コンテンツにスキップ

「ハロウィン」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
aaa
タグ: 置換 差し戻し済み サイズの大幅な増減 ビジュアルエディター
m 2404:7A85:25E0:F00:B0EF:FFEF:44BD:1B38 (会話) による版を アルトクール による版へ巻き戻し
タグ: 巻き戻し 曖昧さ回避ページへのリンク
19行目: 19行目:
|relatedto = [[サウィン祭]]・[[諸聖人の日]]
|relatedto = [[サウィン祭]]・[[諸聖人の日]]
}}
}}
'''ハロウィン'''、あるいは'''ハロウィーン'''({{Lang-en-short|Halloween}} または {{Lang|en|Hallowe'en|}}<ref group="※"><small>[[アメリカ英語]]発音:</small>{{IPA-en|ˌhæloʊˈiːn|}} ハロウ'''ィー'''ン</ref><ref group="※"><small>[[イギリス英語]]発音:</small>{{IPA-en|ˌhæləʊˈiːn|}} ハロウ'''ィー'''ン</ref>)とは、毎年[[10月31日]]に行われる、古代[[ケルト人|]]
'''ハロウィン'''、あるいは'''ハロウィーン'''({{Lang-en-short|Halloween}} または {{Lang|en|Hallowe'en|}}<ref group="※"><small>[[アメリカ英語]]発音:</small>{{IPA-en|ˌhæloʊˈiːn|}} ハロウ'''ィー'''ン</ref><ref group="※"><small>[[イギリス英語]]発音:</small>{{IPA-en|ˌhæləʊˈiːn|}} ハロウ'''ィー'''ン</ref>)とは、毎年[[10月31日]]に行われる、古代[[ケルト人]]が起源と考えられている[[祭|祭り]]のことである。現代では特に[[アメリカ合衆国]]で[[イベント|民間行事]]として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。[[カボチャ]]をくりぬいて「[[ジャック・オー・ランタン]]」を作って飾ったり、子どもたちが[[魔女]]や[[お化け]]に[[仮装]]して近くの家々を訪れて[[菓子|お菓子]]をもらったりする[[風習]]などがある。<ref name="chiezo">[http://kotobank.jp/word/%E3%83%8F%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3 知恵蔵2013の解説【ハロウィーン】]</ref>。

[[キリスト教]]の祭ではない<ref name="catholic.jp" group="※">[[カトリック中央協議会]]のサイトで「ハロウィン」を検索しても特にヒットするコンテンツはない。{{Cite web |author=Google |url={{Google検索リンク|ハロウィン site:cbcj.catholic.jp}} |title=Google検索 |accessdate=2012-11-20}}</ref><ref name="日本聖公会祈祷書" group="※">[[日本聖公会]]の祈祷書(『祈祷書』7頁、日本聖公会、第2刷、1991年8月20日)には、11月1日の「[[諸聖徒日]]」は記載されているが、ハロウィンは記載されていない。</ref><ref name="orthodoxjapan.jp" group="※">[[日本正教会]]のサイトで「ハロウィン」を検索しても特にヒットするコンテンツはない。{{Cite web |author=Google |url={{Google検索リンク|ハロウィン site:www.orthodoxjapan.jp}}|title=Google検索 |accessdate=2015-11-02}}</ref>。ハロウィンに対しては、本来、キリスト教にとっては異教徒の祭りであることから、キリスト教教会においては、容認から否定まで様々な見解がある([[#キリスト教との関連|後述]])

== 概要 ==
{{右|
[[File:Snap-Apple_Night_globalphilosophy.PNG|thumb|none|1833年ころのアイルランドのハロウィンの夜の様子を描いた絵画]]
[[ファイル:Traditional Irish halloween Jack-o'-lantern.jpg|thumb|none|カブのジャック・オー・ランタン(アイルランド)]]
[[ファイル:Halloween-card-mirror-1904.jpg|thumb|none|ハロウィンを記念するカード(1904年、アメリカ)]]
}}
[[ケルト人]]の1年の終わりは10月31日<ref name="yomiuri20201030">{{Cite web|title=ハロウィーン発祥国の駐日大使、渋谷区長に「酒飲んで騒ぐ日だと世界中で誤解」 : 社会 : ニュース|url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20201030-OYT1T50122/|website=読売新聞オンライン|date=2020-10-30|accessdate=2020-11-02}}</ref>で、この夜は秋の終わりを意味し、冬の始まりでもあり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた{{要出典|date=2016年10月}}。時期を同じくして出てくる有害な[[精霊]]や[[魔女]]から身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた{{要出典|date=2016年10月}}。これに因み、31日の夜、[[カボチャ]]([[アメリカ大陸の発見]]以前は[[カブ]]が用いられた<ref name="natgeo20201031P2">{{Cite web|title=ハロウィンの象徴、ジャック・オ・ランタンの歴史 (2ページ目)|url=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/102900635/?P=2|publisher=ナショナルジオグラフィック 日本版|accessdate=2020-11-02|date=2020.10.31|author=BLANE BACHELOR(訳:米井香織)}}</ref>。[[スコットランド]]ではカブの一種[[ルタバガ]]を用いる<ref name="washizu">[[鷲津名都江]]著『<small>英国への招待</small> マザー・グースをたずねて』([[筑摩書房]]、1996年)参照。</ref>。)をくりぬいた中に蝋燭を立てて「[[ジャック・オー・ランタン]] (Jack-o'-lantern)」を作り、魔女やお化けに仮装した子供たちが近くの家を1軒ずつ訪ねては「トリックかトリートか(Trick or treat. 「お菓子をくれないと悪戯するよ」または「いたずらか、お菓子か」)」と唱える。家庭では、カボチャの菓子を作り、子供たちはもらったお菓子を持ち寄り、ハロウィン・パーティを開いたりする。お菓子がもらえなかった場合は報復の悪戯をしてもよい、とされている<ref>{{Cite web |url=http://www.gift-wako.co.jp/halloween.html |title=ハロウィン(Halloween)の贈り物 |publisher=株式会社[[和光]](ギフト・ご贈答品・節句人形 福岡市、北九州市) |accessdate=2017年8月30日|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150518005249/http://www.gift-wako.co.jp/halloween.html|archivedate=2015-05-18}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.saikane.com/blog.php?month=2013-10 |title=ハロウィンがやってきた |publisher=株式会社 埼玉金周 |date=2013年10月31日|accessdate=2017年8月30日}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://toyokeizai.net/articles/-/86092?page=2 |author=[[モノ・マガジン]]編集部 |title=ハロウィンのこと、正しく理解していますか | 蘊蓄の箪笥 100章 | 経済ニュースの新基準 |publisher=[[東洋経済新報社|東洋経済オンライン]] |date=2015年9月30日|accessdate=2017年8月30日}}</ref>。玄関のライトを点けている、またはハロウィンの飾りつけをしていると訪問してもよいという意思表示になっており、それにもかかわらず断る家主とは悪戯の攻防戦が繰り広げられる<ref>{{Cite web |url=http://otakei.otakuma.net/archives/2012103004.html |title=ハロウィンの「トリックかトリートか」でお菓子を断るとどうなるの? | publisher=おくたま経済新聞 |date=2012年10月30日|accessdate=2018年10月28日}}</ref>。これはあくまでも電気が点いている家に対してであり、そうでない場合はがっかりして立ち去るのがほとんどである<ref>{{Cite web |url=http://www.berlitz.co.jp/wm/07/1031.htm |title=TRICK OR TREAT! | お菓子をくれないといたずらするぞ! |publisher=[[ベルリッツ・ジャパン]]株式会社 |date=2007年10月31日|accessdate=2017年8月30日}}</ref>。
<!--現在の建前上では、あれらの仮装は「悪霊を脅かすために」とされているが、実際のその姿は悪霊・悪魔そのものであり、本来は、季節と季節の境目に現れる悪霊・悪魔そのものを体現(=人間が悪霊・悪魔役を演じる=人間が悪霊・悪魔になる、人間が悪霊・悪魔と一体化する)したものだと考えられる。それが悪霊・悪魔を敵とするキリスト教体制下で、「悪霊・悪魔を体現する」とは言えないため、「悪霊を脅かすために」と言い訳されたものだと考えられる。トリックかトリートかも、本来はそうした悪霊・悪魔に生贄(=供物=お菓子)を捧げるか、それを拒み災厄(=いたずら)を選ぶか、という趣旨だと考えられる。そしてそれは、ローマ化あるいはキリスト教化以前の過去には、ただの形式的な儀式ではなく、実際に人身御供的生贄儀式が行われていた、名残であろうことは想像に難くない。-->

[[カトリック教会]]の[[諸聖人の日]]がハロウィンに重なる形で設定されており、これを「カトリック教会が(キリスト教からみて)異教の祭を取り込んだ」とする見方と、「カトリック教会が(キリスト教からみて)異教の祭を潰すために設定した」とする見方がある{{要出典|date=2016年10月}}。いずれにしてもハロウィンは元々キリスト教の祭ではなかったことが両見解の前提となっている([[#キリスト教との関連|後述]])。

==語源==
[[File:J. M. Wright - Edward Scriven - Robert Burns - Halloween.JPG|thumb|Halloweenという単語は[[ロバート・バーンズ]]の詩『{{仮リンク|ハロウィン (詩)|en|Halloween (poem)|label= ハロウィン}}』(スコットランド人によって伝統的に暗唱される詩)の表題として見られる。]]
「Halloween」または「Hallowe'en」という単語はおおよそ1745年に遡り<ref>{{cite web |url=http://www.etymonline.com/index.php?term=Halloween&allowed_in_frame=0 |title=Online Etymology Dictionary: Halloween |publisher=Etymonline.com |accessdate=13 October 2013 |url-status=live|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131016095049/http://www.etymonline.com/index.php?term=Halloween&allowed_in_frame=0 |archivedate=16 October 2013 }}</ref>、キリスト教徒起源である<ref>''The A to Z of Anglicanism'' (Colin Buchanan), Scarecrow Press, p. 8</ref>。単語「Hallowe'en」は「[[聖人]]達の夜」を意味する<ref name="Luck1998">{{citebook|last=Luck|first=Steve|title=The American Desk Encyclopedia|date=22 October 1998|publisher=[[Oxford University Press]]|language=English|isbn=978-0195214659|url=https://archive.org/details/americandeskency00oxfo}}</ref>。この単語は「All Hallows' Eve」([[諸聖人の日]]〈All Hallows' Day〉の前夜)を指すスコットランドの表現から来ている<ref name="oed"/>。[[スコットランド語]]では、単語「eve」は「even」であり、これは「e'en」または「een」に短縮される。時がたつにつれて、「(All) Hallow(s) E(v)en」が「Hallowe'en」へと変化した。「All Hallows」という語句は[[古英語]]でも見られるものの、「All Hallows' Eve」それ自身は1556年まで見られない<ref name="oed">{{cite book |title=The Oxford English Dictionary |edition=2nd |year=1989 |publisher=Oxford Univ. Press |location=Oxford |isbn=978-0198611868}}</ref><ref name=DSL>{{cite web|url=http://www.dsl.ac.uk/getent4.php?plen=1266&startset=21732206&query=Hallow_evin&fhit=hallow&dregion=form&dtext=dost#fhit |title=DOST: Hallow Evin |publisher=Dsl.ac.uk |accessdate=13 October 2013|archiveurl=https://web.archive.org/web/20140429162756/http://www.dsl.ac.uk/getent4.php?plen=12718&startset=16840203&query=HALLOW&fhit=hallow&dregion=form&dtext=snd|archivedate=29 April 2014}}</ref>。

== 歴史 ==
古代ケルトの[[ドルイド]]の信仰では、新年の始まりは冬の季節の始まりである11月1日の'''[[サウィン祭|サウィン]]'''(サオィン{{IPAc-en|ˈ|s|aʊ|.|ɪ|n}}、サワーン{{IPAc-en|ˈ|s|aʊ|n}}、サーウィン{{IPAc-en|ˈ|s|ɑː|w|ɪ|n}}<ref>{{Cite web|url=http://dictionary.reference.com/browse/samhain|title=Samhain|publisher=[[Dictionary.com]]|accessdate=2011-11-01}}</ref>または、サウィーン、サーオィン、サムハイン、[[:en:wikt:Samhain|Samhain]])祭であった<ref>{{Cite web|title=ハロウィンの象徴、ジャック・オ・ランタンの歴史 (1ページ目)|url=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/102900635/|publisher=ナショナルジオグラフィック 日本版|accessdate=2020-11-02|date=2020.10.31|author=BLANE BACHELOR(訳:米井香織)}}</ref>。ちょうど短い日が新しい年の始まりを示していたように、日没は新しい日の始まりを意味していた。したがって、この収穫祭は毎年現在の暦で言えば10月31日の夜に始まった。[[アイルランド]]と[[イギリス|英国]]のドルイド祭司たちは、かがり火を焚き、作物と動物の犠牲を捧げた。また、ドルイド祭司たちが火のまわりで踊るとともに、太陽の季節が過ぎ去り、暗闇の季節が始まった。11月1日の朝が来ると、ドルイド祭司は、各家庭にこの火から燃えさしを与えた。各家族は、この火を家に持ち帰り、かまどの火を新しくつけて家を暖め、悪い[[シー]]([[:en:Aos Sí|Sí]]、[[ケルト神話]]の妖精。なお「[[バンシー]]」とは「女の妖精」の意。)などが入らないようにする。1年のこの時期には、この世と霊界との間に目に見えない「門」が開き、この両方の世界の間で自由に行き来が可能となると信じられていたからである。祭典ではかがり火が大きな役割を演じた。村民たちは、屠殺した牛の骨を炎の上に投げ込んだ。かがり火が燃え上がると、村人たちは他のすべての火を消した。その後、各家族は厳粛にこの共通の炎から炉床に火をつけた。

従来、[[ローマ人]]は11月1日頃に果実・果樹・果樹園の女神で[[リンゴ]]をシンボルとしていた女神[[ポーモーナ]]を讃える祭りを祝っていたと考えられており、紀元[[1世紀]]に[[ブリテン島]]に侵入した以降はケルト地域にポーモーナの祭りをもたらしたと言われていた{{要出典|date=2016年10月}}。ハロウィンの行事として[[ハロウィン#食文化|ダック・アップル]]が行われるのはその由縁からと考えられ、またハロウィンのシンボルカラーである黒とオレンジのうち、オレンジはポーモーナに由来するとの説がある<ref>{{Cite web |url=http://marieantoinette.himegimi.jp/Alma-Tadema96.htm |title=ポモナの祭り |publisher=子どものための美しい庭|accessdate=2012-11-16}}</ref>。しかしながらこうしたポーモーナの祭りとの関連性について、新しい研究は否定的見解をとっており、そもそもポーモーナの祭りが古代ローマにおいて盛大に祝われていたかについてすら疑義が差し挟まれている<ref>リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)、pp. 20 - 21。</ref>。また[[古代ローマ]]の祖霊祭{{仮リンク|パレンタリア|en|Parentalia}} (Parentalia) からの影響も指摘されている<ref>{{Cite web |url=http://accademia-italiana.jp/column/2012/10/000015.html |author=唐木麻美 |title=イタリアのハロウィン |publisher=アカデミア・イタリアーナ |accessdate=2012-11-16}}</ref>。

ハロウィンの習慣は、[[イングランド]]南部では[[17世紀]]以降、[[11月5日]]の[[火薬陰謀事件]]の記念日([[ガイ・フォークス・ナイト]])に置き換わり、廃れた。しかしながら、[[スコットランド]]・[[アイルランド]]・[[マン島]]・[[ウェールズ]]では引き続き広く普及していた<ref>リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)、p. 36。</ref>。

