「装甲騎兵ボトムズ」の版間の差分

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2009年11月11日 (水) 19:47時点における版

装甲騎兵ボトムズ
ジャンル ロボットアニメ
アニメ
監督 高橋良輔
アニメーション制作 日本サンライズ
製作 日本サンライズ
放送局 テレビ東京
放送期間 1983年4月1日 - 1984年3月23日
話数 全52話(内総集編3話)
OVA:装甲騎兵ボトムズ
ザ・ラストレッドショルダー
監督 高橋良輔
アニメーション制作 日本サンライズ
製作 日本サンライズ
話数 全1話
OVA:装甲騎兵ボトムズ
ビッグバトル
監督 高橋良輔
アニメーション制作 日本サンライズ
製作 日本サンライズ
話数 全1話
OVA:装甲騎兵ボトムズ
レッドショルダードキュメント
野望のルーツ
監督 高橋良輔
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ
話数 全1話
テンプレート - ノート

装甲騎兵ボトムズ』(そうこうきへいボトムズ)は、サンライズ制作のロボットアニメSFアニメ)。TVシリーズが1983年(昭和58年)4月1日から1984年(昭和59年)3月23日テレビ東京系列で毎週金曜日(17:55 - 18:25)に放送された(全52話)。後日談やサブエピソードを描いた小説やOVA作品が現在も制作・発表されている。

概要

作品概要

高橋良輔が『太陽の牙ダグラム』(1981年 - 1983年)に引き続き手がけるTVアニメとして生まれた。

ダグラムで問題だった点の一つに主人公メカのサイズがあった。10m前後のダグラムのサイズでは搬送時に大型トレーラが必要になる、起立状態での乗降が手間、など物語の展開上不都合がある割に、絵的にはガンダムなどの20m設定のロボットアニメ等との差が出しにくいなどの課題があった。そこで身長4mという、搭乗して操縦するロボットとしての最小限のサイズが制作側から提案され、スポンサーのタカラ側の承認を得た。 ダグラムでのもう一つの問題としては、顔がなく表情を演出しづらい点があった。解決策として制作側から「レンズ」が提案された。ザクのモノアイの発展である。これにはタカラ側から異論が出たが、玩具の試作で「レンズ」の回転ギミックが好評で受け入れられた。さらにタカラはダグラムでミリタリーに強い金型屋を押さえたため、複雑なデザイン造形が可能になった[1]

一方で制作側がバトリングを中心に描く作品としたところ、タカラ側からは、よりミリタリー色を強めてほしいという要望が出された。

結果として両者の思惑はうまくシンクロ、劇中の人型兵器アーマード・トルーパー(AT)は「全高4メートル程度、主人公の乗る機体ですらも使い捨ての大量生産品」という、当時のリアルロボットアニメの中でも型破りのサイズ・設定となった。

1979年の『機動戦士ガンダム』に始まるサンライズのリアルロボット路線は本作で一つの頂点に達し、当時「リアルロボットアニメの最高峰」という評価が与えられた。 現在でも本作を愛好するファンは多く、2005年に鍛造職人の倉田光吾郎が鉄素材で原寸大のスコープドッグ・ブルーティッシュ・カスタムを製作し、後に倉田本人にとっても予想外な「事後承認」の形でサンライズに公認されたというエピソードなどは、その象徴と言えるだろう。

一方、本作には様々なSF・冒険映画にあったシーンを巧みに翻案し(後述の「翻案元の作品」参照)、主人公キリコ及びパーフェクト・ソルジャーに超人的な性格を与えるなど、娯楽映画のダイジェストのようなエンターテインメントを狙った側面がある。全52話のTV放送を毛色の異なる4クール4ステージに分けたり、毎回のサブタイトルをシンプルな単語・熟語一つのみとするなど、小説のセンテンス的な作りも印象的であった。

ビデオ・DVDなどのパッケージ以外にも、UHF地方局やCS局でたびたび放送されており、ネット動画配信サービス(バンダイチャンネルなど)でも視聴可能である。

サンライズは『機動戦士ガンダム』などにおいて、自社製アニメのスタッフ以外の人間が他メディア(小説、漫画、雑誌やムックの記事など)で後付的に作成した非公式の設定については「映像化された時点で公式(オフィシャル)」という見解であるが、本作品の設定担当だった井上幸一は近年「ボトムズにオフィシャル設定無し」と発言している。

模型界でのポジションの概要

スポンサーとしては当初はタカラが提供していたため、同社から名作と呼ばれた1/24スコープドッグをはじめとする数々のATがプラキット化され多数流通したが、タカラのアニメ模型からの撤退により模型の金型はいくつかの模型社を転々とし、根強い人気にもかかわらずキットにプレミアがつくような時期が続き、ガレージキット化にも拍車がかかった。その中でプラキット界への進出を遂げたウェーブが、前述の1/24スケールキットに手を加えた「スコープドッグ・ターボカスタム」などを開発、好評を得た。そしてアニメキット界を事実上独走するバンダイが、傘下のエモーションレーベルからの作品DVD化とともに懸案のプラキット化権取得に成功、同社制作の初めてのOVA「ペールゼン・ファイルズ」登場のATを含む1/20スケールキットを発売、各社の開発競争に参入している。

スタッフ・キャスト概要

監督の高橋良輔、キャラクターデザイン塩山紀生、主人公の声を演じた郷田ほづみ、それぞれの代表作に挙げられることが通例である。特に劇団出身でコメディアンとしてTVデビューした郷田は、この作品がきっかけで本格的に俳優・声優としての道を歩き出したと言っても過言ではない。また各話担当作画監督の1人であったアニメアール谷口守泰は本作での活躍が認められ、高橋監督作品『機甲界ガリアン』の中核スタッフを経て、高橋が監督した『蒼き流星SPTレイズナー』においてキャラクターデザイナーに抜擢された。

「ボトムズ」という名称について

ATとその乗り手を指す「ボトムズ」という呼び名は、軍の定めた公式見解では「Vertical One-man Tank for Offence & Maneuver-S:攻撃と機動のための直立一人乗り戦車」の略称であるとされている(プラモデルの組立説明書の記述より)。しかしこれはこじつけであり、実際は脆弱な装甲、発火しやすいポリマーリンゲル液[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。、コストを下げるため切り捨てられた[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。機体の生存向上システム──人命よりも生産性を優先させたATは、搭乗者の生存率の低さからまさに“鉄の棺桶”とも言える代物だった。同時にパイロットたちの素行の悪さと任務環境の過酷さから付いたスラング「Bottoms:最低の奴(ら)」であるとする「説が強い」[2]という。従って、番組終了後発表された小説『青の騎士ベルゼルガ物語』(ソノラマ文庫・1985)にある「最低の野郎ども」という訳出は、訳出として初出ではない[3]。実際、高橋良輔監督は当初作品タイトルの『ボトムズ』の英語スペルをBottomsにするつもりであったが、商標上の問題により実現せず、やむをえずVotomsに変えたという経緯がある。また同時に、ATやATパイロットのことだけでなく、作品の描くテーマとしてより広義に「底辺の人間たち」という意味も込められているとのことである[4]

TVシリーズ序盤、主人公のモノローグあるいは予告編のナレーションにおいて、ATを「ボトムズ」と呼称(それとともにATパイロットは「ボトムズ乗り」と呼称)する回が数回あったが、その後劇中でその名を聞くことはOVA『ペールゼン・ファイルズ』まで暫く無かった。

テレビシリーズ概要

テレビ版のストーリーは、治安警察と暴走族が牛耳る街「ウド」(第1話 - 第13話)、1960年代ベトナムカンボジアを思わせる内戦地帯「クメン」(第14話 - 第27話)、砂漠の惑星「サンサ」(第29話 - 第39話)、キリコ出生の秘密が隠された惑星「クエント」(第41話 - 第52話)の4つのパートに分かれており、舞台が変わるごとに、市街戦・湿地戦・宇宙戦・砂漠戦など、様々なバリエーションの戦闘シーンを展開した。これは『太陽の牙ダグラム』が舞台がほぼ砂漠だけということで画面が単調だったための措置であるとしている[5](但し『太陽の牙ダグラム』については、実際は砂漠が舞台のシーンは全話数の半分にも満たず、事実と異なっている)。

本放送中は放送時間枠などの問題もあり、平均視聴率は決して高いとはいえなかったが、AT・スコープドッグを始めとした玩具・プラモ関連のセールスが(前作ほどではなかったにせよ)好調であったため、打ち切られることなく4クールの放映を完了した。

シリーズ概要(TVシリーズ終了後)

TVシリーズで描かれなかった空白期や、過去の物語が3本のオリジナルビデオアニメ(OVA)としてリリースされ、好セールスを記録した。この人気を受け、外伝的作品『青の騎士ベルゼルガ物語』(小説)、『機甲猟兵メロウリンク』(OVA)が生まれた。さらに1994年には本編の32年後を舞台とする続編『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』(OVA)がリリースされた。

2006年、模型雑誌で連載中の「装甲騎兵ボトムズ・コマンドフォークト」と連動したトークショーにおいて、高橋良輔監督によるボトムズ新作アニメを制作する事を発表、翌2007年2月のワンダーフェスティバル 2007では仮称題名を『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ』としキャラクターやATのビジュアルを公開、夏頃の作品開始を予定し進行中との情報が告知された。スタッフも当時のスタッフの殆どが集結している(一時WOWOWスクランブル枠での放送との噂も流れたが、OVAとして発売という形が取られておりTV放送は行われなかった)。OVAの『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』とテレビ本編の空白期間を舞台として描かれる。2009年1月17日には『ペールゼン・ファイルズ劇場版』が公開された。

また、2007年からは日経トレンディネットで、ペールゼン・ファイルズなどの制作現場やボトムズの次回作の構想を、高橋良輔が制作日誌的な小説にした「新・小説VOTOMSいちぶんの一」を連載中である。

