大田広域市

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大田広域市
略称: Daejeon;대전;テジョン
Daejeon montage.png
上から:鶏足山から見下ろす市街地、エキスポ科学公園のハンビッ塔、政府大田庁舎、甲川にかかるエキスポ
位置
大田広域市の位置
地図
大田広域市の地図
各種表記
ハングル: 대전광역시
漢字: 大田廣域市
日本語読み仮名: たいでんこういきし
片仮名転写: テジョン=グァンヨクシ
ローマ字転写 (RR): Daejeon-Gwangyeoksi
統計(2015年
面積: 539.64 km²
総人口: 1,538,394[1]
男子人口: 772,243 人
女子人口: 766,151 人
人口密度: 2,847 人/km²
世帯数: 588,395 世帯
行政
国: 韓国の旗 大韓民国
下位行政区画: 5区
ISO 3166-2: KR-30
行政区域分類コード: 25
大田広域市の木: マツ
大田広域市の花: モクレン
大田広域市の鳥: カササギ
自治体公式サイト: 大田広域市
大田市街風景

大田広域市(テジョンこういきし、朝鮮語: 대전광역시)は、大韓民国の都市。韓国で5番目の大都市である。5区と79行政洞よりなる。

西には名山・聖山として知られた鶏龍山がそびえる。古来より近郊の儒城温泉が知られていたが大きな町はなく、公州所属の農村地帯に過ぎなかった。ゆえにこの地域を「大きな」を意味する固有語でハンバッ(한밭、Hanbat)と曖昧に指し示していた。日本統治下の自治体統廃合の際に「大田」と漢字が当てられ、さらに鉄道京釜線湖南線などが開通して交通の要衝となり急速に発展、大きな都市となった。

大田国際博覧会1993年に開催されたほか、市内の儒城区にハイテク団地「大徳研究団地」を有するなど科学技術都市として知られる。1973年に研究学園団地として指定された大徳研究団地は、韓国科学技術院(KAIST)や韓国電子通信研究院(ETRI)など政府・民間の研究所100以上が集中しており、原子力宇宙開発生命工学などの研究を行っている。また特許庁統計庁など首都機能の一部が大田に分散されており、韓国鉄道公社の本社も置かれている。

行政[編集]

  • 市長権善宅권선택、2014年7月1日〜現在)・・・第11代広域市長(民選6期)
歴代市長については大田広域市長を参照。
第5期大田市議会党派別議席数
合計 内訳
共に
民主党
セヌリ党
合計 22 16 6
内訳 地域区 19 14 5
比例代表 3 2 1
出典:“大田広域市議会ホームページ”、議員広場(의원광장)の現議員(현의원)を参照(2016年8月12日閲覧)。

読みは大韓民国の地方行政区画参照

歴史[編集]

大田広域市[編集]

  • 1935年10月1日 - 大田郡大田邑が大田府に昇格。
  • 1940年11月1日 - 大徳郡外南面・柳川面の各一部を編入。
  • 1949年 - 大田府が大田市に改称。
  • 1963年1月1日 - 大徳郡柳川面および懐徳面・山内面の各一部を編入。
  • 1977年 - 東区中区を設置。(2区)
  • 1983年2月15日 (2区)
    • 大徳郡儒城邑および九則面・炭洞面・杞城面・鎮岑面の各一部が中区に編入。
    • 大徳郡懐徳面が東区に編入。
  • 1987年 - 大徳郡鎮岑面の一部が東区に編入。(2区)
  • 1988年1月1日 - 中区の一部が西区として分離。(3区)
  • 1989年1月1日 - 忠清南道大田市が大田直轄市に昇格。(5区)
    • 忠清南道大徳郡東面および山内面の一部が東区に編入。
    • 忠清南道大徳郡山内面の一部が中区に編入。
    • 忠清南道大徳郡杞城面が西区に編入。
    • 西区の一部と大徳郡九則面・炭洞面および鎮岑面の一部をもって儒城区を設置。
    • 東区の一部を大徳郡新灘津邑をもって大徳区を設置。
  • 1993年 - 大田国際博覧会を開催。
  • 1995年 - 大田直轄市が大田広域市に改称。(5区)
  • 2004年 - KTX(韓国高速鉄道)開業。

大徳郡(大田郡)[編集]

