富良野線

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JR logo (hokkaido).svg 富良野線
ラベンダー畑駅付近を走行する富良野・美瑛ノロッコ号
基本情報
日本の旗 日本
所在地 北海道
種類 普通鉄道在来線地方交通線
起点 旭川駅
終点 富良野駅
駅数 一般駅:1駅
旅客駅:17駅
貨物駅:0駅
信号場:0か所
路線記号 A(旭川駅)
F(神楽岡 - 学田間)
T(富良野駅)
路線記号については当該記事も参照
開業 1899年9月1日
民営化 1987年4月1日
全通 1900年8月1日
所有者 JR logo (hokkaido).svg 北海道旅客鉄道(JR北海道)
運営者 JR logo (hokkaido).svg 北海道旅客鉄道(JR北海道)
(全線 第一種鉄道事業者
車両基地 旭川運転所
使用車両 使用車両の節を参照
路線諸元
路線距離 54.8 km
軌間 1,067 mm狭軌
線路数 全線単線
電化方式 全線非電化
最大勾配 28.6 (美馬牛 - 美瑛間)
閉塞方式 特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
保安装置 ATS-SN
最高速度 85 km/h
路線図
JR Furano Line linemap.svg
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富良野線(ふらのせん)は、北海道上川管内旭川市旭川駅富良野市富良野駅を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道路線(地方交通線)である。

概要[編集]

旭川や美瑛、富良野という有名観光地を沿線に持つ、北海道を代表する観光路線である一方、近年は周辺地域が旭川のベッドタウンとして発展しており、旭川方面への通勤・通学路線としての一面も持ち合わせている。

元々は北海道官設鉄道によって旭川と釧路を結ぶ幹線鉄道(十勝線・釧路線)の一部として建設されたもので、富良野までは1900年明治33年)8月1日に十勝線の一部として開通している[1]1913年大正2年)11月10日に滝川 - 下富良野間の新線が開通し[2][3][新聞 1]釧路本線(くしろほんせん、現在の根室本線)の起点が旭川から滝川に変更されたのに伴い[2][3][4]、下富良野 - 旭川間が富良野線として分離された[1]

なお、線路名称では起点が富良野駅、終点が旭川駅となっているが、鉄道要覧では起点が旭川駅、終点が富良野駅となっている。

路線データ[編集]

全区間が旭川支社の管轄であるが、富良野駅構内のみ本社鉄道事業本部直轄となっており、同駅の下り場内信号機が支社境界となっている。

輸送密度[編集]

輸送密度は以下の通り[報道 1]。単位は人/キロ/日。

  • 2014年度:1406人

収支状況[編集]

2014年度の収支状況は以下の通り[報道 1]。営業費用、営業損益は管理費を含めた額。

  • 営業収益:3億3800万円
  • 営業費用:12億3600万円
  • 営業損益:▲8億9800万円
  • 営業係数:366

歴史[編集]

北海道官設鉄道[編集]

国有鉄道[編集]

十勝線→釧路線[編集]

富良野線[編集]

  • 1913年大正2年)11月10日滝川駅 - 下富良野駅間 (57.6km) が開業し[2][3][新聞 1]、滝川駅 - 下富良野駅 - 帯広駅 - 釧路駅(後の浜釧路駅)間が釧路本線(くしろほんせん)に改称[2][3][4]。これに伴い、旭川駅 - 下富良野駅間 (54.8 km) が釧路本線から分離され、富良野線(ふらのせん)に改称[1]
  • 1926年(大正15年)
    • 5月24日十勝岳の噴火により発生した泥流の影響で、路盤・橋梁が流出。美瑛駅 - 上富良野駅間が長期間不通となる。
    • 9月10日:美瑛駅 - 上富良野駅間に美馬牛駅(一般駅・直営駅)を開設[7]
  • 1936年昭和11年)9月10日:西神楽駅 - 美瑛駅間に千代ヶ岡駅(一般駅・直営駅)を開設[7]
  • 1942年(昭和17年)
    • 4月1日:下富良野駅を富良野駅に改称[10]
    • 10月1日:辺別駅を西神楽駅に改称[10]

日本国有鉄道[編集]