この新アニメシリーズとは別に「日経エンタテインメント!」誌で高橋良輔が小説版ボトムズ・『孤影再び』を連載(「日経キャラクターズ!」誌からの移動)。『赫奕たる異端』の後の時代の物語で、第14回では、ペールゼン・ファイルズについて触れられており、メルキア情報相次官フェドク・ウオッカムの名が出てくる。

また、チャンピオンRED2008年6月号から2009年7月号にかけて漫画『装甲騎兵ボトムズ CRIMSON EYES』(作画:杉村麦太 )が連載された。こちらは主人公がボトムズ乗りの幼い少女で、クエント人の女傭兵も登場する等(乗機はベルゼルガ)、原作同様の退廃的な世界観に萌えキャラの要素を盛り込んだ異色作となっている。

同じように1980年代から長く続く『機動戦士ガンダム』や『超時空要塞マクロス』といったシリーズは、作品によってその都度主人公とメカ、それらが存在する時代や世界情勢などが目まぐるしく変わるため、ある意味で長期的な歴史の年代記のようなかたちになっているが、『ボトムズ』シリーズは百年戦争終結前後を軸に描かれており、作品間の時間軸が密接している。そのためどのシリーズも基本的にメカや設定などの世界観が一貫しており、32年後の『赫奕たる異端』においても大きな変化はない(ただし『青の騎士ベルゼルガ物語』の3・4巻の展開は、高橋良輔による正式な続編である『赫奕たる異端』とは全く設定が異なっており、パラレルワールドのような形になっている)。

そのなかで珍しい例としては、アストラギウス銀河の300年後の様子を描いた高橋良輔による小説『Equal ガネシス』(未単行本化)が存在する。ここではアーマードトルーパーは「ロボトライブ」と呼ばれるアンドロイド兵士に取って代わられている。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

アストラギウス銀河を二分するギルガメスとバララントの陣営は互いに軍を形成し、もはや開戦の理由など誰もわからなくなった銀河規模の戦争を100年間継続していた。その“百年戦争”の末期、ギルガメス軍の一兵士だった主人公「キリコ・キュービィー」は、味方の基地を強襲するという不可解な作戦に参加させられる。作戦中、キリコは「素体」と呼ばれるギルガメス軍最高機密を目にしたため軍から追われる身となり、町から町へ、星から星へと幾多の「戦場」を放浪する。その逃走と戦いの中で、陰謀の闇を突きとめ、やがては自身の出生に関わる更なる謎の核心に迫っていく。

主な登場人物

主人公とその仲間たち

キリコ・キュービィー
- 郷田ほづみ
7月7日生まれ。テレビシリーズ第1話の時点では18歳。ギルガメス軍の「メルキア方面軍」に所属、階級は曹長。一時は第24メルキア方面軍戦略機甲兵団・特殊任務班X-1(通称「レッドショルダー」またの名を「吸血部隊」)にも所属していた。10歳以前の明確な記憶がなく、それを思い出そうとすると発作をおこして苦しみ、暴力的になることもある[6]。過酷な戦いの日々と失意から、人間的な感情が欠落していたものの、フィアナとの邂逅やゴウトたちとの関係が深まるにつれ、少しずつそれを取り戻していく。
AT操縦技術は“それなりに高い”という程度で、レッドショルダー隊所属以前は大した戦歴も無かった。しかし、ファンタムレディと遭遇し、経験を重ねる内に、戦闘用に創られた「パーフェクトソルジャー(略称:PS)」とたびたび互角の戦いをするまでに成長する。後半では自らの使命[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。を知り、覚醒していく[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。
終戦直前に参加した謎の作戦でPSを発見し、それが原因で軍から追われる身となる。
ウド脱出の際、PS(素体)を無意識に「フィアナ」と呼んでしまうが、この謎は最終話で明かされる。
好きな物は干し肉。嫌いなものはホヤ。酒はサンサ編まで飲んだことがなく、初めて口にした途端に思わず不味いと驚いて噴き出してしまった。作中ではコーヒーを好んで飲んでいたようである。
腰の銃はAT乗りに使用者の多いバカラ・メタル社製バハウザーM571アーマーマグナム(対AT用徹甲弾を3+1発装弾)。
TV版の本編では本人の謎について概要(何者なのか)が知らされるだけにとどまるが、その能力や特異性は後に発表されたOVAで少しずつ明かされてゆく。
ATは機種を問わずまんべんなく乗りこなすことができるが、「使い慣れているものがいい」という理由から、敵ATを奪って戦う等の状況下以外ではドッグ系ATを好んで使っている。そのためクメン編では傭兵でただ一人、スコープドッグ水上戦仕様(通称マーシィドッグ)に乗る。パーフェクトソルジャー(PS)であるイプシロンと対決するようになると、イプシロンの反応速度に追随するため、ATの運動プログラムをカスタム化した「ミッションディスク」をたびたび使用するようになる。
ファンタム・レディ(フィアナ)
声 - 弥永和子(第6話以降)(第3話のみ梨羽雪子
ギルガメス軍が作ったPSの1人。年齢不明の謎の女性。組織や軍からは「プロト・ワン」「素体(そたい)」などと呼ばれ、キリコや仲間たちは本編の途中から「フィアナ」と呼んでいる。名の意味は「火」「炎」(Fire)の女性形で、主題歌『炎のさだめ』とOVA『赫奕たる異端』最終回予告の文言はこれに由来する。(本編のクレジットでは3話が「美女」。以降最終回まで「ファンタム・レディ」)。
ギルガメス、バララントを通じて初のPSとして誕生したが、教育を施される前の「空白の状態」でキリコと出会ったため、キリコの存在が刷り込まれ、彼を慕うようになる。
PSに不要な感情である「愛」をもってしまったためPSとして欠陥品とされてしまい、クメン編において秘密結社の監視役セルジュ・ボローの死をきっかけに、以降キリコと行動を共にする。
PSは通常人よりも反射神経等の感覚が研ぎ澄まされ、戦場において著しい戦果をあげる。その生命維持には、希少金属「ヂヂリウム」(から出る放射線)を必要とするとされるが、実はそれは指揮者がPSを心理的に束縛するための欺瞞であった。「禁断症状」とされる筋肉の硬直は、催眠効果により現れるもので、実際に死につながるわけではない。
TV本編中にはなかったが、後に「PSの寿命は2年間」という設定が『赫奕たる異端』製作時に付加されており、最終回での行動が納得行くものとなっている。TV本編では第1話から最終話ラストシーンまでに約2年が経過しており、この時点でほぼ寿命を迎えていたことになる。
OVA『赫奕たる異端』にて、コールドスリープから目覚め最後を迎えた。
ブールーズ・ゴウト
声 - 富田耕生
ウドの街でキリコが知り合った人物。闇商人を生業にしてきたためメカニック・商売の才能に長け、キリコの父親的な存在でもある。最初はキリコの腕を見込んでバトリングの選手にするつもりだったが、ウド治安警察とキリコの抗争に巻き込まれてキリコに肩入れしていき、最終的にはウドの街の崩壊によってウドでの商売を畳む羽目になる。その後、クメン王国の傭兵部隊基地アッセンブルEX-10に武器類を納入する商売を手がけて成功。傭兵としてアッセンブルEX-10に入ったキリコを助ける。クメン内乱末期の大混乱もしぶとく生き延び、結局キリコには最後の最後まで付き合うことになった。キリコとは損得抜きの良き仲間である。キリコやバニラは「とっつぁん」、ココナは「おやっさん」と呼ぶ。
小説『孤影再び』の時代ではバニラの商売の相談役となり、悠々自適の隠居生活を送る。
ココナ
声 - 川浪葉子
テレビシリーズ初登場時16歳。ウドの街で“たかり”で身銭を得る浮浪少女で、キリコを巡ってゴウトらと行動を共にする。特にウド編では、キリコを見捨てようとするゴウトやバニラを何度も説得してキリコを助けるなど、重要な働きをした。クメン編ではバーの歌姫もこなすが、『機甲猟兵メロウリンク』の小説版によれば「たのまれグッバイ」以外はからっきしであるらしい。気が強いが少々涙もろい一面もある。キリコに気があったが、フィアナとの仲を見て身を引き、むしろ彼らの力になろうとする。彼女自身は後にバニラと仲良くなる。
小説『孤影再び』の時代にはバニラと結婚し、三男三女を設けている。
バニラ・バートラー
声 - 千葉繁
ココナ同様、ゴウトと行動を共にする明るい男で、元メルキア軍人。ウドの街ではゴウトと同じく、キリコを使って一儲けをたくらんでいたが、一緒に行動していくうちにキリコを支援するようになる。百年戦争時は軍の優秀なパイロットで、ウド編でも治安警察のヘリを強奪して乗り回していた他、クメンで経営していたバーを焼かれた後には、一時EX-10のヘリのパイロットとして参戦した。
全体的に重たくシリアスな『ボトムズ』の世界において、ある意味で珍しいタイプの陽気なキャラクターであり、コメディリリーフとして活躍する。演じる千葉繁のアドリブも相まって、作品に一味違った華をそえている。
小説『孤影再び』の時代ではクメン産の食料品を扱う商売により成功し、交易都市グルフェーの名士となっている。
ル・シャッコ
声 - 政宗一成
巨漢のクエント人傭兵で、クメン王国内戦時にキリコと共に戦った戦友。寡黙で信義に篤い性格。内戦終結後はクエント星に戻っており、クエント編で再登場しキリコと行動を共にする。大柄なクエント人専用のAT、ベルゼルガを駆る。クエント星消滅後は、数少ないクエント人の生き残りとなる。OVA『ビッグバトル』にもゴウト達と共に登場し、キリコを支援する。

