上村洋行
上村洋行 | |
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基本情報 | |
国籍 |
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出身地 | 滋賀県 |
生年月日 | 1973年10月23日(49歳) |
身長 | 164cm |
体重 | 49kg |
血液型 | O型 |
騎手情報 | |
所属団体 | JRA |
所属厩舎 | フリー |
初免許年 | 1992年 |
免許区分 | 平地 |
騎手引退日 | 2014年2月28日 |
重賞勝利 | 10勝(うちG1級1勝) |
経歴 | |
所属 |
柳田次男(栗東)(1992年3月 - 1996年4月) フリー(1996年4月 - 2004年11月) 藤原英昭(栗東)(2004年11月 - 2006年6月) フリー(2006年6月 - 2014年2月) |
上村 洋行(うえむら ひろゆき、1973年10月23日 - )は日本中央競馬会 (JRA) 栗東トレーニングセンター所属の元騎手・現調教師。実兄の上村典久は調教助手。
来歴[編集]
1992年栗東の柳田次男所属[1]騎手としてデビュー。同期には後藤浩輝・横山義行らがいる。
競馬学校在学時より複数の教官たちから追う技術や騎手向きの性格を評価される[2]などデビューした当時から騎乗技術が高く、同年は京王杯オータムハンデキャップをトシグリーンで制するなど、新人ながら40勝を挙げた。
2年目には53勝を挙げ、若手ながら相当な実力を持った騎手として認知されるようになる。1994年には東京優駿でデビュー3年目ながら2番人気のナムラコクオーに騎乗している(6着)。なお、デビュー3年以内で100勝を達成している騎手は他には武豊[3]、蛯名正義、角田晃一、藤田伸二、福永祐一[3]、武幸四郎、秋山真一郎、池添謙一、北村宏司、藤岡佑介、川田将雅、鮫島良太、三浦皇成[3]らがいるが、競馬学校騎手過程8期生以降に適用された「デビュー3年以内でも100勝以上の騎手は減量されない」対象となった最初の騎手である[4]。
また、主戦騎手が武豊に乗り替わる前のサイレンススズカやゴールドアリュールと後にGI馬になる馬にも騎乗している。
その後もコンスタントに勝ちを積み重ねていたが、1990年代の後半ごろから以前ほどの勢いが落ちる。実はこの時、眼の病気(飛蚊症)を患っていたにもかかわらず治療をしないまま騎乗を続けていたという。それでも毎年10勝以上と2桁の勝ち鞍は挙げていたが、2004年に治療をするため騎乗を自粛。しばらくの間、手術をするため休養に入る。手術は3回行われ、ようやく視力が回復するに至った。
復帰後の2005年には42勝と若い頃に近い成績を残し、神戸新聞杯でストーミーカフェに騎乗した四位洋文に替わってシックスセンスに騎乗したり、エリザベス女王杯を連覇中だったアドマイヤグルーヴにも騎乗している。
2008年6月15日、スリープレスナイトでCBC賞を勝ち、実に10年ぶりのJRA重賞競走を勝利するとその後も同馬で北九州記念、さらにはスプリンターズステークスも制覇し、GI競走騎乗40回目の挑戦にして初勝利を挙げた。
2014年2月28日付をもって騎手を引退、池添兼雄厩舎所属の調教助手として働きつつ調教師を目指していた。[5]2017年12月7日、JRAの2018年度新規調教師試験に合格した[6]。2018年3月1日付で調教師免許発効となる。2019年3月1日付で厩舎を開業した[7]。
不祥事[編集]
2002年7月12日、函館競馬場の調整ルーム食堂内にて上村は青木芳之と口論になり一方的な暴力行為に及んだ。裁決委員は13~14日の騎乗は不適当と判断。競馬施行規則第126条第20号「競馬の公正確保について業務上の注意義務を負う者として相応しくない非行のあった者」を適用し、上村に対し13日から21日までの騎乗停止処分を科した。
騎乗成績[編集]
年度 | 1着 | 2着 | 3着 | 騎乗数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
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1992年 | 40 | 30 | 33 | 398 | .101 | .176 | .259 |
1993年 | 53 | 44 | 41 | 433 | .122 | .224 | .319 |
1994年 | 50 | 58 | 65 | 546 | .092 | .198 | .317 |
1995年 | 36 | 37 | 40 | 449 | .080 | .163 | .252 |
1996年 | 6 | 9 | 8 | 119 | .050 | .126 | .193 |
1997年 | 21 | 24 | 23 | 328 | .064 | .137 | .207 |
1998年 | 15 | 16 | 18 | 218 | .069 | .142 | .225 |
1999年 | 23 | 19 | 30 | 318 | .072 | .132 | .226 |
2000年 | 29 | 27 | 36 | 414 | .070 | .135 | .222 |
2001年 | 14 | 16 | 19 | 286 | .049 | .105 | .171 |
2002年 | 28 | 27 | 24 | 359 | .078 | .153 | .220 |
2003年 | 14 | 16 | 22 | 278 | .050 | .108 | .187 |
2004年 | 6 | 4 | 11 | 95 | .063 | .105 | .221 |
2005年 | 42 | 33 | 32 | 529 | .079 | .142 | .202 |
