魔女の条件

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魔女の条件』(まじょのじょうけん)はTBS系列で1999年4月8日から6月17日まで放送されたテレビドラマ。全11話。主演は松嶋菜々子滝沢秀明。放送時間は木曜日22:00-22:54(第1話のみ22:00-23:09)。平均視聴率は21.5%、最高視聴率29.5%(最終回)。

女教師と男子生徒の禁断の愛を描いた物語。タイトルの「魔女」とは魔女狩りを意識したもので、内容も2人の恋愛を甘く描くというものではなく、周囲からの辛辣な攻撃を描くシリアスなものである。

ストーリー[編集]

私立高校の数学教師である広瀬未知は、バイクを運転する少年にひかれそうになる。

その日、問題児の転校生として押しつけられた生徒がバイクを運転していた黒澤光だった。

数日後、未知は敵対されている女子生徒達からの嫌がらせで水浸しになり、ショックで授業に出られなくなってしまうが、サボっていた光に連れられて共に校外へフケる事に。前代未聞の事態に驚く未知だが、今まで体験した事の無い自由なひとときに幸せを感じるのだった。

心を開ける相手を見つけた事で、光は旧友と縁を切り自らの過去に決着をつけた。一方、未知は進んでいく結婚にズレを感じ、両家の挨拶をサボってしまうが、心は前向きであった。

ある日、光は鏡子が多額の寄付と引き換えに何をしても退学にならない条件を突きつけていた事を知り、相変わらずの束縛に加え、愛人との現場に出くわした事から心が不安定になり、わざとグレた行動を繰り返してしまう。クラブで飲酒してる所を未知に連れ戻されるが、自分を支配する大人への反抗として目の前で万引きをする。その姿に色々な物に縛られている駄目な自分を重ね合わせた未知は、万引きに加担して共に逃走する。

道を踏み外す行為をした自分にショックを受ける未知。慰めようとした光は思わずキスしそうになるが、未知はそれを拒否する。

その後も自分自身の想いに目を背けていた未知だが、父親の言いなりになっている現状の不満や婚約者への不信感を抱いた事で遂に本音を告白し、図書館で一夜を共にした。

互いの気持ちを確かめ合った末に、周囲に隠れて逢引きを続けていた二人だが、次第に噂が知れ渡ってしまい、担任を外されてしまう。

事態が悪化するのを恐れた学校と父親により、強引に結婚退職させられそうになった未知は、全校集会の退職挨拶で光への想いを暴露する。

この件で未知と光は学校中から軽蔑の眼差しを向けられてしまうが、本当の想いを貫く覚悟で堂々と交際を続けるのだった。

しかし、光や身近な人が自分のせいで犠牲になっていくのを見ていられなかった未知は、結局自ら退職してしまう。

ところが同じ日に光も鏡子によって退学。留学の準備を進められていたのだ。ヤケになった光は、これからも母親のいいなりになって人生を送る、自由の国なんてありはしないと吐き捨てる。

その言葉に触発された未知は、手を差し伸べて共に学校を飛び出すのだった。

キャスト[編集]

教師をしている父の影響を受け、私立高校の数学教師になる。生徒に対して優柔不断な言動を取るため、舐められている。光との出会いにより、様々な物に触れた事で、父に支配されていた人生を見つめ直し、本当の自分で生きる事を求める様になる。婚約を破棄し、学校を辞めた日に光と駆け落ちするが、鏡子によって誘拐容疑で逮捕されてしまい、後に光がアメリカ留学する事で起訴を取り下げられた。その後に妊娠が発覚し、失踪。お腹の子と共に一人で生きて行く事を決めたが、寮でバイト先の店長に襲われそうになり絶望する。その日に光と運命の再会を果たし、改めて共に生きていく事を決めるが、鏡子と未知の間で苦しむ光を想って再び別れる。中学校の教師となって再出発するが、お腹の子が流産してしまい、手術の後遺症で昏睡状態になるが、光に看取られ続けたのちに目を覚ました。

 

父の死、周囲からの期待、母への不満などで心のバランスを崩した事と、前の学校でのトラブル等もあり転校。味方になってくれた友人もいたが、我が身を守る為に友人を結果的に裏切ったせいでその友人が退学してしまった過去がある。その事などから新しい高校でも上手く人とコミュニケーションが取れずに変わり者扱いされていたが、クラス担任になった未知に心惹かれる。学校を辞めた日に駆け落ちして強制的に連れ戻された後、未知の為に未知を裏切るフリをして留学してしまうが、妊娠を知って帰国。度重なる不幸で心が壊れた鏡子を心配する余り、未知との間にすれ違いが起き、別れる事に。若い未熟さ故に彼女の心の中がわからない光は意地を張ってしまうが、未知を理解した鏡子や周囲の人々の後押しもあり、再び未知を追いかけて支える。夜間の高校に通い直し、将来は医者になって未知を目覚めさせる決意を固めた。未知を看取る途中で眠りそうになるが、それと同時に未知は目を覚まし、笑顔で見つめ合いながら共に就寝する。