  • 古代 - 百済の雨述郡・真県・奴斯只県・所比浦県
  • 統一新羅時代 - 比豊郡・鎮嶺県・儒城県・赤鳥県
  • 高麗時代 - 公州牧の懐徳県・鎮岑県・儒城県・徳津県
  • 李氏朝鮮時代 - 忠清道懐徳郡・鎮岑郡
  • 1895年5月26日 - 23府制導入。公州府懐徳郡・鎮岑郡となった。それにより、後の大田広域市の中心地にあたる公州郡より回廊地帯であるを山内面、山外面、柳等川面、炭洞面、九則面が懐徳郡に編入。
  • 1896年 - 13道制導入。忠清南道懐徳郡・鎮岑郡となった。
  • 1906年 - 飛地整理令により清洲郡周岸面を懐徳郡に編入。
  • 1914年4月1日 - 郡面併合により、懐徳郡・鎮岑郡および公州郡の一部(県内面)を大田郡として編成。大田郡に以下の面が成立[2](12面)。
    • 鎮岑面・杞城面・柳川面・儒城面・内南面・炭洞面・九則面・外南面・大田面・山内面・北面・東面
1914年の行政区画[3]と現在の行政区画との比較
1914年 現在
町・里 区・面 洞・里
大田面[4] 大田広域市
東区
大田広域市
中区
外西面
大田広域市
東区
東面[5]
山内面
大田広域市
中区
柳川面[6]
大田広域市
西区
杞城面[7] 黒石里、梅老里、山直里、壮安里、坪村里、五洞里、牛鳴里、元亭里、龍村里、鳳谷里 黒石洞、梅老洞、山直洞、壮安洞、坪村洞、五洞、牛鳴洞、元亭洞、龍村洞、鳳谷洞
鎮岑面[8] 南仙里 鶏龍市
新都案面
南仙里
内洞里、校村里、大井里、龍渓里、鶴下里、鶏山里、城北里、細洞里、松亭里、芳洞里 大田広域市
儒城区
元内洞、校村洞、大井洞、龍渓洞、鶴下洞、鶏山洞、城北洞、細洞、松亭洞、芳洞
儒城面[9]
炭洞面 新城里、柯亭里、道龍里、長洞里、坊峴里、花岩里、徳津里、下基里、秋木里、自雲洞、新峰洞 新城洞、柯亭洞、道龍洞、長洞、坊峴洞、花岩洞、徳津洞、下基洞、秋木洞、自雲洞、新峰洞
九則面[10] 鳳山里、松江里、今古里、垈洞里、金灘里、新洞里、屯谷里、九龍里 鳳山洞、松江洞、今古洞、垈洞、金灘洞、新洞、屯谷洞、九龍洞
内南面[11] 龍田里 大田広域市
東区
龍田洞
邑内里、蓮丑里、新垈里、瓦洞里、長洞里 大田広域市
大徳区
邑内洞、蓮丑洞、新垈洞、瓦洞、長洞
北面[12] 龍湖里、梨峴里、葛田里、芙水里、黄湖里、三政里、渼湖里、新灘津里 龍湖洞、梨峴洞、葛田洞、芙水洞、黄湖洞、三政洞、渼湖洞、新灘津洞
  • 1917年10月1日 - 内南面が懐徳面に改称[13](12面)。
  • 1931年4月1日 - 大田面が大田邑に昇格[14](1邑11面)。
  • 1932年 - 忠清南道道庁が公州より移転。
  • 1935年10月1日(11面)
    • 大田邑が大田府に昇格・分離。
    • 大田郡の残り地域は大徳郡に改称。
  • 1940年11月1日 - 大田府拡張による行政区画調整(10面)。
    • 外南面・柳川面のそれぞれ一部が大田府に編入。
    • 外南面の残部が山内面に編入。
  • 1963年1月1日 - 柳川面および懐徳面・山内面の各一部が大田市に編入(9面)。
  • 1973年7月1日(2邑7面)
    • 北面が新灘津邑に昇格。
    • 儒城面が儒城邑に昇格。
  • 1983年2月15日 (1邑6面)
    • 儒城邑および九則面・炭洞面・杞城面・鎮岑面の各一部が大田市中区に編入。
    • 懐徳面が大田市東区に編入。
  • 1987年 - 鎮岑面の一部が大田市東区に編入(1邑6面)。
  • 1989年1月1日
    • 東面および山内面の一部が大田直轄市東区に編入。
    • 山内面の残部が大田直轄市中区に編入。
    • 杞城面が大田直轄市西区に編入。
    • 九則面・炭洞面および鎮岑面の一部が新設の大田直轄市儒城区に編入。
    • 新灘津邑が新設の大田直轄市大徳区に編入。
    • 鎮岑面の残部(南仙里)が論山郡豆磨面(現・鶏龍市)に編入。
    • 大徳郡は廃止。

軍事[編集]

儒城区の紫雲台には教育司令部や陸海空各軍の大学があるほか、周囲に国防科学研究所、軍需司令部が集中する。鶏竜台(陸海空三軍統合本部)のある鶏龍市は儒城区に隣接する。

交通[編集]

エキスポ科学公園と甲川(カプチョン)にかかる橋
政府庁舎。特許庁・統計庁など首都機能の一部が移転している

空港[編集]

市内に空港はないが、清州国際空港忠清北道清原郡にあり、韓国の時刻表では「清州/大田」と表記されている。

鉄道[編集]

ソウル方面からのKTXのうち、京釡高速鉄道の列車は、大田駅手前から沃川駅までの区間は在来線の京釜線を走行する(水原経由列車は、ソウル - 大田 - 沃川間で京釡線を走行)。ソウル駅からの所要時間は最速で52分、釜山駅から1時間29分。また、湖南高速鉄道の列車は西大田経由列車のみ西大田駅に停車し、湖南高速線を通る列車は大田市内に入らない。