2006年 | 24 | 26 | 21 | 438 | .055 | .114 | .162 |
2007年 | 36 | 37 | 41 | 503 | .072 | .145 | .227 |
2008年 | 30 | 30 | 39 | 483 | .062 | .124 | .205 |
2009年 | 16 | 23 | 9 | 372 | .043 | .105 | .129 |
2010年 | 33 | 32 | 29 | 471 | .070 | .138 | .200 |
2011年 | 29 | 25 | 22 | 348 | .083 | .155 | .218 |
中央 | 545 | 533 | 563 | 7385 | .074 | .146 | .222 |
地方 | 10 | 6 | 6 | 56 | .179 | .286 | .393 |
日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 馬名 | 頭数 | 人気 | 着順 | |
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初騎乗 | 1992年3月1日 | 1回阪神2日2R | 4歳未勝利 | トシワイズ | 12頭 | 3 | 4着 |
初勝利 | 1992年3月28日 | 1回中京7日6R | 5歳上500万円下 | スナークライナー | 14頭 | 1 | 1着 |
重賞初騎乗 | 1992年8月30日 | 3回小倉6日11R | 小倉記念 | ダンツジュピター | 10頭 | 9 | 9着 |
重賞初勝利 | 1992年9月13日 | 4回中山2日11R | 京王杯AH | トシグリーン | 13頭 | 10 | 1着 |
GI初騎乗 | 1993年4月11日 | 2回阪神6日10R | 桜花賞 | ショウザンダイヤ | 18頭 | 16 | 14着 |
GI初勝利 | 2008年10月5日 | 4回中山8日11R | スプリンターズS | スリープレスナイト | 16頭 | 1 | 1着 |
主な騎乗馬[編集]
- トシグリーン(1992年京王杯オータムハンデキャップ)
- ナムラコクオー(1993年ラジオたんぱ杯3歳ステークス、1994年シンザン記念、1996年プロキオンステークス)
- ロイヤルスズカ(1998年スワンステークス)
- スリープレスナイト(2008年CBC賞、北九州記念、スプリンターズステークス)
- ファインチョイス(2011年函館2歳ステークス)
- アドマイヤコスモス(2011年福島記念)
- その他
調教師成績[編集]
日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 馬名 | 頭数 | 人気 | 着順 | |
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初出走 | 2019年3月3日 | 1回阪神4日3R | 3歳未勝利 | ブラッディムーン | 16頭 | 3 | 3着 |
初勝利 | 2019年3月9日 | 2回中京1日12R | 瀬戸特別 | アイファーイチオー | 14頭 | 9 | 1着 |
重賞初出走 | 2019年3月30日 | 3回中山3日11R | ダービー卿チャレンジトロフィー | エイシンティンクル | 16頭 | 12 | 13着 |
重賞初勝利 | 2023年3月19日 | 2回中山8日11R | スプリングステークス | ベラジオオペラ | 16頭 | 2 | 1着 |
GI初出走 | 2021年5月9日 | 2回東京6日11R | NHKマイルカップ | レイモンドバローズ | 18頭 | 12 | 15着 |
GI初勝利 |
主な管理馬[編集]
- ベラジオオペラ(2023年スプリングステークス)[8]
テレビ出演[編集]
- 心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU(2010年5月8日、日本テレビ)
注釈[編集]
- ^ “JRA報道室 平成30年度 新規調教師のプロフィールについて”. 2023年3月30日閲覧。
- ^ 競馬騎手読本
- ^ a b c 2年目で達成
- ^ 藤田伸二ら競馬学校騎手過程7期生までは、デビューから3年間は勝利数に関わらず一般競走では1kg減で出走できた。なお、2016年に規定が改定され、従来は「デビュー3年以内でも100勝以上の騎手は減量されない」だったものが2年緩和され、「デビュー5年以内でも100勝以上の騎手は減量されない」に変更されている。また見習騎手に対する減量規定については、年によって異なるが、詳細は当該記事を参照のこと。
- ^ 上村が引退…目の病気克服し568勝、次は調教師の道へ - スポーツニッポン、2014年2月7日付
- ^ 平成30年度新規調教師試験、上村洋行元騎手など5人が合格 - ラジオNIKKEI・競馬実況web、2017年12月7日閲覧
- ^ “新規開業調教師について”. 日本中央競馬会 (2018年12月17日). 2018年12月17日閲覧。
- ^ “べラジオオペラ”. JBISサーチ. 公益財団法人日本軽種馬協会. 2023年3月19日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 上村洋行 | 競馬騎手の公式サイト | TEAM GRIP(チームグリップ)(上村洋行公式)
- 上村洋行オフィシャルブログ「うえちんのひとりごと」Powered by Ameba - 公式ブログ(2008年6月~)
- うえちんのひとりごと - ウェイバックマシン(2008年6月19日アーカイブ分) - 旧ブログ