Notions of love in polyamory—Elements in a discourse on multiple loving”. Laboratorium 3 (2): 4–25 .
- ^ きのコ (2020年11月17日). “ポリアモリーにもアセクシャルはいる”. cakes. わたし、恋人が2人います。. 2020年11月17日閲覧。ポリアモリーにもアセクシャルはいる - ウェイバックマシン(2020年11月17日アーカイブ分)
- ^ <研究ノート>私たちは何者か--米国ポリアモリーの多元性と共在性
- ^ “Poly glossary”. PolyMatchMaker.com. 2017年6月24日閲覧。
- ^ Helen Echlin (2003年11月14日). “When two just won't do”. The Guardian 2007年3月27日閲覧。
- ^ Schippers, Mimi (2017). Beyond Monogamy: Polyamory and the Future of Polyqueer Sexualities. NYU Press
関連項目
参考文献
- デボラ・アナポール 『ポリアモリー 恋愛革命』 河出書房新社、2004年 (ISBN 978-4-309-90560-0)
- Rockdom of Sexuality(ROS)編『恋愛のフツーがわかりません――ゆらぎのセクシュアリティ考2』アットワークス(著者代表:迫共、今将人)、2008年 (ISBN 978-4-939042-44-7)
- 深海菊絵著『ポリアモリー - 複数の愛を生きる』平凡社、2015年 (ISBN 978-4-582-85777-1)
- 中村平「<書評>深海菊絵著『ポリアモリー - 複数の愛を生きる』」京都大学人文科学研究所、2015年『コンタクト・ゾーン = Contact zone』8, 143-154, 2016-03