  • 1949年(昭和24年)6月1日公共企業体日本国有鉄道(国鉄)に移管。
  • 1958年(昭和33年)
    • 1月25日客貨混合列車を廃止し、客貨分離達成[1]。同時に気動車の運行を開始[1]
    • 3月25日:旭川駅 - 西神楽駅間に神楽岡駅(旅客駅簡易委託駅[注釈 3][1][7]、西御料駅(旅客駅・簡易委託駅)[1][7]、西瑞穂駅(旅客駅・簡易委託駅)[1][7]、西神楽駅 - 千代ヶ岡駅間に西聖和駅(旅客駅・無人駅[1][7]、千代ヶ岡駅 - 美瑛駅間に北美瑛駅(旅客駅・無人駅)[1][7]、上富良野駅 - 中富良野間に西中駅(旅客駅・無人駅)[1][7]、中富良野駅 - 富良野駅間に鹿討駅(旅客駅・無人駅)[1][7]、学田駅(旅客駅・無人駅)[1][7]を開設。旅客のみ取り扱い。
    • 10月1日:すべての列車が気動車による運転となる[1]
  • 1962年(昭和37年)
    • 5月1日:旭川駅 - 釧路駅間(富良野線経由)に急行「狩勝」新設[1]
    • 11月1日:千代ヶ岡駅、美馬牛駅における貨物の取り扱いが終了(旅客駅となる)。
  • 1974年(昭和49年)7月19日:無煙化達成。
  • 1975年(昭和50年)7月18日:急行「狩勝」(下り)1号・(上り)2号の富良野線内が普通列車に格下げ。これに伴い、富良野線を経由する定期優等列車の設定がなくなる。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:西神楽駅、美瑛駅、上富良野駅、中富良野駅における貨物の取り扱いが終了(旅客駅となる)。
  • 1983年(昭和58年)9月1日:全線に自動列車制御装置 (CTC) を導入。千代ヶ岡駅、美馬牛駅における荷物の取り扱いが終了。
  • 1984年(昭和59年)
    • 2月1日:西神楽駅、美瑛駅、上富良野駅、中富良野駅における荷物の取り扱いが終了。
    • 9月1日:千代ヶ岡駅が簡易委託駅となる。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:富良野駅における荷物の取り扱いが終了。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:旭川駅・富良野駅における貨物の取り扱いが終了(旅客駅となる)。旭川駅における荷物の取り扱いが終了。富良野駅に富良野コンテナセンターが設置。
  • 1987年(昭和62年)3月31日:富良野駅における貨物の取り扱いが再開(一般駅に戻る)。

民営化以後[編集]

  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)が第一種鉄道事業者として全線を承継。旭川駅 - 富良野駅(構内除く)間がJR北海道旭川支社、富良野駅構内が同社本社鉄道事業本部管轄となる[注釈 4]。また、全線で貨物営業を廃止(富良野コンテナセンターは存続し、JR貨物が継承)。
  • 1988年(昭和63年)3月13日:旭川駅の読みを「あさひわ」から「あさひわ」に再変更[11]
  • 1992年平成4年)4月1日:西御料駅、西瑞穂駅、千代ヶ岡駅、美馬牛駅における簡易委託が終了(完全な無人駅となる)。
  • 1996年(平成8年)9月1日:西御料駅 - 神楽岡駅間に緑が丘駅(旅客駅・無人駅)を開設[1][7]
  • 1999年(平成11年)
    • 月日不詳:西神楽駅における簡易委託が終了(完全な無人駅となる)。
    • 6月11日:中富良野駅 - 西中駅間にラベンダー畑駅(臨時駅)を新設[1][7][新聞 3]
  • 2006年(平成18年)4月1日:富良野コンテナセンターが廃止され、富良野駅に統合。
  • 2007年(平成19年)
  • 2010年(平成22年)10月10日:旭川駅が高架化。

運行形態[編集]

定期列車は普通列車のみが運転されており、すべての列車がワンマン運転を行っている。旭川駅 - 富良野駅間の直通列車と旭川駅 - 美瑛駅間の区間列車が設定されており、全体の4割程度が区間列車である(2015年5月25日時点で、富良野線の列車19往復中7往復[12][報道 3])。旭川駅 - 富良野駅間の直通列車のうち1日1往復のみ、富良野駅から根室本線に乗り入れて帯広駅発着で運行され、富良野駅 - 帯広駅間は快速「狩勝」になる。一部列車は西中駅・鹿討駅・学田駅を通過する(朝の旭川行き1本のみ北美瑛駅・西聖和駅・西瑞穂駅も通過)。朝の一部は平日・土曜日のみの運行である。

