北海道&東日本パス
北海道&東日本パス(ほっかいどうアンドひがしにほんパス)は、北海道旅客鉄道(JR北海道)、東日本旅客鉄道(JR東日本)が共同で発売する特別企画乗車券である。
JR北海道、JR東日本、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、北越急行、富士急行の各鉄道線の快速、普通列車の普通車自由席が7日間乗り放題となるフリーきっぷである。
目次 |
[編集] 概説
利用者1名が利用開始日から連続した7日間での利用が可能。春、夏、冬に発売されている。
JR東日本線、JR北海道線、青い森鉄道線、いわて銀河鉄道線、北越急行ほくほく線、富士急行線の「快速列車」と「普通列車」の「普通車自由席」が利用でき、「乗り降り自由」となる。
上記以外の設備(座席)を利用する場合は運賃のみが有効となり、
- 普通車指定席を利用する場合は座席指定券
- JR東日本のグリーン自由席を利用する場合はグリーン自由席券
- JR北海道のuシートを利用する場合はuシート座席指定券
- 富士急の快速「富士登山電車」を利用する場合は着席券
が、それぞれ別途必要となる。
優等列車に関しては、急行列車には急行券を別途購入すると乗車でき、座席指定券、グリーン券、寝台券の追加でそれぞれの設備の利用もできるが、新幹線と、特例区間を除く特急列車には乗車できない。
特例区間では、新青森 - 函館間内相互発着の列車で、別途特急券の購入で普通車自由席に乗車可、特急・急行のみが運行される(快速・普通列車の無い)区間では本券のみで乗車可となる。
発売と利用期間が重なる「青春18きっぷ」との比較では、
- 有効日数(7日/本券:5日/18切符)
- 1日あたりの単価(おとな約1429円/本券:2300円/18きっぷ)
- こども運賃の設定(半額。18切符はおとなのみ)
- 上記第三セクター鉄道各社(18切符は青い森鉄道のみ特例あり)
- 富士急行線への対応(18切符は非対応)
- 駅レンタカーの割引(18切符は非対応)
など、鉄道のみで北海道とJR東日本の営業エリアを旅行する場合には本券のメリットが際立つ。
一方で周遊きっぷに準ずる特有の利用条件もあるため、各自の目的や旅行日数に合わせてそれぞれを選択[1]する必要がある。
[編集] 基本的な利用条件
- 1枚を複数人で利用することはできない。
- 購入時に利用開始日を指定しなければならない。
- 利用は連続した7日間でなければならない。
- 自動改札機が利用できる。
- ユースホステルが割引料金で利用できる。
- 三陸鉄道で「北海道&東日本パス」を提示することで「三鉄1日とく割フリーパス」(北リアス線用・南リアス線用)の購入が可能[2][3]。
- 駅レンタカーの割引サービスである「トレン太くん」が利用できる(別料金)。
[編集] 利用可能な列車・有効期間
普通・快速列車のグリーン車自由席には別途グリーン券を購入すると乗車可能であるが、「中央ライナー・青梅ライナー」をはじめとした普通列車グリーン車指定席は利用できない。また、「ホームライナー」などの定員制の列車にも整理券・ライナー券を購入することで乗車可能。「リゾートしらかみ」や快速「エアポート」(uシート)など普通・快速列車の普通車指定席は、指定券を購入することで乗車が可能。
2010年(平成22年)春季までは有効期間が利用開始日から連続した5日間で、「急行はまなす」の自由席に限り追加料金無しで乗車可能であった。(指定席・寝台は料金券を追加しても利用不可。)
2010年(平成22年)夏季以降に関しては発売価格は据え置きされながらも有効期間が利用開始日から連続した7日間に延長され[4]急行券・指定席券・寝台券など所定の料金券を買うことにより急行列車にも乗車可能となった[5]。但し、従来本きっぷのみで利用可能であった急行「はまなす」の自由席についても別途急行券が必要となり、この列車の利用者に限れば事実上の値上げとも取れる[6]。しかし従来は利用不可であった指定席(急行列車グリーン車指定席であっても可)・寝台が利用できるようになったので利便性は向上したともいえる。
[編集] 特急列車に乗車できる特例
以下の区間では普通列車が運転されていないため、区間内の相互発着の場合に限り、本きっぷのみで特急列車の普通車自由席に乗車できる。いずれの路線も特例区間外にまたがって乗車した場合、また特例区間内であっても普通車自由席以外の設備を利用する場合は乗車した全区間の運賃・料金が必要となる。
本きっぷでは上記に加え、新青森駅 - 函館駅間の各駅を相互発着とする場合に限り、別途自由席特急券を購入することで特急「スーパー白鳥」「白鳥」の普通車自由席に乗車できる。
また、特別急行券#特急料金不要の特例区間にある新青森〜青森間の特例は本きっぷには適用されない。 この区間のみ特急に乗車する場合は別途普通乗車券(180円)が必要となる。
なお、例外規定については特別急行券#特急料金不要の特例区間も参照されたい。
[編集] 特例が適用される例
- 青森 - 蟹田間を普通列車、蟹田 - 木古内間を特急「白鳥」普通車自由席に乗車。
- 「蟹田 - 木古内間相互発着」の条件を満たすため、本きっぷのみで乗車できる。
- 新青森 - 蟹田間を特急「スーパー白鳥」27号普通車自由席、蟹田 - 知内間を「特急スーパー白鳥」31号普通車自由席に乗車。
- この場合は、「新青森 - 蟹田間の自由席特急券」を購入すれば乗車できる。前者が「新青森 - 函館間内相互発着」の条件を満たすため「自由席特急券の併用で乗車可能」の特例が適用され、後者は「蟹田 - 木古内間相互発着」の条件が適用されるので、本きっぷのみで乗車できる。
