ユングリング家のサガ
『ユングリング家のサガ』(ユングリングけのサガ、Ynglinga saga、ユングリンガ・サガとも)は、1225年頃、アイスランドの詩人ストゥルラの息子スノッリ(スノッリ・ストゥルルソン)によって古ノルド語で書かれたサガである。
執筆にあたっては、『ノルウェー史』(en:Historia Norvegiæ。12世紀後半に成立したノルウェーの歴史書)に収録される以前の、9世紀のノルウェーのスカルド詩人フヴィンのシヨドルヴ(en:Þjóðólfr of Hvinir)が作者だと考えられている『ユングリンガ・タル』(en:Ynglingatal)に拠っている。
『ユングリング家のサガ』は、スノッリが書いた古代北欧の王の物語『ヘイムスクリングラ』の最初の部分を成している。
サガは、古代北欧の神々がスカンジナビアに出現したこと、フレイがガムラ・ウプサラにおいてスウェーデン王家のユングリング家の祖となった経緯を語っている。
さらにサガは、その子孫がノルウェーに住み、のちのノルウェー王ハラルドル美髪王(Harald Fairhair)の祖先になったともいわれる、悪名高い統治者インギャルド(en:Ingjald)まで、スウェーデン王の血統を語っていく。
日本語訳
- スノッリ・ストゥルルソン『ヘイムスクリングラ - 北欧王朝史 -(一)』谷口幸男訳、プレスポート・北欧文化通信社、2008年、ISBN 978-4-938409-02-9。
- 全訳(33-125頁)を収録。
- ヴィルヘルム・グレンベック『北欧神話と伝説』山室静訳、新潮社、1971年、ISBN 978-4-10-502501-4。
- 再話「イングリング家の王たち」(230-236頁)を収録。
関連項目
外部リンク
- Northvegr website: 『ユングリング家のサガ』(英語)