MRE

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MREの外観
MREの外観
パッケージから取り出したところ
パッケージから取り出したところ
Menu.22 ジャンバラヤの中身
Menu.22 ジャンバラヤの中身

MRE(えむあーるいー)は、個包装されたアメリカ軍隊が採用しているレーション。MREはMeal, Ready-to-Eatの略。1980年代頃からMCIレーション(Cレーション)に取って替わった。

[編集] 歴史

アメリカ国防省は、1975年にMREをレーションとして正式採用することを決定し、開発を進めることとなった。1978年から製造テストが始まり、1981年から製造が始まった。1981年に製造されたMRE Iが初めて製造日を刻印されたものである。

1983年に34日間かけて、第25歩兵師団でMREの有効性を確認するフィールドテストが行われた。兵士たちは3食全てをMREのみで過ごした(通常は2週間以上食べ続けるのは控えるべきとされる)。MREにレーションとして総合的に可という評価が下されたものの、残飯が多く、後の開発に課題を残した。1個当たりカロリー換算で60%が食べられたが、残りの40%は破棄されたのである。1986年に同じ師団で調査が行われ、評価の向上と残飯の減少が見られた。

調査やフィードバックを反映し、1988年に製造が行われたMRE XVIIIから様々な変更がなされた。12食中9食の主食が変更され、主食の量が5オンス(約142グラム)から8オンス(約227グラム)に増やされた。市販品のチョコレートバー、あるいはキャンディーバーが4つのメニューに追加され、タバスコソースも4つのメニューに足された。12のメニュー全てにインスタントジュースの粉が増やされた。

湾岸戦争の初期のフィードバックに基づきMRE Xからさらに多くの変更がなされた。乾燥コーヒー粉末が市販品のフリーズドライコーヒーに交換され、タバスコソースが全てのメニューに追加された。ドライフルーツは半生の加工品と交換され、市販品のキャンディーバーがさらに4つのメニューに追加された。

湾岸戦争の際にMREは、想定された10日間を超えて長期間使用された。多くの部隊では60日以上もMREのみで過ごしたのである。この時のフィードバックを反映して、MREに3つの大きな変更がなされた。保存性を高めたパンが開発され、クラッカーに加えて添付されることになった。初期の試作品がワックスのような味がするとして採用が見送りになった、砂漠の高い気温でも溶けないように加工されたチョコレートバーが採用された。また、化学薬品の反応を利用したヒーターが添付され、お湯を沸かせなくても温かい食事が取れるようになった。ヒーターはビニール類の袋に収められている薄型のものであり、使い捨て。使用の際にはその袋にレトルトとヒーターを共に入れ、少量の水を注ぐ。すると蒸気が出るほど発熱してレトルトが温まる。

その後数年間にわたって様々な変更がなされた。陸海空共同の調査委員会が、マンネリ化を防ぐため少なくとも毎年2つのメニューを変更することを提案した。またいくつかの副食が変更され、デザートやコーヒー、紅茶にも変更が加えられた。

1994年の第1四半期に3つの大きな変更点がフィールドテストされた。1つ目は無味乾燥な包装を市販品に似た包装に変えることである。すでにいくつかの調査で新しい包装のほうが消費意欲と評価を向上させることが発見されていた。2つ目はMREの包装をより簡単に開封できるようにできるようにしたことである。3つ目は、以前より長く作られた、生分解性プラスチック製(澱粉由来の)スプーンである。MRE XVIIからこれらの変更は施行された。

1994年の後半からメニューの数を12種類から段階的に18種類、24種類と増やしていく改善案が研究され始めた。メニューの種類を増やすことで、単調になりがちなMRE中心の食事をより長い期間、使用できるようにするのが目的である。1996年からメニューの数は16種類に増やされた。1997年から20種類に増やされた。1998年から24種類に増やされ、2005年現在も同じ数のメニューが用意されている。

1993年製造のMRE XIIIが配布されて以来、70個の改善処置が取られた。最も評価が低かった14個の品目は変更され、メニューは12種類から24種類に増やされた。24種類の中に現在は4種類の菜食主義者用のメニューがある。

[編集] 解説

2005年現在、4種類の菜食主義者用のメニューを含む24種類のメニューがある。 12個で1セットになっており、Case-A(Menu.01~12)とCase-B(Menu.13~24)の構成である。 個々のメニューは約1200カロリーを提供するようになっている。 メニューは、主食と穀類1品か麺類1品、クラッカーもしくはヴェジタブルクラッカー、ピーナッツバタージャム、デザートか菓子、飲み物(粉末ジュース粉末ココアなど)、インスタントコーヒーか茶(ティーバッグ)、タバスコ唐辛子パウダー・ミントガムなどの小品が入ったアクセサリーパック、プラスチック製のスプーン、FRH(フレームレス・レーション・ヒーター)と呼ばれる加熱用のヒーターである。

野戦食であるため、MREは数々の包装基準があり、次の条件を全て満たす必要がある。

  • 高度380mからのパラシュート投下・高度30mからの単体梱包投下でも破損しない事
  • 外気温27度で最低3年間、38度でも最低6ヶ月保管出来る事
  • マイナス51度からプラス49度までの気温に短期間耐える事

初期のMREは、保存性のみを重視した極端な質の悪さにより、MREをもじった様々な別名で呼ばれることになる。 「誰もが食べることを拒否したメニュー(Meals Rejected by Everyone)」や「食べ物に似た何か別の物体(Materials Resembling Edibles)」といった別名もあったが、当時飢餓状態にあったエチオピアをネタに「エチオピア人さえ拒否したメニュー(Meals Rejected by Ethiopians)」という蔑称で呼ばれたこともあった。 それ以来、特に味は改善されたものの、依然として「まずい」というイメージが付きまとうレーションである。

糧食とはいえ、MREは軍用品であるので一般には出回っていないはずであるが、日本でも比較的容易に実物が手に入る。 その多くは「コレクション用」などの備考が付してあり、実際どのような経路を辿って販売されているのか不明な場合がほとんどな為、 このようにして販売されているMREを食べるのは避けるのが賢明であるといえるが、マニアによるレポートのサイトなども多い。 韓国国内では、MREの横流しに関与していたグループが当局に摘発され逮捕されるという事件が発生したという。

[編集] 関連項目