秘密結社関係者

イプシロン
声 - 上恭ノ介
秘密結社が創り上げた2人目のPS「プロト・ツー」。PSとしてのアイデンティティーに過剰な誇りを持つなど不安定な部分があり、彼も「欠陥品」気味である。自分の教育係であり同じPSであるプロト・ワンを奪おうとするキリコに激しい憎悪、嫉妬心を抱き、クメン王国内戦以降、再三キリコと銃火を交えるが、惑星サンサにおけるキリコとの最終対決に敗北。専用ATを駆る自分を負かしたキリコは常人ではなくPSであると言い残し、息を引き取る。
OVA『ザ・ラストレッドショルダー』では覚醒したばかりのイプシロンとキリコが対決しているが、この時キリコは相手がイプシロンであることを知らなかった。
ギムアール・イスクイ
声 - 屋良有作
秘密結社幹部で元ギルガメス軍特務工作部少佐。PSに必要なヂヂリウムを確保するため、死亡したウドの治安警察署長の後任として送り込まれた。そこでファンタム・レディーを巡りキリコたちと争うこととなったが、ウド編のラスト、軍情報部に送り込まれたメルキア降下騎兵部隊の急襲を受け、爆発に巻き込まれ死亡した。
セルジュ・ボロー
声 - 緒方賢一
秘密結社幹部で元ギルガメス軍情報部少佐。劇中の風体やファンタム・レディからは「ボロー司祭」と呼ばれるなど、宗教団体に所属していることが匂わされているが、後のOVA『赫奕たる異端』で、異端者として破門された元マーティアルの一員だったと設定付けられている。ファンタム・レディやイプシロンのお目付け役であり、ウド編及びクメン編でキリコをつけ狙った。クメン編ラストで建材の下敷きになって死亡した。
アロン・シュミッテル、グラン・シュミッテル
声 - 野島昭生(アロン)、二又一成(グラン)
PS製造に関わる双子の技術者で、2人ともオカマ言葉で喋る。キリコとフィアナがクメンを脱出して以降、2人を追撃するイプシロンのテストを行う。のちにアロンはキリコがワイズマンの後継者であることに対する不満を抱き、反乱を企てるがキリコに射殺された。グランはその際に帰順し、クエント星では最後までキリコに従い艦を指揮したが、裂溝部での戦いで撃沈され戦死した。
アルベルト・キリイ
声 - 亀井三郎(第1話は緒方賢一)
秘密結社の最高幹部で元ギルガメス軍少将。クエント編より結社の行動を前線に出て指揮していた。双子に誘導されてクエント星の技術を手に入れようとするなど野心的な面が見られる。ワイズマンからの直接指揮を受ける数少ないメンバーの1人だったが、人工天体内でキリコを後継者に選んだワイズマンにより用済みと判断され処分された。
クダル・コニン
声 - キートン山田
秘密結社の一員で元ギルガメス軍少尉。小惑星リドでのPS素体強奪作戦でAT部隊の指揮を執った。戦後はウド市でバトリング選手をしており、バトリング場のゴロツキたちからも一目置かれる存在であった。バトリング場でキリコを見つけると彼の対戦相手だったボモーと自分を交代させ、ブロウバトルをリアルバトルに変更しキリコ抹殺を図るが、返り討ちにされてしまう。
チャルク・オリヤ
声 - 政宗一成
秘密結社の一員で元ギルガメス軍大尉。かつて教官としてキリコに市街地戦の訓練を施した過去を持ち、リド襲撃作戦にも参加していた。キリコを始末するために、ファイトマネー5000万ギルダンのリアルバトルをゴウト達に持ちかけ市街地に誘い出す。しかし戦闘の末、キリコに戦闘不能にされ秘密結社について自白を迫られたために、口封じのために治安警察によって始末された。
シムカス・フットー
声 - 嶋俊介
秘密結社の幹部で元ギルガメス軍大佐。サンサ編で戦艦テルタインの艦長として指揮をとっていた。古式なヘルメットとサングラスが特徴。技術にしか関心がない双子と、復讐に燃えるイプシロンの勝手な行動に散々に手を焼かされる。クエント編ではテルタインと共に登場しなくなった。
キッデル・トガル
秘密結社の幹部で元ギルガメス軍中佐。第1話冒頭に登場したのみで以後出番が無いが、ゲーム『ライトニングスラッシュ』では、廉価版PSといえる「フェイシャルソルジャー」開発の責任者として登場した。

ギルガメス軍関係者

ジャン・ポール・ロッチナ
声 - 銀河万丈
ギルガメス軍の情報将校で大尉。第1話でキリコを拘束し尋問するが逃げられ、ウドの街に潜伏される。PSの情報を知っているであろうと目するキリコを追跡・監視するが、その任務を解かれて以降はバララント軍の大佐として再登場、軍や秘密結社とは別にワイズマンの「ある意志」によりキリコの行動を監視し続ける。
彼の真の主人というべき存在が滅ぼされ、彼自身も死亡したと思われた後も、OVA『ビッグバトル』でバララント軍大佐として健在だったり、本編の32年後を描いたOVA『赫奕たる異端』ではキリコの記録を綴る老人となって登場したりと、テレビシリーズ終了後も謎の多い人物として登場する。OVA『ペールゼン・ファイルズ』では彼と瓜二つの情報省官僚・コッタ・ルスケが登場し、最終回で改名して軍に移ることを匂わせる台詞がある。テレビシリーズにおいてはキリコが装甲騎兵として出撃し始めた頃から見張るよう命じられていたと発言しているが、ペールゼン・ファイルズ登場時の行動がワイズマンの直接的な命令に従ったものか間接的な操作によるものかは不明である。
ディーテル・ロイル・バッテンタイン
声 - 戸谷公次
ギルガメス軍中将。「素体」を生み出したパーフェクト・ソルジャー育成計画に深く関わった。ロッチナの上官で、秘密結社に奪われた素体と関わりのあるキリコの追跡を命じた。
後に元帥まで昇進、ギルガメス連合最高執政官となるが、テレビシリーズと『赫奕たる異端』の間に起きた「アンティテーツ事件」によって死亡する。

クメン編登場人物

ゴン・ヌー
声 - 玄田哲章
傭兵基地アッセンブルEX-10の責任者であるクメン王国軍の将軍で、風貌そのままの一癖も二癖もある人物。右目は義眼になっている。ビーラーゲリラとの戦いの途中、ロッチナを介し本来はクメン政府と対立関係にあるメルキア軍と密約を結ぶ。そして奪われた素体を奪取し、戦後はメルキア軍に受け入れられる予定であったが、内戦の最終局面であるカンジェルマン宮殿での戦闘の最中にメルキア軍に裏切られ、同宮殿にて死亡したものと思われる。
カン・ユー
声 - 広瀬正志
キリコが所属したアッセンブルEX-10のAT部隊長で、階級は大尉。パイロットとしての実力はなかなかだが、人望、指揮能力に見るべき物はない小悪党。キリコを目の敵にして様々な嫌がらせを行うが、それが高じてゴン・ヌー将軍からの命令を無視した暴走を繰り返すようになり、部下からも信頼を失っていった。クメン編ラストであまりの卑劣さを見かねたル・シャッコにより高所から投げ落とされ、死亡したとされる。「ペールゼンファイルズ」エンディングのイラストや、劇中の写真の中にも登場。
ヒロラム・カンジェルマン
声 - 寺田誠
クメン王家の第3王子で王国親衛隊長で改革派だったが、突然クメン王国の性急な近代化路線に異を唱えて反乱を起こし、神聖クメン王国を建国した。しかしその真意はクメン王国の旧体制を象徴する者として、自分もろとも古い体制を消滅させ、クメンに真の意味で新しい時代を到来させようという「狙った負け戦」を意図したものであった。農民層を中心としたビーラーゲリラに加え、秘密結社と手を組むことで神聖クメン王国は急速に勢力を拡大したが、メルキア軍の軍事介入によって崩壊。目的が達成された彼は、かつての子飼いの部下であり友であったポタリアとの決闘による死を選んだ。(コミックボンボンでののなかみのる作画のコミカライズ版では別の結末となっている)
ポル・ポタリア
声 - 速水奨
元クメン王国親衛隊員でアッセンブルEX-10のエース格の一人。カンジェルマンのかつての部下であり友人で、「俺」「お前」で呼び合う仲であった。クメン編の後半ではキリコ、ル・シャッコ、キデーラらとともにPS奪取作戦に参加する。愛機はダイビングビートル
ブリ・キデーラ
声 - 郷里大輔
アッセンブルEX-10のエース格の一人。当初はキリコにつっかかって行くことが多かったが、キリコの腕を認めてからはさり気なくサポートするようになる。金に汚い一面もあるが、戦友には概して親切である。愛機はダイビングビートル。クメン編ラストでイプシロンと戦い戦死。

サンサ編登場人物

ムサ・ザンジニイ
声 - 田辺宏章
ゾフィー・ファダス
声 - 山口奈々
惑星サンサの中古兵器ブローカー。かつてのサンサ星攻略戦で家族を失っており、レッドショルダーに対して激しい憎しみを抱いている。ゴウトの取引先の一つであったが、元レッドショルダーであるキリコを執拗につけ狙った。