未知の婚約者でエリート銀行員。大学が一流では無いコンプレックスをバネに成績を上げた。熱苦しくポジティブな性格だがどこかズレており、気合いや期待が空回りしがち。その裏で強い不安と執着心を抱えており、光の存在を知る以前から未知が別れ話を切り出すのを阻止したり、隠れて尾行していた。その後、婚約を破棄されて自棄になる。未知が光と駆け落ちした際、鏡子と手を組んで追跡。揉み合いの末に光に怪我を負わせた。悲しみを紛らわせる為に桐子と関係を持ったりするが、その後も未知に対する執着は収まらずに何度も復縁を迫るが、ようやく身を引く。婚約破棄を職場に報告し、支店に飛ばされるものの、銀行員としての夢を抱いて仕事に一生懸命になる。報われはしなかったが多くの幸せをくれた未知と出会えた事に心から感謝しており、最後は光を認める。
大学生。鏡子の依頼で光の家庭教師兼見張り役を引き受ける。歳上の女が好きなだけという事を光に証明させようとした鏡子の命令で、光に色仕掛けをした。鏡子に従っていたのは金の為でなく、恵まれた家庭が崩壊する所を見たかったという動機。小さい頃に両親を亡くして、親戚をたらい回しにされた過去を持つ。鏡子が全てを失った所を見届け、給料を投げ捨て黒澤家を去った。鏡子へのダメ押しとして二人を再会させる為、留学した光の住所と連絡先の紙を広瀬家に投函した。
未知の親友で銀行員。北井を未知に紹介した人物だが、同僚の北井にひそかに想いを寄せ続けており、光に未知を取られて傷ついた北井と寝た事もある。誰からも必要とされてない孤独を抱えており、何度か未知と光を手助けしたが、悲惨な状況ながらも昔から周囲に愛されてきた未知を妬み、土壇場で裏切って密会現場を通報してしまう。一方的に縁を切った後、無気力な状態のまま退職し、帰郷しようとするが、追いかけてきた未知に引きとめられて和解。のちに調理師になって店を持つ夢を見つける。光と別れた未知を部屋に居候させた際、未知とお腹の子をまとめて面倒を見る事を約束した。
光のクラスメイト、サボり仲間。誰とも交流を持たず、あらぬ噂を立てられていた。一年前に大蔵省の父親が不正に金を受け取っていたのがバレ、夜逃げする形で転校して来たが、未知の余計なお世話のせいで益々浮いてしまい、優柔不断で役に立たない未知を毛嫌いしていた。未知が公衆の面前で想いを貫いた時は若干見直しており、駆け落ちして居なくなった未知に自分の危機をSOSしていた。父から暴力を受けていた所に、駆けつけた未知に救出された事で彼女を信頼する様になり、光との仲を取り持つ為に幾度となく奮闘した。検事を目指す為に東大受験に向けて勉強を開始する。未知と光の事をおかしいと思わない世の中に変えていくと宣言した。父の虐待から逃れた後は広瀬家に居候しており、未知の両親が親代わりになっていたが、のちに実家に帰る事を決め、暖かく送り出された。
  • 純の父親
大蔵省で働いていたが、金銭受け取りがバレて社会的制裁をくらい、その怒りを娘にぶつけて暴力を振るっていた。些細な事でカッとなり当たり散らしたかと思いきや、途端に泣き出して相手にすがるDV気質。未知に対して暴行を否定するが、純が証拠の全身のあざを突き出した事で屈伏。その後は不明。
  • 純の母親(会話の中のみ)
夫の問題が発覚した事で、世間から嫌がらせされてノイローゼになってしまった。純とは離れて暮らしている。父親の発言から純は何度か彼女に電話を掛けていたらしい。
ドクター。夫を亡くした直後の鏡子に財産目当てで接近し誘惑、愛人となる。口では再婚を迫る事を言うものの、彼女の頭には息子しかいない事を理解していた。黒澤総合病院の理事長に就任するが、保険金水増し請求などの不正が発覚し警察に逮捕される。実はいずれこの問題が発覚することは予測していたらしく、鏡子を失脚させたのは逮捕時の理事長が自分であれば鏡子には責任が及ばないという歪な愛情故の行動であった。光と対峙した際には自身の歪な愛情に自嘲しており、光の選ぼうとしている未来は自分以上に壮絶なものになると曖昧ながら予言めいた皮肉を投げかける。連行時、鏡子を意味深に見つめてパトカーで運ばれていった。
未知の上司。憲一とはプライベートでゴルフをする仲。憲一の指示で光と噂になった未知を強引に結婚退職させようとした。
自分は未知の味方であると豪語するが、光との関係が発覚してからは避ける様になる。
未知を姑のようにいびる。
未知の父で、未知の高校の校長会の会長。聖職者としての教師の振る舞いを重んじるあまりに未知と素子を無自覚に支配していた。素子との離婚騒動の際に、初めて自分を見つめ直した事で和解。純が広瀬家を出る際、いつでも帰ってきていいと言って送り出す。
精神科医。中盤で逮捕された未知に対して精神鑑定をおこない、ぶしつけな質問を投げつけた。
未知の母。北井と結婚する事に賛成はしてたが、未知の本心には薄々気づいていた。若い頃にピアノの才能を認められており、音楽留学が出来る事になっていたが、未知がお腹の中にいた事で夢をあきらめて家庭に入った。その為、未知には自分の様な後悔をさせない気持ちでずっと彼女の味方をしていた。自分が全て正しいという姿勢の憲一に対して離婚を決意したが、憲一が自分の傲慢さと向き合ったことでよりを戻した。純を保護し、母親がわりになっていたのち、暖かく送り出した。
光の母。黒澤総合病院の理事長。元看護師。夫に先立たれ母子家庭になった事などもあり、光に固執し束縛する。息子を男として意識してる節があり、未知の事は初めから警戒し、嫉妬で憎んでいた。光の事ばかり考えて病院の経営についてろくに動こうとしなかった為、取締役会で解任され病院から追い出された。全てを失った際に海で自殺を図るが未知に救出される。退院し、五代の逮捕後ようやく心が落ち着き、夢の中で亡き夫から、自分の側に置くのでは無く手放して見送くるのも愛だと論され、未知の愛が本物である事を理解し、後を追いかける事が出来ない光の背中を押した。その後は看護師として社会復帰する。
  • 光の父(会話の中のみ)
光の父及び鏡子の夫。徹曰く小さい頃から頭がよく運動神経も抜群で、一発合格した医大を卒業したのちに病院を開いた。鏡子とは医者と看護師として出会う。一見厳しく亭主関白気味ではあったが、実際はそれ以上に暖かく、仕事ばかりで余り家庭にいられなかったのも患者を思う故だった。趣味は絵を描くこと。
  • 黒澤徹
光の叔父。孤児院を経営している。亡き父親の事を知りたい光が、未知と駆け落ちした先で訪ねた相手。元々は中学教師だったが、息子がいじめで自殺してしまい、妻も後を追う様に自殺してしまった。その事を教師でありながら肝心の家族の事を何もわかってなかった自分に対する抗議だと受け止め、自分自身を責め続けている。一度は自殺を考えたが、人生に意味のない事など無いと信じて施設を造った。二人の関係を知った際、子を失う鏡子の気持ちがわかる故に安易に応援は出来なかったが、苦しい事の先に幸せがあるのだと語り、どんなに辛くてもそれを乗り越えて生き続けることを約束させて二人の逃亡を手助けした。



