贈る言葉
「贈る言葉」 | ||||
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海援隊 の シングル | ||||
B面 | 踊り子 | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチシングル盤 | |||
ジャンル | フォーク | |||
時間 | ||||
レーベル | ポリドール | |||
作詞・作曲 |
武田鉄矢(作詞) 千葉和臣(作曲) 惣領泰則(編曲) | |||
チャート最高順位 | ||||
海援隊 シングル 年表 | ||||
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「贈る言葉」(おくることば)は、1979年11月1日に発売された海援隊16作目のシングル曲である。ポリドールレコード移籍第6弾シングル。武田鉄矢ソロ時代にも矢野立美による編曲で発売された。
概要
武田が主演するテレビドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)第1シリーズの主題歌として使われ、レコード売上が100万枚を超えるヒットとなった[1]。1980年12月31日の第22回日本レコード大賞では、この曲により武田が作詩賞(西条八十賞)を受賞[2]。また同日、『第31回NHK紅白歌合戦』にも海援隊として、6年ぶり2度目の出場を果たした。
元来は叶わなかった愛を歌うラブ・ソングとして書かれた曲であった。当の武田自身は、この曲は、福岡市中央区桜坂で「女々しか(女々しい)」という理由で当時21歳の女性(ウメダさん)にフラレて、それを契機に作られた曲(失恋ソング)である、とも語っている[3]。しかし、『金八先生』という学園ドラマの主題歌に使われたことから、1980年以降では山口百恵の「いい日旅立ち」等とともに、学校の卒業式の定番曲ともなっている[4][5]。また、この曲は、映画『エデンの東』のテーマに影響を受けて千葉が作曲したとのことである[4]。歌詞の一部を太宰治の小説『斜陽』の台詞を元にしたとも語っている[6]。
2003年にはFLOWがカヴァーしヒット、また、2004年には金八先生第6シリーズに生徒として出演した上戸彩によるカヴァーバージョンが発売され、PlayStation 2ソフト『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!』の主題歌として採用された。この2つのカヴァーに対し武田は、FLOWは「ドンチャン騒ぎの卒業パーティー」、上戸は「女の子が大好きな男の子と別れるときのイメージ」と評している[6]。その後、2010年には大橋トリオによるカバーも発表されている。
収録作品
シングル
- 贈る言葉(1979年)
- 海援隊オリジナル・ベスト4(1981年)
- 心が風邪をひいたようで(1982年)
- 贈る言葉/人として(1983年)
- 贈る言葉(1989年)
アルバム
- 倭人傳(1979年、1989年、2002年)
- 涙、自ら拭い去る時(1996年)
- 12の風景(1986年、2002年)
- 航海誌(1983年、1986年、2002年)
- EPILOGUE(1984年)
- 全曲集(1988年)
- 贈る言葉 海援隊ベスト・ヒット(1991年)
- 海援隊 全曲集〜贈る言葉、人として(1991年)
- 贈る言葉(1993年)
- 海援隊 全曲集(1994年)
- 涙、自ら拭い去る時(1996年) ※アコースティックヴァージョンを収録。
- 「祝、卒業」〜金八先生主題歌集〜(1998年) ※武田鉄矢ソロ音源にコーラスなどを加えたアレンジを収録。
- ベスト・コレクション~漂白浪漫/心をこめて回天篇 (2002年) ※ボーナストラックとしてソロ音源を収録。
- 光陰矢のごとし-3年B組金八先生主題歌集-(2005年) ※オリジナル音源のほかアコースティックヴァージョンも収録。
- 桜中学音楽大全集(2006年)
- 3年B組金八先生 THEME SONG COLLECTION(2008年) ※オリジナル音源のカラオケも収録。
- ライブ音源
- 一場春夢(1989年、1994年、2002年)
- 始末記(1982年、1986年、2002年)
- ラストライブ(1983年、2002年)
- 回想録(1986年)
- Acoustic Live〜君の住む町へ〜(2001年)
岸田智史の「贈る言葉」
『3年B組金八先生』は当初、海援隊と同じヤングジャパングループに所属していた岸田智史(現・岸田敏志)が主演するという話で進んでおり、岸田が本曲の詞をスタッフから渡されて曲をつけるように言われたことがあったという[7]。2009年5月7日放送のTBS『サカスさん』に出演した岸田が演奏した「贈る言葉」は、マイナー調で「既に暮れなずんじゃってる感じ」だと自ら語っていた。
カヴァーしたアーティスト
- 武田鉄矢(ソロ) - 1987年、アルバム『夢口上』やベストアルバムに収録。1992年、シングル『贈る言葉/声援』(編曲:矢野立美)
