猿の惑星 (映画)

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猿の惑星
Planet of the Apes
監督 フランクリン・J・シャフナー
脚本 マイケル・ウィルソン
ロッド・サーリング
原作 ピエール・ブール
製作 アーサー・P・ジェイコブス
出演者 チャールトン・ヘストン
ロディ・マクドウォール
キム・ハンター
モーリス・エバンス
ジェームズ・ホイットモア
ジェームズ・デイリー
リンダ・ハリソン
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
撮影 レオン・シャムロイ
編集 ヒュー・S・ファウラー
製作会社 APJACプロダクションズ
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1968年2月8日
日本の旗 1968年4月13日
上映時間 112分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $5,800,000
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $32,589,624[1]
次作 続・猿の惑星
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猿の惑星』(さるのわくせい、Planet of the Apes)は、1968年アメリカ合衆国の映画ピエール・ブールによるSF小説『猿の惑星』を原作とする『猿の惑星』シリーズ全5作の第1作。

あらすじ[編集]

宇宙飛行士のテイラーたちは、自動操縦での帰還中、ある惑星に不時着した。そこはなんと、人間が猿に支配された惑星だった。猿に捕えられながらも同じ人間の女性・ノバと出会ったテイラーは脱出し、この惑星の真実を知ることになる。

俳優[編集]

役名 俳優 日本語吹き替え
LD・DVD版 TBS フジテレビ
ジョージ・テイラー大佐 チャールトン・ヘストン 納谷悟朗
コーネリアス ロディ・マクドウォール 富山敬 山田康雄 近石真介
ジーラ博士 キム・ハンター 平井道子 中村メイコ 楠トシエ
ザイアス博士 モーリス・エバンス 熊倉一雄 大塚周夫
議長 ジェームズ・ホイットモア 槐柳二 久松保夫
オノリアス ジェームズ・デイリー 村松康雄 大木民夫
ノバ リンダ・ハリソン 酒井環
ルシアス ルー・ワグナー 鈴置洋孝 納谷六朗 富山敬
マクシマス ウッドロー・パーフレイ 八奈見乗児
ジョン・ランドン中尉 ロバート・グンナー 仲村秀生 富田耕生 木村幌
トーマス・ドッジ中尉 ジェフ・バートン 飯塚昭三 小林清志 田中信夫
ジュリアス バック・カータリアン 相模太郎
騎兵隊隊長 ノーマン・バートン
ゲレン医師 ライト・キング
聖職者 ポール・ランバート
字幕翻訳 岡枝慎二
吹替翻訳 トランスグローバル
演出 田島荘三
調整 杉原日出弥
制作 トランスグローバル

メカニック[編集]

イカルス号
ANSA「アメリカ国立宇宙管理局」(現実のNASAに相当する組織)に所属する超光速宇宙船。船体形状は楔形で、船内には、コックピットと長期睡眠装置が、機首上部には脱出ハッチが設けられている。テイラーら4名の宇宙飛行士を乗せて1972年ケネディ宇宙センターから打ち上げられ、船内時間で半年間、地球時間で700年間飛行し続けた。それから乗組員は全員長期睡眠に入り、自動操縦で地球へ帰還する予定だった。しかし、その後事故が発生し、猿の惑星の湖に不時着、水没してしまう。なお、不時着時の地球時間は3978年11月25日となっている。
続・猿の惑星』には同型船が登場。テイラーたちの救出の為にブレントらを乗せて打ち上げられるが、これも猿の惑星に墜落する。『新・猿の惑星』ではチンパンジーのマイロ博士によってイカルス号が湖から引き揚げた上で修理され、マイロとコーネリアス、ジーラが猿の惑星から脱出する際に使用された。
また、『猿の惑星: 創世記』には同名の火星探査船が登場し、消息を絶っているが、直接的な関係性は無い。

製作[編集]

脚本[編集]

20世紀フォックスのプロデューサー、アーサー・P・ジェイコブスの依頼を受けロッド・サーリングが執筆した脚本は、最終的にマイケル・ウィルソンによって大きく改変された。

主人公が猿達から理不尽な扱いを受ける描写には、ウィルソンが共産主義者とみなされたために赤狩りの対象になった経験が反映されている。なお、ウィルソンはピエール・ブール原作の『戦場にかける橋』やチェ・ゲバラを題材にした『ゲバラ!』の脚本も担当している。

特殊メイク[編集]

猿を演じる役者達に施された特殊メイクジョン・チェンバース)の技術は当時のレベルからは飛び抜けて精巧なものだった。メイク担当のジョン・チェンバーズはアカデミー名誉賞を受賞したが、メイクアップ賞が設立されたのは10年以上経った1981年である。

原作との違い[編集]

原作では猿は独自の言語を用い、主人公がそれを習得して猿たちと意思疎通をするという展開であるが、映画では猿は初めから英語を話している (そしてそれが、ラストのオチの伏線になっている)。

原作では主人公たちが到着したのは、オリオン座の主星ベテルギウスとなっており、ラストのオチで「地球もまた、猿の惑星となっていた」となるが、映画では人類が知的に退化して類人猿が高い知能を持った未来の地球であり、その事実が判明するのがラストのオチとなっている。ベテルギウスは赤色超巨星であり、恒星としての寿命が短い上、大きさ・明るさも短期間で変動するなどの理由により、実際には生物の居住可能な惑星を従えている可能性はない。また、地球からベテルギウスまでの距離は497光年と考えられている[2]

反響[編集]

小説家・劇作家のウィリアム・サローヤンの甥は本作の製作に関わっており、猿の惑星が日本で上映された事を驚いたという。原作者のピエール・ブールは、フランス領インドシナで有色人種を使役していた農場の監督であり、戦時中に日本軍の捕虜となって、白人と有色人種の立場の逆転を経験し、それが原作小説である『猿の惑星』の執筆動機になっており、「人間を支配する猿=日本人」という暗喩が込められていたからである。

DVD[編集]

猿の惑星の正体が判明する本作のラストシーンは非常によく知られており、2005年に20世紀フォックスホームエンターテイメントより発売された日本版DVDでは、最大のネタバレであるにもかかわらずパッケージイラストに描かれている。

参考文献[編集]

  1. ^ Planet of the Apes”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年5月4日閲覧。
  2. ^ 『理科年表 平成25年』 丸善 2012年刊

外部リンク[編集]