- 函館 - 木古内間を普通列車、木古内 - 新青森間を特急「スーパー白鳥」普通車自由席に乗車。
- 「新青森 - 函館間内相互発着」の条件を満たすため、「木古内 - 新青森間の自由席特急券」を購入すれば乗車できる。なお、後者は蟹田 - 木古内の特急券不要の特例区間を含むが蟹田 - 新青森間が特例区間外となるため、特急券不要の特例は適用されない。
[編集] 特例が適用されない例
- 浅虫温泉→大館間を「快速→特急「つがる」52号」普通車自由席に乗車。
- 新青森→大館間が特例区間外となるため、青森→大館間で本きっぷは使用できない。乗車するには「青森→大館間のJR乗車券と自由席特急券」が必要となる。
- 新青森 - 函館間を特急「白鳥」普通車指定席に乗車。
- 特例適用は自由席のみで、指定席には適用されない。したがって本きっぷは使用できず、乗車するには「新青森 - 函館間の乗車券と指定席特急券」が必要となる。
[編集] 沿革
発売及び利用可能期間と主な変更点を記す。年を跨ぐ冬季を含むため、年表記は発売開始日を基準とする。
- 2002年
- 2003年
- 春季:JR北海道の自動改札機に対応。
- 2004年
- 2008年
- 2009年
利用可能期間が「青春18きっぷ」と同一となる。またフリー区間に富士急行線が追加される。- 春季:発売期間2月20日 - 3月31日・利用可能期間3月1日 - 4月10日。
- 夏季:発売期間7月1日 - 9月26日・利用可能期間7月20日 - 9月30日。
- 冬季:発売期間11月10日 - 1月16日・利用可能期間12月10日 - 1月20日。
- 2010年[6]
- 春季:発売期間2月20日 - 4月7日・利用可能期間3月1日 - 4月11日。
- 発売額はおとな・こども共通10,000円。
- 有効期間は利用開始日から連続した5日間。
- 夏季:発売期間7月1日 - 9月6日・利用可能期間7月20日 - 9月12日。
小児運賃の追加、有効日数の拡大、急行に関する利用条件の変更で、利便性が向上。 - 冬季:発売期間12月1日 - 1月4日・利用可能期間12月10日 - 1月10日。その他は夏季と同様。
- 春季:発売期間2月20日 - 4月7日・利用可能期間3月1日 - 4月11日。
- 2011年 [10]
- 発売額はおとな10,000円・こども5,000円。
- 有効期間は利用開始日から連続した7日間。
- 急行列車に限り、別に料金券(急行券、指定券など)を購入することにより乗車が可能。
[編集] 発売期間
- 2012年 [11] (2011年度と同じ条件で発売予定)
- 発売額はおとな10,000円・こども5,000円。
- 有効期間は利用開始日から連続した7日間。
- 急行列車に限り、別に料金券(急行券、指定券など)を購入することにより乗車が可能[12]
- 春季:発売期間2月20日 - 4月4日・利用可能期間3月1日 - 4月10日
- 夏季:発売期間6月20日 - 9月24日・利用可能期間7月1日 - 9月30日
- 冬季:発売期間12月1日 - 1月4日・利用可能期間12月10日 - 1月10日
[編集] 価格
おとな10,000円・こども5,000円。
[編集] 発売箇所
JR北海道、JR東日本のみどりの窓口設置駅、旅行センター(びゅうプラザ、ツインクルプラザ、JR北海道プラザなど)、旅行会社などで発売されている。またJR東日本の指定席券売機や「もしもし券売機Kaeruくん」でも購入可能である。
[編集] 脚注
- ^ 新幹線以外の鉄道で乗り降り自由な旅行を7日間以上する場合は、本フリーきっぷの複数購入や青春18きっぷの併用で対応できる。青春18きっぷは複数人や1日毎での利用が可能で、単独行での日数延長に限らず、グループ旅行で各自の集散日が異なる場合などでも調整が容易い。
- ^ 三陸鉄道 割引切符
- ^ かつては「青春18きっぷ」のみ対象で、「北海道&東日本パス」は対象外だった。
- ^ 有効期間が延長されたことにより、28日間を40000円で利用できるようになり、対象区間の在来線で長距離通勤(1日あたり約1430円、片道おおむね90km以上)をする場合、1箇月通勤定期より割安になる場合もある。(但し、定期券と料金券の併用により一部区間で利用可能な新幹線や特急列車は利用できないので、完全な代用にはならない。)
- ^ 対象区間で運行されている定期急行列車は「はまなす」と「きたぐに」(新潟 - 直江津)のみ。臨時列車を含めると「能登」(上野 - 直江津)が加わる
- ^ a b 北海道&東日本パス - えきねっと(JR東日本)
- ^ 開業時から普通列車の設定が無かった石勝線・新夕張駅 - 新得駅間に次ぐ2例目。
- ^ 青函トンネルが開業20周年を迎えます! (PDF) - JR北海道 2008年(平成20年)1月16日
- ^ 定期運行は同年3月13日発までで、同月19日発以降は臨時列車となる。
- ^ 北海道&東日本パス - (JR北海道)
- ^ 北海道&東日本パス - (JR東日本)
- ^ 急行「きたぐに」の定期運転は同年3月16日発をもって終了し、以降は臨時列車となるため運転日には注意が必要。また、臨時急行「能登」は運転打ち切りが検討されている。 - 「能登」運行中止を検討(YOMIURI ONLINE2011年12月21日)
[編集] 外部リンク
- 北海道&東日本パス(JR北海道ホームページ)
- 北海道&東日本パス(普通列車限定)(JR東日本ホームページ)