Blazor

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Blazor(ブレイザー)またはASP.NET Core Blazorは、開発者がC#HTMLCSSを使用してWebアプリケーションを開発できるようにする自由かつオープンソースのWebフレームワーク。

マイクロソフトによって開発されている。

Blazor
作者 Microsoft
開発元 .NET Foundation
初版 2018年 (6年前) (2018)
リポジトリ github.com/dotnet/aspnetcore/tree/main/src/Components
対応OS Linux, macOS, Windows
内包元 ASP.NET Core
種別 Web framework
ライセンス Apache License 2.0
公式サイト dotnet.microsoft.com/en-us/apps/aspnet/web-apps/blazor
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概要[編集]

現在までに6つのエディションが発表されている。

Blazor Server[編集]

ASP.NET Razor 形式で ASP.NET Core サーバーでホストされる。リモートクライアントはシンクライアントとして機能し、処理の大部分がサーバー上で行われる。クライアントの Web ブラウザーは小さなページをダウンロードし、SignalR接続を介してUIを更新する。Blazor Serverは .NET Core 3の一部としてリリースされた。

Blazor WebAssembly[編集]

実行前にクライアントの Web ブラウザーにダウンロードされるシングルページアプリケーション(SPA)。ダウンロードのサイズはBlazor Serverよりも大きく、アプリケーションによって異なり、処理はすべてクライアントハードウェアで行われる。ただし、このアプリタイプは応答時間が速い。その名前が示すように、このクライアント側フレームワークは、JavaScriptとは対照的に、WebAssemblyで記述されている(一緒に使用できる)。

Blazor PWAおよびBlazor Hybrid[編集]

前者はプログレッシブ Web アプリケーション (PWA) をサポートしている。後者は(Webフレームワークとは対照的に)プラットフォームネイティブフレームワークだが、Webテクノロジー(HTMLやCSSなど)を使用してユーザーインターフェイスをレンダリングしている。

Blazor Native[編集]

プラットフォームネイティブユーザーインターフェイスをレンダリングするプラットフォームネイティブ フレームワークも検討されているが、計画段階には達していない。

Blazor United[編集]

Blazor Server と Blazor WebAssembly の両方を組み合わせたもので、開発者がレンダリング モードをより細かく調整できる "両方の長所"を備えたソリューションが可能になる。このアプローチにより、Blazor WebAssembly が必要とする大規模な事前ダウンロードと、Blazor Server が必要とする常時接続のSignalRの欠点が克服される。このBlazor Unitedは.NET 8 ロードマップの一部であり、2023年現在はまだリリースされていない。

使用例[編集]

次の例は、ボタンをクリックするとインクリメントするシンプルなカウンターの実装である。

<h1>Blazor code example</h1>
<p>count: @count</p>
<button @onclick="IncCount">Click to increment</button>

@code {
    private int count = 0;

    private void IncCount()
    {
        count++;
    }
}

関連項目[編集]

  • asm.jsC言語またはC++で記述された、クライアント側のWebアプリケーションを可能にするWebAssemblyの前身。
  • Google Native Client – ブラウザの動作環境に関係なく、ウェブブラウザ上でネイティブコードを実行できるようにするWebAssemblyの前身。現在は廃止されている。

外部リンク[編集]