ハロウィンがアメリカの[[年鑑]]に祝祭日として記録されたのは[[19世紀]]初頭以降のことである。[[ニューイングランド]]の[[ピューリタン]]などはハロウィンに強く反対する立場であり、19世紀になりアイルランドおよびスコットランドから大量に[[移民]]が到着するまでは、ハロウィンが本格的に定着することはなかった<ref>リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)、p. 84 - 85。</ref>。ハロウィンは19世紀半ばまで特定の移民共同体の内でだけの行事として行われていたが、徐々にアメリカの「主流社会」に受け容れられるように、[[20世紀]]初頭には、社会的、人種的、宗教的背景に関係なく、アメリカのほとんどの人々に受け入れられ、[[アメリカ合衆国東海岸|東海岸]]から[[アメリカ合衆国西海岸|西海岸]]へ広まった。1950年代には「トリックかトリートか」の合言葉が製薬会社や映画会社、テレビ局などの仕掛けもあり普及した<ref>リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)</ref>。そして、世界各国で軍事的・経済的に活動するアメリカ人が増えるのにともない、そうした場所で、アメリカ風のハロウィンの風習も広がることになった。

カナダでは、製菓会社がハロウィン用の宣伝を1860年代から始め、1980年以降には現在のハロウィンと差異はなく、[[クリスマス]]の次に大きなイベントになっていった<ref>英語のwikiのハロウィンの歴史のほぼ唯一の参照文献『Halloween: From Pagan Ritual to Party Night』著者、ヨーク大学教授Nicholas Rogers氏に対するTront Japan Magazineのインタビュー [http://torja.ca/special/nicholas-rogers/ ハロウィンの成り立ち、カナダや日本、世界各国のハロウィンについて]</ref>。

== 各国の現況 ==
文化圏によってかなり扱いが異なっている。興味を示している地域と、興味がなく無視している地域がある。

現代でハロウィンが大々的に行われているのは主に英語圏であり、例えば[[アイルランド]]・[[イギリス]]、およびイギリスが進出・[[侵略]]して[[植民地]]化するなどして「[[イギリス帝国]]」の一部に組み込みイギリス流の文化を広めた場所([[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[カナダ]]・[[ニュージーランド]]、そして[[オーストラリア]]など)に広まっている。

特に、もともと[[ケルト人]]の国である[[アイルランド]]に色濃く残っている。アイルランドでは10月最後の月曜が祝日となっており、ハロウィンを祝う習慣が最も純粋な形で残っている。この祝日に続く週は、学期の半ばであるがすべての学校が休みになり、一般に「ハロウィン休み」と呼ばれる{{要出典|date=2016年10月}}。

上述の旧イギリス帝国系の国々ではハロウィンが盛大に祝われるが、アメリカの一部キリスト教系学校では、ハロウィンがキリスト教由来の行事ではないことから、「ハロウィンを行わないように」という通達が出されることがある<ref group="※">[[2009年]][[5月17日]]放送の『[[松嶋×町山 未公開映画を観るTV]]』の中で、[[町山智浩]]が自身の娘を通わせている小学校から、ハロウィン禁止の通達が来たことを明らかにした。</ref>。

上述の国々でアイルランド以外は[[プロテスタント]]信者が多いせいもあって、その翌日にあたる[[諸聖人の日]]には、通常これといった行事は催されない。[[宗教改革]]以降、プロテスタント諸国ではカトリック教会の祝日である諸聖人の日が徐々に廃れたため、ハロウィンのみが残された格好になっているのである<ref group="※">なお、ドイツのプロテスタントの多い一部の州([[ブランデンブルク州]]、[[メクレンブルク=フォアポンメルン州]]、[[ザクセン州]]、[[ザクセン・アンハルト州]]、[[テューリンゲン州]])では10月31日は「[[宗教改革記念日]]({{Lang-de|Reformationstag}})」という祝日になっている(1517年10月31日は、[[マルティン・ルター]]が[[95ヶ条の論題]]を[[ルターシュタット・ヴィッテンベルク|ヴィッテンベルク]]の教会の扉に貼り出した日。ハロウィンとは直接関係はない。)。</ref>。

[[カトリック]]信者の多い[[ラテン民族]]諸国(すなわちローマ帝国時代に[[ラテン語]]が広まり、その後、口語ラテン語の地域方言が歴史的に変化した言語が話されることになった地域)、主に[[イタリア]]・[[スペイン]]・[[ポルトガル]]・[[フランス]]、および植民地となった[[南アメリカ]]諸国の[[ブラジル]]・[[ペルー]]・[[アルゼンチン]]、[[ラテンアメリカ]]の[[コスタリカ]]・[[ニカラグア]]等々では、人々はハロウィンに興味を持っておらず、無視している状況にある。これらの[[国家]]においては『[[諸聖人の日]]』の方が重要視されており、諸聖人の日を[[祝日]]に制定して休日にしている国家もある。

[[東方教会]]([[正教会]]・[[東方諸教会]])が広まる地域([[東欧]]・[[中東]]など)においてもハロウィンをほぼ無視している。[[ロシア]]においては[[ロシア教育省]]が「ハロウィンは子ども達の壊れやすい心には有害である」との見解を出した<ref>[http://journaltelegraph.com/2015/10/28/halloween-celebrations-harmful-to-children-says-russian-education-ministry/ Halloween celebrations 'harmful' to children says Russian education ministry]</ref>。

(同じ[[ゲルマン語]]系言語を話すという点で、何かと英語圏の接点の多い)[[ドイツ]]、また、19世紀に英語圏の諸国に[[植民地]]化されたり、[[敗戦]]によって[[占領]]されたりするなどして、イギリス・アメリカ風の文化が流入されたり交流が深くなったりした[[東南アジア]]諸国、[[香港]]、[[日本]]などにおいては「アメリカの大衆文化」として一部受容されている(日本については[[#日本とハロウィン|後節]]参照)。

ハロウィンの時期にあたる9月下旬から11月上旬には、反キリスト教=[[ペイガニズム]]の一環として、悪魔崇拝者やドルイドや魔女宗により、儀式殺人などの生贄儀式が、日本を含む世界各国で行われている。

== ハロウィーンの行事 ==
=== ジャック・オー・ランタン ===
[[ファイル:Kobe Mosaic17s3072.jpg|thumb|left|150px|ジャック・オー・ランタン]]
{{Main|ジャック・オー・ランタン|ウィル・オー・ザ・ウィスプ}}
'''ジャック・オー・ランタン'''、あるいは、'''ジャック・オ・ランタン'''<ref>[http://ja.forvo.com/word/jack-o'-lantern/#en jack-o'-lantern の発音の仕方]</ref><ref>[http://ejje.weblio.jp/content/Jack-o'-lantern weblio 音声を聞く]</ref>({{Lang-en-short|Jack-o'-Lantern}}<ref group="※"><small>[[アメリカ英語]]発音:</small>{{IPA-en|ˈdʒækə læntərn|}} '''ジャ'''カランターン</ref><ref group="※"><small>[[イギリス英語]]発音:</small>{{IPA-en|ˌdʒæk ə ˈlæntən|}} ジャッカ'''ラ'''ンタン</ref>)は、「お化けカボチャ」「カボチャちょうちん」とも言えるもので、オレンジ色のカボチャをくりぬき、ナイフで目・鼻・口をつけ、内側に火のついたろうそくを立てるもので、最もハロウィーンらしいシンボルである。ハロウィンを祝う家庭では、カボチャを刻んで怖い顔や滑稽な顔を作り、悪い霊を怖がらせて追い払うため、ハロウィンの晩、家の戸口の上り段に置く。これは「[[ウィルオウィスプ|ウィル・オー・ザ・ウィスプ]]」を象徴したものである{{要出典|date=2016年10月}}。
<!--重複のためコメントアウト
その昔ウィルという、口は巧いが卑怯で素行も最悪な鍛冶屋の男がいた。彼は死後に死者の門へ着いたのだが、そこで聖[[ペトロ]](天国へ行くか地獄へ行くかを選定する者)を騙し、 生き返った。しかし生き返った後も反省はせず、前のとおり最悪な男のままだった。そのため、再び死後に死者の門を訪れた際、ペトロに「お前はもはや天国へ行くことも、地獄へ行くこともまかりならん」と言われ、暗い闇の中を漂うこととなった。それを見て哀れんだ悪魔は、地獄の劫火から轟々と燃える石炭を1つ取り、ウィルに明かりとして渡した。その明かりは時々、現世に種火のような弱い光を投げかける。それから、夜中に不思議な光が見えるとき、哀れなウィルの話になぞらえて「種火のウィル」「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」と呼ぶようになった。-->
その後、[[ワシントン・アーヴィング]]の短編小説「[[スリーピー・ホロウ]]」(1820年)において、首なし騎士が主人公イカボッド・クレーンに向けてカボチャを投げつける場面{{Refnest|group="※"|この場面において首なし騎士が投げつけたのは普通のカボチャである<ref name="natgeo20201031P2" />}}が描かれたことがきっかけで、ジャック・オー・ランタンを持った首なし騎士が描かれるようになり、最終的にカボチャのジャック・オー・ランタンがハロウィンのシンボルとなった{{R|natgeo20201031P2}}。

=== トリックかトリートか ===
[[ファイル:George W Bush with trick-or-treaters, Robins Air Force Base, Georgia - 20061031.jpg|thumb|right|240px|ハロウィンに基地を訪問した際に、「Trick or Treat」と言う子供にお菓子をあげる[[ジョージ・ブッシュ]]。]]
{{出典の明記|date=2015年11月|section=1}}
英語圏では、子供たちが「''Trick or Treat''(トリックかトリートか)」 という言葉、直訳では「いたずらか、ごちそうか」で、聞いている側としては「ごちそうをくれないと、いたずらしちゃうぞ」というニュアンスに聞こえる言葉を唱えながら家々を訪ね、菓子を集めて回る習慣があるが、これは古い英語で ''[[:en:Wassailing|wassailing]]'' と呼ばれる[[クリスマス]]の時期の酒宴の習慣に似た、ソウリング (''Souling'') と呼ばれるヨーロッパのケルトの風習から発展したという{{要出典|date=2016年10月}}。11月2日の死者の日に、仮面をつけた子供たちがソウルケーキを貰いに家々を回って、ソウルケーキで亡くなった人を供養したという。子供たちに訪問される側の大人たちは、子供たちのためにあらかじめお菓子を大量に用意して待つ。地域の大人たちと子供たちが交流できる機会になっている。

[[ティーンエイジャー]]になると、お菓子を集めるよりもむしろ庭木の枝に[[トイレットペーパー]]をかけたり家や車に[[鶏卵]]を投げつけるといったいたずらをすることがある。それを防止する方法もいろいろ考えられている<ref>[http://www.popularmechanics.com/home/improvement/outdoor-projects/4335327 ハロウィンのいたずらの防止法(英語)]</ref>。

=== 仮装 ===
{{出典の明記|date=2015年11月|section=1}}
[[ファイル:HalloweenCostume.jpg|thumb|200px|大人の仮装の例。[[マイケル・ジャクソン]]と[[芸者|ゲイシャ]]]]
ハロウィンで仮装されるものには、アメリカでは基本的には「恐ろしい」と思われているものが選ばれる傾向があり、たとえば[[幽霊]]・[[魔女]]・[[コウモリ]]・[[悪魔]]・[[黒猫]]・[[ゴブリン]]・[[バンシー]]・[[ゾンビ]]などの民間で伝承されるものや、[[吸血鬼]]や[[狼男]]・[[フランケンシュタイン]]のような欧米の怪談や恐怖小説に登場する怪物が含まれる。

[[20世紀]]後半のアメリカでは、お姫様や[[海賊]]といった類型的なキャラクターや、[[スパイダーマン]]や[[バットマン]]など漫画・映画のキャラクターの仮装も行われるようになった。

[[1992年]][[10月17日]]にはアメリカ合衆国[[ルイジアナ州]]で、ハロウィンの仮装をし他人宅を訪れた16歳の日本人留学生が[[射殺]]される事件が発生した。([[日本人留学生射殺事件]])<ref>{{Cite web|title=Halloween Costumes 2021 – Easy Halloween Costume Ideas 2021|url=https://thepsp.in/happy-halloween-costumes/|website=ThePsp|date=2021-06-15|accessdate=2021-09-02|language=en-US}}</ref>


<!--時として、ハロウィンの仮装が論争を呼ぶときもある。-->

2020年10月、雑誌[[Good Housekeeping]] は、特定の人を傷つける可能性があるとして、ハロウィンの仮装の題材として扱うべきではないテーマとして、15の項目を取り上げている<ref>{{cite news |last1=Escobar |first1=Sam |last2=Robin |first2=Marci |title=15 Offensive Halloween Costumes That Shouldn't Exist |url=https://www.goodhousekeeping.com/holidays/halloween-ideas/a40778/most-offensive-halloween-costumes/ |accessdate=16 October 2020 |publisher=Good Housekeeping |date=5 October 2020 |archiveurl =https://web.archive.org/web/20201013215149/https://www.goodhousekeeping.com/holidays/halloween-ideas/a40778/most-offensive-halloween-costumes/ |archivedate=13 October 2020}}</ref>。

{{div col|cols=2}}
*[[ブラックフェイス]]
*[[ブラック・ライヴズ・マター]]
*[[ホロコースト]]の犠牲者
*最近死亡した有名人の[[ゾンビ]]バージョン
*[[精神疾患]]のある人物
*[[セクシャルハラスメント]]
*[[摂食障害]]
*[[動物虐待]]
*[[ホームレス]]または[[ホーボー]]
*国家的な悲劇([[アメリカ同時多発テロ事件]]など)
*新型コロナウイルス関連(ウイルスおよびそれに類似したコスチュームや、防護服などが含まれる)
*{{仮リンク|ボディシェイミング|label=人の容姿を揶揄|en|Body shaming}}したり、{{仮リンク|対象化|label=モノ扱い|en|Objectification}}するような仮装(例:肥満体型の女性)
*[[トランスフォビア]]的な仮装
{{div col end}}

また[[Pinterest]]も同時期に、インディアンや芸者といった、文化の盗用を疑われるような仮装は避けようと呼びかけており<ref>{{cite news |last1=Park |first1=Sumner |title=Pinterest is prohibiting culturally inappropriate Halloween costumes |url=https://www.foxbusiness.com/lifestyle/pinterest-halloween-social-media-costume-cultural-appropriation-education |accessdate=16 October 2020 |publisher=Fox News |date=2 October 2020 |archiveurl =https://web.archive.org/web/20201005174240if_/https://www.foxbusiness.com/lifestyle/pinterest-halloween-social-media-costume-cultural-appropriation-education |archivedate=5 October 2020}}</ref>、日本のPineterestも異文化への配慮のあるハロウィンのアイデアをまとめた「 Pinterest ハロウィン特集 2020」を展開した<ref>{{Cite press release|title=Pinterest が配慮と敬意を持ってハロウィンを楽しむアイデア満載の「Pinterest ハロウィン特集 2020」を公開開始|url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000037183.html|publisher=ピンタレスト・ジャパン|accessdate=2020-10-31}}</ref>。 

