第2回全国同時地方選挙 (韓国)

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第2回全国同時地方選挙
各種表記
ハングル 제2회 전국동시지방선거
漢字 第二回全國同時地方選擧
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第2回全国同時地方選挙(だい2かい ぜんこくどうじ ちほうせんきょ)は、大韓民国の地方自治体である広域自治団体[1](広域市・道)の自治団体長(市長・道知事)と議会議員、基礎自治団体[2](自治区・市・郡)の自治団体長(区庁長・市長・郡守)と議会議員を選出するために1998年6月に行われた選挙である。尚、自治団体長と議員の任期は本来4年であるが、前回は国会議員選挙との時期調整のため任期は特例で3年となっていた(1998年地方選挙、2000年国会議員総選挙、2002年地方選挙、2004年国会議員選挙と言う風に2年毎に調整)。

概要[編集]

本選挙は、1995年に地方自治が完全復活して以来、2回目の全国同時地方選挙となった。またこの年の2月に発足したばかりの金大中政権にとっては、初めての全国規模での選挙となった。しかし、選挙への関心は低く投票率も全国規模で行われた選挙では過去最低[3]の52.6%に留まった。選挙の結果、広域自治団体長選挙と広域議会議員選挙で、新政治国民会議(国民会議)と自由民主連合(自民連)の連立与党が野党ハンナラ党に勝利した。

基礎データ[編集]

有権者:32,537,816名

自治団体長[編集]

基礎団体長選挙、政党別公薦者数
ハンナラ党 国民会議 自民連 国民新党 無所属
148 169 93 35 231

議会議員[編集]

広域議会議員:690名(前回972名)

  • 広域議員の選挙制度:小選挙区比例代表並立制
    • 地域区:最多得票を得た候補が当選(小選挙区制
    • 比例区:候補者名簿を提出した政党で、地域区における有効投票総数の5%以上を得た政党に対し、得票比率に比例区定数をかけた数字で議席を配分する。
広域議会議員定数内訳
市・道 内訳 前回比
地域区 比例区 合計
全国合計 616 74 690 ▼282
首都圏 ソウル特別市 94 10 104 ▼43
仁川広域市 26 3 29 ▼7
京畿道 88 9 97 ▼39
忠清道 大田広域市 14 3 17 ▼9
忠清北道 24 3 27 ▼13
忠清南道 32 4 36 ▼25
全羅道 光州広域市 14 3 17 ▼9
全羅北道 34 4 38 ▼20
全羅南道 50 5 55 ▼20
江原道 42 5 47 ▼11
慶尚道 釜山広域市 44 5 49 ▼12
大邱広域市 26 3 29 ▼12
蔚山広域市 14 3 17 0[4]
慶尚北道 54 6 60 ▼33
慶尚南道 46 5 51 ▼43
済州道 14 3 17 ▼3
広域議会議員選挙、党派別立候補者数
ハンナラ党 国民会議 自民連 国民新党 無所属
440 478 268 41 344
  • 基礎議会議員:3,490名(前回4,541名):政党による公薦は禁止
基礎議会議員定数内訳
市・道 議席数 前回比
合計 3,490 ▼1,051
首都圏 ソウル特別市 520 ▼286
仁川広域市 135 ▼71
京畿道 466 ▼133
忠清道 大田広域市 75 ▼32
忠清北道 146 ▼34
忠清南道 206 ▼17
全羅道 光州広域市 81 ▼44
全羅北道 249 ▼34
全羅南道 295 ▼48
江原道 195 ▼50
慶尚道 釜山広域市 225 ▼95
大邱広域市 146 ▼57
蔚山広域市 59 0[4]
慶尚北道 342 ▼57
慶尚南道 309 ▼142
済州道 41 ▼10

選挙結果[編集]

