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'''ナスダック100指数'''(NASDAQ-100、NDX)とは、[[株価指数]]の一つであり、[[ナスダック]]に上場する[[時価総額]]上位100銘柄([[金融]]銘柄を除く)の[[時価総額加重平均]]によって算出される指数である。[[マイクロソフト]]や[[インテル]]、[[Google]]など、アメリカを代表するIT企業が数多く含まれており、[[ナスダック総合指数]]と並んでアメリカの[[新興市場]]を代表する株価指数といえる。
'''ナスダック100指数'''(NASDAQ-100、NDX)とは、[[株価指数]]の一つであり、[[ナスダック]]に上場する[[時価総額]]上位100銘柄([[金融]]銘柄を除く)の[[時価総額加重平均]]によって算出される指数である。[[マイクロソフト]]や[[インテル]]、[[グーグル]]など、アメリカを代表するIT企業が数多く含まれており、[[ナスダック総合指数]]と並んでアメリカの[[新興市場]]を代表する株価指数といえる。


ナスダックに上場する非金融銘柄の時価総額上位100銘柄の時価総額を加重平均して算出。公表される指数は、NASDAQ Index Dissemination Services(NIDS)によって、15秒おきに算出・更新される。[[ナスダック総合指数]]と混同されやすいが、ナスダック総合指数が3000近くある全ナスダック上場銘柄から算出されるのに対して、ナスダック100指数はナスダックに上場する金融以外の時価総額上位100銘柄のみから算出される指数である。
== 特徴 ==
ナスダックに上場する非金融銘柄の時価総額上位100銘柄の時価総額を加重平均して算出する。公表される指数は、NASDAQ Index Dissemination Services(NIDS)によって、15秒おきに算出・更新される。[[ナスダック総合指数]]と混同されやすいが、ナスダック総合指数が3000近くある全ナスダック上場銘柄から算出されるのに対して、ナスダック100指数はナスダックに上場する金融以外の時価総額上位100銘柄のみから算出される指数である。


[[S&P 500]]や[[ダウ平均株価]]と異なり、指数を構成する銘柄に金融会社が含まれず、ナスダックに上場されている銘柄であれば[[アメリカ合衆国]]外で設立された会社も含むといった特徴がある。ナスダック100指数に金融銘柄が含まれない代わりに、ナスダックに上場する時価総額上位金融銘柄の株価指数として[[ナスダック金融100指数]]がある。
[[S&P 500]]や[[ダウ平均株価]]と異なり、指数を構成する銘柄に金融会社が含まれず、ナスダックに上場されている銘柄であれば[[アメリカ合衆国]]外で設立された会社も含むといった特徴がある。ナスダック100指数に金融銘柄が含まれない代わりに、ナスダックに上場する時価総額上位金融銘柄の株価指数として[[ナスダック金融100指数]]がある。

2012年7月14日 (土) 00:23時点における版

ナスダック100指数(NASDAQ-100、NDX)とは、株価指数の一つであり、ナスダックに上場する時価総額上位100銘柄(金融銘柄を除く)の時価総額加重平均によって算出される指数である。マイクロソフトインテルグーグルなど、アメリカを代表するIT企業が数多く含まれており、ナスダック総合指数と並んでアメリカの新興市場を代表する株価指数といえる。

ナスダックに上場する非金融銘柄の時価総額上位100銘柄の時価総額を加重平均して算出。公表される指数は、NASDAQ Index Dissemination Services(NIDS)によって、15秒おきに算出・更新される。ナスダック総合指数と混同されやすいが、ナスダック総合指数が3000近くある全ナスダック上場銘柄から算出されるのに対して、ナスダック100指数はナスダックに上場する金融以外の時価総額上位100銘柄のみから算出される指数である。

S&P 500ダウ平均株価と異なり、指数を構成する銘柄に金融会社が含まれず、ナスダックに上場されている銘柄であればアメリカ合衆国外で設立された会社も含むといった特徴がある。ナスダック100指数に金融銘柄が含まれない代わりに、ナスダックに上場する時価総額上位金融銘柄の株価指数としてナスダック金融100指数がある。

ナスダック100指数は、毎年12月に定期的に銘柄の入れ替えが行われる。また構成銘柄の1つの時価総額が、指数の全構成銘柄の時価総額の24%を超えた場合などには特別な調整が行われ、少数の銘柄が指数に大きな影響を与えることが防止される。

歴史

ナスダック100指数の算出は1985年1月31日より開始された。ナスダック100指数の算出開始時点の値は250だったが、1993年12月31日には指数が800に迫り、ナスダックの全銘柄から算出されるナスダック総合指数よりも高くなったため、開始時点の値を125に設定し直し(2:1に分割)、1994年1月1日より指数を半分にして再開した。

外国企業が指数に初めて組み入れられたのは1998年である。当時は外国企業の組み入れ基準はアメリカ国内の企業のそれよりも厳しかったが、2002年にアメリカ国内の企業が指数に組み入れられる際の基準が厳しくされたことで、企業の国籍に関わらず同じ基準に従って組み入れが決まるようになった。