==== ニューヨーク・ヴィレッジ・ハロウィン・パレード ====
{{Main|:en:New York's Village Halloween Parade}}
{{出典の明記|date=2015年11月|section=1}}
ニューヨーク・ヴィレッジ・ハロウィン・パレード (New York's Village Halloween Parade) は、毎年ハロウィンの日に[[ニューヨーク]]で行われる世界最大規模のハロウィンの仮装パレードである。[[1974年]]に始まったイベントは、夜7時にグリニッジ・ヴィレッジ付近をスタートし、6番街を中心とした決められた経路を1[[マイル]]以上にわたって練り歩く。

仮装をした者であれば誰でも参加することができ、毎年6万人の参加者と200万人の見物人が訪れるニューヨーク最大のイベントの1つでもある。仮装する参加者には、市民や観光客のほか、[[ダンサー]]・[[アーティスト]]・[[大道芸|大道芸人]]などが含まれ、数十の[[山車]]やバンドも登場する。世界中にテレビ中継もされ、約1億人の人々が視聴する。この日のニューヨークの街は、仮装した者で深夜まで溢れかえる。

=== 食文化 ===
[[ファイル:Apple bobbing.jpg|サムネイル|アップル・ボビングに興じる人々]]
[[ファイル:Halloween pumpkin cake 2015.JPG|サムネイル|ハロウィンケーキの一例]]

「ダック・アップル ''(Duck Apple)''」または「{{仮リンク|アップル・ボビング|en|Apple bobbing|label=}} ''(Apple bobbing)''」(リンゴ食い競争)はハロウィン・パーティで行われる余興の1つで、水を入れた大きめのたらいに[[リンゴ]]を浮かべ、手を使わずに口でくわえてとる<ref name="washizu"/>。

[[アガサ・クリスティ]]著『[[ハロウィーン・パーティ]]』の中ではこのリンゴ食い競争の他<ref group="※">『ハロウィーン・パーティ』では、パーティの最中に、リンゴ食い競争用の水の入ったバケツに少女が何者かに首を押し込まれて溺死させられるという事件が起きる。</ref>、昔から代々伝わってきたゲームとして、[[小麦粉]]の山から6[[ペニー|ペンス]]硬貨を落とさないよう小麦粉を順番に削り取る「小麦粉切り」や、皿に盛った[[レーズン|干しブドウ]]に[[ブランデー]]をかけて火をつけ、そこから干しブドウをつまみ取る「スナップ・ドラゴン」([[ブドウ]]つまみ)などが紹介されている。
また、クリスマスケーキのように、[[ハロウィンケーキ|ハロウィンをテーマとしたケーキ]]が作られることもある<ref>[https://web.archive.org/web/19981202080751/http://www.netwide.net/users/lightner/halloween.html Jody's Haunted Halloween Page]</ref>。

== キリスト教との関連 ==
=== 教会の祭としては祝われない ===
=== 教会の祭としては祝われない ===
[[教会暦]]を教会全体で使用する[[カトリック教会]]<ref name="catholic.jp" group="※">[[カトリック中央協議会]]のサイトで「ハロウィン」を検索しても特にヒットするコンテンツはない。{{Cite web|author=Google|url={{Google検索リンク|ハロウィン site:cbcj.catholic.jp}}|title=Google検索|accessdate=2012-11-20}}</ref>・[[聖公会]]<ref name="日本聖公会祈祷書" group="※">[[日本聖公会]]の祈祷書(『祈祷書』7頁、日本聖公会、第2刷、1991年8月20日)には、11月1日の「[[諸聖徒日]]」は記載されているが、ハロウィンは記載されていない。</ref>・[[ルーテル教会]]<ref group="※">日本ルーテル教団の教会暦([http://tokyo-lutheran.com/?cat=27 東京ルーテルセンター教会 » 教会暦])にもハロウィンの記載はない。一方で同ウェブサイトでは、「アメリカでの大衆行事」としては言及されている。</ref>・[[正教会]]<ref name="orthodoxjapan.jp" group="※">[[日本正教会]]のサイトで「ハロウィン」を検索しても特にヒットするコンテンツはない。{{Cite web|author=Google|url={{Google検索リンク|ハロウィン site:www.orthodoxjapan.jp}}|title=Google検索|accessdate=2015-11-02}}</ref>・[[東方諸教会]]<ref name="coptic">[http://lacopts.org/story/the-celebration-of-halloween/ On the Celebration of Halloween | Coptic Orthodox Diocese of Los Angeles]</ref>の全てで<ref group="※">これら教会全体で教会暦を運用する諸教会のほか、[[改革派教会]]で教会暦を使用する教会でも、教会暦にハロウィンの記載はない。<br />[http://zen-chur.webnode.jp/%E5%85%B8%E7%A4%BC%E3%83%BB%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96/%E4%BD%BF%E7%94%A8%E6%96%B9%E6%B3%95/ 教会歴による牧会祈祷の使用方法 :: 日本キリスト改革派善通寺教会]</ref>、ハロウィンは教会暦上の祭としては祝われない。先述の通り、元々ハロウィンの起源はキリスト教とは無関係である。
[[教会暦]]を教会全体で使用する[[カトリック教会]]<ref name="catholic.jp" group="※" />・[[聖公会]]<ref name="日本聖公会祈祷書" group="※" />・[[ルーテル教会]]<ref group="※">日本ルーテル教団の教会暦([http://tokyo-lutheran.com/?cat=27 東京ルーテルセンター教会 » 教会暦])にもハロウィンの記載はない。一方で同ウェブサイトでは、「アメリカでの大衆行事」としては言及されている。</ref>・[[正教会]]<ref name="orthodoxjapan.jp" group="※" />・[[東方諸教会]]<ref name="coptic">[http://lacopts.org/story/the-celebration-of-halloween/ On the Celebration of Halloween | Coptic Orthodox Diocese of Los Angeles]</ref>の全てで<ref group="※">これら教会全体で教会暦を運用する諸教会のほか、[[改革派教会]]で教会暦を使用する教会でも、教会暦にハロウィンの記載はない。<br />[http://zen-chur.webnode.jp/%E5%85%B8%E7%A4%BC%E3%83%BB%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96/%E4%BD%BF%E7%94%A8%E6%96%B9%E6%B3%95/ 教会歴による牧会祈祷の使用方法 :: 日本キリスト改革派善通寺教会]</ref>、ハロウィンは教会暦上の祭としては祝われない。先述の通り、元々ハロウィンの起源はキリスト教とは無関係である。


ただし地域によっては教会でも、この日に合わせてパーティ等のイベントを行うことがある。しかしながらそうした場合でも教会は、キリスト教の趣旨に合わない要素は出来る限り取り除くように努めている([[#容認する見解と批判的見解|後述]])。
ただし地域によっては教会でも、この日に合わせてパーティ等のイベントを行うことがある。しかしながらそうした場合でも教会は、キリスト教の趣旨に合わない要素は出来る限り取り除くように努めている([[#容認する見解と批判的見解|後述]])。
30行目: 143行目:


[[カトリック教会]]では[[11月1日]]を「[[諸聖人の日]]」(古くは「万聖節」とも)、[[聖公会]]では「諸聖徒日」としているが、英語の「ハロウィン」は「諸聖人の日(万聖節)の夜」を意味する "All-hallow Evening" の短縮形をその語源としており<ref>{{Cite book|title=A History of the Scottish People from the Earliest Times: From the Union of the kingdoms, 1706, to the present time|url=https://books.google.com/books?id=YVgJAAAAIAAJ&q=Hallowe'en+contraction&dq=Hallowe'en+contraction&hl=en&ei=Y6i8TtXJOcargwe2lN28Bw&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=5&ved=0CD8Q6AEwBDgK|publisher=Blackie|author=Thomas Thomson, Charles Annandale|quote=Of the stated rustic festivals peculiar to Scotland the most important was Hallowe'en, a contraction for All-hallow Evening, or the evening of All-Saints Day, the annual return of which was a season for joy and festivity.|year=1896|accessdate=31 October 2011}}</ref>{{refnest|group="※"|「'''[[:en:Hallow|hallow]]'''」は「holy」(神聖な)と同じく[[古英語]]の「halig」を語源とする言葉で、現代でも「[[主の祈り]]」の冒頭に使われているように「'''聖とする'''」(to make holy) という意味の[[他動詞]]である<ref>[[ウェブスター辞典#メリアム=ウェブスター大学辞典|メリアム=ウェブスター大学辞典]](第10版、1999年)参照。</ref>。}}、現在確認されている使用例は、[[16世紀]]にみられるものが最古である。
[[カトリック教会]]では[[11月1日]]を「[[諸聖人の日]]」(古くは「万聖節」とも)、[[聖公会]]では「諸聖徒日」としているが、英語の「ハロウィン」は「諸聖人の日(万聖節)の夜」を意味する "All-hallow Evening" の短縮形をその語源としており<ref>{{Cite book|title=A History of the Scottish People from the Earliest Times: From the Union of the kingdoms, 1706, to the present time|url=https://books.google.com/books?id=YVgJAAAAIAAJ&q=Hallowe'en+contraction&dq=Hallowe'en+contraction&hl=en&ei=Y6i8TtXJOcargwe2lN28Bw&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=5&ved=0CD8Q6AEwBDgK|publisher=Blackie|author=Thomas Thomson, Charles Annandale|quote=Of the stated rustic festivals peculiar to Scotland the most important was Hallowe'en, a contraction for All-hallow Evening, or the evening of All-Saints Day, the annual return of which was a season for joy and festivity.|year=1896|accessdate=31 October 2011}}</ref>{{refnest|group="※"|「'''[[:en:Hallow|hallow]]'''」は「holy」(神聖な)と同じく[[古英語]]の「halig」を語源とする言葉で、現代でも「[[主の祈り]]」の冒頭に使われているように「'''聖とする'''」(to make holy) という意味の[[他動詞]]である<ref>[[ウェブスター辞典#メリアム=ウェブスター大学辞典|メリアム=ウェブスター大学辞典]](第10版、1999年)参照。</ref>。}}、現在確認されている使用例は、[[16世紀]]にみられるものが最古である。

ハロウィンに重なるように設定されている[[諸聖人の日]]は、もともと[[東方教会]]の[[衆聖人の主日]]に由来するもので、[[カトリック教会]]では[[609年]]に導入され、当初は[[5月13日]]に祝われていた。しかし[[8世紀]]頃から英国やアイルランドでは11月1日にすべての聖人を記念するようになり、同時代の[[教皇|ローマ教皇]][[グレゴリウス3世 (ローマ教皇)|グレゴリウス3世]](在位[[731年]] - [[741年]])によって、11月1日に祝う習慣がローマ教会に広く導入された<ref name="cbcj"/>。これについては、ケルト人が[[自然崇拝]]から[[ケルト系キリスト教]]を経てカトリックへと改宗する過程で、ケルトの[[収穫祭]]に合わせて11月1日に設定したとされている<ref name="cbcj">[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/tenrei/nenkan8-34.htm 典礼解説 年間(第8週〜第34週) 【諸聖人(11月1日)】] カトリック中央協議会</ref><ref>『新カトリック大辞典 III【諸聖人の祝日】』</ref><ref name="Bri.">MICROPADIA BRITANICA "The pagan observances influenced the Christian festival of Allhallows' Eve, celebrated on the same date."【Halloween】</ref><ref name="shimizu">[http://www.shimizu-catholic.jp/fr-message-081025.html カトリック清水教会『諸聖人の祝日を前に』]</ref><ref name="ozawa">{{Cite web |author=小澤克彦 岐阜大学名誉教授|url=http://www.ozawa-katsuhiko.com/13christ_matsuri/christ_matsuri_text/christ_matsuri03.html |title=キリスト教側の祭りと行事 バレンタイン、その他の祭り |accessdate=2012-11-16}} </ref>。

カトリック教会では、諸聖人の日は祭日としているが、ハロウィンは祭日ではなく典礼暦([[教会暦]])にも入っておらず、教会の宗教行事・公式行事として行われることはない<ref name="catholic.jp" group="※"/>。

=== 諸聖人の日がハロウィンに重ねられた目的:二つの説 ===
小澤克彦は、ケルト人への[[宣教]]にあたり、ケルトのサウィン祭はアイルランドのキリスト教会に影響を与え、カトリック教会も、民族の根幹にかかわる祭りは民衆から取り去ることはできなかったため、「諸聖人の祝日」の日を11月1日に変更したことで、その前夜祭がハロウィーンとして民衆に残されたと説明している<ref name="ozawa"/>。

他方、キリスト教についてのメルマガも発行している映画評論家、服部弘一郎<ref>[http://eigajournal.wordpress.com/about/ 自己紹介 | 新佃島・映画ジャーナル]</ref>は、古代の[[ユール|冬至祭]]に対抗して[[クリスマス]]、ケルトの祭に対抗して[[諸聖人の日]]を持って来た教会の戦略を「ライバル店舗の目と鼻の先に新店舗を作って盛り上げ、ライバル店を潰そうとする外食チェーン店やコンビニみたいな戦略」と喩えている。その上で、クリスマスを「ライバル店側が消えた(異教側の祭が消えた)」例として、ハロウィンを「ライバル店側が残った(異教側の要素が残った)」例として挙げており、「教会には民衆の祭(ハロウィン)を残す意図があった」とする小澤とは違い、教会は先行する異教の祭(ライバル店)を完全に潰そうと考えていたが、それが挫折して残ったものであると捉えている<ref>[http://eigajournal.wordpress.com/2013/10/ 10月 | 2013 | 新佃島・映画ジャーナル]</ref>。

=== 容認する見解と批判的見解 ===
キリスト教各派によるハロウィンの評価・対応は、由来を考慮して様々に分かれる<ref>{{Cite news|url= http://seishonyumon.com/movie/2608/|title=ハロウィンとは、キリスト教と関係ありますか?クリスチャンが祝っても大丈夫? | 聖書入門.com わかりやすい解説で、聖書の言葉を学ぶ|publisher= [[ハーベスト・タイム・ミニストリーズ]] |date=2016-10-01|accessdate=2017-08-25}}</ref>。

==== 西方教会 ====
===== カトリック教会 =====
先述の通り、[[カトリック教会]]の[[教会暦]]にある祭ではない。[[カトリック中央協議会]]のウェブサイトを検索しても、「ハロウィン」「ハロウィーン」はヒットしない<ref name="catholic.jp" group="※" />。Catholic Encyclopedia([[カトリック百科事典]])にも、ハロウィンの独立項目自体が存在しない<ref group="※">[http://www.newadvent.org/cathen/01315a.htm CATHOLIC ENCYCLOPEDIA: All Saints' Day]の項目冒頭に、「この祭日の前晩は一般にハロウィンと呼ばれる」と記されているのみである。</ref>。

カトリック教会においては、「ハロウィンは世俗のイベントである」として、特に肯定的評価も否定的評価も言及されないことがある<ref>[http://www.catholic.org/saints/allsaints/ All Saints' Day - All Saints' Day - Saints & Angels - Catholic Online]</ref>。

一方、ポーランドのカトリック教会の{{仮リンク|アンドレイ・ジェンガ|pl|Andrzej Dzięga}}[[首都大司教]]は信徒たちに宛てたメッセージの中で、ハロウィンについて「子どもたちに世の悪魔や闇を『楽しみ』として誤った方向に導くもの」等と厳しく批判。ポーランドのカトリック教会はこれに賛意を示し、ハロウィンについて「オカルト」であるとした<ref>[http://www.ibtimes.com/polands-catholic-church-condemns-halloween-856289 Poland's Catholic Church Condemns Halloween]</ref>。

