Microsoft Silverlight

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Microsoft Silverlight
開発元 マイクロソフト
最新版 5.1.40728.0 - 2015年8月11日(15日前) (2015-08-11[1][±]
最新評価版 [±]
対応OS Windows
Mac OS X
Windows Phone 7
Symbian OS S60
種別 ウェブ アプリケーション フレームワーク
ライセンス Microsoft EULA,
Microsoft Public License(Ms-PL)
公式サイト www.microsoft.com/ja-jp/silverlight/
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Microsoft Silverlight(マイクロソフト・シルバーライト)は、マイクロソフトが開発したウェブブラウザ用のプラグイン

概要[編集]

Silverlightは当初WPF/E(Windows Presentation Foundation / Everywhere)と呼ばれていたアニメーション・ベクターグラフィックスの表示や音声・動画再生などの機能を備える、いわゆるリッチインターネットアプリケーション(RIA)プラットフォームで、Windows Presentation Foundationのサブセットの技術として発表された。

RIAプラットフォームとしての特長はWindows Presentation Foundationのサブセットとして位置づけられているように、開発環境や開発スキルに.NET Frameworkを生かせるところにある。WPFと同様にユーザー インターフェイスはXAMLで定義し、ロジックはVisual Basic .NETC#のほか、JScript .NETIronRubyIronPythonなどの動的プログラミング言語など、各種 .NET Framework上で動く言語に対応する。

ウェブブラウザはWindowsMac OS X上で動作するInternet ExplorerFirefox等の複数の主要ウェブブラウザでは現在も利用可能だが、かつては動作していたがGoogle Chrome 42から動作しなくなり、Windows 10Microsoft Edge (Internet Explorerの後継ブラウザ)[2]からは動作しなくなり、Operaは20から動作しなくなり[3]LinuxAndroidiPhone上の主要ブラウザ等で利用不可能となっている。Windows Phone 7のアプリケーション開発フレームワークとして採用されていた。Silverlight 5からはXbox 360にも対応させるという話もあったが[4]、結局対応させなかった[5]

Silverlightでは、動画再生で利点が多い。たとえば、広く利用されているWindows Media Video形式やH.264形式の動画ファイルを扱える点、IIS 7の拡張機能であるSmoothStreamingを利用して、テレビに近い感覚で動画をザッピングできる点(視聴者の再生環境の帯域と CPU の負荷状況に応じて、適切なビットレートの動画ファイルが配信される)、PlayReadyと呼ばれる同社の DRM 技術を採用している点などがあげられる。PlayReadyは既存のWMDRMとも互換性があるので、WMDRMで暗号化されている動画ファイルは再エンコードや再暗号化をすることなく、Silverlightで再生することができる。

バージョン[編集]

Silverlight 1[編集]

Silverlight 1.0は2007年9月6日に公開された[6]。JavaScriptを利用したプログラムのみに対応していた。Silverlight 1.1では共通言語ランタイム(CLR)や動的言語ランタイム(DLR)を利用したプログラミングに対応し、JavaScriptだけでなく.NETや動的言語によってアプリケーションを開発に対応する予定であったが、Silverlight 1.1はアルファ版までの公開にとどまった。

Silverlight 2[編集]

Silverlight 2は2008年10月14日に公開された[7]。このバージョンから小数点表記がなくなった。

Silverlight 3[編集]

Silverlight 3は2009年7月11日に公開された[8]。2009年3月18日(日本時間)にSilverlight 3のベータ版が公開された。また、ブラウザーのプラグインでありながら、デスクトップアプリケーションのように動作させられるOut Of Browserと呼ばれる機能が実装されている。表現力の面では、Silverlight 3になって疑似3Dやエフェクトをサポートし、Flash Playerに近づいた。DeepZoomやPhotosynthは他のRIAプラットフォームにはない特徴的な機能である。

Silverlight 4[編集]

Silverlight 4は2010年4月16日に公開された[9]。PDC09でSilverlight 4が発表され、同日からベータ版の提供が開始された。MIX10でRC版が発表された。Silverlight 4の主な新機能は、Webカメラ、マイクのサポート、オフラインのDRM対応、マルチキャストストリーム、コピー・アンド・ペースト、ドラッグ・アンド・ドロップ、マウスホイール、右クリック、印刷のサポートなど。さらに、ブラウザー外実行と呼ばれる機能が拡張されており、使用者権限の昇格モード(信頼されたアプリケーション)を備えることによって、ローカルファイルへのアクセスやアプリケーション内でのHTMLレンダリング、COMオートメーションなどがサポートされる。

Silverlight 5[編集]

2011年12月6日に公開された。

Silverlight 5では以下のような機能が含まれる。

  • 動画のハードウェア アクセラレーション
  • メディア コンテンツの変速再生(機能名:トリックプレイ)
  • パワー マネージメント
  • リモート コントロール
  • 文字の表示の改善とOpenType機能の完全対応
  • 印刷機能の強化
  • グラフィックのハードウェア アクセラレーション
  • アウトオブブラウザー機能の強化
  • 自動UIテストの対応
  • 起動の高速化と、Internet Explorer 9のハードウェア アクセラレーション機能の対応
  • 64ビット版ブラウザーの対応