以前は旭川駅 - 帯広駅間で臨時快速「ホリデーおびひろ」・「ホリデーあさひかわ」も運転されていたが、2003年(平成15年)1月5日を最後に運行を終了している。

ほぼすべての列車がキハ150形気動車で運転されるが、キハ40系気動車やごく稀に代替としてキハ54形気動車が使用されることもある。

また、観光路線として充実が図られており、毎年6月から10月にかけてトロッコ列車の「富良野・美瑛ノロッコ号」などの臨時列車が運転される[13]

使用車両[編集]

現在の使用車両[編集]

過去の使用車両[編集]

駅一覧[編集]

全区間において駅ナンバリングが設定されているが、駅ナンバリング順ではなく、旭川駅から下り方向に記述。駅ナンバリングの詳細については「北海道旅客鉄道の駅ナンバリング」を参照。

  • (臨):臨時駅
  • 停車(定期列車は全列車普通列車) … ●:全列車停車、◆:一部の列車が通過(上下とも)、▲:旭川行きの一部列車が通過、※:営業期間中の昼間時間帯のみ停車
  • 線路(全線単線) … ◇・∨・∧:列車交換可、|:列車交換不可
  • 全駅北海道上川管内)に所在
駅番号 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 停車 接続路線 線路 所在地
A28 旭川駅 - 0.0 北海道旅客鉄道函館本線宗谷本線石北本線[* 1] 旭川市
F29 神楽岡駅 2.4 2.4  
F30 緑が丘駅 1.6 4.0  
F31 西御料駅 1.2 5.2  
F32 西瑞穂駅 2.2 7.4  
F33 西神楽駅 2.5 9.9  
F34 西聖和駅 2.4 12.3  
F35 千代ヶ岡駅 4.3 16.6  
F36 北美瑛駅 3.7 20.3   上川郡 美瑛町
F37 美瑛駅 3.5 23.8  
F38 美馬牛駅 6.8 30.6  
F39 上富良野駅 9.1 39.7   空知郡 上富良野町
F40 西中駅 4.5 44.2   中富良野町
F41 (臨)ラベンダー畑駅 1.6 45.8  
F42 中富良野駅 1.5 47.3  
F43 鹿討駅 2.4 49.7  
F44 学田駅 2.8 52.5   富良野市
T30 富良野駅 2.3 54.8 北海道旅客鉄道:根室本線
  1. ^ 石北本線の正式な起点は宗谷本線新旭川駅だが、旅客列車の運転系統上は旭川駅に乗り入れる。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 西神楽駅は1980年代(1984年(昭和59年)2月1日から国鉄分割民営化までの間)に簡易委託駅となっている。
  2. ^ 上富良野駅は現在簡易委託駅となっている。
  3. ^ 簡易委託が終了した時期は不明だが、神楽岡駅は現在無人駅となっている。
  4. ^ 旭川支社と本社鉄道事業本部との境界は、富良野駅の下り場内信号機である。

出典[編集]

報道発表資料[編集]

  1. ^ a b “平成26年度 線区別の収支状況について” (PDF) (プレスリリース), 北海道旅客鉄道, (2016年2月10日), http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160210-1.pdf 2016年9月19日閲覧。 
  2. ^ “駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 北海道旅客鉄道, (2007年9月12日), オリジナル2007年9月30日時点によるアーカイブ。, http://web.archive.org/web/20070930015220/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/070912-3.pdf 2007年9月30日閲覧。 
  3. ^ “3月26日以降の普通列車時刻について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 北海道旅客鉄道, (2016年2月8日), オリジナル2016年2月9日時点によるアーカイブ。, http://web.archive.org/web/20160209025400/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160208-2.pdf 2016年2月9日閲覧。 

新聞記事[編集]

  1. ^ a b 神戸大学附属図書館新聞記事文庫 (1913年11月10日-11日). “下富良野線建設概要” (日本語). 北海タイムス (北海タイムス社). オリジナル2011年5月27日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20110527015957/http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?LANG=JA&METAID=00098800&POS=1&TYPE=IMAGE_FILE 2011年5月27日閲覧。 
  2. ^ 国立国会図書館デジタルコレクション (1909年10月12日). “鉄道院告示 第54号” (日本語). 官報(第7891号) (大蔵省印刷局(編)). オリジナル2014年2月1日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20140201123603/http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2951241/3 2014年2月1日閲覧。 
  3. ^ “JR7社14年のあゆみ”. 交通新聞 (交通新聞社): pp. 9. (2001年4月2日) 

参考文献[編集]

書籍[編集]

外部リンク[編集]

関連項目[編集]