[[イングランド国教会]]のウェブサイトでは、由来はキリスト教からみて異教のものであること、最近のハロウィンの祝われ方はアメリカから入って来た習慣であることを指摘しつつ、「ハロウィンは、悪魔を些細なものとする力を持ち、悪の善に対する勝利を祝うものとして描写されるかもしれないが、その際、私たちはキリスト教徒として、実際にはその反対こそが正しい、すなわちキリストにおいて善は悪を征服するのであると信じている」と表明している<ref>[http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/2977644/Church-of-England-claims-Halloween-is-similar-to-Christmas-Eve.html Church of England claims Hallowe'en is 'similar' to Christmas Eve]</ref>。

===== プロテスタント =====
そもそも[[プロテスタント]]の大半には、聖人崇敬の概念自体が存在しないため、諸聖人の日を祝う習慣も存在せず、ハロウィンもまた教会の行事とはなっていない。

プロテスタントにおいて10月31日は[[宗教改革記念日]]として記憶されており、ハロウィンの「危険性」が訴えられることもある<ref>[https://www.knoxseminary.edu/halloween-or-reformation-day/ Halloween or Reformation Day? - Knox Theological Seminary]</ref><ref>[http://www.charismanews.com/opinion/52810-how-halloween-is-a-catalytic-day-for-reformation-revival-and-destiny How Halloween Is a Catalytic Day for Reformation, Revival and Destiny — Charisma News]</ref>。

一方でプロテスタントのウェブ媒体において信者に対し、ハロウィンの諸行事に参加することを全否定はしないものの、キリスト教の信仰生活に悪影響がないよう、細心の注意を払うように呼びかけられることもある<ref>[http://www.thegospelcoalition.org/article/what-christians-should-know-about-halloween What Christians Should Know About Halloween]</ref><ref>[http://www.opc.org/qa.html?question_id=378 Orthodox Presbyterian Church]</ref>。

==== 東方教会 ====
===== 正教会 =====
元々[[正教会]]では西方教会の諸聖人の主日に相当する「衆聖人の[[主日]]」は[[五旬祭]]の翌主日に祝われていてこれは6月に当たり、ハロウィンは正教会とは関係がない<ref name="ow">[http://orthodoxwiki.org/Halloween Halloween - OrthodoxWiki]より"Halloween or Hallowe'en(a contraction of "All Hallows' Evening", or All Hallows' Eve) is a yearly celebration observed in a number of countries by '''non-Orthodox''' Christians,"および"Orthodox Christians observe All Hallows' Day on the First Sunday after Pentecost"</ref>。

[[ロシア正教会]]はハロウィンを「死のカルト」であると批判している<ref>{{Cite news |title=Russian Orthodox Church harshly condemns Halloween for its cult of death|newspaper=[[プラウダ]]|date=2007-11-01|url=http://english.pravda.ru/russia/history/01-11-2007/99982-halloween-0|accessdate=2011-11-01|language=英語}}</ref>。英語圏の正教会では、ハロウィンを「カルト」と批判する[[主教]]の文章が紹介される一方で、「ハロウィンに家に来た子どもには、お菓子と一緒に、衆聖人の[[イコン]]をプレゼントする」という、正教会の教えに沿った形に替えるためのアイデアが紹介されることもある<ref>[http://orthodoxinfo.com/praxis/halloween.aspx A Pastoral Word on Halloween The Joyous Feast of Pumpkin by Bishop(now Archbishop) Kyrill]の本分と脚注部分で、批判的見解と一部容認の見解の両方が紹介されている。(2015年11月2日閲覧)</ref>。また、この日に[[晩課]]やパラクリシスといった[[奉神礼]]を行うよう推奨されていることがある<ref name="ow" />。

===== 非カルケドン派 =====
[[非カルケドン派正教会]]である[[コプト正教会]]のロサンゼルス主教区からは、由来と趣旨の中にあるキリスト教と対立する部分を指摘し、その「危険性」(と教会が考える)部分について注意を喚起しつつ、ハロウィンの日に教会に子どもたちを集めるにあたって、教会の教えに沿った形で祈りと食事の集会を開く方針が示されている<ref name="coptic" />。

== 日本とハロウィン ==
[[ファイル:USO hosts Halloween party for children 141031-M-XX123-006.jpg|thumb|在日米軍基地[[キャンプ・ハンセン]]で開かれたハロウィンパーティでキャンディバッグを受け取る仮装した子供(2014年10月31日)]]
米軍関係者が住む地域においてアメリカの風習としてハロウィーンが持ち込まれることがあったものの、各地のイベントでハロウィーンにちなんだ仮装が導入されるようになったのは1980年代以降になってからである{{R|yomiuri20201016}}。また、読売新聞の編集委員である片山一弘は、1995年11月1日の同紙に掲載された投書を取り上げ、1990年代半ばの時点からハロウィーンの商業利用が盛んになりつつあったと推測し、夏休みとクリスマスの間の販促イベントの材料としてふさわしかったのだろうと分析している{{R|yomiuri20201016}}。
その後、[[1990年代]]後半より始まった[[東京ディズニーランド]]([[東京ディズニーリゾート]])のイベント・[[ディズニー・ハロウィーン]]をはじめとするイベントが各地で開催されたことに加え、[[2000年代]]後半より菓子メーカーが相次いでハロウィン[[商戦]]に参入したことなどを契機としながら、[[2010年代]]中盤には[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス]] (SNS) の普及にも後押しされて[[市場規模]]が拡大していった<ref>{{cite web|url=http://thepage.jp/detail/20130930-00000006-wordleaf|title=ハロウィンっていつ頃から普及? その経済効果は?|website=THE PAGE|date=2013年9月30日|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131009075331/http://thepage.jp/detail/20130930-00000006-wordleaf|archivedate=2013-10-09|accessdate=2020-11-02}}</ref><ref>[http://diamond.jp/articles/-/61400 気づけばバレンタイン顔負けのフィーバーぶり! 大人も群がるハロウィン市場の知られざる膨張力](ダイヤモンド・オンライン、2014年10月30日)</ref><ref name="sankei_151018">[http://www.sankei.com/life/news/151018/lif1510180040-n1.html ハロウィーン市場1220億円、バレンタインを圧倒 4年で倍増…SNSが支える人気拡大](産経ニュース 2015年10月18日)</ref><ref>[http://www.kinenbilabo.jp/?p=470 2016年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約10%増の約1345億円。]([[記念日#一般社団法人日本記念日協会|一般社団法人日本記念日協会]] 記念日文化研究所 2016年10月10日)</ref>。同時期、店頭・街中でのハロウィン[[装飾]]が見られるようになったほか、[[仮装]]・[[コスプレ]]のイベントとして日本式に[[アレンジ]]されたハロウィンが行われている<ref>[http://zuuonline.com/archives/84919 「ハロウィン」がいつの間にか日本で定着した理由](ZUU online、2015年10月13日)</ref>。近年では幼稚園や保育園の恒例行事になっているほか、大人も仮装をして参加するイベントが大都市圏を中心に各地で行われている。ただし、後述のように様々な問題も起きており、8割の人がハロウィンに関心を示していない、もしくは好まないという2016年のアンケート結果などもある<ref>{{Cite web|title=リア充の自慢合戦!? 世の8割が「ハロウィンが嫌い」な理由ランキング|url=https://www.news-postseven.com/archives/20161024_460056.html|website=NEWSポストセブン|date=2016-10-24|accessdate=2018-09-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180926210048/https://www.news-postseven.com/archives/20161024_460056.html|archivedate=2018-09-26}}</ref><ref>{{Cite web|title=ダイヤモンド・オンライン世論調査結果 質問1 あなたは毎年「ハロウィン」を楽しんでいる?|url=http://diamond.jp/articles/-/61400/votes|website=ダイヤモンド・オンライン|date=2014-10-30|accessdate=2016-10-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20161027195705/http://diamond.jp/articles/-/61400/votes|archivedate=2016-10-27}}</ref>。

=== 行事の開催 ===
日本では、[[キデイランド]]原宿店が[[1970年代]]にハロウィン関連商品の店頭販売を開始し、[[1983年]][[10月]]には同じくキデイランド原宿店が販売促進の一環として日本初とされるハロウィン・[[パレード]]を開催した<ref>[http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1409/17/news012.html なぜ人は“動く”のか:国内の認知度がほぼ100%――1億人が盛り上がるハロウィン(1/2)]、Business Media 誠、2014年9月17日 07:00更新。</ref><ref name="yomiuri20201016">{{Cite web|title=ハロウィーンのコスプレ群衆はなぜ渋谷に集うのか : ちょっと前はどうだっけ? : Webコラム・解説|url=https://www.yomiuri.co.jp/column/chottomae/20201014-OYT8T50071/|website=読売新聞オンライン|date=2020-10-16|accessdate=2020-11-02|author=片山一弘|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201101041810/https://www.yomiuri.co.jp/column/chottomae/20201014-OYT8T50071/|archivedate=2020-11-01}}</ref>。日本のテーマパーク・遊園地では、1992年10月、[[ナムコ・ワンダーエッグ]]で「ワンダーハロウィンパーティ」を開催、仮装大会のほか、仮装しての来園者の入園料を無料にした<ref>{{cite web|url=https://dengekionline.com/special/challenge/we/we07.html|title=緊急特別企画 創造への挑戦 ナムコ・ワンダーエッグの軌跡||website=電撃オンライン|date=2008年09月16日|accessdate=2019年11月10日}}</ref>。アメリカで行われる娯楽行事の多くがそうであるように、近年では日本でもハロウィンが広く行われるようになってきた。ただし[[クリスマス]]などと同様に、日本で行われるハロウィンの催しには、宗教的色彩はより薄い。

ハロウィンのパレードとしては[[神奈川県]][[川崎市]]の[[東日本旅客鉄道|JR]][[川崎駅]]東口一帯の「[[カワサキハロウィン|カワサキ・ハロウィン・パレード]]」が知られる。このパレードでは約3000人による[[仮装]]パレードで約10万人の人出を数える([[1997年]]より毎年開催)<ref>{{Cite news |title=カワサキ ハロウィン 写真特集|author= |newspaper=[[時事ドットコム]]|publisher=[[時事通信社]]|date=2009-10-31|url=http://www.jiji.com/jc/d2?p=hlw00101&d=004ent|accessdate=2012-10-30}}</ref>。東京ディズニーランドでは1997年10月31日、園内に仮装した入園者が集まるイベント「[[ディズニー・ハロウィーン|ディズニー・ハッピー・ハロウィーン]]」が初めて開催され、[[2000年]]10月31日には400名の仮装した入園者とディズニーのキャラクターが園内をパレードする「Happy Halloween Twilight Parade」が開催された。[[2001年]]からは10月中に開催されるイベントとして園内パレードも行われるようになり、次第に秋のイベントとして恒例化していった。現在では[[9月]]初旬から始まる大きなイベントとなっている。

一方、[[ユニバーサル・スタジオ・ジャパン]] (USJ) で[[2011年]]より毎年開催されている「[[ハロウィーン・ホラー・ナイト]]」([[:en:Halloween Horror Nights]]) のように、ハロウィンのイメージになぞらえて[[ホラー]]系のイベントを開催するケースも見られる{{refnest|group="※"|[[2016年]]には同テーマパークで600体以上の[[日本人形]]を用いた迷路型[[お化け屋敷]]「祟(TATARI)〜生き人形の呪い〜」を催しているが、神社に供養のためにおさめられた日本人形を借り受けてお化け屋敷をつくったことに対し、日本人形協会は10月18日、USJに抗議文を送付して猛抗議し、ネットでもやり過ぎと[[炎上 (ネット用語)|炎上]]している<ref>{{cite web|url=http://diamond.jp/articles/-/105327|title=USJ大炎上「呪い人形」事件はどこで間違えたのか?|publisher=[[ダイヤモンド社]]|website=ダイヤモンド・オンライン|date=2016年10月21日|accessdate=2016年10月22日}}</ref>。}}。

==== 各地でのイベントの開催 ====
歴史的経緯から [[欧米系島民]]が集住している[[東京都]][[小笠原村]][[父島]]では<ref>{{Cite news|url= http://ritou-navi.com/2016/02/22/bonin-island/|title=ボニン・アイランド!!日本と欧米の間で揺れた小笠原諸島。 離島ナビ|publisher=南野たかし(ドクターリトー) |date=2016-02-22|accessdate=2017-08-28}}</ref>、島民の秋のイベントとして定着しており、幼年の子どもたちの大多数が参加するほどの盛況ぶりを見せている<ref>{{Cite news|url= http://happy-hallo.com/158.html|title=ハロウィンで近所にお菓子をもらいに行くのはNG!?迷惑行為にならないために心がけたいポイントとは|publisher= ハピハロ! |date=2015-08-22|accessdate=2017-08-26}}</ref><ref>{{Cite news|url= http://blog.vill.ogasawara.tokyo.jp/2010/10/31/post_360/|title=今晩はハロウィン |publisher=小笠原ブログ 自然を守り自然に親しむ エコツーリズムの島|date=2010-10-31|accessdate=2017-08-26}}</ref>。

欧米系村民が多数存在し、海外からの観光客も多い[[長野県]][[北安曇郡]][[白馬村]]では、毎年[[10月]]の最終[[日曜日]]に、村民[[ボランティア]]によって「白馬deハロウィン」が開催されている。トリックかトリートかやジャック・ランタンコンテスト、仮装コンテストなどが行われ、地元の人気店による[[屋台]]も出店され、当日は[[歩行者天国]]になった村道に仮装した大勢の子供たちが家々を訪ね歩いてお菓子をもらっている光景が見られる([[2005年]]より毎年開催)<ref>[https://ja-jp.facebook.com/Hakuba.de.Halloween/ 白馬deハロウィン]</ref>。

さらに、[[鉄道]]の街として知られる[[新潟県]][[新潟市]][[秋葉区]]の新津地域では、毎年10月の最終土曜日に地元商店主や地元大学生たちによって「にいつハロウィン仮装まつり」が開催されている。仮装パレードや仮装コンテスト、[[スタンプラリー]]やナイトパーティなどが行われ、そのほか移動販売車や地元業者による屋台出店などもあり、当日は[[歩行者天国]]になった商店街のメインストリートには仮装した大勢の人(常時約1,000人、延べ約5,000人)がひしめく光景が定着しつつある([[2007年]]より毎年開催)<ref>[http://niitsu-halloween.com/ にいつハロウィン仮装まつり]</ref>。

読み物サイトである「[[デイリーポータルZ]]」では、2014年のハロウィンに、編集部員とライターによる身内のイベントとして「地味な仮装のハロウィンパーティー」を開催した。これは、一般的なハロウィンパーティで見られるようなきらびやかな仮装ではなく、「区役所で戸籍を出してくれる人」「ラーメン屋の店員」「[[新橋 (東京都港区)|新橋]]で見た人」などといった、とんちの効いた仮装をして集まるという内容であった。その模様を同サイトの記事として掲載したところ<ref>{{cite news|url=https://dailyportalz.jp/kiji/141106165548 |title=地味な仮装のハロウィンパーティー|publisher=デイリーポータルZ|date=2014-11-06|accessdate=2020-12-03}}</ref>、[[フジテレビジョン|フジテレビ]][[フジニュースネットワーク|系列]]『[[情報プレゼンター とくダネ!|とくダネ!]]』にて紹介され、読者からも大きな反響があったため、翌年からは読者も交えたイベントとして開催されている<ref>{{cite news|url=https://dailyportalz.jp/kiji/151107195004 |title=地味な仮装160人のハロウィンパーティー|publisher=デイリーポータルZ|date=2015-11-07|accessdate=2020-12-03}}</ref>。現在は「地味ハロウィン」として、デイリーポータルZが主催するもの以外にも、地域・企業などが同様の企画を開催する動きがあり、同サイトは「地味ハロウィンの名称、企画を独占する気はない」と容認している<ref>{{cite news|url=https://dailyportalz.jp/dpq/holding_jimi_halloween_2020 |title=地味ハロウィンの開催について(2020)|publisher=デイリーポータルZ|date=2020-10-14|accessdate=2020-12-03}}</ref>。