  • 投票日:1998年6月4日
    • 投票者数:17,128,500名
    • 投票率:52.6%(前回68.4%)
市・道別投票率
市・道 今回
(1998年)
前回
(1995年)
首都圏 ソウル特別市 46.9% 66.2%
仁川広域市 43.2% 62.0%
京畿道 49.9% 63.2%
忠清道 大田広域市 44.4% 67.0%
忠清北道 61.0% 72.8%
忠清南道 59.5% 73.8%
全羅道 光州広域市 45.1% 64.9%
全羅北道 57.6% 73.7%
全羅南道 68.2% 76.2%
江原道 64.3% 74.8%
慶尚道 釜山広域市 46.7% 66.3%
大邱広域市 46.7% 64.1%
蔚山広域市 57.6%
慶尚北道 64.9% 76.8%
慶尚南道 61.1% 73.4%
済州道 73.2% 80.4%

自治団体長[編集]

広域自治団体長政党別分布地図。与党である国民会議と自民連が西側地域で、野党・ハンナラ党は東側で勝利したことが判る。
新政治国民会議
ハンナラ党
自由民主連合
広域自治団体長當選者一覧
市・道 当選者名 党派 得票率
首都圏 ソウル特別市 高建(コ・ゴン) 新政治国民会議 53.5%
仁川広域市 崔箕善(チェ・ギソン) 自由民主連合 53.5%
京畿道 林昌烈(イム・チェンヨル) 新政治国民会議 54.3%
忠清道 大田広域市 洪在基(ホン・ソンギ) 自由民主連合 73.7%
忠清北道 李元鍾(イ・ウォンジン) 自由民主連合 74.1%
忠清南道 沈大平(シム・デピョン) 自由民主連合 84.6%
全羅道 光州広域市 高在維(コ・ジェユ) 新政治国民会議 67.2%
全羅北道 柳鍾根(ユ・ジョングン) 新政治国民会議 100.0%[5]
全羅南道 許京萬(ホ・ギョンマン) 新政治国民会議 100.0%[5]
江原道 金振兟(キム・ソンジン) ハンナラ党 39.3%
慶尚道 釜山広域市 安相英(アン・サンヨン) ハンナラ党 45.1%
大邱広域市 文熹甲(ムン・フェガプ) ハンナラ党 72.0%
蔚山広域市 沈完求(シム・ワング) ハンナラ党 42.7%
慶尚北道 李義根(イ・ウィグン) ハンナラ党 72.0%
慶尚南道 金爀珪(キム・ヒョクキュ) ハンナラ党 74.6%
済州道 禹瑾敏(ウ・グンミン) 新政治国民会議 52.8%
  • 党派別當選者数
    • 新政治国民会議:6名
    • ハンナラ党:6名
    • 自由民主連合:4名

連立与党である国民会議と自民連が首都圏と忠清道、全羅道、済州道の西側地域10市道で勝利した。他方、野党ハンナラ党は、慶尚道と江原道の東側地域6市道で勝利し、前年12月の大統領選挙の時と同様に「与西野東」の様相を呈した。

広域議会議員選挙[編集]

広域議会議員党派別當選者数
市・道 ハンナラ 国民会議 自民連 国民新党 無所属
合計(690) 224(29) 271(33) 82(12) 0(0) 39(-)
首都圏 ソウル特別市(104) 15(5) 78(5) 1(0) 0(0) 0
仁川広域市(29) 4(1) 20(1) 1(1) 0(0) 0
京畿道(97) 18(3) 61(5) 9(1) 0(0) 0
忠清道 大田広域市(17) 0(0) 0(1) 14(2) 0(0) 0
忠清北道(27) 0(0) 3(1) 17(2) 0(0) 4
忠清南道(36) 0(0) 1(2) 30(2) 0(0) 1
全羅道 光州広域市(17) 0(0) 14(2) 0(1) 0(0) 0
全羅北道(38) 0(1) 32(2) 0(1) 0(0) 2
全羅南道(55) 0(2) 42(3) 1(0) 0(0) 7
江原道(47) 21(2) 12(2) 3(1) 0(0) 6
慶尚道 釜山広域市(49) 43(3) 0(2) 1(0) 0(0) 0
大邱広域市(29) 26(2) 0(1) 0(0) 0(0) 0
蔚山広域市(17) 9(2) 0(1) 0(0) 0(0) 5
慶尚北道(60) 44(4) 0(1) 5(1) 0(0) 5
慶尚南道(51) 41(3) 0(2) 0(0) 0(0) 5
済州道(17) 3(1) 8(2) 0(0) 0(0) 3
注:各政党議席数の括弧内は、比例区における獲得議席数である。各地域の地域区において第1党になった政党は太字で強調した。
  • 女性当選者数:41名(5.9%)[6]
    • 地域区:14名(2.3%)
    • 比例区:27名(36.5%)
党派別得票数
党派 得票数 得票率
ハンナラ党 5,550,348 35.6%
国民会議 5,556,823 35.6%
自民連 2,182,498 14.0%
国民新党 202,214 1.3%
無所属 2,112,983 13.5%