サブタイトル[編集]

各話 放送日 サブタイトル 視聴率
第1話 1999年
4月8日
彼が生徒じゃなかったら… 19.7%
第2話 4月15日 初めてのあやまち 19.3%
第3話 4月22日 二人が結ばれた夜 21.0%
第4話 4月29日 二人だけの秘密 20.8%
第5話 5月06日 先生さよなら 20.5%
第6話 5月13日 逃避行 22.3%
第7話 5月20日 逮捕 18.2%
第8話 5月27日 15分だけの幸せ 21.4%
第9話 6月03日 妊娠 23.1%
第10話 6月10日 先生はすべてを捨てた 21.2%
最終話 6月17日 自由の国へ 29.5%
平均視聴率21.5% 視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ。

スタッフ[編集]

評価[編集]

2019年8月に行われ、300人が投票に参加した「滝沢秀明の歴代出演ドラマ人気ランキング」では、『せいせいするほど、愛してる』や『アンティーク 西洋骨董洋菓子店』らを凌ぎ1位を獲得した[1]

主題歌[編集]

クレジット表記は無いが、挿入歌として宇多田の「Never Let Go」が使用されている

受賞歴[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 300人に聞いた!滝沢秀明出演の歴代ドラマ人気ランキング!ベスト15” (日本語). TVマガ (2019年8月7日). 2021年3月27日閲覧。

外部リンク[編集]

TBS 木曜10時枠の連続ドラマ
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