==== 過去のイベント ====
嘗て行われていたイベントとしては、[[兵庫県]][[神戸市]][[灘区]]に存在する[[指定暴力団]]『[[山口組]]』総本部で行われていたハロウィンイベントが有名である。これは総本部が所在する場所が高級住宅街に近く、1970年代当時、日本の事情を把握していない外国人がお菓子を求めて本部を訪問したことをきっかけに、山口組三代目組長であった[[田岡一雄]]が地域の子供達を対象にハロウィンのイベントを行うようになったものであり、日本でハロウィンの風習が全国的に知られる以前から行っていた<ref>{{Cite web |date=2016-11-15 |url= https://nikkan-spa.jp/1236769|title=六代目山口組が2年ぶりにハロウィンを復活。その裏事情とは? |publisher=日刊SPA! |accessdate=2020-01-24}}</ref>。

普段立ち入ることができない駐車場に飾り付けられたオブジェや1000個近くの菓子を配るテーブルが並べられ、子供たちで賑わう光景が見られた<ref>{{Cite web |date=2019-10-05 |url= https://www.news-postseven.com/archives/20191005_1460388.html|title=山口組のハロウィンお菓子 もらわぬよう警察が圧力 |publisher=ポストセブン |accessdate=2019-11-02}}</ref><ref>{{Cite web |date=2017-11-04 |url=https://diamond.jp/articles/-/148115 |title=山口組のハロウィン、厳戒態勢の中ではしゃぐ子どもたち(上) |publisher=ダイヤモンドオンライン |accessdate=2019-11-02}}</ref>この異色のハロウィン行事は、教育関係者や警察関係者が警戒するなか長年続けられてきたが、[[2019年]][[10月11日]]、[[兵庫県警察]]が総本部の使用を制限する仮命令を出したことで事実上終焉を迎えた<ref>{{Cite web |date=2019-10-31 |url=https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201910/0012837055.shtml |title=
山口組が今年ハロウィーン中止、菓子配らず 神戸 |publisher=神戸新聞NEXT |accessdate=2019-11-02}}</ref>。さらに2020年10月5日、兵庫県議会は、暴力団員がその活動して青少年に金品を渡す行為を禁止する兵庫県暴力団排除条例改正案を可決し、翌10月6日に兵庫県条例第35号として公布<ref>{{Cite web |date=2020-10-6|url=https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk32/koho/documents/021006g.pdfl |title=兵庫県公報令和2年10月6日号外 |publisher=兵庫県 |accessdate=2020-11-3}}</ref>され、附則第1条の規定により公布の日から起算して20日を経過した日である10月26日から施行された。改正後の兵庫県暴力団排除条例第21条第2項で金品の供与を禁止し、違反があると認められる場合は、第22条で中止命令を発し、中止命令違反が処罰対象となる(第35条第2項)。これにより2020年以降は法令上も違法行為として禁止となった。

=== 事件・騒動 ===
[[2007年]][[10月27日]]には、[[山手線]]や[[大阪環状線]]に外国人など数十人の集団が押し寄せ、車内の[[蛍光灯]]を外す、[[網棚]]の上に寝転ぶ、他の乗客とトラブルを起こすなどして、電車を遅延させるなど暴徒化する者もいた。[[2008年]]には[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]が[[警視庁]]と連携を取りながら事前に[[ビラ]]を配り、[[警備員]]を配置するなど、対応を強化する体制をとった<ref>{{Cite news|title=今夜、山手線を厳重警戒せよ! ハロウィーンでJR|newspaper=[[MSN産経ニュース]]|publisher=[[産経新聞]]|date=2008-10-31|url=http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081031/crm0810311201018-n1.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20081104134208/http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081031/crm0810311201018-n1.htm|archivedate=2008年11月4日|accessdate=2012-10-30|deadurldate=2017年9月}}</ref>。

[[2014年]]のハロウィンでは、[[渋谷]]に多数の仮装者が集まったため混乱状態となり、[[渋谷スクランブル交差点]]などに[[機動隊]]が出動し、総勢約200人配置するなどの態勢で警戒にあたり、[[逮捕]]者も2名出るなど、未明まで騒ぎが続いた<ref>{{Cite news|title=ハロウィーンの渋谷駅前、未明まで混乱…痴漢も|newspaper=[[Yahoo!ニュース]]|publisher=[[読売新聞]]|date=2014-11-01|archiveurl=https://web.archive.org/web/20141102095615/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141101-00050052-yom-soci&pos=3|url=http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141101-00050052-yom-soci&pos=3|accessdate=2014-11-02|archivedate=2014年11月2日|deadurldate=2017年9月}}</ref>。また、同年のハロウィンでは[[更衣室]]の不足や[[ごみ]]の散乱などが問題視され、翌[[2015年]]のハロウィンでは、神宮通公園などに仮設更衣室が設けられたほか、ゴミ袋の配布やゴミ拾いイベントも行われた<ref>{{Cite news |title=ハロウィーン後の渋谷でゴミ拾い 仮装姿の若者、ボランティア、キンコン西野さんら|newspaper=[[みんなの経済新聞ネットワーク|シブヤ経済新聞]]|date=2015-11-01|url=http://www.shibukei.com/headline/11181/|accessdate=2015-11-01}}</ref>。

2015年[[10月13日]]、[[熊本県]]内で「[[仮面]]をかぶり[[チェーンソー]]を持った男が歩いていた」と110番通報があり、複数のパトカーが集まるなど一時は騒然となった。犯人は[[熊本市]]内の商業施設で勤務している20歳代の男で、「ハロウィーンの仮装で職場を驚かそう」と考えたとのことで、チェーンソーは[[玩具|おもちゃ]]だった<ref>[http://www.asahi.com/articles/ASHBF7H8SHBFTLVB01W.html 「チェーンソー持った男」と110番通報、犯人は 熊本] [[朝日新聞]] 2015年10月14日</ref>。同年10月31日には渋谷スクランブル交差点付近の路上で、[[迷彩服]]姿に仮装した20代の無職の男が警戒中の警察官を[[エアガン]]のようなもので殴打し、[[公務執行妨害]]の現行犯で逮捕された<ref>[http://www.sankei.com/affairs/news/151101/afr1511010004-n1.html とうとう逮捕者 無職男、エアガンのようなもので警察官を殴打] [[産経新聞]] 2015年11月1日</ref>。

[[2018年]]、ハロウィン直前の[[10月29日]]には、渋谷に集まった人々により[[軽トラック]]が横転させられる騒動が起きるなど、行為がエスカレートして[[逮捕]]者が続出したことから、[[渋谷区]]区長の[[長谷部健]]が「到底許せるものではない」と抗議声明を発表し、10月31日の自制を呼びかける事態となった<ref>[https://www.huffingtonpost.jp/2018/10/29/halloween-statement_a_23574687/ 渋谷ハロウィンで逮捕者続出、区長が怒りの声明「到底許せるものではありません」](HuffPost Japan 2018年10月29日)</ref>。渋谷センター商店街の理事長も、ゴミが散乱するなどの迷惑行為があったことから、この騒動を「変態仮装行列」と呼称し非難<ref>[https://www.daily.co.jp/gossip/2018/11/01/0011781368.shtml センター商店街理事長TVで激怒の「変態仮装行列」がトレンドワード1位に] デイリースポーツ 2018年11月01日 </ref>。2019年6月19日には、ハロウィンや[[カウントダウン|年越しイベント]]開催前後における渋谷駅周辺での路上飲酒や迷惑行為を禁止する規定を中心に定められた「[[渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例]]」が渋谷区議会で可決、成立した<ref>{{Cite web|url=http://www.news24.jp/articles/2019/06/19/07453498.html|title=トラブル相次ぎ…渋谷駅周辺の路上飲酒禁止|accessdate=2019年6月21日|publisher=日本テレビ放送網(2019年6月19日作成)}}</ref>。なおこの条例が成立した後も、[[2019年]]の渋谷のハロウィンでは、置き引きや痴漢容疑で逮捕者が9名出ている<ref>{{Cite web|title=渋谷のハロウィーン、9人逮捕=置き引きや痴漢容疑-警視庁|website=時事ドットコム|date=2019-11-01|url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2019110100433&g=soc|accessdate=2019-11-01}}
</ref>。

以上のように、ハロウィン参加者によるごみの散らかしといった非常識行為、犯罪行為などが問題視されており、日本においてハロウィンに対する[[批評|批判]]や非難も増加している<!--。2015年は、特に渋谷のハロウィンへの批判が集中した--><ref>[https://woman.mynavi.jp/article/151015-35/ みんなが浮かれてると思うなよ! 日本のハロウィンに疑問を抱く女子○%] マイナビウーマン 2015年10月15日</ref>。

また、2020年10月28日には、[[駐日アイルランド大使館]]の大使ポール・カバナが、渋谷区区長・[[長谷部健]]と面会し、「渋谷だけでなく、世界中でハロウィーンはお酒を飲んでお祭り騒ぎをする日だと誤解されている」と指摘したうえで、「アイルランドでは伝統的に、家族単位で楽しみ、特別な食事を用意する。みんなで歌を歌い、家族の絆を強くしている」と本来のハロウィーンの過ごし方について説明した{{R|yomiuri20201030}}。

== ハロウィンと類似した行事 ==
[[オマーン]]では[[ラマダン]]月の中間日、満月の夜に{{仮リンク|カランカショー|en|Gargee'an|label=}}と呼ばれるものが行われる。変装こそしないが着飾った子どもたちが歌を歌いながら近所を練り歩き、菓子や小遣いをねだる<ref>{{Cite web|url=http://timesofoman.com/article/62940/Video/Watch-how-Qaranqasho-is-celebrated-in-Oman-during-Ramadan|title=Watch how Qarankasho is celebrated in Oman during Ramadan|accessdate=2017-12-05|date=2015-07-08|publisher=Times of Oman}}</ref>。留守の家には「お前の家は[[ジン (アラブ)|ジン]](アラブ圏の精霊)に包まれるぞ!」と叫ぶ<ref>{{cite book |title=世界の食文化(10) アラブ |last=大川 |first=真由子 |chapter=第二章 アラビア半島 -米料理とコーヒー文化- 二 オマーン|page=144 |isbn=9784540060038 |year=2007 |publisher=農山漁村文化協会 |location=東京, 日本}}</ref>。

日本にも、ケルトのサウィン祭=ハロウィンに類似した行事として、[[御霊信仰]]や[[お盆]]が既に存在するので、日本にハロウィンは不要であるとする意見もある{{要出典|date=2020年10月31日}}。
日本における類似行事としては、[[七夕]]に行われる[[ローソクもらい]]([[北海道]])、[[小正月]]に行われる[[ホロロン]]([[岩手県]])などがある。

== ハロウィンが題材の作品 ==
{{See|Category:ハロウィンを題材にした作品}}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="※"}}
=== 出典 ===
{{Reflist|30em}}
<!--
=== 参考文献 ===
-->

== 関連項目 ==
{{Commonscat|Halloween}}
* [[ハロウィン音楽祭]]
* [[クリスマスプレゼント]]
* [[死者の日 (メキシコ)|死者の日]]
*[[ウィッカーマン]]
* [[ヴァルプルギスの夜]] - ケルト民族の司祭による寒期の行事であるハロウィンと対になった暖期の行事。
* [[節分お化け]] - [[京都]]と[[大阪]]で[[立春]]の[[節分]]に行われる仮装。
* [[ホロロン]]


{{Normdaten}}
{{Normdaten}}

2021年11月7日 (日) 08:06時点における版

ハロウィン
ハロウィン
別名 All Hallows' Eve
All Saints' Eve
種類 ケルト人の伝統にルーツをもち、古代ローマおよびキリスト教からの影響を受ける
日付 10月31日
行事 コスチュームパーティ焚火占い
関連祝日 サウィン祭諸聖人の日
テンプレートを表示

ハロウィン、あるいはハロウィーン: Halloween または Hallowe'en[※ 1][※ 2])とは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭りのことである。現代では特にアメリカ合衆国民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。カボチャをくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女お化け仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。[1]

キリスト教の祭ではない[※ 3][※ 4][※ 5]。ハロウィンに対しては、本来、キリスト教にとっては異教徒の祭りであることから、キリスト教教会においては、容認から否定まで様々な見解がある(後述

概要

1833年ころのアイルランドのハロウィンの夜の様子を描いた絵画
カブのジャック・オー・ランタン(アイルランド)
ハロウィンを記念するカード(1904年、アメリカ)

ケルト人の1年の終わりは10月31日[2]で、この夜は秋の終わりを意味し、冬の始まりでもあり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた[要出典]。時期を同じくして出てくる有害な精霊魔女から身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた[要出典]。これに因み、31日の夜、カボチャアメリカ大陸の発見以前はカブが用いられた[3]スコットランドではカブの一種ルタバガを用いる[4]。)をくりぬいた中に蝋燭を立てて「ジャック・オー・ランタン (Jack-o'-lantern)」を作り、魔女やお化けに仮装した子供たちが近くの家を1軒ずつ訪ねては「トリックかトリートか(Trick or treat. 「お菓子をくれないと悪戯するよ」または「いたずらか、お菓子か」)」と唱える。家庭では、カボチャの菓子を作り、子供たちはもらったお菓子を持ち寄り、ハロウィン・パーティを開いたりする。お菓子がもらえなかった場合は報復の悪戯をしてもよい、とされている[5][6][7]。玄関のライトを点けている、またはハロウィンの飾りつけをしていると訪問してもよいという意思表示になっており、それにもかかわらず断る家主とは悪戯の攻防戦が繰り広げられる[8]。これはあくまでも電気が点いている家に対してであり、そうでない場合はがっかりして立ち去るのがほとんどである[9]

カトリック教会諸聖人の日がハロウィンに重なる形で設定されており、これを「カトリック教会が(キリスト教からみて)異教の祭を取り込んだ」とする見方と、「カトリック教会が(キリスト教からみて)異教の祭を潰すために設定した」とする見方がある[要出典]。いずれにしてもハロウィンは元々キリスト教の祭ではなかったことが両見解の前提となっている(後述)。

語源

Halloweenという単語はロバート・バーンズの詩『ハロウィン英語版』(スコットランド人によって伝統的に暗唱される詩)の表題として見られる。

「Halloween」または「Hallowe'en」という単語はおおよそ1745年に遡り[10]、キリスト教徒起源である[11]。単語「Hallowe'en」は「聖人達の夜」を意味する[12]。この単語は「All Hallows' Eve」(諸聖人の日〈All Hallows' Day〉の前夜)を指すスコットランドの表現から来ている[13]スコットランド語では、単語「eve」は「even」であり、これは「e'en」または「een」に短縮される。時がたつにつれて、「(All) Hallow(s) E(v)en」が「Hallowe'en」へと変化した。「All Hallows」という語句は古英語でも見られるものの、「All Hallows' Eve」それ自身は1556年まで見られない[13][14]