広域自治団体長選挙と同様に、議会選挙でも「与西野東」の傾向が現れた。国民会議は首都圏と全羅道で勝利し、自民連は忠清道で勝利を収めた結果、西側地域を与党が制した。反対に東部地域では、ハンナラ党が慶尚道と江原道で共に過半数を確保して勝利する結果となった。得票で見た場合には国民会議とハンナラ党は共に35.6%と、拮抗する結果となっている。

基礎団体長選挙及び基礎議会議員選挙[編集]

基礎自治団体長党派別當選者数
地域 ハンナラ 国民会議 自民連 国民新 無所属
合計(232) 74 84 29 1 44
首都圏 ソウル特別市(25) 5 19 1 0 0
仁川広域市(10) 0 9 1 0 0
京畿道(31) 6 20 2 0 3
忠清道 大田広域市(5) 0 1 4 0 0
忠清北道(11) 0 2 6 0 3
忠清南道(15) 0 0 11 1 3
全羅道 光州広域市(5) 0 5 0 0 0
全羅北道(14) 0 9 0 0 5
全羅南道(22) 0 15 0 0 7
江原道(18) 13 1 2 0 2
慶尚道 釜山広域市(16) 11 0 0 0 5
大邱広域市(8) 7 0 0 0 1
蔚山広域市(5) 3 0 0 0 2
慶尚北道(23) 14 1 2 0 6
慶尚南道(23) 14 0 0 0 6
済州道(4) 1 2 0 0 1
注:括弧内は、当該地域の基礎自治団体長の数である。当該地域で第1党になった政党は太字で強調している。

基礎団体長選挙でも、広域自治団体長選挙と同様に与党が西部で、野党が東部でそれぞれ、優位になる結果となった。また、政党による公薦から脱落した候補が無所属で多数出馬し、40名以上が当選し、自民連の当選者数を上回った。

基礎議会議員は、全国で234区市郡3,490名に対し、7,751名が立候補した。なお、政党による公薦は禁止されているので、當選者全員が無所属である。基礎議会議員当選者の内、女性候補者は56名が当選、地域別で見た場合、ソウルが26人と最も多く、続いて京畿の8人、仁川5人、光州4人、大邱と全北が各3人、釜山と蔚山で各2人、大田と忠北および慶北で各1人となっている。

脚注[編集]

  1. ^ 広域自治団体は、基礎自治団体の能力では処理できない事務や複数の基礎自治団体にわたる広域的な事務を処理するために基礎自治団体の上部に設置される大規模自治体である。
  2. ^ 基礎自治団体は、地域住民と直接的な関係を有する行政事務を処理する自治体で、ソウル特別市では自治区、広域市では自治区と郡が、道では市と郡が基礎自治団体として運営されている。また、基礎自治団体の下には行政区域として、洞・邑・面・里が置かれている。
  3. ^ その後、2008年4月国会議員選挙において投票率48.0%と、選挙における投票率の最低記録を、更に更新する結果となった。
  4. ^ a b 1996年に広域市に昇格したため、増減は無し。
  5. ^ a b 候補者一名の單獨立候補
  6. ^ 国会図書館レファレンス課 山本健太郎『韓国における女性の政治参加―選挙法の改正によるクオータ制度の強化と女性議員数の増加を中心に―PDF 42頁 表10-1「広域自治体議会議員選挙における男女別当選者数」より

参考文献[編集]

関連項目[編集]