OVAの登場人物

ヨラン・ペールゼン
声 - 大塚周夫
『ザ・ラストレッドショルダー』『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』『ペールゼン・ファイルズ』に登場。メルキア軍将校にして特殊部隊レッドショルダーの創設者。百年戦争当時の階級は大佐、終戦時には少将。理想の戦闘集団作りに傾倒する彼は「いかなる訓練、強化も優れた人的素材にはかなわない」「通常の人間からは理想の兵士は生まれない」と考えるに至っており、戦時中に見た「真空中でも死なない緑の泡に包まれた赤子」に衝撃を受け、以来「死なない兵士」をその戦闘集団に組み込むことを画策するようになる。その過程で「異能生存体(ペールゼンが命名した、生存確率が桁違いに高い生命体の呼称)」であるキリコの能力を渇望するも、「全てに疑いを持ち反抗的で支配されることを拒む」キリコの存在を憎むようになり、抹殺を図る。レッドショルダーの多大な戦果により軍部での地歩を固めるが、訓練中の死亡者の異常な多さや民間人の大量虐殺などが露見した事により終戦後失脚、その後は秘密結社に身を寄せて己の理想を追求していた。デライダ高地の施設に旧レッドショルダー隊員たちと潜伏、ここでイプシロンの開発に成功するが、キリコ、グレゴルー、バイマン、ムーザに施設を襲撃され、バイマンの機銃掃射を受け死亡する。
異能生存体の研究文書は後に「ペールゼン・ファイルズ」と呼ばれるようになり、『孤影再び』の時代でも軍人の間では伝説的な存在となっている。
グレゴルー・ガロッシュ
声 - 小林清志
『ザ・ラストレッドショルダー』『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』に登場。キリコのレッドショルダー時代の仲間で階級は先任上級曹長。バイマン、ムーザといった札付き隊員のリーダー格。気合を入れる時両手で顔を叩く癖がある。レッドショルダー隊に編入されたキリコを刺客ではないかと疑うが、リーマンのキリコ抹殺命令を遂行中にキリコの生存率の高さを確信し、以降バイマン、ムーザと共に仲間として行動するようになる。百年戦争終戦直前の転属先で瀕死の重傷を負い除隊。その後自らを陥れたペールゼンへの復讐のため、キリコを含めたかつての仲間を集めデライダ高地にある施設を襲撃する。PSとして覚醒したイプシロンの操るATブラッドサッカーの攻撃からキリコを救おうとして倒される。
バイマン・ハガード
声 - 塩沢兼人
『ザ・ラストレッドショルダー』『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』に登場。キリコのレッドショルダー時代の仲間で階級は伍長。札付き隊員の一人であり、ニヒルな皮肉屋で斜に構えた態度を見せ、ムーザとは時折衝突する事もあった。終戦直後の転属先で右手を失い義手に交換していたが、ペールゼン襲撃の際にもそれを悟られまいと本心を隠していた。デライダ高地施設の襲撃において敵(元レッドショルダー)と激闘、満身創痍でペールゼンの元へ辿り着き復讐を果たすが、その直後に力尽き死亡する。
ムーザ・メリメ
声 - 中尾隆聖
『ザ・ラストレッドショルダー』『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』に登場。キリコのレッドショルダー時代の仲間で階級は伍長。グレゴルー、バイマンと並ぶ札付き隊員の一人であり、寡黙で実直な性格の故バイマンと衝突する事もあったが、家族や戦友には忠実であった。終戦直後の転属先の作戦内容を家族に漏らしたとされ、そのために家族を殺されている(情報漏洩が事実かは不明)。キリコ達をペールゼンの元へ行かせるため、追ってきたイプシロンの駆るATブラッドサッカーを食い止めようと交戦し死亡する。
ラダァ・ニーバ
声 - 広瀬正志
『ビッグバトル』に登場。バララント側が開発したPS。PSと言っても生化学的手法を取るギルガメス製と異なり、身体に機械を埋め込まれているサイボーグである。ア・コバの街で「デンジャーメロン」のリングネームでバトリングをしていたが、実はバトリングを利用してのテストが目的だった。自分に瀕死の重傷を負わせ恐怖を植え付けたレッドショルダーを憎み、そのレッドショルダーだったキリコを殺すことに異常なまでに執着する。「人質として捕らえたフィアナの自由を奪ってATに乗せキリコたちを攻撃させる」「地上戦艦へのダイレクトリンクを施させた後、味方であるはずのバララント技術将校たちを殺害する」など、ギルガメス側PSとは違い、強い凶暴性が見られる。
エンディングクレジットでの表記は「ニーバ」であるが、「ニーヴァ」と表記した資料も存在し、混乱が見られる。語源はLada Niva
バージル・カースン
声 - 竹村拓
『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』に登場。キリコと同期入隊のレッドショルダー隊員であるが、その正体はペールゼンを警戒しレッドショルダーの実態をつきとめようとするギルガメス軍上層部が送り込んだスパイであった。キリコを利用して任務を果たすが、第3次サンサ攻略戦の激戦の中で戦死する。
小説『ザ・ファースト・レッドショルダー』によれば、この名は偽名である。
インゲ・リーマン
声 - 池田勝
『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』に登場。ペールゼンの右腕で、惑星オドンにあるレッドショルダー基地司令官。階級は少佐。グレゴルーたちからは基地を収容所になぞらえて「所長」のあだ名で呼ばれている。「理想の兵士は徹底した訓練から生まれる」というペールゼンの考えに共感していたが、後にペールゼンが異能生存体説に転ずると異を唱え、第3次サンサ攻略戦ではキリコが異能生存体である可能性を否定するため自らATで挑むも、相討ちとなって死亡する(後述)。また、劇中にてリーマン機かと思われるブレードのついたATの残骸と彼と思われる遺体が描かれている。
ファーストネームは小説版でも記述がなかったが、『ペールゼン・ファイルズ』第1話の軍事法廷のシーンで初めてフルネームが出た。また、長い間不明のままだったサンサ戦での死因も、『ペールゼン・ファイルズ』1巻のライナーノーツにてキリコと相討ちとなり死亡したと設定された。
ペールゼンとはキリコをめぐって対立したが、手法はともかく訓練教官としての手腕は優れていた。AT乗りとしての技量も超一流であり、相討ちになったとはいえ、キリコが搭乗するATを撃破した数少ない対戦相手の一人である。これは、フィアナやイプシロン、ティタニアのような特別な処置を全く施されていない普通の人間を相手にキリコが撃破された唯一の例となっている。サンサ戦の後、キリコが自分の理想を実現する存在ではないと悟ったペールゼンは軍内部の影響力保持のため自分にとってレッドショルダーの重要性が増したと認識し、リーマンを失ったことを惜しんでいる。
テイタニア・ダ・モンテウェルズ
声 - 松岡洋子
『赫奕たる異端』に登場。氾銀河的宗教結社マーティアルの枢機卿モンテウェルズの一人娘。少女時代に、(モンテウェルズにより意図的に計画された)交通事故で瀕死の重傷を負い、父親の手で次世代PS・ネクスタントに生体改造された。マーティアルへの貢献および高い戦闘能力を評価され、「秩序の盾」の称号を受ける。父の命を受けキリコ(この時代、キリコは「触れ得ざる者」と呼ばれ、「力は信仰と共にある」と説くマーティアルの教義に矛盾する存在と位置づけられている)の抹殺を図るが、戦いの中でキリコに惹かれてゆく。アレギウムに移送されてきた半蘇生状態のフィアナをキリコへの配慮から完全に蘇生させるが、皮肉にも、この判断が取り返しのつかない悲劇を招いてしまう。「補助脳」の発動によりキリコをAT戦で圧倒、機体を撃破した数少ない人物(その他は初回戦闘時のプロト・ワン、OVA・本編でのイプシロン)。
ヴィアチェフラフ・ダ・モンテウェルズ
声 - 山内雅人
『赫奕たる異端』に登場。氾銀河的宗教結社マーティアルの枢機卿にして惑星マナウラに中枢を構えるマーティアル第9セクターの指導者。かつてはギルガメス連合に属するマナウラ軍の士官であった。次期法皇の座を狙い、己の権勢を高めるため、ネクスタントに改造した娘・テイタニアを遣わし、キリコの抹殺を企てる。首尾よく法皇の座につくものの、テイタニアが敗北したショックで廃人となってしまう。
ゴディバ
声 - 江原正士
『赫奕たる異端』に登場。惑星マナウラの軍医長。かつてはマーティアルにて医学の研究をしていたが、キリコの扱いを巡って医学的見地からマーティアル本山アレギウムに異を唱え破門された過去を持つ。宇宙都市コンプラント墜落後、キリコを保護し治療したのを期に、アレギウム襲撃まで行動を共にする。アレギウム戦ではキリコから半蘇生状態のフィアナの再凍結を依頼されるが…。
医学者といっても、たいへん陽気な性格な男である。32年の時を経て再び天涯孤独の身で世に投げ出されたキリコにとって、新たな、そして貴重な相棒となった。