歴史

古代ケルトのドルイドの信仰では、新年の始まりは冬の季節の始まりである11月1日のサウィン(サオィン[ˈs.ɪn]、サワーン[ˈsn]、サーウィン[ˈsɑːwɪn][15]または、サウィーン、サーオィン、サムハイン、Samhain)祭であった[16]。ちょうど短い日が新しい年の始まりを示していたように、日没は新しい日の始まりを意味していた。したがって、この収穫祭は毎年現在の暦で言えば10月31日の夜に始まった。アイルランド英国のドルイド祭司たちは、かがり火を焚き、作物と動物の犠牲を捧げた。また、ドルイド祭司たちが火のまわりで踊るとともに、太陽の季節が過ぎ去り、暗闇の季節が始まった。11月1日の朝が来ると、ドルイド祭司は、各家庭にこの火から燃えさしを与えた。各家族は、この火を家に持ち帰り、かまどの火を新しくつけて家を暖め、悪いシーケルト神話の妖精。なお「バンシー」とは「女の妖精」の意。)などが入らないようにする。1年のこの時期には、この世と霊界との間に目に見えない「門」が開き、この両方の世界の間で自由に行き来が可能となると信じられていたからである。祭典ではかがり火が大きな役割を演じた。村民たちは、屠殺した牛の骨を炎の上に投げ込んだ。かがり火が燃え上がると、村人たちは他のすべての火を消した。その後、各家族は厳粛にこの共通の炎から炉床に火をつけた。

従来、ローマ人は11月1日頃に果実・果樹・果樹園の女神でリンゴをシンボルとしていた女神ポーモーナを讃える祭りを祝っていたと考えられており、紀元1世紀ブリテン島に侵入した以降はケルト地域にポーモーナの祭りをもたらしたと言われていた[要出典]。ハロウィンの行事としてダック・アップルが行われるのはその由縁からと考えられ、またハロウィンのシンボルカラーである黒とオレンジのうち、オレンジはポーモーナに由来するとの説がある[17]。しかしながらこうしたポーモーナの祭りとの関連性について、新しい研究は否定的見解をとっており、そもそもポーモーナの祭りが古代ローマにおいて盛大に祝われていたかについてすら疑義が差し挟まれている[18]。また古代ローマの祖霊祭パレンタリア英語版 (Parentalia) からの影響も指摘されている[19]

ハロウィンの習慣は、イングランド南部では17世紀以降、11月5日火薬陰謀事件の記念日(ガイ・フォークス・ナイト)に置き換わり、廃れた。しかしながら、スコットランドアイルランドマン島ウェールズでは引き続き広く普及していた[20]

ハロウィンがアメリカの年鑑に祝祭日として記録されたのは19世紀初頭以降のことである。ニューイングランドピューリタンなどはハロウィンに強く反対する立場であり、19世紀になりアイルランドおよびスコットランドから大量に移民が到着するまでは、ハロウィンが本格的に定着することはなかった[21]。ハロウィンは19世紀半ばまで特定の移民共同体の内でだけの行事として行われていたが、徐々にアメリカの「主流社会」に受け容れられるように、20世紀初頭には、社会的、人種的、宗教的背景に関係なく、アメリカのほとんどの人々に受け入れられ、東海岸から西海岸へ広まった。1950年代には「トリックかトリートか」の合言葉が製薬会社や映画会社、テレビ局などの仕掛けもあり普及した[22]。そして、世界各国で軍事的・経済的に活動するアメリカ人が増えるのにともない、そうした場所で、アメリカ風のハロウィンの風習も広がることになった。

カナダでは、製菓会社がハロウィン用の宣伝を1860年代から始め、1980年以降には現在のハロウィンと差異はなく、クリスマスの次に大きなイベントになっていった[23]

各国の現況

文化圏によってかなり扱いが異なっている。興味を示している地域と、興味がなく無視している地域がある。

現代でハロウィンが大々的に行われているのは主に英語圏であり、例えばアイルランドイギリス、およびイギリスが進出・侵略して植民地化するなどして「イギリス帝国」の一部に組み込みイギリス流の文化を広めた場所(アメリカカナダニュージーランド、そしてオーストラリアなど)に広まっている。

特に、もともとケルト人の国であるアイルランドに色濃く残っている。アイルランドでは10月最後の月曜が祝日となっており、ハロウィンを祝う習慣が最も純粋な形で残っている。この祝日に続く週は、学期の半ばであるがすべての学校が休みになり、一般に「ハロウィン休み」と呼ばれる[要出典]

上述の旧イギリス帝国系の国々ではハロウィンが盛大に祝われるが、アメリカの一部キリスト教系学校では、ハロウィンがキリスト教由来の行事ではないことから、「ハロウィンを行わないように」という通達が出されることがある[※ 6]

上述の国々でアイルランド以外はプロテスタント信者が多いせいもあって、その翌日にあたる諸聖人の日には、通常これといった行事は催されない。宗教改革以降、プロテスタント諸国ではカトリック教会の祝日である諸聖人の日が徐々に廃れたため、ハロウィンのみが残された格好になっているのである[※ 7]

カトリック信者の多いラテン民族諸国(すなわちローマ帝国時代にラテン語が広まり、その後、口語ラテン語の地域方言が歴史的に変化した言語が話されることになった地域)、主にイタリアスペインポルトガルフランス、および植民地となった南アメリカ諸国のブラジルペルーアルゼンチンラテンアメリカコスタリカニカラグア等々では、人々はハロウィンに興味を持っておらず、無視している状況にある。これらの国家においては『諸聖人の日』の方が重要視されており、諸聖人の日を祝日に制定して休日にしている国家もある。

東方教会正教会東方諸教会)が広まる地域(東欧中東など)においてもハロウィンをほぼ無視している。ロシアにおいてはロシア教育省が「ハロウィンは子ども達の壊れやすい心には有害である」との見解を出した[24]

(同じゲルマン語系言語を話すという点で、何かと英語圏の接点の多い)ドイツ、また、19世紀に英語圏の諸国に植民地化されたり、敗戦によって占領されたりするなどして、イギリス・アメリカ風の文化が流入されたり交流が深くなったりした東南アジア諸国、香港日本などにおいては「アメリカの大衆文化」として一部受容されている(日本については後節参照)。

ハロウィンの時期にあたる9月下旬から11月上旬には、反キリスト教=ペイガニズムの一環として、悪魔崇拝者やドルイドや魔女宗により、儀式殺人などの生贄儀式が、日本を含む世界各国で行われている。

ハロウィーンの行事

ジャック・オー・ランタン

ジャック・オー・ランタン

ジャック・オー・ランタン、あるいは、ジャック・オ・ランタン[25][26]: Jack-o'-Lantern[※ 8][※ 9])は、「お化けカボチャ」「カボチャちょうちん」とも言えるもので、オレンジ色のカボチャをくりぬき、ナイフで目・鼻・口をつけ、内側に火のついたろうそくを立てるもので、最もハロウィーンらしいシンボルである。ハロウィンを祝う家庭では、カボチャを刻んで怖い顔や滑稽な顔を作り、悪い霊を怖がらせて追い払うため、ハロウィンの晩、家の戸口の上り段に置く。これは「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」を象徴したものである[要出典]。 その後、ワシントン・アーヴィングの短編小説「スリーピー・ホロウ」(1820年)において、首なし騎士が主人公イカボッド・クレーンに向けてカボチャを投げつける場面[※ 10]が描かれたことがきっかけで、ジャック・オー・ランタンを持った首なし騎士が描かれるようになり、最終的にカボチャのジャック・オー・ランタンがハロウィンのシンボルとなった[3]

トリックかトリートか

ハロウィンに基地を訪問した際に、「Trick or Treat」と言う子供にお菓子をあげるジョージ・ブッシュ

英語圏では、子供たちが「Trick or Treat(トリックかトリートか)」 という言葉、直訳では「いたずらか、ごちそうか」で、聞いている側としては「ごちそうをくれないと、いたずらしちゃうぞ」というニュアンスに聞こえる言葉を唱えながら家々を訪ね、菓子を集めて回る習慣があるが、これは古い英語で wassailing と呼ばれるクリスマスの時期の酒宴の習慣に似た、ソウリング (Souling) と呼ばれるヨーロッパのケルトの風習から発展したという[要出典]。11月2日の死者の日に、仮面をつけた子供たちがソウルケーキを貰いに家々を回って、ソウルケーキで亡くなった人を供養したという。子供たちに訪問される側の大人たちは、子供たちのためにあらかじめお菓子を大量に用意して待つ。地域の大人たちと子供たちが交流できる機会になっている。

ティーンエイジャーになると、お菓子を集めるよりもむしろ庭木の枝にトイレットペーパーをかけたり家や車に鶏卵を投げつけるといったいたずらをすることがある。それを防止する方法もいろいろ考えられている[27]

仮装

大人の仮装の例。マイケル・ジャクソンゲイシャ

ハロウィンで仮装されるものには、アメリカでは基本的には「恐ろしい」と思われているものが選ばれる傾向があり、たとえば幽霊魔女コウモリ悪魔黒猫ゴブリンバンシーゾンビなどの民間で伝承されるものや、吸血鬼狼男フランケンシュタインのような欧米の怪談や恐怖小説に登場する怪物が含まれる。

20世紀後半のアメリカでは、お姫様や海賊といった類型的なキャラクターや、スパイダーマンバットマンなど漫画・映画のキャラクターの仮装も行われるようになった。

1992年10月17日にはアメリカ合衆国ルイジアナ州で、ハロウィンの仮装をし他人宅を訪れた16歳の日本人留学生が射殺される事件が発生した。(日本人留学生射殺事件[28]


2020年10月、雑誌Good Housekeeping は、特定の人を傷つける可能性があるとして、ハロウィンの仮装の題材として扱うべきではないテーマとして、15の項目を取り上げている[29]

またPinterestも同時期に、インディアンや芸者といった、文化の盗用を疑われるような仮装は避けようと呼びかけており[30]、日本のPineterestも異文化への配慮のあるハロウィンのアイデアをまとめた「 Pinterest ハロウィン特集 2020」を展開した[31]。 

ニューヨーク・ヴィレッジ・ハロウィン・パレード

ニューヨーク・ヴィレッジ・ハロウィン・パレード (New York's Village Halloween Parade) は、毎年ハロウィンの日にニューヨークで行われる世界最大規模のハロウィンの仮装パレードである。1974年に始まったイベントは、夜7時にグリニッジ・ヴィレッジ付近をスタートし、6番街を中心とした決められた経路を1マイル以上にわたって練り歩く。

仮装をした者であれば誰でも参加することができ、毎年6万人の参加者と200万人の見物人が訪れるニューヨーク最大のイベントの1つでもある。仮装する参加者には、市民や観光客のほか、ダンサーアーティスト大道芸人などが含まれ、数十の山車やバンドも登場する。世界中にテレビ中継もされ、約1億人の人々が視聴する。この日のニューヨークの街は、仮装した者で深夜まで溢れかえる。

食文化

アップル・ボビングに興じる人々
ハロウィンケーキの一例

「ダック・アップル (Duck Apple)」または「アップル・ボビング英語版 (Apple bobbing)」(リンゴ食い競争)はハロウィン・パーティで行われる余興の1つで、水を入れた大きめのたらいにリンゴを浮かべ、手を使わずに口でくわえてとる[4]

アガサ・クリスティ著『ハロウィーン・パーティ』の中ではこのリンゴ食い競争の他[※ 11]、昔から代々伝わってきたゲームとして、小麦粉の山から6ペンス硬貨を落とさないよう小麦粉を順番に削り取る「小麦粉切り」や、皿に盛った干しブドウブランデーをかけて火をつけ、そこから干しブドウをつまみ取る「スナップ・ドラゴン」(ブドウつまみ)などが紹介されている。 また、クリスマスケーキのように、ハロウィンをテーマとしたケーキが作られることもある[32]

キリスト教との関連

教会の祭としては祝われない

教会暦を教会全体で使用するカトリック教会[※ 3]聖公会[※ 4]ルーテル教会[※ 12]正教会[※ 5]東方諸教会[33]の全てで[※ 13]、ハロウィンは教会暦上の祭としては祝われない。先述の通り、元々ハロウィンの起源はキリスト教とは無関係である。

ただし地域によっては教会でも、この日に合わせてパーティ等のイベントを行うことがある。しかしながらそうした場合でも教会は、キリスト教の趣旨に合わない要素は出来る限り取り除くように努めている(後述)。

ハロウィンに重なっている諸聖人の日

カトリック教会諸聖人の日と、ハロウィンの日の関係(ズレと重なる部分)を図解したもの。深夜0時を区切りとする一般の暦と、日没を区切りとする教会暦の時刻を比較対照する図。

教会暦では日没から翌日日没までを一日と数える。したがって10月31日の夜は、教会暦においては「11月1日の始まりとしての夜」になる。

カトリック教会では11月1日を「諸聖人の日」(古くは「万聖節」とも)、聖公会では「諸聖徒日」としているが、英語の「ハロウィン」は「諸聖人の日(万聖節)の夜」を意味する "All-hallow Evening" の短縮形をその語源としており[34][※ 14]、現在確認されている使用例は、16世紀にみられるものが最古である。

ハロウィンに重なるように設定されている諸聖人の日は、もともと東方教会衆聖人の主日に由来するもので、カトリック教会では609年に導入され、当初は5月13日に祝われていた。しかし8世紀頃から英国やアイルランドでは11月1日にすべての聖人を記念するようになり、同時代のローマ教皇グレゴリウス3世(在位731年 - 741年)によって、11月1日に祝う習慣がローマ教会に広く導入された[36]。これについては、ケルト人が自然崇拝からケルト系キリスト教を経てカトリックへと改宗する過程で、ケルトの収穫祭に合わせて11月1日に設定したとされている[36][37][38][39][40]

カトリック教会では、諸聖人の日は祭日としているが、ハロウィンは祭日ではなく典礼暦(教会暦)にも入っておらず、教会の宗教行事・公式行事として行われることはない[※ 3]

諸聖人の日がハロウィンに重ねられた目的:二つの説

小澤克彦は、ケルト人への宣教にあたり、ケルトのサウィン祭はアイルランドのキリスト教会に影響を与え、カトリック教会も、民族の根幹にかかわる祭りは民衆から取り去ることはできなかったため、「諸聖人の祝日」の日を11月1日に変更したことで、その前夜祭がハロウィーンとして民衆に残されたと説明している[40]

他方、キリスト教についてのメルマガも発行している映画評論家、服部弘一郎[41]は、古代の冬至祭に対抗してクリスマス、ケルトの祭に対抗して諸聖人の日を持って来た教会の戦略を「ライバル店舗の目と鼻の先に新店舗を作って盛り上げ、ライバル店を潰そうとする外食チェーン店やコンビニみたいな戦略」と喩えている。その上で、クリスマスを「ライバル店側が消えた(異教側の祭が消えた)」例として、ハロウィンを「ライバル店側が残った(異教側の要素が残った)」例として挙げており、「教会には民衆の祭(ハロウィン)を残す意図があった」とする小澤とは違い、教会は先行する異教の祭(ライバル店)を完全に潰そうと考えていたが、それが挫折して残ったものであると捉えている[42]

容認する見解と批判的見解

キリスト教各派によるハロウィンの評価・対応は、由来を考慮して様々に分かれる[43]

西方教会

カトリック教会

先述の通り、カトリック教会教会暦にある祭ではない。カトリック中央協議会のウェブサイトを検索しても、「ハロウィン」「ハロウィーン」はヒットしない[※ 3]。Catholic Encyclopedia(カトリック百科事典)にも、ハロウィンの独立項目自体が存在しない[※ 15]