- 3年B組生徒一同(第4シリーズ) - 1996年、『3年B組金八先生 オリジナルサウンドトラック』(編曲:城之内ミサ)
- 藤本美貴 - 2002年、アルバム『FOLK SONGS 3』(編曲:熊田豊)
- FLOW - 2003年、シングル『贈る言葉』(編曲:TAKE & Seiji Kameda) ※後述
- 上戸彩 - 2004年、シングル『風/贈る言葉』収録(編曲:Sin)
- 大橋トリオ - 2010年、アルバム『FAKE BOOK』
- 千葉和臣 - 2012年、アルバム『HERE I AM』
- Draft King - 2015年、シングル『贈る言葉』
- 双海亜美(下田麻美) - 2015年、アルバム『THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 3 12 双海亜美』
FLOWのシングル
「贈る言葉」 | ||||
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FLOW の シングル | ||||
初出アルバム『下記参照』 | ||||
B面 | 僕に捧げるバラード | |||
リリース | ||||
規格 | マキシシングル | |||
ジャンル | パンク・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | Fun City Records | |||
作詞・作曲 |
武田鉄矢(作詞 #1) KOHSHI、KEIGO(作詞 #2) 千葉和臣(作曲 #1) TAKE(作曲 #2) | |||
チャート最高順位 | ||||
FLOW シングル 年表 | ||||
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- 日本のバンド、FLOWのインディーズ3枚目のシングルとして、2003年1月15日に発売(発売元はFun City Records)。
- オリコンチャートにおいては、初登場順位は23位だったが、発売から5週目(2003年2月24日付け)で6位にランクイン。
- 累計売り上げは27万枚以上[10][11]。メジャー後のシングル含め、FLOW最大のヒット作となっている。
収録曲
- 贈る言葉 [3:14]
- 作詞:武田鉄矢 作曲:千葉和臣 編曲:TAKE & Seiji Kameda
- TBS系『COUNT DOWN TV』2003年1月度エンディングテーマ
- 海援隊の原曲とは大きく異なり、パンクサウンド調で演奏されている(当時で言う青春パンク系)[12][13]。
- ミュージック・ビデオには、バンド全員の学生時代の友人と、特別ゲストとして『3年B組金八先生』の大森巡査(鈴木正幸)が出演。
- 僕に捧げるバラード [4:48]
- 作詞:KOHSHI, KEIGO 作曲:TAKE 編曲:FLOW
- 贈る言葉(言葉無し) [3:12]
収録アルバム
- オリジナル
- 『SPLASH!!!〜遥かなる自主制作BEST〜』 (#1, #2)
- #1はアルバムバージョンで収録。
- ベスト
- 『FLOW THE BEST』 (#1)
- 『カップリングコレクション』 (#2)
脚注
- ^ 読売新聞社文化部『この歌この歌手―運命のドラマ120〈下〉』社会思想社、1997年、122頁。ISBN 4390116029
- ^ 第22回日本レコード大賞(日本作曲家協会公式サイト)
- ^ “海援隊ライブ 武田鉄矢の軽妙なトークで客席に笑みが溢れる”. NEWSポストセブン (2014年11月19日). 2015年3月4日閲覧。 元記事は『週刊ポスト』2014年11月28日号内記事。
- ^ a b “【1980年3月】贈る言葉/海援隊 卒業式の定番曲は半ばおまけのように作られた”. スポーツニッポン (2012年3月21日). 2015年3月4日閲覧。
- ^ 卒業ソングランキング 旅立ちの日に贈りたいベスト30 楽譜(シンコーミュージック)より。
- ^ a b 『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て! 公式ガイドブック』チュンソフト、2004年。
- ^ “TVでた蔵「2014年12月7日放送 スペシャルサンデー」”. ワイヤーアクション (2014年12月7日). 2015年3月4日閲覧。
- ^ a b 「贈る言葉」FLOW (ORICON STYLE)2014年10月6日閲覧。
- ^ アーティスト概要(バイオグラフィー) (Amazon.co.jp)2014年10月6日閲覧。
- ^ ディスコグラフィ > SPLASH!!! 〜遥かなる自主制作BEST〜 (Sony Music)2014年10月6日閲覧。
- ^ FLOW「贈る言葉」も収録したインディーズ音源のベスト・アルバムをリリース(VIBE、2003年5月14日更新)2014年10月6日閲覧。
- ^ bridgeにFLOW登場中!(RO69、2014年3月12日更新)2014年10月6日閲覧。
- ^ ARTIST PICK UP FLOW (SHY GLANCE, INC) 2014年10月6日閲覧。