主な登場メカ

用語

アストラギウス銀河
本作の舞台となっている架空の銀河。詳しくはアストラギウス銀河を参照。渦状銀河であり、その直径は10万光年以上。アストラギウス側領域とバララント側領域に二分した戦争状態で、中立地帯として不可侵宙域がある。標準アストラーダ語が共通言語(ただし、劇中では一般アストラーダ語とも言われていた)。
アストラギウス暦
アストラギウス銀河の統一宇宙暦。マーティアルの原型となった原始宗教が惑星ジアゴノにて神の啓示が書かれたヤーダル碑を発見した時を紀元とする。アストラギウス暦による百年戦争の終結は7213年である。この暦ではギルガメス暦元年が4871年、バララント暦元年が4153年になる。
派生作品である『機甲猟兵メロウリンク』を含め、しばしば「アストラギウス」と誤表記されていたが、『赫奕たる異端』ではこの表記に直されている。
アッセンブルEX-10
クメン王国が反乱勢力に対抗するため創設した政府軍基地「アッセンブル」の最も新しいもの。兵員の大半が傭兵である。EX-10所属の傭兵部隊は、百年戦争終結で退役したAT乗りが多く参加し、ビーラーゲリラに対し最も戦果を挙げた有力な部隊であった。ウドを脱出しデライダ高地での戦いを終えたキリコも参入し、カン・ユー大尉の下で特殊任務に就く。後に司令官のゴン・ヌー将軍はPSの奪取と引き換えにメルキア軍に迎え入れられるよう協定を結ぶが、戦後のクメンにおける治安・国体整備の障害になるとみなされ、内戦の最終段階でメルキア降下部隊の攻撃により部隊ごと殲滅された。なお、劇中の時点では、アッセンブルEX-1〜9のうち、EX-6、EX-7はビーラーゲリラにより既に壊滅させられていた。
異能者
アストラギウス暦4000年頃に文明が高度に発展したクエント人の間に誕生した一種の突然変異種。コンピューターへの適応性が異常に高く、肉体の代謝能力も常人を遥かにしのぐ。彼らはクエント人としては異常なまでの野心を持つため、平和的なクエント人はこれを忌避し、激しい戦闘の末にクエント星から追放した。銀河各地の未開星系に追放された彼らは、原住民に介入することでそれぞれの文明レベルを引き上げ、ついにクエント星帰還を目的とした超空間航法を開発するまでに至った。しかし、クエント星に戻った彼らは既に物質的肉体的限界点に達し、種としての限界が近付いていた為、自らの意思を原形質保存装置に蓄え、集合意志体「ワイズマン」を名乗りアストラギウス銀河の神として歴史を影から操るようになった。連綿と続く銀河大戦も、戦争によって彼らの文明を引き継ぐ後継者を探す目的でワイズマンがギルガメス・バララント両陣営を裏から操作したものである。
ウド
惑星メルキアのローラシル大陸中央部分に存在する地下階層都市。もともとは戦争中の爆撃後のクレーターを利用して建設された軍事施設であったが、軍が施設を放棄した後戦争難民が集まり都市化されていった。直径は5km、全高は3kmに及ぶ。戦後の混乱期には、難民や軍の帰還兵が流れ込むようになった。そこでは軍事物資や兵器の密売、売春や人身売買、軍の施設であった頃のコンピューター工場跡から採掘されるヂヂリウムの闇取引、バトリング興行などが行われ、その利潤を目当てに治安警察や暴走族ブーン・ファミリーといった武装集団が街を牛耳り、暴利を貪っていた。軍から脱走したキリコが、ゴウト、バニラ、ココナと巡り合った場所でもある。7214年の本編第1クール終盤でメルキア軍の空挺部隊と治安警察、更に秘密結社の増援との戦闘において崩壊した模様。ウド周辺は大気が汚染されており、赤色の有害な「酸の雨」が降る。
ギルガメス連合
アストラギウス銀河をバララントと二分する勢力。劇中では「ギルガメス星域」または「ギルガメス同盟」と呼ばれ、「〜連合」という名称は後日関連ムックのライターが創作したものである。反バララント軍事通商連合としてアストラギウス暦5500年頃にギルガメス星系を中心に形成された(なおギルガメスは初代首星となる)。第3次銀河大戦ではバララント軍による攻撃で初代首星ギルガメスと二代目首星ビシュティマが崩壊し、メルキアが三代目の首星に就いた。国力ではバララントに劣り、第3次銀河大戦中盤までは劣勢に立たされていたが、メルキア主導の元でATの開発、戦場への大量投入により戦局を挽回した。
クエント
アストラギウス銀河のほぼ中心部に位置する。過去には超古代文明が発展し栄華を極めたが、その文明はアストラギウス暦4000年頃に崩壊し、7210年代にはその面影も無い砂漠に覆われた惑星と化している。多くの原住民は深い谷底で原始時代さながらの生活をしており、高性能機器の部品に使用されるクエント素子の発掘と成年男性を傭兵として銀河各地に送りだす事が数少ない産業である。大柄なクエント人傭兵は、戦闘能力の高さと命令に忠実な事から、各地の戦場では高く評価されている。クエント人は政府を持たず、超古代文明の遺構の上に存在する唯一の都市、ゴモルが便宜上の首都とされているが、ゴモルの居住者も殆どは他星の人間であり、基本的にクエント人がゴモルを訪れるのは傭兵の募集があった時だけである。クエント事変後の周辺星域での古代クエント遺産を巡る争いが、第4次銀河大戦のきっかけを作る。
クメン王国
惑星メルキアの小国。ローラシル大陸の南端のバラミル半島に位置する農業国で、首都はザイデン。メルキアの中では戦争中の自然へのダメージは少なかったらしく、亜熱帯性気候でジャングルに囲まれた豊かな自然を持つ。またメルキアにありながらメルキア連邦には加盟せず、親バララントの姿勢を貫き完全な独立を求めようとしてメルキアの中央政府と対立状態にあった。しかしクメン王国内でも近代化を推し進めようとするクメン政府と近代化の犠牲となった国民の大半を占める農民による「ビーラーゲリラ」が武力闘争を繰り広げ、これに近代化によって特権を奪われた旧支配階級が合流して反政府組織「神聖クメン王国」を結成し激しい内乱へと発展していった。のちに内戦はメルキア政府の介入により終結、クメン王国はメルキア連邦に再加盟した。
サンサ
かつてはバララントの勢力圏に位置する惑星。バララントの交易の重要な地点でもあり、ギルガメスへの侵攻には中継基地が置かれた事もあって、戦略的には重要な場所であったため幾度となく戦火に見舞われる事となった。中でも7212年12月から翌年2月にかけての第3次サンサ攻略戦において、ギルガメス軍は特殊部隊・レッドショルダーを投入することで最終的には勝利を収めるものの、度重なる戦災によって大気の呼吸が困難になる程に自然環境が破壊され居住不能とされた(このため、惑星上での活動には酸素ボンベが必要不可欠となっている)。戦争終結によってサンサは不可侵宙域に指定され、僅かに残った住民が細々と生活している。当然ながら酸素がなくなったため植物はほぼ絶滅し、惑星上は砂漠が広がる不毛の大地と化している。
ヂヂリウム
半液体化金属の半導体。半透明の青い物質である。常温での超伝導効果をもつため、ATなどに搭載される高速コンピューター回路に不可欠とされる。触媒によって特殊な放射線を発し、第3次銀河大戦終盤には最重要の戦略物質として重視されるようになった。またギルガメスが開発したPSは身体機能の維持のため定期的な照射が必要とされている。企画初期の設定には「ヂライト・ヂゴル・ナトリウム」とする表記がありヂヂリウムの正式な呼称とも取れる。
表記は統一されておらず、「ジジリュウム」や「ジジリウム」とするものもある。
パーフェクトソルジャー
PSと略される。戦場で理想的な能力を発揮出来るようにするため、肉体や脳神経に人為的な処置をされた一種のサイボーグ。メルキア軍において開発され、秘密結社により奪取され研究が進められた。ATパイロットとしては優秀な能力を持ち、強靭な肉体と並外れた反射神経、精神操作による軍に対する高い忠誠心を有する。しかし身体機能の維持のためには定期的にヂヂリウムの照射を受けなければならず、また精神的な不安定さなどの問題があった。更に寿命も2年程度しかない。バララント側でも同様に開発され、こちらは肉体がより機械的に強化されていたが、やはり精神面に問題が残っていた。なお、『デュアルマガジンNo.9』P.28の記述によると、「PSはヂヂリウムがないと筋肉硬直を経て死に至る」というのは秘密結社の洗脳暗示による欺瞞で、最終的には筋力が常人並みに衰えて安定するとされる。
バトリング
ATを使う模擬戦闘の賭け試合。百年戦争の終結後、軍からあぶれたATパイロットたちが放出品のATを用いて模擬戦闘を行う。火器を使わずに格闘戦を行う「レギュラーゲーム」と、実弾を使用して実戦さながらの戦闘を行う「リアルバトル」、ATサイズの槍や刀剣類が使用される「ブロウバトル」が存在する。ごくまれにAT対地上戦艦、AT対機甲猟兵などAT対ATの枠組みを外れた異種格闘戦が行われることがある。
観客はどちらのATが勝つかを予想し、金を賭けて見物する。リアルバトルでは試合の性格上、パイロットのみならず流れ弾で観客にも死傷者が出るが、むしろ刺激的とされ好評である。ウドの街が発祥の地と言われており、戦争の長期化で大衆娯楽のほとんどが廃れた事もあって、娯楽に飢えた民衆から高い人気を博している。
ウドの街以外でも、ア・コバ(OVA『ビッグバトル』)やタ・ビング(OVA『機甲猟兵メロウリンク』第2話)、アグ(小説『青の騎士ベルゼルガ物語』)といった他の街でも行われている。
バララント同盟
アストラギウス銀河をギルガメスと二分する勢力。劇中では「バララント星域」と呼ばれ、「〜同盟」と呼ばれたことは無い(ムック編集スタッフの創作である)。また、主人公がギルガメス陣営の人間であるためバララントは劇中の描写が相対的に乏しく、内情や来歴に関する設定の多くもやはり関連ムックで創作されたものである。首星はバラン。アストラギウス暦5500年頃に、ギルガメスよりやや早く成立している。秘密主義と超国家主義の傾向が強い軍事大国で、その内情には窺い知れない部分も多いが、国家としてのまとまりや国力はギルガメスを上回っている。第3次銀河大戦では豊富な宇宙戦力をもって戦争中盤までギルガメスを圧倒したが、その後ギルガメスがATを開発、戦場に投入するようになると形勢の逆転を許してしまう。元々アニメーション本編で「百年戦争」は「原因もさだかでない戦争」と語られていたのだが、これもまた関連ムックでその戦争の「原因」が創作されている。関連ムック由来によると、バララントの国家体制は「戦時共産主義」であり、同時に「大バラン主義」と称される極端な宇宙進出・偏重主義を奉ずるとされる。バララントの歴史は宇宙進出とそれに伴う他星系の「解放」(=侵略)の歴史であり、体制下の他民族は同化・抑圧政策に遇していると言われ、バララントの浸透を恐れた諸星域国家による軍事通商同盟「ギルガメス連合」の成立を促す事となった。
秘密結社
元はマーティアルの一教区だったが、ワイズマンの超絶的な力に魅せられてその手先となったとされる謎の組織。政界、軍部、財界などに影響力を持っていたとされるが、その実態は謎が多く組織の正式名称も秘密のままであった。組織の構成員はワイズマンの意志を実現するために暗躍し、その見返りとして地位と財産が約束されていたという。主な活動としては武器の開発・生産・売却があげられ、特にPSや新型ATの開発に力を入れていた。マーティアルで禁忌とされている人体に手を加える行為、つまりPS開発に携わった事が原因でアレギウムから破門された。
百年戦争
アストラギウス暦7113年から7213年にわたってギルガメス、バララント間で繰り広げられた銀河規模の戦争である第3次銀河大戦の俗称。ただしTV版本編では第3次銀河大戦の名称は登場せず、一貫して「百年戦争」と称される。百年戦争末期には、両陣営の200を超える惑星が、戦火に巻き込まれている。
不可侵宙域
ギルガメスとバララント、両勢力の立ち入りを禁止する中立宙域。5632年の星雲法制定では、聖地アレギウムがあるジアゴノ星などが指定される。7213年の百年戦争休戦条約ではサンサ星周辺など、終戦時に両陣営の支配が明確でない宙域が指定された。指定時期は不明だが代表的な宙域に、古代クエント文明のクエント星、アストラギウス銀河最大の銀行のあるアンティテーツ星などがある。
マーティアル
アストラギウス銀河全域において信奉されている巨大宗教。惑星ジアゴノの原始宗教が神の啓示を記したヤーダル碑の発見に端を発し、アストラギウス暦1000年に成立した。「闘争こそ調和と進化の源」の教義を持ち、軍事、政治、経済の面においても強い影響力を持つ。マーティアルの中枢は惑星ジアゴノのアレギウムに存在する根本聖堂にあり、法皇を中心とした中央集権的な組織として形成されている。5632年に成立した「星雲法」のもとでギルガメス、バララントの双方から保護されている。また銀河全域に広がった教区はセクターと呼ばれ、アレギウムから任命された枢機卿が赴任し指導に当たっている。第712代法王指名選挙と同時期にアレギウムで起きた事件は「アレギュウムの赫い霍乱」として庶民にまで知られるが、事件の詳細は一切公表されなかったため様々な憶測を呼び、影響力に陰りが見え始める。
メルキア
ギルガメス連合の首星。第3次銀河大戦開戦時はギルガメス連合への加盟が遅く発言権も低かったが、有力な惑星が次々に消滅した事やAT開発にみられる優れた軍事技術と豊富な工業力を背景に連合内で急速に台頭し三代目の首星の座に就いた。メルキアの政治体制は連邦制をとっており、その中ではいくつもの自治州や独立国家が存在する。第3次銀河大戦では致命的とはいかないまでも度重なる戦災を被ったことで人口が大きく減少し、治安も悪化している。キリコが従軍している数年の間に人口の3/4が死滅したという。
レッドショルダー
正式名称は第24メルキア方面軍戦略機甲兵団特殊任務班X-1。ATの右肩を血の赤に染めていた事に由来を持ち、俗に吸血部隊とも呼ばれる。キリコもかつては所属していた。
戦場におけるATの重要性が高まってきた第3次銀河大戦終盤、エリート部隊と謳われた第24メルキア方面軍戦略機甲兵団特殊作戦部隊の中において、ヨラン・ペールゼンの手によって更に徹底されたエリート部隊として創設された。第3次銀河大戦の末期の銀河各地の戦場で活躍し、中でも第3次サンサ攻略戦ではギルガメス軍に多大な戦果をもたらしている。
しかし、戦場における非戦闘員や民間人への残虐行為や行き過ぎた秘密主義が国際的な問題となり、停戦協定では部隊の解散までが合意事項に含まれるほどであった(このような事実はなく、急激に勢力をのばすペールゼンのやり方に危惧した軍上層部が情報操作を行ったと言う説もあるが、目撃者や元部隊員の証言もあるため、この説は信憑性が低い)。
戦争終結によって正式に解散された後、隊員の一部は秘密結社と結託して己の理想を追求するペールゼンの私兵となる。
TVシリーズ劇中では「正式にはメルキア戦略装甲騎兵団特殊任務班X-1」であるというキリコの台詞があった。ただし後に作られたウド編の総集編及び小説版では「メルキア戦略機甲兵団特殊任務班X-1」と訂正されていた。
また、青の騎士ベルゼルガ物語では正式名称が「メルキア機甲兵団2045部隊特殊任務班X-1」となっている。
ワイズマン
声 - 柴田秀勝
かつてクエント星を追放された異能者達がクエントに帰還後、地底深くの原形質保存装置に自らの意志を集合させ意識集合体となった時に名乗った名称。ワイズマンは肉体の無い意志だけの存在となって以降、古代クエント文明の超高度な科学力を背景に1000年以上にわたって銀河各地の文明に干渉し、組織や人材、情報などを操りアストラギウス銀河の歴史を影から操っていった。自らを神と任じ、人類からはその存在を知られる事無く、銀河を二大勢力によって分割統治させ人類に絶え間無い戦争を仕掛けるのであるが、これは自らの後継者の誕生を促すワイズマンの意志でもあった。力への愛ではなくテクノロジーによって神の存在に近づこうとし「神を見失った」ために「マーティアル」から異端として排斥された一派=秘密結社は、このワイズマンの信奉者であった。