カトリック教会においては、「ハロウィンは世俗のイベントである」として、特に肯定的評価も否定的評価も言及されないことがある[44]

一方、ポーランドのカトリック教会のアンドレイ・ジェンガポーランド語版首都大司教は信徒たちに宛てたメッセージの中で、ハロウィンについて「子どもたちに世の悪魔や闇を『楽しみ』として誤った方向に導くもの」等と厳しく批判。ポーランドのカトリック教会はこれに賛意を示し、ハロウィンについて「オカルト」であるとした[45]

イングランド国教会のウェブサイトでは、由来はキリスト教からみて異教のものであること、最近のハロウィンの祝われ方はアメリカから入って来た習慣であることを指摘しつつ、「ハロウィンは、悪魔を些細なものとする力を持ち、悪の善に対する勝利を祝うものとして描写されるかもしれないが、その際、私たちはキリスト教徒として、実際にはその反対こそが正しい、すなわちキリストにおいて善は悪を征服するのであると信じている」と表明している[46]

プロテスタント

そもそもプロテスタントの大半には、聖人崇敬の概念自体が存在しないため、諸聖人の日を祝う習慣も存在せず、ハロウィンもまた教会の行事とはなっていない。

プロテスタントにおいて10月31日は宗教改革記念日として記憶されており、ハロウィンの「危険性」が訴えられることもある[47][48]

一方でプロテスタントのウェブ媒体において信者に対し、ハロウィンの諸行事に参加することを全否定はしないものの、キリスト教の信仰生活に悪影響がないよう、細心の注意を払うように呼びかけられることもある[49][50]

東方教会

正教会

元々正教会では西方教会の諸聖人の主日に相当する「衆聖人の主日」は五旬祭の翌主日に祝われていてこれは6月に当たり、ハロウィンは正教会とは関係がない[51]

ロシア正教会はハロウィンを「死のカルト」であると批判している[52]。英語圏の正教会では、ハロウィンを「カルト」と批判する主教の文章が紹介される一方で、「ハロウィンに家に来た子どもには、お菓子と一緒に、衆聖人のイコンをプレゼントする」という、正教会の教えに沿った形に替えるためのアイデアが紹介されることもある[53]。また、この日に晩課やパラクリシスといった奉神礼を行うよう推奨されていることがある[51]

非カルケドン派

非カルケドン派正教会であるコプト正教会のロサンゼルス主教区からは、由来と趣旨の中にあるキリスト教と対立する部分を指摘し、その「危険性」(と教会が考える)部分について注意を喚起しつつ、ハロウィンの日に教会に子どもたちを集めるにあたって、教会の教えに沿った形で祈りと食事の集会を開く方針が示されている[33]

日本とハロウィン

在日米軍基地キャンプ・ハンセンで開かれたハロウィンパーティでキャンディバッグを受け取る仮装した子供(2014年10月31日)

米軍関係者が住む地域においてアメリカの風習としてハロウィーンが持ち込まれることがあったものの、各地のイベントでハロウィーンにちなんだ仮装が導入されるようになったのは1980年代以降になってからである[54]。また、読売新聞の編集委員である片山一弘は、1995年11月1日の同紙に掲載された投書を取り上げ、1990年代半ばの時点からハロウィーンの商業利用が盛んになりつつあったと推測し、夏休みとクリスマスの間の販促イベントの材料としてふさわしかったのだろうと分析している[54]。 その後、1990年代後半より始まった東京ディズニーランド東京ディズニーリゾート)のイベント・ディズニー・ハロウィーンをはじめとするイベントが各地で開催されたことに加え、2000年代後半より菓子メーカーが相次いでハロウィン商戦に参入したことなどを契機としながら、2010年代中盤にはソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) の普及にも後押しされて市場規模が拡大していった[55][56][57][58]。同時期、店頭・街中でのハロウィン装飾が見られるようになったほか、仮装コスプレのイベントとして日本式にアレンジされたハロウィンが行われている[59]。近年では幼稚園や保育園の恒例行事になっているほか、大人も仮装をして参加するイベントが大都市圏を中心に各地で行われている。ただし、後述のように様々な問題も起きており、8割の人がハロウィンに関心を示していない、もしくは好まないという2016年のアンケート結果などもある[60][61]

行事の開催

日本では、キデイランド原宿店が1970年代にハロウィン関連商品の店頭販売を開始し、1983年10月には同じくキデイランド原宿店が販売促進の一環として日本初とされるハロウィン・パレードを開催した[62][54]。日本のテーマパーク・遊園地では、1992年10月、ナムコ・ワンダーエッグで「ワンダーハロウィンパーティ」を開催、仮装大会のほか、仮装しての来園者の入園料を無料にした[63]。アメリカで行われる娯楽行事の多くがそうであるように、近年では日本でもハロウィンが広く行われるようになってきた。ただしクリスマスなどと同様に、日本で行われるハロウィンの催しには、宗教的色彩はより薄い。

ハロウィンのパレードとしては神奈川県川崎市JR川崎駅東口一帯の「カワサキ・ハロウィン・パレード」が知られる。このパレードでは約3000人による仮装パレードで約10万人の人出を数える(1997年より毎年開催)[64]。東京ディズニーランドでは1997年10月31日、園内に仮装した入園者が集まるイベント「ディズニー・ハッピー・ハロウィーン」が初めて開催され、2000年10月31日には400名の仮装した入園者とディズニーのキャラクターが園内をパレードする「Happy Halloween Twilight Parade」が開催された。2001年からは10月中に開催されるイベントとして園内パレードも行われるようになり、次第に秋のイベントとして恒例化していった。現在では9月初旬から始まる大きなイベントとなっている。

一方、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン (USJ) で2011年より毎年開催されている「ハロウィーン・ホラー・ナイト」(en:Halloween Horror Nights) のように、ハロウィンのイメージになぞらえてホラー系のイベントを開催するケースも見られる[※ 16]

各地でのイベントの開催

歴史的経緯から 欧米系島民が集住している東京都小笠原村父島では[66]、島民の秋のイベントとして定着しており、幼年の子どもたちの大多数が参加するほどの盛況ぶりを見せている[67][68]

欧米系村民が多数存在し、海外からの観光客も多い長野県北安曇郡白馬村では、毎年10月の最終日曜日に、村民ボランティアによって「白馬deハロウィン」が開催されている。トリックかトリートかやジャック・ランタンコンテスト、仮装コンテストなどが行われ、地元の人気店による屋台も出店され、当日は歩行者天国になった村道に仮装した大勢の子供たちが家々を訪ね歩いてお菓子をもらっている光景が見られる(2005年より毎年開催)[69]

さらに、鉄道の街として知られる新潟県新潟市秋葉区の新津地域では、毎年10月の最終土曜日に地元商店主や地元大学生たちによって「にいつハロウィン仮装まつり」が開催されている。仮装パレードや仮装コンテスト、スタンプラリーやナイトパーティなどが行われ、そのほか移動販売車や地元業者による屋台出店などもあり、当日は歩行者天国になった商店街のメインストリートには仮装した大勢の人(常時約1,000人、延べ約5,000人)がひしめく光景が定着しつつある(2007年より毎年開催)[70]

読み物サイトである「デイリーポータルZ」では、2014年のハロウィンに、編集部員とライターによる身内のイベントとして「地味な仮装のハロウィンパーティー」を開催した。これは、一般的なハロウィンパーティで見られるようなきらびやかな仮装ではなく、「区役所で戸籍を出してくれる人」「ラーメン屋の店員」「新橋で見た人」などといった、とんちの効いた仮装をして集まるという内容であった。その模様を同サイトの記事として掲載したところ[71]フジテレビ系列とくダネ!』にて紹介され、読者からも大きな反響があったため、翌年からは読者も交えたイベントとして開催されている[72]。現在は「地味ハロウィン」として、デイリーポータルZが主催するもの以外にも、地域・企業などが同様の企画を開催する動きがあり、同サイトは「地味ハロウィンの名称、企画を独占する気はない」と容認している[73]

過去のイベント

嘗て行われていたイベントとしては、兵庫県神戸市灘区に存在する指定暴力団山口組』総本部で行われていたハロウィンイベントが有名である。これは総本部が所在する場所が高級住宅街に近く、1970年代当時、日本の事情を把握していない外国人がお菓子を求めて本部を訪問したことをきっかけに、山口組三代目組長であった田岡一雄が地域の子供達を対象にハロウィンのイベントを行うようになったものであり、日本でハロウィンの風習が全国的に知られる以前から行っていた[74]

普段立ち入ることができない駐車場に飾り付けられたオブジェや1000個近くの菓子を配るテーブルが並べられ、子供たちで賑わう光景が見られた[75][76]この異色のハロウィン行事は、教育関係者や警察関係者が警戒するなか長年続けられてきたが、2019年10月11日兵庫県警察が総本部の使用を制限する仮命令を出したことで事実上終焉を迎えた[77]。さらに2020年10月5日、兵庫県議会は、暴力団員がその活動して青少年に金品を渡す行為を禁止する兵庫県暴力団排除条例改正案を可決し、翌10月6日に兵庫県条例第35号として公布[78]され、附則第1条の規定により公布の日から起算して20日を経過した日である10月26日から施行された。改正後の兵庫県暴力団排除条例第21条第2項で金品の供与を禁止し、違反があると認められる場合は、第22条で中止命令を発し、中止命令違反が処罰対象となる(第35条第2項)。これにより2020年以降は法令上も違法行為として禁止となった。

事件・騒動

2007年10月27日には、山手線大阪環状線に外国人など数十人の集団が押し寄せ、車内の蛍光灯を外す、網棚の上に寝転ぶ、他の乗客とトラブルを起こすなどして、電車を遅延させるなど暴徒化する者もいた。2008年にはJR東日本警視庁と連携を取りながら事前にビラを配り、警備員を配置するなど、対応を強化する体制をとった[79]

2014年のハロウィンでは、渋谷に多数の仮装者が集まったため混乱状態となり、渋谷スクランブル交差点などに機動隊が出動し、総勢約200人配置するなどの態勢で警戒にあたり、逮捕者も2名出るなど、未明まで騒ぎが続いた[80]。また、同年のハロウィンでは更衣室の不足やごみの散乱などが問題視され、翌2015年のハロウィンでは、神宮通公園などに仮設更衣室が設けられたほか、ゴミ袋の配布やゴミ拾いイベントも行われた[81]

2015年10月13日熊本県内で「仮面をかぶりチェーンソーを持った男が歩いていた」と110番通報があり、複数のパトカーが集まるなど一時は騒然となった。犯人は熊本市内の商業施設で勤務している20歳代の男で、「ハロウィーンの仮装で職場を驚かそう」と考えたとのことで、チェーンソーはおもちゃだった[82]。同年10月31日には渋谷スクランブル交差点付近の路上で、迷彩服姿に仮装した20代の無職の男が警戒中の警察官をエアガンのようなもので殴打し、公務執行妨害の現行犯で逮捕された[83]

2018年、ハロウィン直前の10月29日には、渋谷に集まった人々により軽トラックが横転させられる騒動が起きるなど、行為がエスカレートして逮捕者が続出したことから、渋谷区区長の長谷部健が「到底許せるものではない」と抗議声明を発表し、10月31日の自制を呼びかける事態となった[84]。渋谷センター商店街の理事長も、ゴミが散乱するなどの迷惑行為があったことから、この騒動を「変態仮装行列」と呼称し非難[85]。2019年6月19日には、ハロウィンや年越しイベント開催前後における渋谷駅周辺での路上飲酒や迷惑行為を禁止する規定を中心に定められた「渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例」が渋谷区議会で可決、成立した[86]。なおこの条例が成立した後も、2019年の渋谷のハロウィンでは、置き引きや痴漢容疑で逮捕者が9名出ている[87]

以上のように、ハロウィン参加者によるごみの散らかしといった非常識行為、犯罪行為などが問題視されており、日本においてハロウィンに対する批判や非難も増加している[88]

また、2020年10月28日には、駐日アイルランド大使館の大使ポール・カバナが、渋谷区区長・長谷部健と面会し、「渋谷だけでなく、世界中でハロウィーンはお酒を飲んでお祭り騒ぎをする日だと誤解されている」と指摘したうえで、「アイルランドでは伝統的に、家族単位で楽しみ、特別な食事を用意する。みんなで歌を歌い、家族の絆を強くしている」と本来のハロウィーンの過ごし方について説明した[2]

ハロウィンと類似した行事

オマーンではラマダン月の中間日、満月の夜にカランカショー英語版と呼ばれるものが行われる。変装こそしないが着飾った子どもたちが歌を歌いながら近所を練り歩き、菓子や小遣いをねだる[89]。留守の家には「お前の家はジン(アラブ圏の精霊)に包まれるぞ!」と叫ぶ[90]

日本にも、ケルトのサウィン祭=ハロウィンに類似した行事として、御霊信仰お盆が既に存在するので、日本にハロウィンは不要であるとする意見もある[要出典]。 日本における類似行事としては、七夕に行われるローソクもらい北海道)、小正月に行われるホロロン岩手県)などがある。

ハロウィンが題材の作品

脚注

注釈

  1. ^ アメリカ英語発音:[ˌhæloʊˈiːn] ハロウィー
  2. ^ イギリス英語発音:[ˌhæləʊˈiːn] ハロウィー
  3. ^ a b c d カトリック中央協議会のサイトで「ハロウィン」を検索しても特にヒットするコンテンツはない。Google. “Google検索”. 2012年11月20日閲覧。
  4. ^ a b 日本聖公会の祈祷書(『祈祷書』7頁、日本聖公会、第2刷、1991年8月20日)には、11月1日の「諸聖徒日」は記載されているが、ハロウィンは記載されていない。
  5. ^ a b 日本正教会のサイトで「ハロウィン」を検索しても特にヒットするコンテンツはない。Google. “Google検索”. 2015年11月2日閲覧。
  6. ^ 2009年5月17日放送の『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』の中で、町山智浩が自身の娘を通わせている小学校から、ハロウィン禁止の通達が来たことを明らかにした。
  7. ^ なお、ドイツのプロテスタントの多い一部の州(ブランデンブルク州メクレンブルク=フォアポンメルン州ザクセン州ザクセン・アンハルト州テューリンゲン州)では10月31日は「宗教改革記念日ドイツ語: Reformationstag)」という祝日になっている(1517年10月31日は、マルティン・ルター95ヶ条の論題ヴィッテンベルクの教会の扉に貼り出した日。ハロウィンとは直接関係はない。)。
  8. ^ アメリカ英語発音:[ˈdʒækə læntərn] ジャカランターン
  9. ^ イギリス英語発音:[ˌdʒæk ə ˈlæntən] ジャッカンタン
  10. ^ この場面において首なし騎士が投げつけたのは普通のカボチャである[3]
  11. ^ 『ハロウィーン・パーティ』では、パーティの最中に、リンゴ食い競争用の水の入ったバケツに少女が何者かに首を押し込まれて溺死させられるという事件が起きる。
  12. ^ 日本ルーテル教団の教会暦(東京ルーテルセンター教会 » 教会暦)にもハロウィンの記載はない。一方で同ウェブサイトでは、「アメリカでの大衆行事」としては言及されている。
  13. ^ これら教会全体で教会暦を運用する諸教会のほか、改革派教会で教会暦を使用する教会でも、教会暦にハロウィンの記載はない。
    教会歴による牧会祈祷の使用方法 :: 日本キリスト改革派善通寺教会
  14. ^ hallow」は「holy」(神聖な)と同じく古英語の「halig」を語源とする言葉で、現代でも「主の祈り」の冒頭に使われているように「聖とする」(to make holy) という意味の他動詞である[35]
  15. ^ CATHOLIC ENCYCLOPEDIA: All Saints' Dayの項目冒頭に、「この祭日の前晩は一般にハロウィンと呼ばれる」と記されているのみである。
  16. ^ 2016年には同テーマパークで600体以上の日本人形を用いた迷路型お化け屋敷「祟(TATARI)〜生き人形の呪い〜」を催しているが、神社に供養のためにおさめられた日本人形を借り受けてお化け屋敷をつくったことに対し、日本人形協会は10月18日、USJに抗議文を送付して猛抗議し、ネットでもやり過ぎと炎上している[65]