ITバブルの最中の2000年3月24日に指数は一時4800ポイントを超えたが、ITバブル崩壊後の2002年10月には、指数は一時800ポイントを下回った。2010年2月時点では、指数は1800ポイント前後の水準にある。

組み入れ基準

ナスダック100指数に組み入れられるための必要条件としては、以下のようなものがある。

  • 米国内での上場がナスダックのみである。
  • 金融会社でない。
  • 平均して、1日当たり最低でも20万株以上の出来高がある。
  • 破産手続きに入っていない。
  • 上場して二年以上が経過している。

銘柄の入れ替え

ナスダック100指数の構成銘柄の入れ替えは、毎年12月に行われる。入れ替えの基準は以下の通りである。なお、算定のための時価総額には10月末または11月末時点の値が用いられる。

  • 既存の構成銘柄の場合、時価総額の上位100位以内であれば残留となる。
  • 既存の構成銘柄で、時価総額の上位101位から125位までに入っている場合、前年の時価総額が上位100位以内であれば残留となる。前年も100位以内でなかった場合、指数から外される。
  • 既存の構成銘柄で、時価総額が上位125位以内でない銘柄は、前年の順位に関わらず指数から外される。
  • 代わりに指数に組み込まれる銘柄には、構成銘柄以外の銘柄の内、最も時価総額の大きい銘柄が順に選ばれる。