米国時間2011年4月4日にSilverlightチームは2011年4月12日から14日までラスベガスで開かれたMIXでSilverlight 5ベータを発表する予定であることを明らかにした[10]

2012年5月8日にSilverlight 5.1をリリース[11]

なお、Silverlight 5をもって、Silverlightの開発終了の可能性が報道されている[12]。サポート期限はリリースの10年後の2021年10月12日で、従来のバージョンよりもはるかに長い。ただし、未来の全てのウェブブラウザをサポートするわけではないとしている。Windows 10のデフォルトのウェブブラウザであるMicrosoft Edgeでは動作しない[13]Google Chrome 42[14]〜44では NPAPI を有効にしないと動作しなく[15]、45からは完全に動作しない[16]。Silverlight 4のサポート期限はすでに終了している。

普及率[編集]

Silverlight の普及率
バージョン 普及率
未インストール 24.36%
Silverlight 3 0.69%
Silverlight 4 64.69%
Silverlight 5 10.33%
RIAStats.com(2012年4月26日時点)[17]

2009年11月19日にはPDC09(Professional Developers Conference 2009)の基調講演において、この基調講演では「さまざまな有力なイベントの動画中継を担当することで、Silverlightの普及率は上がっている。2008年夏の時点で33%だった普及率が、現在では45%まで向上した」とも発表されている[18]

2010年3月16日のMIX10の基調講演では、前年のPDC09のときに45%だった普及率は「いまは60%に近づくほど勢いが加速している」と発表された。

RIAStats.comの調査では、2011年6月20日時点、Mac OS Xでの普及率は44.44%、LinuxでのMoonlightの普及率は25.13%。

Moonlight[編集]

Moonlight
開発元 Xamarin
最新版 2.4.1 / 2011年4月6日(4年前) (2011-04-06
最新評価版 4 preview 1 / 2011年4月12日(4年前) (2011-04-12
対応OS Linux
サポート状況 終了
種別 ウェブ アプリケーション フレームワーク
ライセンス オープンソース
公式サイト www.go-mono.com/moonlight/
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Moonlightは.NET Frameworkのオープンソース実装であるMonoの開発プロジェクト主導により開発が行われているMicrosoft Silverlightのオープンソース実装である。MoonlightはSilverlight 2に基づいている。ただし、Monoプロジェクトはオープンソースであるため、Moonlight単体でDRM保護コンテンツがサポートされる見込みはない。DRM対応プレイヤーをオープンソースで実装することはDRMの技術的意義に馴染まないからである[19]

藍澤光[編集]

マイクロソフト台湾法人がMicrosoft Silverlightのプロモーションのために作った美少女キャラクター。

脚注[編集]

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  1. ^ Microsoft Silverlight Release History
  2. ^ MS、「Edge」ブラウザで非対応の技術を明らかに--「ActiveX」「VBScript」など ZDNet Japan 2015年05月08日
  3. ^ NPAPI Plugins - Opera extensions documentation
  4. ^ Xbox 360のSilverlight は来週発表、WP7ゲームに対応? (蛇足: 最近の藍澤光さん) - Engadget Japanese
  5. ^ Xbox 版 Internet Explorer について | プラグインに関するヘルプ
  6. ^ “Microsoft(R) Silverlight(R) 1.0正式版の提供を開始” (プレスリリース), マイクロソフト, (2007年9月6日), http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3178 2011年4月6日閲覧。 
  7. ^ “マイクロソフトがSilverlight(TM) 2を提供開始、全世界で4人に1人のユーザーが既に導入” (プレスリリース), マイクロソフト, (2008年10月15日), http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3556 2011年4月6日閲覧。 
  8. ^ “Microsoft(R) Silverlight(TM) 3に対応した日本語版開発ツールを、本日より提供開始” (プレスリリース), マイクロソフト, (2009年7月16日), http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3728 2011年4月6日閲覧。 
  9. ^ マイクロソフト、「Silverlight 4」正式版を公開”. Impress Watch (2010年4月16日). 2011年4月6日閲覧。
  10. ^ 米MS、「Silverlight 5」ベータ版を来週発表〜HTML5と両面展開の戦略”. Impress Watch (2011年4月6日). 2011年4月6日閲覧。
  11. ^ Microsoft Silverlight Release History
  12. ^ Will there be a Silverlight 6 (and does it matter) ? | ZDNet
  13. ^ 「Windows 10」の新ブラウザ「Microsoft Edge」はSilverlightをサポートせず - ITmedia ニュース
  14. ^ 「Google Chrome 42」でNPAPIが無効化。Unity Web Player/Silverlight/Lyncなどに影響 - 窓の杜
  15. ^ Microsoft Silverlight may not work in recent versions of Google Chrome
  16. ^ Chrome バージョン 42 以上で NPAPI プラグインが動作しない - Chrome ヘルプ
  17. ^ Rich Internet Application Statistics
  18. ^ 【PDC】Silverlight 4が早くもベータに、オフ・ブラウザー機能を大幅強化 - Tech-On
  19. ^ 「オープンソースDRM」の不可能性について

関連項目[編集]

外部リンク[編集]