玉露

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
玉露の茶葉
玉露(浸出液)[1]
100 g (3.5 oz)   あたりの栄養価
エネルギー 21 kJ (5.0 kcal)
炭水化物 0 g
- 食物繊維 0 g
脂肪 (0) g
- 飽和脂肪酸 0 g
- 一価不飽和脂肪酸 0 g
- 多価不飽和脂肪酸 0 g
タンパク質 1.3 g
水分 97.8 g
ビタミンA相当量 (0) μg (0%)
- βカロテン 0 μg (0%)
チアミン (B1) 0.02 mg (2%)
リボフラビン (B2) 0.11 mg (7%)
ナイアシン (B3) 0.6 mg (4%)
パントテン酸 (B5) 0.24 mg (5%)
ビタミンB6 0.07 mg (5%)
葉酸 (B9) 150 μg (38%)
ビタミンB12 (0) μg (0%)
ビタミンC 19 mg (23%)
ビタミンD (0) μg (0%)
ビタミンE 0 mg (0%)
ビタミンK 0 μg (0%)
カルシウム 4 mg (0%)
鉄分 0.2 mg (2%)
マグネシウム 15 mg (4%)
リン 30 mg (4%)
カリウム 340 mg (7%)
塩分 2 mg (0%)
亜鉛 0.3 mg (3%)
カフェイン 16 mg
タンニン 23 mg
 %はアメリカにおける成人向けの
栄養摂取目標 (RDIの割合。

玉露(ぎょくろ)は日本茶の一種。製造法上の分類としては煎茶の一種であるが、栽培方法に特徴がある。茶でテアニンは根で生成され、幹を経由して葉に蓄えられる。テアニンに日光があたるとカテキンに変化する。すなわち、玉露の原料となる茶葉は、収穫の前(最低二週間程度)日光を遮る被覆を施される。これにより、煎茶の旨味の原因とされるテアニンなどのアミノ酸が増加し、逆に渋みの原因とされるカテキン類(いわゆるタンニン)が減少する[2]。また、被覆により特徴的な香り(覆い香)が生ずる。このような栽培方法は碾茶と同様であるが、すでに安土桃山時代に行われていたとの記録がある。

由来[編集]

「玉露」の名前は、製茶業者山本山の商品名に由来。天保6年(1835年)に山本山の六代山本嘉兵衛(徳翁)が、宇治郷小倉の木下家において茶葉を露のように丸く焙り、これが「玉露」の原型となった。現在は棒状に焙っているが、これは明治初期に製茶業者の辻利右衛門(辻利)によって完成された。

特徴・品種[編集]

玉露は日本の煎茶として高級のものと考えて良いが、品評会等では一般的な煎茶とは別のものとして扱われる(煎茶の狭義と広義の説明を参照)。飲用に際して、玉露の滋味と香気の特徴を活かすには、60℃程度の低温(茶葉によっては40℃前後まで温度を下げる場合もある)の湯で浸出することが重要である。玉露はその甘みが特徴であり、高温の湯で淹れると苦味成分まで抽出してしまう。

煎茶道ではこれらの性質を踏まえ、玉露の点前において、最初に低温の湯を急須に入れて甘みを出し、その後に高温の湯を入れて苦味を味わう「二煎出し」を行う流派が多い。二煎目に中間程度の湯で渋みを出す手順を加えた「三煎出し」の点前を持つ流派も存在するが、1回の点前に必要な時間が延びる・茶葉によっては二煎目までに成分がほぼ浸出しきってしまう等の問題があるため、大規模な茶会では「二煎出し」が主流となっている。

茶木の品種についても、煎茶をはじめとする日本茶の多くはヤブキタが使用されているが、玉露は、アサヒ、ヤマカイ、オクミドリ、サエミドリなど、個性の強い品種が使われることが多い。玉露の呼び名自体に特に規定があるわけではなく、特に茶飲料の「玉露入り」に配合されている茶葉は、棚を作らず化学繊維で茶の木に直接カバーを掛け、かつ被覆日数の浅いかぶせ茶に近い物である場合も多い。

そのため、最大の玉露産地である福岡県八女地域では特に、以下の条件を満たす茶葉について「伝統本玉露」と呼んで区別している[3]

  • 茶樹の枝を剪定をせず、芽を自然に伸ばし、
  • 稲藁で、茶の木と距離を取った棚から被覆し、
  • しごき摘みで一心二葉を手摘みした

全国茶品評会に出品されている高品質の玉露は、全て伝統本玉露である[4]

その他[編集]

良く似た商品名として佐賀長崎鹿児島等で作られる「玉緑茶(たまりょくちゃ。グリ茶とも)」という物があるが、これは製造工程に「精揉(形をまっすぐに整える)」が存在しない、茶葉が丸みを帯び、淹れた煎茶の味に渋みが少ない茶葉の事であり、玉露とは関係ない。

脚注[編集]

[ヘルプ]

関連項目[編集]