放送リスト

サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 終戦 五武冬史 京春香 加瀬充子 清水恵蔵
塩山紀生
2 ウド 松野達也 知吹愛弓 谷口守泰
3 出会い 川端蓮司 鈴木英二
4 バトリング 高橋良輔 滝沢敏文 谷田部勝義 神宮慧
5 五武冬史 加瀬充子 上村英司
6 素体 滝沢敏文 知吹愛弓 西城明
7 襲撃 吉川惣司 川端蓮司 谷沢豊
新田敏夫
8 取引 鳥海尽三 谷田部勝義 鈴木英二
9 救出 滝沢敏文 加瀬充子 谷口守泰
10 レッド・ショルダー 吉川惣司 知吹愛弓 鈴木英二
塩山紀生
11 逆襲 吉田浩 桐野克也 西城明
12 鳥海尽三 川端蓮司 神宮慧
13 脱出 滝沢敏文 川端蓮司 鈴木英二
塩山紀生
14 アッセンブルEX-10 吉川惣司 松野達也 加瀬充子 谷口守泰
15 疑惑 吉田浩 桐野克也 西城明
16 掃討 鳥海尽三 知吹愛弓 鈴木英二
17 再会 高橋資祐 川端蓮司 神宮慧
18 急変 吉川惣司 滝沢敏文 加瀬充子 上村英司
塩山紀生
19 思惑 康村正一 西城明
20 フィアナ
(ウド編の総集編)
五武冬史
吉川惣司
鳥海尽三
高橋良輔 塩山紀生
21 溯行 鳥海尽三 谷田部勝義 鈴木英二
塩山紀生
22 触発 池田成 桐野克也 谷口守泰
23 錯綜 吉川惣司 知吹愛弓 神宮慧
24 横断 鳥海尽三 富沢雄三 川端蓮司 西城明
25 潜入 吉川惣司 加瀬充子 上村英司
26 肉迫 谷田部勝義 鈴木英二
27 暗転 滝沢敏文 知吹愛弓 塩山紀生
28 運命
(ウド編の総集編)
五武冬史
吉川惣司
鳥海尽三
高橋良輔 塩山紀生
29 二人 五武冬史 池田成 川端蓮司 谷口守泰
30 幻影 滝沢敏文 津田義三 西城明
31 不可侵宙域 鳥海尽三 池田成 加瀬充子 鈴木英二
32 イプシロン 知吹愛弓 上村英司
塩山紀生
33 対決 吉川惣司 滝沢敏文 谷田部勝義 谷口守泰
34 惑星サンサ 池田成 川端蓮司 西城明
35 死線 五武冬史 滝沢敏文 津田義三 鈴木英二
36 恩讐 高橋資祐 康村正一 上村栄司
塩山紀生
37 鳥海尽三 知吹愛弓 鈴木英二
38 暗闇 滝沢敏文 加瀬充子 西城明
39 パーフェクト・ソルジャー 池田成 谷田部勝義 谷口守泰
40 仲間
(サンサ編の総集編)
五武冬史
吉川惣司
鳥海尽三
高橋良輔 塩山紀生
41 クエント 吉川惣司 谷田部勝義 川端蓮司 八幡正
塩山紀生
42 砂漠 津田義三 鈴木英二
43 遺産 知吹愛弓
44 禁断 五武冬史 加瀬充子 西城明
45 遭遇 滝沢敏文 谷田部勝義 鈴木英二
46 予感 鳥海尽三 池田成 川端蓮司 谷口守泰
47 異変 津田義三 鈴木英二
48 後継者 知吹愛弓 西城明
49 異能者 吉川惣司 康村正一 八幡正
50 乱雲 谷田部勝義 鈴木英二
塩山紀生
51 修羅 滝沢敏文 川端蓮司 鈴木英二
52 流星 加瀬充子 谷口守泰

※第52話(最終回)には、塩山紀生が作画監修としてクレジットされている。

主題歌・挿入歌

  • オープニング:「炎のさだめ」作詞:高橋良輔 作・編曲:乾裕樹 唄:TETSU
  • エンディング:「いつもあなたが」作詞:高橋良輔 作・編曲:乾裕樹 唄:TETSU
主題歌を担当した覆面歌手・TETSUの正体は、後に1990年代のヒット曲の仕掛け人となったシンガーソングライター・織田哲郎である。織田が自身の公式サイト内の日記(2001年6月7日付)で読者からのメール等に応えて明らかにした所によれば、ボトムズ放映の頃、まだデビューするかしないかの駆け出しだった彼は、アルバイトとして覆面歌手として曲を吹き込むことも多かったという。この作品についても当時お世話になっていた人の求めに応じて歌った(ただしこの時は既にデビューしていたので、レコード会社の契約の都合上名前を変えて欲しいと依頼した)ものであり、彼が数多く担当したそういった事情の歌の中でも最も有名なものである。
いずれも高橋良輔が作詞を担当。今でもカラオケでファンによく歌われるなど親しまれている曲だけあって、「酒代に困った頃に作詞印税が入ってきて助かってます」と冗談交じりに語っている。
  • 挿入歌:「たのまれグッバイ」作詞:高橋良輔 作・編曲:乾裕樹 唄:川浪葉子
挿入歌「たのまれグッバイ」は、テレビ版の「クメン編」において、バーにいたココナが歌っている曲である。レコーディングの際、バーで歌う雰囲気を出せるようココナ役の川浪はお酒を飲まされてレコーディングを行ったという逸話がある。