出典

  1. ^ 知恵蔵2013の解説【ハロウィーン】
  2. ^ a b ハロウィーン発祥国の駐日大使、渋谷区長に「酒飲んで騒ぐ日だと世界中で誤解」 : 社会 : ニュース”. 読売新聞オンライン (2020年10月30日). 2020年11月2日閲覧。
  3. ^ a b c BLANE BACHELOR(訳:米井香織) (2020年10月31日). “ハロウィンの象徴、ジャック・オ・ランタンの歴史 (2ページ目)”. ナショナルジオグラフィック 日本版. 2020年11月2日閲覧。
  4. ^ a b 鷲津名都江著『英国への招待 マザー・グースをたずねて』(筑摩書房、1996年)参照。
  5. ^ ハロウィン(Halloween)の贈り物”. 株式会社和光(ギフト・ご贈答品・節句人形 福岡市、北九州市). 2015年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年8月30日閲覧。
  6. ^ ハロウィンがやってきた”. 株式会社 埼玉金周 (2013年10月31日). 2017年8月30日閲覧。
  7. ^ モノ・マガジン編集部 (2015年9月30日). “ハロウィンのこと、正しく理解していますか”. 東洋経済オンライン. 2017年8月30日閲覧。
  8. ^ ハロウィンの「トリックかトリートか」でお菓子を断るとどうなるの?”. おくたま経済新聞 (2012年10月30日). 2018年10月28日閲覧。
  9. ^ TRICK OR TREAT!”. ベルリッツ・ジャパン株式会社 (2007年10月31日). 2017年8月30日閲覧。
  10. ^ Online Etymology Dictionary: Halloween”. Etymonline.com. 2013年10月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月13日閲覧。
  11. ^ The A to Z of Anglicanism (Colin Buchanan), Scarecrow Press, p. 8
  12. ^ Luck, Steve (22 October 1998) (English). The American Desk Encyclopedia. Oxford University Press. ISBN 978-0195214659. https://archive.org/details/americandeskency00oxfo 
  13. ^ a b The Oxford English Dictionary (2nd ed.). Oxford: Oxford Univ. Press. (1989). ISBN 978-0198611868 
  14. ^ DOST: Hallow Evin”. Dsl.ac.uk. 2014年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月13日閲覧。
  15. ^ Samhain”. Dictionary.com. 2011年11月1日閲覧。
  16. ^ BLANE BACHELOR(訳:米井香織) (2020年10月31日). “ハロウィンの象徴、ジャック・オ・ランタンの歴史 (1ページ目)”. ナショナルジオグラフィック 日本版. 2020年11月2日閲覧。
  17. ^ ポモナの祭り”. 子どものための美しい庭. 2012年11月16日閲覧。
  18. ^ リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)、pp. 20 - 21。
  19. ^ 唐木麻美. “イタリアのハロウィン”. アカデミア・イタリアーナ. 2012年11月16日閲覧。
  20. ^ リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)、p. 36。
  21. ^ リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)、p. 84 - 85。
  22. ^ リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』大久保庸子訳(原書房、2014)
  23. ^ 英語のwikiのハロウィンの歴史のほぼ唯一の参照文献『Halloween: From Pagan Ritual to Party Night』著者、ヨーク大学教授Nicholas Rogers氏に対するTront Japan Magazineのインタビュー ハロウィンの成り立ち、カナダや日本、世界各国のハロウィンについて
  24. ^ Halloween celebrations 'harmful' to children says Russian education ministry
  25. ^ jack-o'-lantern の発音の仕方
  26. ^ weblio 音声を聞く
  27. ^ ハロウィンのいたずらの防止法(英語)
  28. ^ Halloween Costumes 2021 – Easy Halloween Costume Ideas 2021” (英語). ThePsp (2021年6月15日). 2021年9月2日閲覧。
  29. ^ Escobar, Sam; Robin, Marci (2020年10月5日). “15 Offensive Halloween Costumes That Shouldn't Exist”. Good Housekeeping. オリジナルの2020年10月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201013215149/https://www.goodhousekeeping.com/holidays/halloween-ideas/a40778/most-offensive-halloween-costumes/ 2020年10月16日閲覧。 
  30. ^ Park, Sumner (2020年10月2日). “Pinterest is prohibiting culturally inappropriate Halloween costumes”. Fox News. オリジナルの2020年10月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201005174240if_/https://www.foxbusiness.com/lifestyle/pinterest-halloween-social-media-costume-cultural-appropriation-education 2020年10月16日閲覧。 
  31. ^ "Pinterest が配慮と敬意を持ってハロウィンを楽しむアイデア満載の「Pinterest ハロウィン特集 2020」を公開開始" (Press release). ピンタレスト・ジャパン. 2020年10月31日閲覧
  32. ^ Jody's Haunted Halloween Page
  33. ^ a b On the Celebration of Halloween | Coptic Orthodox Diocese of Los Angeles
  34. ^ Thomas Thomson, Charles Annandale (1896). A History of the Scottish People from the Earliest Times: From the Union of the kingdoms, 1706, to the present time. Blackie. https://books.google.com/books?id=YVgJAAAAIAAJ&q=Hallowe'en+contraction&dq=Hallowe'en+contraction&hl=en&ei=Y6i8TtXJOcargwe2lN28Bw&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=5&ved=0CD8Q6AEwBDgK 2011年10月31日閲覧. "Of the stated rustic festivals peculiar to Scotland the most important was Hallowe'en, a contraction for All-hallow Evening, or the evening of All-Saints Day, the annual return of which was a season for joy and festivity." 
  35. ^ メリアム=ウェブスター大学辞典(第10版、1999年)参照。
  36. ^ a b 典礼解説 年間(第8週〜第34週) 【諸聖人(11月1日)】 カトリック中央協議会
  37. ^ 『新カトリック大辞典 III【諸聖人の祝日】』
  38. ^ MICROPADIA BRITANICA "The pagan observances influenced the Christian festival of Allhallows' Eve, celebrated on the same date."【Halloween】
  39. ^ カトリック清水教会『諸聖人の祝日を前に』
  40. ^ a b 小澤克彦 岐阜大学名誉教授. “キリスト教側の祭りと行事 バレンタイン、その他の祭り”. 2012年11月16日閲覧。
  41. ^ 自己紹介 | 新佃島・映画ジャーナル
  42. ^ 10月 | 2013 | 新佃島・映画ジャーナル
  43. ^ “ハロウィンとは、キリスト教と関係ありますか?クリスチャンが祝っても大丈夫?”. ハーベスト・タイム・ミニストリーズ. (2016年10月1日). http://seishonyumon.com/movie/2608/ 2017年8月25日閲覧。 
  44. ^ All Saints' Day - All Saints' Day - Saints & Angels - Catholic Online
  45. ^ Poland's Catholic Church Condemns Halloween
  46. ^ Church of England claims Hallowe'en is 'similar' to Christmas Eve
  47. ^ Halloween or Reformation Day? - Knox Theological Seminary
  48. ^ How Halloween Is a Catalytic Day for Reformation, Revival and Destiny — Charisma News
  49. ^ What Christians Should Know About Halloween
  50. ^ Orthodox Presbyterian Church
  51. ^ a b Halloween - OrthodoxWikiより"Halloween or Hallowe'en(a contraction of "All Hallows' Evening", or All Hallows' Eve) is a yearly celebration observed in a number of countries by non-Orthodox Christians,"および"Orthodox Christians observe All Hallows' Day on the First Sunday after Pentecost"
  52. ^ “Russian Orthodox Church harshly condemns Halloween for its cult of death” (英語). プラウダ. (2007年11月1日). http://english.pravda.ru/russia/history/01-11-2007/99982-halloween-0 2011年11月1日閲覧。 
  53. ^ A Pastoral Word on Halloween The Joyous Feast of Pumpkin by Bishop(now Archbishop) Kyrillの本分と脚注部分で、批判的見解と一部容認の見解の両方が紹介されている。(2015年11月2日閲覧)
  54. ^ a b c 片山一弘 (2020年10月16日). “ハロウィーンのコスプレ群衆はなぜ渋谷に集うのか : ちょっと前はどうだっけ? : Webコラム・解説”. 読売新聞オンライン. 2020年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月2日閲覧。
  55. ^ ハロウィンっていつ頃から普及? その経済効果は?”. THE PAGE (2013年9月30日). 2013年10月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月2日閲覧。
  56. ^ 気づけばバレンタイン顔負けのフィーバーぶり! 大人も群がるハロウィン市場の知られざる膨張力(ダイヤモンド・オンライン、2014年10月30日)
  57. ^ ハロウィーン市場1220億円、バレンタインを圧倒 4年で倍増…SNSが支える人気拡大(産経ニュース 2015年10月18日)
  58. ^ 2016年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約10%増の約1345億円。一般社団法人日本記念日協会 記念日文化研究所 2016年10月10日)
  59. ^ 「ハロウィン」がいつの間にか日本で定着した理由(ZUU online、2015年10月13日)
  60. ^ リア充の自慢合戦!? 世の8割が「ハロウィンが嫌い」な理由ランキング”. NEWSポストセブン (2016年10月24日). 2018年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月27日閲覧。
  61. ^ ダイヤモンド・オンライン世論調査結果 質問1 あなたは毎年「ハロウィン」を楽しんでいる?”. ダイヤモンド・オンライン (2014年10月30日). 2016年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月27日閲覧。
  62. ^ なぜ人は“動く”のか:国内の認知度がほぼ100%――1億人が盛り上がるハロウィン(1/2)、Business Media 誠、2014年9月17日 07:00更新。
  63. ^ 緊急特別企画 創造への挑戦 ナムコ・ワンダーエッグの軌跡”. 電撃オンライン (2008年9月16日). 2019年11月10日閲覧。
  64. ^ “カワサキ ハロウィン 写真特集”. 時事ドットコム (時事通信社). (2009年10月31日). http://www.jiji.com/jc/d2?p=hlw00101&d=004ent 2012年10月30日閲覧。 
  65. ^ USJ大炎上「呪い人形」事件はどこで間違えたのか?”. ダイヤモンド・オンライン. ダイヤモンド社 (2016年10月21日). 2016年10月22日閲覧。
  66. ^ “ボニン・アイランド!!日本と欧米の間で揺れた小笠原諸島。 離島ナビ”. 南野たかし(ドクターリトー). (2016年2月22日). http://ritou-navi.com/2016/02/22/bonin-island/ 2017年8月28日閲覧。 
  67. ^ “ハロウィンで近所にお菓子をもらいに行くのはNG!?迷惑行為にならないために心がけたいポイントとは”. ハピハロ!. (2015年8月22日). http://happy-hallo.com/158.html 2017年8月26日閲覧。 
  68. ^ “今晩はハロウィン”. 小笠原ブログ 自然を守り自然に親しむ エコツーリズムの島. (2010年10月31日). http://blog.vill.ogasawara.tokyo.jp/2010/10/31/post_360/ 2017年8月26日閲覧。 
  69. ^ 白馬deハロウィン
  70. ^ にいつハロウィン仮装まつり
  71. ^ “地味な仮装のハロウィンパーティー”. デイリーポータルZ. (2014年11月6日). https://dailyportalz.jp/kiji/141106165548 2020年12月3日閲覧。 
  72. ^ “地味な仮装160人のハロウィンパーティー”. デイリーポータルZ. (2015年11月7日). https://dailyportalz.jp/kiji/151107195004 2020年12月3日閲覧。 
  73. ^ “地味ハロウィンの開催について(2020)”. デイリーポータルZ. (2020年10月14日). https://dailyportalz.jp/dpq/holding_jimi_halloween_2020 2020年12月3日閲覧。 
  74. ^ 六代目山口組が2年ぶりにハロウィンを復活。その裏事情とは?”. 日刊SPA! (2016年11月15日). 2020年1月24日閲覧。
  75. ^ 山口組のハロウィンお菓子 もらわぬよう警察が圧力”. ポストセブン (2019年10月5日). 2019年11月2日閲覧。
  76. ^ 山口組のハロウィン、厳戒態勢の中ではしゃぐ子どもたち(上)”. ダイヤモンドオンライン (2017年11月4日). 2019年11月2日閲覧。
  77. ^ 山口組が今年ハロウィーン中止、菓子配らず 神戸”. 神戸新聞NEXT (2019年10月31日). 2019年11月2日閲覧。
  78. ^ 兵庫県公報令和2年10月6日号外”. 兵庫県 (2020年10月6日). 2020年11月3日閲覧。
  79. ^ “今夜、山手線を厳重警戒せよ! ハロウィーンでJR”. MSN産経ニュース (産経新聞). (2008年10月31日). オリジナルの2008年11月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20081104134208/http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081031/crm0810311201018-n1.htm 2012年10月30日閲覧。 
  80. ^ “ハロウィーンの渋谷駅前、未明まで混乱…痴漢も”. Yahoo!ニュース (読売新聞). (2014年11月1日). オリジナルの2014年11月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141102095615/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141101-00050052-yom-soci&pos=3 2014年11月2日閲覧。 
  81. ^ “ハロウィーン後の渋谷でゴミ拾い 仮装姿の若者、ボランティア、キンコン西野さんら”. シブヤ経済新聞. (2015年11月1日). http://www.shibukei.com/headline/11181/ 2015年11月1日閲覧。 
  82. ^ 「チェーンソー持った男」と110番通報、犯人は 熊本 朝日新聞 2015年10月14日
  83. ^ とうとう逮捕者 無職男、エアガンのようなもので警察官を殴打 産経新聞 2015年11月1日
  84. ^ 渋谷ハロウィンで逮捕者続出、区長が怒りの声明「到底許せるものではありません」(HuffPost Japan 2018年10月29日)
  85. ^ センター商店街理事長TVで激怒の「変態仮装行列」がトレンドワード1位に デイリースポーツ 2018年11月01日
  86. ^ トラブル相次ぎ…渋谷駅周辺の路上飲酒禁止”. 日本テレビ放送網(2019年6月19日作成). 2019年6月21日閲覧。
  87. ^ 渋谷のハロウィーン、9人逮捕=置き引きや痴漢容疑-警視庁”. 時事ドットコム (2019年11月1日). 2019年11月1日閲覧。
  88. ^ みんなが浮かれてると思うなよ! 日本のハロウィンに疑問を抱く女子○% マイナビウーマン 2015年10月15日
  89. ^ Watch how Qarankasho is celebrated in Oman during Ramadan”. Times of Oman (2015年7月8日). 2017年12月5日閲覧。
  90. ^ 大川, 真由子 (2007). “第二章 アラビア半島 -米料理とコーヒー文化- 二 オマーン”. 世界の食文化(10) アラブ. 東京, 日本: 農山漁村文化協会. p. 144. ISBN 9784540060038 

関連項目