藤岡佑介

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藤岡佑介
11R Tokyo Yushun (Japanese Derby) (Grade 1, 3yo) Turf 2400m at tokyo racecourse 2400m 東京優駿(日本ダービー) (52106322247).jpg
2022年日本ダービーパドック
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 滋賀県栗太郡栗東町
(現・栗東市
生年月日 (1986-03-17) 1986年3月17日(37歳)
身長 165cm
体重 52kg
血液型 B型
騎手情報
所属団体 JRA
所属厩舎 栗東・作田誠二(2004.3.1 - 2007.2.28)
栗東・フリー(2007.3.1 -)
初免許年 2004年
免許区分 平地[1]
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藤岡 佑介(ふじおか ゆうすけ、1986年3月17日[2]-)は、JRA(日本中央競馬会栗東所属の騎手滋賀県出身[2]

父・藤岡健一は栗東所属の調教師であり、弟・藤岡康太は同じ栗東所属の騎手として2007年にデビューした。愛称は「下手」。日本国民の総意である。[3]

好みのスポーツは競艇[4]

来歴[編集]

競馬学校第20期生(同期には川田将雅、津村明秀丹内祐次吉田隼人らがいる)。2004年3月6日中京競馬第2競走のシルクマイスターでデビューし、16頭立ての3着に入る[2]。初勝利は同年3月13日、中京競馬第1競走のアスカクイーン[2]。同年3月27日、中京競馬の沈丁花賞をトップオブワールドで制し、特別競走勝利を挙げると、その後も函館記念でワイルドスナイパーに騎乗し3着、暮れの朝日杯フューチュリティステークスGI初騎乗を果たすなど、この年35勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を獲得した[2]

2005年1月30日京都牝馬ステークスで父が管理するアズマサンダースに騎乗して勝利し重賞初制覇[2]。2007年~2010年、スーパーホーネットに騎乗し活躍。

2010年サマージョッキーズシリーズでは、2位の柴田善臣とは2ポイントの僅差ながら優勝した[5]。これにより同年11月27日に実施した第24回ワールドスーパージョッキーズシリーズに出場した。

2013年4月16日から11月19日までフランスでの長期遠征を行い、6月21日メゾンラフィット競馬場での一般レースで海外初勝利を挙げた[6]

2013年11-12月、モーリシャスのシャン・ド・マルス競馬場で行われた国際騎手競走に出場、日本人騎手では初めてモーリシャスで騎乗した[7]

地方で行われたダートグレード競走のJpnIで2勝している(2010年のJBCスプリントと2012年の全日本2歳優駿)。中央競馬では2018年5月5日終了時点で重賞における勝鞍は28勝(GII12勝・GIII16勝)、中央のGI(JpnIも含む)に限ると2着を7回記録していた。そして2018年5月6日第23回NHKマイルカップケイアイノーテックに騎乗し優勝(武豊騎乗停止によるテン乗りであった)、GI競走86度目の挑戦にして念願の初制覇を飾っている(騎乗回数8566回目・通算690勝目・重賞29勝目)。

2018年2月11日菊花賞で2着だったクリンチャーに騎乗して第111回京都記念を制し、区切りのGII10勝目を挙げている。

2020年11月7日、JRA通算10,000回騎乗を達成(史上43人目、現役29人目)[8]

評価[編集]

  • 調教師の矢作芳人は藤岡の騎乗技術について、「どの馬に乗せても折り合いの心配がないと言ってもいいくらい、……馬を折り合わせるのが上手い」と評している。矢作は一方で、その馬が自分に合わないと思うと「とたんに自信のない乗り方になってしまうことがある」とも指摘している[9]
  • プログノーシスに代表されるように騎乗技術が乏しいため、次走で他の騎手に乗り替わるとよく走る。

主な騎乗馬[編集]

斜体は交流競走。

騎乗成績[編集]

日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初騎乗 2004年3月6日 1回中京1日2R 3歳未勝利 シルクマイスター 16頭 2 3着
初勝利 2004年3月13日 1回中京3日1R 3歳未勝利 アスカクイーン 16頭 2 1着
重賞初騎乗 2004年5月29日 2回中京3日11R 金鯱賞 アグネススペシャル 12頭 10 12着
重賞初勝利 2005年1月30日 2回京都2日11R 京都牝馬S アズマサンダース 15頭 4 1着
GI初騎乗 2004年12月12日 5回中山4日11R 朝日杯FS サクセスドマーニ 16頭 13 13着
GI初勝利 2018年5月6日 2回東京6日11R NHKマイルカップ ケイアイノーテック 18頭 6 1着

年度別成績[編集]

年度 1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率 表彰
2004年 35 22 32 432 .081 .132 .206 中央競馬関西放送記者クラブ賞
2005年 62 52 56 718 .086 .159 .237
2006年 51 41 72 714 .071 .129 .230
2007年 57 59 75 723 .079 .160 .264 中京競馬記者クラブ賞
中央競馬騎手年間ホープ賞
2008年 75 74 73 735 .102 .203 .302
2009年 67 68 71 741 .090 .182 .278
2010年 63 65 64 732 .086 .175 .262 フェアプレー賞
サマージョッキーズシリーズ優勝
2011年 42 59 49 661 .064 .153 .227 フェアプレー賞
2012年 39 57 35 633 .062 .152 .207
2013年 19 16 18 220 .086 .159 .241
2014年 39 47 45 619 .063 .139 .212
2015年 39 33 31 480 .081 .150 .215
2016年 37 33 44 414 .089 .169 .275
2017年 36 43 43 526 .068 .150 .232
2018年 74 65 57 625 .118 .222 .314
2019年 58 55 43 538 .108 .210 .290
中央 793 789 808 9511 .083 .166 .251
地方 11 13 9 83 .132 .289 .398
  • JRA名鑑より[2]

脚注[編集]

  1. ^ 平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年4月7日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 騎手名鑑”. 騎手・調教師データ. 日本中央競馬会. 2020年6月16日閲覧。
  3. ^ 藤田の著書『騎手・藤田伸二 20年の「男道」』(2010年 宝島社)
  4. ^ 自身のAmebaプロフィール
  5. ^ ポイントランキング”. サマーシリーズ. 日本中央競馬会. 2012年2月26日閲覧。
  6. ^ 藤岡 佑介騎手のフランスにおける騎乗成績【6月21日(金)】”. 日本中央競馬会. 2014年1月10日閲覧。
  7. ^ 藤岡佑はモーリシャスで2着が最高”. 日刊スポーツ. 2022年1月8日閲覧。
  8. ^ 開催競馬場・今日の出来事、明日の取消・変更等(11月7日(土曜)) JRA”. www.jra.go.jp. 2020年11月11日閲覧。
  9. ^ 矢作2008、149-150頁。
  10. ^ セリフォス”. JBISサーチ. 2022年10月22日閲覧。

参考文献[編集]

  • 矢作芳人 『開成調教師 安馬を激走に導く厩舎マネジメント』白夜書房〈競馬王新書 016〉、2008年。ISBN 978-4-86191-476-8 
  • 騎手名鑑”. 騎手・調教師データ. 日本中央競馬会. 2020年6月16日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]