在来線の一般列車は、ソウル駅から東大邱駅・釜山駅方面のITX-セマウルムグンファ号が大田駅に、龍山駅から湖南線全羅線方面へのITX-セマウル・ムグンファ号が西大田駅に停車する。 忠北線清州駅方面の列車の多くも大田駅を始発駅としている。 大田線は2015年4月2日に旅客列車の運行が廃止された。

バス[編集]

高速道路[編集]

気候[編集]

ケッペンの気候区分では温帯夏雨気候に属する。内陸である為、寒暖の差が激しい大陸性気候となる。夏は暑く、冬は緯度の割りに寒さが厳しい。最高気温極値は37.7℃(1994年7月24日)、最低気温極値は-19.0℃(1969年2月6日)、過去最深積雪は49.0cm(2004年3月5日)である。

大田 (1981−2010)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C (°F) 4.0
(39.2)
7.0
(44.6)
12.6
(54.7)
19.2
(66.6)
24.1
(75.4)
27.5
(81.5)
29.0
(84.2)
29.8
(85.6)
26.4
(79.5)
20.9
(69.6)
13.3
(55.9)
6.4
(43.5)
18.4
(65.1)
日平均気温 °C (°F) −1
(30)
1.5
(34.7)
6.5
(43.7)
13.0
(55.4)
18.2
(64.8)
22.4
(72.3)
25.0
(77)
25.6
(78.1)
21.3
(70.3)
14.7
(58.5)
7.5
(45.5)
1.2
(34.2)
13.0
(55.4)
平均最低気温 °C (°F) −5.4
(22.3)
−3.5
(25.7)
1.0
(33.8)
7.0
(44.6)
12.6
(54.7)
17.9
(64.2)
21.8
(71.2)
22.2
(72)
17.1
(62.8)
9.4
(48.9)
2.5
(36.5)
−3.4
(25.9)
8.3
(46.9)
降水量 mm (inch) 29.6
(1.165)
34.2
(1.346)
55.6
(2.189)
81.7
(3.217)
103.7
(4.083)
206.3
(8.122)
333.9
(13.146)
329.5
(12.972)
169.7
(6.681)
47.4
(1.866)
41.1
(1.618)
25.9
(1.02)
1,458.7
(57.429)
平均降水日数 (≥ 0.1 mm) 8.5 6.7 8.4 7.7 8.7 10.5 17.1 16.0 9.8 5.8 7.9 8.8 115.9
 % 湿度 64.8 59.5 56.5 55.3 62.1 68.7 77.7 77.5 74.4 70.4 66.9 66.4 66.7
平均月間日照時間 163.4 172.2 200.3 212.3 223.9 180.6 139.8 157.8 168.2 195.9 161.6 162.6 2,138.7
出典: Korea Meteorological Administration [15]

大学[編集]

大田文化芸術の殿堂

国立[編集]

私立[編集]

研究施設[編集]

  • KSTAR - 核融合研究施設

観光[編集]

スポーツ[編集]

種目 チーム名 創立年度 ホーム競技場
プロ野球 ハンファ・イーグルス 1985年 大田ハンバッ運動場野球場
Kリーグ 大田シチズン 1997年 大田ワールドカップ競技場
WKリーグ 大田スポーツTOTO 2011年 大田ハンバッ運動場補助競技場
Vリーグ男子 大田三星火災ブルーファングス 1995年 忠武体育館
Vリーグ女子 大田KGC人参公社 1988年 忠武体育館

メディア[編集]

姉妹都市[編集]

鶏足山(423m)から見た大田市街地

脚注[編集]

  1. ^ 大韓民国国家統計ポータル > 人口・世帯 > 人口総調査> 人口部門 > 総調査人口(2015) > 全数部門 > 人口、世帯と住宅 - 邑面洞 2015年~2015年, 2016年9月11日閲覧
  2. ^ 朝鮮総督府令第111号 (1913年12月29日)
  3. ^ (新旧対照)朝鮮全道府面里洞名称一覧(1917年
  4. ^ 大田面は懐徳郡山内面の一部から分面。
  5. ^ 東免は懐徳郡東面、周岸面、一道面の合面。
  6. ^ 柳川面は懐徳郡柳等川面と川内面の合面。
  7. ^ 杞城面は鎮岑郡東面、上南面、下南面の合面。
  8. ^ 鎮岑面は鎮岑郡北面と西面の合面。
  9. ^ 儒城面は公州郡県内面を改称。
  10. ^ 九則面は懐徳郡九則面と西面の合面。
  11. ^ 内南面は懐徳郡内南面と県内面の合面。
  12. ^ 北面は懐徳郡北面と一道面の一部の合面。
  13. ^ 도령 제8호 (1917年9月25日)
  14. ^ 조선총독부령 제103호 (1930年12月29日)
  15. ^ 평년값자료(1981−2010) 대전(133)”. Korea Meteorological Administration. 2011年5月31日閲覧。
  16. ^ Taejon, Korea Climate Normals 1961-1990”. World Climate Home. 2013年4月1日閲覧。
  17. ^ [1]
  18. ^ [2]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

公式