行進曲

  • 劇中、サンサ編のレッドショルダー関連映像の場面や、『野望のルーツ』の終盤に流れ、ファンの間で『レッドショルダーマーチ』と呼ばれる行進曲は、サントラ盤に収録されていなかった。その理由と正体について「BGMを録音する際に高橋良輔が昔どこかで聞いて印象に残った曲のメロディを作曲者に伝え、再現したものである」「元の曲の権利者が不明であったため、サントラ盤に収録できない」「フリー素材の曲であった為」など様々な説が流布し、長らく謎のままであった。
  • その正体は1966年制作のイタリア映画『Due Marines e un Generale』(邦題『二人の水兵と一人の将軍』・バスター・キートン主演。ちなみに彼の最後の出演作である)のサントラの2曲目「Arrivano I Marines」であることが2007年に判明した。作曲はPiero Umiliani。サントラはCDまたはiTunes Storeからのダウンロード販売で2008年現在でも入手が可能。
  • 同じサントラに『機動戦士ガンダム』第12話で使用された曲も含まれており、当時からオリジナル音源自体があったはずである(当時のアニメ誌で、曲に関するスタッフへの質問に対し、「テレビ東京にあった」と返答されている)。他にカップインスタントうどん赤いきつねのCMや、『ボトムズ』が放送される以前の自転車のCM、前作品『太陽の牙ダグラム』のタカラ製プラモデルのCMにも使われた。
  • この曲はプレイステーション用ソフト『青の騎士ベルゼルガ物語』にもCD-DAで収録された。バトリングをテーマとしたこのゲーム中において選択できる入場テーマの一つで、この曲を選んであるとゲーム中でレッドショルダーにまつわる幾つかのサブイベントが発生する様になっている。なお発売当時の雑誌インタビューにおいて、開発スタッフが音源を探し回った末テレビ東京のライブラリーにたどり着き、そこから収録した事を明かしている。ただしこの収録曲は、アニメ本編で使われた音源(Due Marines~)をそのまま収録したものではなく、MIDI等で再現したと思われる物なので注意。

スタッフ

ネット局

テレビシリーズ版以降に製作された作品

総集編6本とOVA6作品が製作されている(以下、発売した順に記載)。

装甲騎兵ボトムズ VOL.I

1985年6月21日発売。テレビシリーズを時系列にまとめた総集編。演出・構成は谷田部勝義。

装甲騎兵ボトムズ VOL.II

1985年7月20日発売。銀河万丈がナレーションを担当した各話の予告編をすべて収録し、ココナ・バニラ・ゴウトの3人を中心に構成された名場面集。演出・構成は知吹愛弓。

エンディングと、ファンタムクラブでココナが歌うシーンが塩山紀生によって新たに作画されている。ファンタムクラブのシーンでは監督の高橋良輔、キャラクターデザインの塩山紀生、プロデューサーの長谷川徹らがワンカット登場するお遊びがある。

クエント消滅後のロッチナがギルガメス軍の軍服を着て登場しているが、これが『ビッグバトル』の前に入るのか後に入るのかは不明。

ザ・ラストレッドショルダー

1985年8月21日発売のOVA作品。時間軸的にはウド編とクメン編の間に入るエピソード。1986年8月2日に劇場公開もされた。

スタッフ

  • 脚本:吉川惣司
  • キャラクターデザイン・作画監督:塩山紀生
  • メカニカルデザイン:大河原邦男
  • メカ作監:吉田徹
  • 絵コンテ:加瀬充子、谷田部勝義
  • 演出:加瀬充子
  • 演出助手:今西隆志
  • 美術監督:宮前光春

ウド

1986年2月21日発売。ウド編の総集編。演出・構成は高橋良輔。

オープニング、エンディング、『クメン』の予告編がマックスファクトリー製作のジオラマで表現され、話題になった。

クメン

1986年4月5日発売。クメン編の総集編。演出・構成は高橋良輔。この総集編にはフィアナが登場しない。

『ウド』同様にオープニングとエンディングはジオラマバージョン(オープニングの内容は『ウド』と異なる。エンディングは同じ)。

ビッグバトル

1986年7月5日発売のOVA作品。時間軸的には最終話におけるクエント消滅からキリコとフィアナがコールドスリープに入るまでの間に入るエピソード。

スタッフ

  • 脚本:はままさのり
  • キャラクターデザイン・作画監督:塩山紀生
  • メカニカルデザイン:大河原邦男
  • 絵コンテ・演出:滝沢敏文
  • 演出助手:山口美浩
  • 美術:岡田和夫

サンサ

1988年1月23日発売。サンサ編の総集編。演出・構成は高橋良輔。

オープニングは谷口守泰、エンディングは塩山紀生による新作画(『クエント』も同じものが使用された)。

制作時、谷口は『機甲猟兵メロウリンク』のデザイン作業に取り掛かっており、『ボトムズ』本編では登場することのない、対ATライフルを携え、マントを羽織った機甲猟兵姿のキリコを観ることが出来る。谷口は絵コンテも担当。そのエピソードは当時「アニメージュ」誌に連載されていた自らのイラストエッセイに記されている。演出は谷口の指名で今西隆志が担当した。

クエント

1988年2月20日発売。クエント編の総集編。演出・構成は高橋良輔。

レッドショルダードキュメント 野望のルーツ

1988年3月19日発売のOVA作品。時間軸上最も古いエピソードで、『ザ・ラストレッドショルダー』の前日譚に当たる。劇伴音楽は乾裕樹による新作。オープニングアニメーションはアニメアールの吉田徹の絵コンテによる新作が予定されていたが、スケジュールの都合により本編カットを抜粋し構成したダイジェストが使用された。

スタッフ

  • 脚本:吉川惣司
  • キャラクターデザイン・作画監督:塩山紀生
  • メカニカルデザイン:大河原邦男
  • 絵コンテ:滝沢敏文
  • 演出:今西隆志
  • 美術監督:宮前光春・岡田和夫

機甲猟兵メロウリンク

1988年から1989年にかけて発売された外伝に当たるOVA作品。詳細は機甲猟兵メロウリンクを参照。

赫奕たる異端

1994年から1995年にかけて発売されたOVA作品。詳細は装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端を参照。

ペールゼン・ファイルズ

2007年から2008年に掛けて発売されたOVA作品。詳細は装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズを参照。

  • 2009年1月17日に劇場版が公開された。


時系列

  • 一連の作品を時系列順に整理すると以下の様になる(外伝「メロウリンク」は除く)。
  1. レッドショルダードキュメント 野望のルーツ
  2. ペールゼン・ファイルズ
  3. ウド編
  4. ザ・ラストレッドショルダー
  5. クメン編
  6. サンサ編
  7. クエント編
  8. ビッグバトル
  9. (TV最終話のコールドスリープの件)
  10. 赫奕たる異端
  11. 孤影再び(小説作品、後述)

DVD

  • 装甲騎兵ボトムズ DVDメモリアルボックス
TVシリーズと(2005年時点での)全OVAがセットになった初回限定DVD-BOX。総集編である「VOL.I」「VOL.II」「ウド」「クメン」「サンサ」「クエント」は本セットにのみ収録されている。
2005年02月24日発売。

以下は単品販売。

  • 装甲騎兵ボトムズ Vol.1 - Vol.4
2006年10月27日発売
  • 装甲騎兵ボトムズ Vol.5 - Vol.7
2006年11月24日発売
  • 装甲騎兵ボトムズ Vol.8 - Vol.10
2006年12月22日発売
  • 装甲騎兵ボトムズ Vol.11 - Vol.12
2007年01月26日発売
  • 装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー
  • 装甲騎兵ボトムズ ビッグバトル
  • 装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ
  • 装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 1
  • 装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 2
2007年02月23日発売

ネット配信

バンダイチャンネルによるネット配信で全シリーズが視聴可能。

小説

  • TVのノベライズ
    以上4作品は著:高橋良輔、本文イラスト:塩山紀生、表紙イラスト:大河原邦男、(角川スニーカー文庫角川書店
  • OVAのノベライズ
    以上2作品は著:吉川惣司、表紙・本文イラスト:塩山紀生、(アニメージュ文庫徳間書店
    • 愛蔵版 装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー 2005年2月19日発売 ISBN 4198619816
    上記の吉川惣司作の2作品をまとめ、加筆・訂正をしたもの。表紙イラスト:天神英貴、徳間書店刊
  • その他
    • アニメ雑誌「アニメック」1983年10月号に高橋良輔による短編が掲載された。「もしボトムズが当初の構想通りバトリング選手として街から街へ転々とするというものであったなら…」という設定の下で、キリコが軍を追われる原因となった小惑星リドの事件(TVシリーズ第1話)を野営中に振り返るという内容。この小説を原型として『機甲猟兵メロウリンク』の第5話が作られており、特にチェコブ(架空の植物)の毒で悪夢を見始めるという導入部分はほぼそのまま流用されている。
    • 孤影再び - 『日経エンタテインメント!』2006年5月号から2007年9月号に連載。OVA『赫奕たる異端』の後日談。32年ぶりにバニラ、ココナ、ゴウトを訪ねるところから物語は始まる。著:高橋良輔、本文イラスト:塩山紀生
    • コマンドフォークト - 『月刊ホビージャパン』2006年9月号より連載中。百年戦争中に活躍したスーパーエース部隊の物語。キリコらアニメのキャラクターは登場しない。1/24スケールのプラモデルを使ったディオラマと絡めて展開される。著:野崎透、監修:高橋良輔。また、同じ出版社の『キャラの!』(旧『Novel JAPAN』)では並行してHJ誌連載分より以前のエピソードが連載され、塩山紀生がイラストを担当した。
    • 月刊ホビージャパン別冊「青の騎士ベルゼルガ物語」掲載のスペシャルシナリオ「前編:運命との出会い」(シナリオ高橋良輔 / イラスト塩山紀生)において主人公ケイン・マクドガルの危機を救ったのが『ボトムズ』本編の主人公キリコ・キュービィーだったという記述がある。これは小説『青の騎士ベルゼルガ物語』を仮にOVA2巻にした場合の前半シナリオとして書かれたもの。