また定期的な入れ替え以外でも、組み入れ基準から外れた構成銘柄が出れば、その都度入れ替えが行われる。

構成銘柄

2012年1月31日時点での構成銘柄は以下の通りである(アルファベット順)。アメリカ以外の国籍の企業のみ、国名(地域名)を付してある。

  1. アクティビジョン・ブリザードActivision Blizzard、ATVI)
  2. アドビ・システムズAdobe Systems Incorporated、ADBE)
  3. アカマイ・テクノロジーズAkamai Technologies, Inc.、AKAM)
  4. アレクシオン・ファーマシュティカルズAlexion Pharmaceuticals 、ALXN)
  5. アルテラAltera Corporation、ALTR)
  6. Amazon.comAmazon.com, Inc.、AMZN)
  7. アムジェンAmgen Inc.、AMGN)
  8. アポロ・グループApollo Group, Inc.、APOL)
  9. アップルApple Inc.、AAPL)
  10. アプライド・マテリアルズApplied Materials, Inc.、AMAT)
  11. オートデスクAutodesk, Inc.、ADSK)
  12. オートマチック・データ・プロセッシングAutomatic Data Processing, Inc.、ADP)
  13. アバゴ・テクノロジーズen:Avago Technologies, Inc.Avago Technologies, Inc.、AVGO)‐シンガポールの旗シンガポール
  14. 百度Baidu.com, Inc.、BIDU)‐中華人民共和国の旗中国
  15. ベッド・バス・アンド・ビヨンドBed Bath & Beyond Inc.、BBBY)
  16. バイオジェン・アイデックBiogen Idec Inc、BIIB)
  17. ブロードコムBroadcom Corporation、BRCM)
  18. C.H.ロビンソン・ワールドワイドC.H. Robinson Worldwide, Inc.、CHRW)
  19. CACA, Inc.、CA)
  20. セルジーンCelgene Corporation、CELG)
  21. セナー・コーポレーションCerner Corporation、CERN)
  22. チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズCheck Point Software Technologies Ltd.、CHKP)‐イスラエルの旗イスラエル
  23. シスコ・システムズCisco Systems, Inc.、CSCO)
  24. シトリックス・システムズCitrix Systems, Inc.、CTXS)
  25. コグニザント・テクノロジー・ソューションズCognizant Technology Solutions Corporation、CTSH)
  26. コムキャストComcast Corporation、CMCSA)
  27. コストコCostco Wholesale Corporation、COST)
  28. 携程Ctrip.com.、CTRP)‐中華人民共和国の旗中国
  29. デルDell Inc.、DELL)
  30. デンツプライDENTSPLY International Inc.、XRAY)
  31. ディレクTV DirecTV、DTV)
  32. ドル・ツリーDollar Tree、DLTR)
  33. eBayeBay Inc.、EBAY)
  34. エレクトロニック・アーツElectronic Arts Inc.、ERTS)
  35. エクスペディアExpedia, Inc.、EXPE)
  36. エクスペダイターズExpeditors International of Washington, Inc.、EXPD)
  37. エクスプレス・スクリプツExpress Scripts, Inc.、ESRX)
  38. F5ネットワークスF5 Networks、FFIV)
  39. ファスナルFastenal Company、FAST)
  40. ファイサーブFiserv, Inc.、FISV)
  41. フレクストロニクスFlextronics International Ltd.、FLEX)‐シンガポールの旗シンガポール
  42. フォシルFossil, Inc.、FOSL)
  43. ガーミンGarmin Ltd.、GRMN)‐スイスの旗スイス
  44. ジェンザイムGenzyme Corporation、GENZ)
  45. ギリアド・サイエンシズGilead Sciences, Inc.、GILD)
  46. GoogleGoogle Inc.、GOOG)
  47. グリーン・マウンテン・コーヒー・ロースターズen:Green Mountain Coffee Roasters|Green Mountain Coffee Roasters、GMCR)
  48. ヘンリー・シャインHenry Schein, Inc.、HSIC)
  49. インフォシス・テクノロジーズInfosys Technologies、INFY)‐インドの旗インド
  50. インテルIntel Corporation、INTC)
  51. インテュイットIntuit, Inc.、INTU)
  52. インテュイティブ・サージカルIntuitive Surgical Inc.、ISRG)
  53. KLAテンコールKLA-Tencor Corporation、KLAC)
  54. ラムリサーチLam Research Corporation、LRCX)
  55. リバティメディアLiberty Media Corporation、LINTA)
  56. ライフ・テクノロジーズLife Technologies Corporation、LIFE)
  57. リニアテクノロジーLinear Technology Corporation、LLTC)
  58. ロジテックLogitech International, SA、LOGI)‐スイスの旗スイス
  59. マーベル・テクノロジー・グループMarvell Technology Group, Ltd.、MRVL)‐バミューダ諸島の旗バミューダ諸島
  60. マテルMattel,Inc、MAT)
  61. マキシム・インテグレーテッド・プロダクツMaxim Integrated Products、MXIM)
  62. マイクロチップ・テクノロジーMicrochip Technology Incorporated、MCHP)
  63. マイクロン・テクノロジMicron Technology,Inc、MU)
  64. マイクロソフトMicrosoft Corporation、MSFT)
  65. モンスター・ビバレッジMonster Beverage、MNST)
  66. マイランMylan, Inc.、MYL)
  67. ネットアップNetApp, Inc.、NTAP)
  68. ネットフリックスNetflix, Inc.、NFLX)
  69. ニューズ・コーポレーションNews Corporation, Ltd.、NWSA)
  70. ニュアンス・コミュニケーションズNuance Communications, Inc.、NUAN)
  71. NVIDIANVIDIA Corporation、NVDA)
  72. オライリー・オートモーティブO'Reilly Automotive, Inc.、ORLY)
  73. オラクルOracle Corporation、ORCL)
  74. パッカーPACCAR Inc.、PCAR)
  75. ペイチェックスPaychex, Inc.、PAYX)
  76. ペリゴ・カンパニーPerrigo Company、PRGO)
  77. Priceline.com(Priceline.com,Incorporated、PCLN)
  78. クアルコムQUALCOMM Incorporated、QCOM)
  79. ランドゴールド・リソーシズRandgold Resources、GOLD)‐イギリスの旗チャンネル諸島
  80. リサーチ・イン・モーションResearch in Motion Limited、RIMM)‐カナダの旗カナダ
  81. ロス・ストアーズRoss Stores, Inc.、ROST)
  82. サンディスクSanDisk Corporation、SNDK)
  83. シーゲート・テクノロジーSeagate Technology Holdings、STX)‐ケイマン諸島の旗ケイマン諸島
  84. シアーズ・ホールディングスSears Holdings Corporation、SHLD)
  85. シグマ・アルドリッチSigma-Aldrich Corporation、SIAL)
  86. シリウスXMラジオSirius XM Radio,Inc、SIRI)
  87. ステープルズStaples, Inc.、SPLS)
  88. スターバックスStarbucks Corporation、SBUX)
  89. ステリサイクルStericycle, Inc、SRCL)
  90. シマンテックSymantec Corporation、SYMC)
  91. テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズTeva Pharmaceutical Industries Limited、TEVA)‐イスラエルの旗イスラエル
  92. ベリサインVeriSign, Inc.、VRSN)
  93. バーテックス・ファーマスーティカルズVertex Pharmaceuticals、VRTX)
  94. ヴァージン・メディアVirgin Media,Inc.、VMED)‐イギリスの旗イギリス
  95. ボーダフォンVodafone Group,plc.、VOD)‐イギリスの旗イギリス
  96. ワーナー・チルコットWarner Chilcott, Ltd.、WCRX)‐アイルランドの旗アイルランド
  97. ホールフーズ・マーケットWhole Foods Market,Inc.、WFM)
  98. ウィン・リゾーツWynn Resorts, Ltd.、WYNN)
  99. ザイリンクスXilinx, Inc.、XLNX)
  100. ヤフーYahoo! Inc.、YHOO)

オプション・ETF

ナスダック100指数に連動するETFとしては、パワーシェアーズ100トラストシリーズ1(PowerShares QQQ、NASDAQ: QQQQ)が有名である。QQQQは2000年にはアメリカにおいて最も頻繁に取引されたETFであったが、2007年7月にその地位をSPDR(en:Standard & Poor's Depository Receipts、S&P 500に連動するETF)に抜かれている。

ナスダック100指数の先物は、シカゴ・マーカンタイル取引所において取引されている。

関連項目

外部リンク

参考資料