カセット版

1988年12月25日に朝日ソノラマから発売。ウド編の中盤までを再構成したもの。テレビシリーズの乾裕樹の音楽は使用されていない。

スタッフ
  • 企画・製作:朝日ソノラマ、(株)ムービック・プロモートサービス
  • 原作・脚本:高橋良輔
  • 演出:大熊昭
  • イラスト:塩山紀生
キャスト
  • キリコ:郷田ほづみ
  • ゴウト:富田耕生
  • バニラ:千葉繁
  • ココナ:川浪葉子
  • ロッチナ:銀河万丈
  • ボロー:緒方賢一
  • カルメーニ:佐藤正治
  • オリヤ:茶風林
  • コニン:梁田清之
  • コンピューターの声:林玉緒

コミック

  • 装甲騎兵ボトムズ - コミックボンボンKC(講談社) 著:のなかみのる 全4巻 ※絶版
    • コミックボンボン誌上にTV放映と同時期(1983年5月号 - 1984年4月号)に連載されたもの。単行本収録の際に大幅な描き足しがあったが、雑誌版のオリジナルな絵柄だったキャラクターが、新作部分のみアニメ版に近い絵柄となっている。これについて、漫画執筆作業の時点でアニメの相当回の設定や脚本の決定稿が届いていなかったり、色設定やキャラクターの詳細も不明なことが多かった等の事情を、後に作者がインタビューで答えている。更に後の大都社版(全2巻)では全体的に作画修正され、アニメ設定に近い絵柄となった。なお、講談社版では「百年戦争」は「十年戦争」と呼ばれ、キリコの幼少時に始まったとされている。また、イプシロンとの決着シーンはアニメ版とは異なり、更に『プラモ狂四郎』でそれと同様のシーンが再現されている。
  • 装甲騎兵ボトムズ - TVアニメマガジン秋田書店)連載 著:岡崎優
    • 1983年5月号より、毎回8ペ-ジのダイジェストストーリー漫画を連載。未単行本化。
  • AT Stories - (双葉社) 作:岡島正晃、画:曽野由大
    • グレートメカニクス誌で連載されているオリジナルストーリー集。同誌に掲載されたものと描き下ろしで構成されている。
第1巻 ISBN 978-4575939491
第2巻 ISBN 978-4575940671

翻案元の作品(映画・小説)

ゲーム

家庭用ゲーム機

  • 装甲騎兵ボトムズ ザ・バトリングロード(スーパーファミコン、1993年10月29日)
    製作タカラ。アクションゲーム。
    初のコンシューマーゲーム。ウドの街等を舞台にした、終戦から開戦までの外伝物。脚本は、ゲームパッケージに「サンライズのスタッフ」と表記されているが、今西隆志が担当。キャラを塩山、ゲームAT等を大河原と、本作スタッフがデザイン。『赫奕たる異端』を準備中のスタジオで、今西演出、塩山作画監督、銀河万丈ナレーションによるCM映像が制作された。
  • 装甲騎兵ボトムズ 青の騎士ベルゼルガ物語(プレイステーション、1997年10月30日)
    製作タカラ。3Dアクションゲーム。
    小説『青の騎士ベルゼルガ物語』の1巻~2巻をゲーム化。初回限定版には1/24デュアルモデルのスコープドックパラシュートザック装備とバトリングプレミアムカードが付属。主人公のケイン・マクドガルやクリス・カーツなど、原作のキャラクターが多数登場する。終盤の選択肢でケインかクリスのどちらかがラスボスになり、エンディングも変わるマルチエンディング方式が採用されている。また、隠しコマンドを入力する事で通常では手に入らないシャドウフレアが使用出来る。
  • 装甲騎兵ボトムズ ウド・クメン編(プレイステーション、1998年4月2日)
    製作タカラ。3Dアクションゲーム。
    TV本編のウド編からクメン編までをゲーム化。ただし、クメン編は一部のみ。初回限定版は1/24デュアルモデルのスコープドックレッドショルダーカスタムとバトリングプレミアムカードが付属。
  • 装甲騎兵ボトムズ ライトニングスラッシュ(プレイステーション、1999年3月18日)
    製作タカラ。3Dアクションゲーム。
    バトリング選手中心の外伝であり、キリコ本人は登場しない。しかしウド編後半での、キリコとフィアナを追うため雇われたバトリング選手たちと戦い援護することができたり、秘密結社による廉価版PS開発を阻止するなど本編に係わる部分や、本編や『メロウリンク』の登場人物も多く出演している。初回限定版は1/24デュアルモデルのライトニングスラッシュとバトリングプレミアムカードが付属。脚本に竹田裕一郎、キャラクターデザインに塩山紀生、ゲーム用ATデザイン等に大河原邦男と原作スタッフが参加したことで、いわゆる正史的なものに近いストーリーと解釈される。
  • 装甲騎兵ボトムズ 鋼鉄の軍勢(プレイステーション、1999年9月30日)
    製作タカラ。ターン制戦術級シミュレーションゲーム。
  • 装甲騎兵ボトムズ(プレイステーション2、2007年11月15日)
    開発ユークス、製作バンダイ。3Dアクションゲーム。
    ボトムズ関連ゲームで初めてTV全編と、『ペールゼン・ファイルズ』序盤までのOVAを網羅している。AT操縦の爽快感を考慮して開発したゲームで、50種類以上のATを操縦出来る。ATを降りて戦闘可能、戦闘中に別のATなどに乗換えが出来る。バイマン役は物故した塩沢兼人に替わって高木渉が担当。初回特典にはスペシャルガイドブックが付属した。

上記の他に、サンライズが制作したアニメのクロスオーバー作品であるブレイブサーガシリーズや、サンライズ英雄譚シリーズ、バトルオブサンライズ、ハロボッツシリーズなどにも登場している。

PCゲーム

  • 装甲騎兵ボトムズ ブラック・ユニコーン(PC-8801mk2、1988年12月8日)
    ファミリーソフト。シミュレーションゲーム。
    外伝。キャラクターデザインは谷口守泰。アクション要素のあるシミュレーションゲーム。
  • 装甲騎兵ボトムズ DEAD ASH デッド・アッシュ(X68000、1991年6月20日)
    ファミリーソフト。シューティング。
    外伝。キャラクターデザインは加瀬政広。主人公はバトリング選手で、ゴウトと契約する。キリコと戦い、ワイズマンの後継者を目指す展開まである。
  • 装甲騎兵ボトムズ THE REAL BATTLE(PC-9801、1996年11月22日)
    ファミリーソフト。バトリングシミュレーション。
    プレイヤーのバトリング選手を育成するゲーム。

ゲームブック

  • 装甲騎兵ボトムズ 復讐の惑星シド(山口宏/ スタジオ・ハード 1987年9月10日)
    勁文社、アドベンチャーヒーローブックス25。
    外伝物のゲームでスペシャル・アドバイザーには高橋良輔、イラストに草彅琢仁 。原作者の高橋良輔が唯一関わったゲームで、正史に近いストーリーと解釈される。この作品の後に山口は『メロウリンク』に参加する。

TRPG

ボードウォー・シミュレーションゲーム

  • RED SHOULDER(レッドショルダー)- 戦術級
  • CIVIL WAR(クメン内乱)- 戦術級

3Dシミュレーションゲーム

  • NO.3 PLOTTERS CITY WOODO (プロッターズシティウド)(タカラ)- ボードゲーム。立体のATのユニット(駒)を使用する。

トレーディングカードゲーム

  • 装甲騎兵ボトムズ ザ バトリングカード(タカラ、1997年) - 本作が原作のカードゲーム。
  • ブレイブサーガ(タカラ、1999年4月) - 上述のゲームのカードゲーム版。
  • サンライズクルセイド(バンダイ、2007年10月) - サンライズ作品のカードゲーム。第1章 異界の聖戦から登場。

タイピングソフト

  • 装甲騎兵ボトムズ タイピングトルーパー(WindowsMac、イーフロンティア、2003年2月7日)
    タイピング練習ソフト。ゲーム性のあるステージは、ウド編、クメン編の全6ステージ。メインキャラは音声付で、ATはフルCG、銀河万丈の予告付き。難易度は高め。

その他PCソフトウェア

ペーパーフィギュア

  • スコープドッグ(Windows、Mac、インナーブレイン、1997年)
  • ペーパーフィギュア ブルーティッシュドッグ(Windows、Mac、インナーブレイン、1998年5月21日)
  • ペーパーフィギュア スコープドッグリニューアル版(Windows、Mac、インナーブレイン、1998年5月28日)
    スコープドッグやブルーティッシュドッグのペーパークラフトの展開図データ。カラープリンタで展開図を印刷をして組み立てる。

データベース

  • 装甲騎兵ボトムズ デジタルメモリアル1(Windows、Mac、ムービック、1999年10月17日)
    CD-ROM2枚組のデータベース。収録内容は、制作者インタビュー、年表、予告、音声集、ギルガメス文字フォント、大河原イラスト、スコープドッグVR集等。

関連リンク

※TVシリーズ放送当時、タカラが発行していた模型雑誌。

脚注

  1. ^ GREAT MECHANICS 4
  2. ^ プラモデル『1/24 ATM-09STスコープドッグ』(タカラ・1983)付属解説書の記述による。
  3. ^ 加えて『青の騎士ベルゼルガ物語』は、『赫奕たる異端』のリリースにともなって『装甲騎兵ボトムズ』シリーズ本編とは内容が整合しないパラレルワールドと化した。
  4. ^ 『デュアルマガジン第4号』(丸善・1983)掲載、高橋良輔監督のインタビューによる。
  5. ^ a b 『日経キャラクターズ!』2005年1月号 高橋良輔インタビュー
  6. ^ OVA『野望のルーツ』で、郷里である惑星サンサでレッドショルダー部隊に襲撃されたらしいことが示唆される。さらに、『ペールゼン・ファイルズ』で明かされたところでは、死なない人間=異能生存体の実験のために、キリコは火炎放射器で焼き殺されかけ、その時味わった壮絶な心身の苦痛が後々までもトラウマとなったのだという。
  7. ^ a b c d e 「アニメージュオリジナル Vol.3 」(徳間書店

外部リンク