シックスセンス (競走馬)

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シックスセンス
第66回菊花賞パドック(2005年1023)
欧字表記 Six Sense[1]
香港表記 超預感[2]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 青毛[1]
生誕 2002年3月5日[1]
死没 2010年1月(8歳没)
サンデーサイレンス[1]
デインスカヤ[1]
母の父 デインヒル[1]
生国 日本の旗 日本北海道追分町[1]
生産者 追分ファーム[1]
馬主 (有)社台レースホース[1]
調教師 長浜博之栗東[1]
競走成績
生涯成績 14戦2勝[1]
獲得賞金 2億3865万円
300万香港ドル[1]
勝ち鞍
GII 京都記念 2006年
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シックスセンス(欧字名:Six Sense2002年3月5日 - 2010年1月)は、日本競走馬、日本およびアイルランド種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2006年京都記念

名前の由来は、「第六感(シックスセンス)」。

経歴[編集]

競走馬時代[編集]

デビュー2戦目の未勝利戦 (函館芝1800m)に単勝オッズ1.1倍で勝ってから、11戦勝利に見放された。しかしディープインパクトをはじめとした同期の有力馬を相手に、5着以下が3戦目のデイリー杯2歳ステークスの1回のみという堅実ぶりを示している。

3歳初戦の京成杯で2着に入りオープンクラスに上がると、このときの賞金をもとに皐月賞に出走、単勝100倍を超える人気を覆し、ディープインパクトの2着に入り賞金を加算。続く東京優駿(日本ダービー)でも3着に入っている。秋初戦の神戸新聞杯も2着に入りふたたび賞金を加算。第66回菊花賞でも4着に入着。海外に遠征した暮れの香港ヴァーズでも外国馬を相手にウィジャボードの2着と、勝ちきれなかったものの好走した。

そして4歳の初戦京都記念では武豊を鞍上に迎え、コースの大外を強襲。サクラセンチュリーをハナ差交わし差し切り勝ちを収めた。ついに念願の2勝目、そして重賞初勝利となった。しかしその後右前浅屈腱炎を発症し、2006年3月に引退が決定した[3]

種牡馬時代[編集]

2006年社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、2007年よりレックススタッドで繋養された。同じサンデーサイレンス産駒の種牡馬が多いこともあって交配された牝馬は多くなく、質・頭数ともに苦戦気味であった。

2009年1月29日付でアイルランドに輸出[4]ブリッジハウススタッドで種牡馬入りした。種付料は4500ユーロ(約50万円)。

2009年11月8日、京都競馬場で行われた6R・メイクデビュー京都(2歳新馬、芝1400メートル)にてラヴセンスがJRA初勝利を挙げた。

2010年4月3日、同年1月に骨折により安楽死の措置がとられていたことが発表された。日付は不詳。8歳没[5]

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
馬場・距離
馬場状態
タイム
上がり3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2004. 7.18 函館 2歳新馬 8 8 8 2.5(2人) 2着 四位洋文 54 芝1800m(良) 1:53.1 (36.8) 0.0 パーフェクトマッチ
8. 8 函館 2歳未勝利 13 5 7 1.1(1人) 1着 四位洋文 54 芝1800m(良) 1:52.0 (37.4) -0.4 (セイウンビバーチェ)
10.16 京都 デイリー杯2歳S GII 13 2 2 7.4(4人) 8着 四位洋文 55 芝1600m(良) 1:35.1 (36.1) 0.8 ペールギュント
11.27 京都 京都2歳S OP 10 8 9 15.2(6人) 3着 四位洋文 55 芝2000m(良) 2:05.0 (33.3) 0.3 ローゼンクロイツ
12.25 阪神 ラジオたんぱ杯2歳S GIII 9 5 5 13.0(4人) 4着 四位洋文 55 芝2000m(良) 2:04.0 (33.5) 0.5 ヴァーミリアン
2005. 1.16 中山 京成杯 GIII 10 8 11 7.6(4人) 2着 四位洋文 56 芝2000m(不) 2:07.6 (37.0) 0.2 アドマイヤジャパン
2.13 京都 きさらぎ賞 GIII 9 3 3 4.4(3人) 4着 四位洋文 56 芝1800m(良) 1:48.7 (34.0) 0.2 コンゴウリキシオー
3.19 阪神 若葉S OP 14 2 2 5.4(2人) 4着 四位洋文 56 芝2000m(良) 2:00.6 (34.8) 0.3 アドマイヤフジ
4.17 中山 皐月賞 GI 18 5 10 124.0(12人) 2着 四位洋文 57 芝2000m(良) 1:59.6 (34.2) 0.4 ディープインパクト
5.29 東京 東京優駿 GI 18 7 15 43.6(7人) 3着 四位洋文 57 芝2400m(良) 2:24.5 (34.5) 1.2 ディープインパクト
9.25 阪神 神戸新聞杯 GII 13 8 13 33.0(5人) 2着 上村洋行 56 芝2000m(良) 1:58.8 (34.8) 0.4 ディープインパクト
10.23 京都 菊花賞 GI 16 6 11 20.7(2人) 4着 四位洋文 57 芝3000m(良) 3:05.7 (34.2) 1.1 ディープインパクト
12.11 沙田 香港ヴァーズ G1 12 11 11 27.0(8人) 2着 四位洋文 55 芝2400m(良) 2:29.3 0.4 ウィジャボード
2006. 2.18 京都 京都記念 GII 10 1 1 1.8(1人) 1着 武豊 56 芝2200m(良) 2:13.5 (35.3) 0.0 サクラセンチュリー

特徴[編集]

ディープインパクトが勝利した三冠レースで2 - 4着に入ったことや香港ヴァーズにおけるウィジャボード(2004年度、2006年度欧州年度代表馬)の2着など、実力はあれど勝ちきれない馬として認知されていた。ナイスネイチャステイゴールドを彷彿とさせるような、愛すべき馬として一部の熱心な競馬ファンから支持を得ていた。勝利する京都記念のレースの直前までは勝ち鞍が未勝利戦の1戦のみであったためファンはもちろんのこと、マスコミや長浜調教師までもが「史上最強の1勝馬」と呼んだ。競馬好きで知られる明石家さんまも同馬のことを「ナイスネイチャを彷彿とさせる馬」とコメントしている。

血統表[編集]

シックスセンス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系ヘイロー系
[§ 2]

*サンデーサイレンス
Sunday Silence 1986
青鹿毛 アメリカ
父の父
Halo
1969 黒鹿毛
アメリカ
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well
1975 鹿毛
アメリカ
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

*デインスカヤ
Daneskaya
1993 鹿毛
*デインヒル
1986 鹿毛
アメリカ
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Razyana His Majesty
Spring Adieu
母の母
Boubskaia 1987
Niniski Nijinsky
Virginia Hills
Frenetique Tyrant
Femina
母系(F-No.) (FN:16-g) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×5(母内)、Natalma 5×5(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [6]
  2. ^ [7][8]
  3. ^ [6]
  4. ^ [6]

半妹に2008年チューリップ賞4着のスペルバインド(父・ゴールドアリュール)がいる。

近親の活躍馬[編集]

母はイギリス産。1997年の仏G2アスタルテ賞の勝ち馬。ほかにムーラン・ド・ロンシャン賞4着の実績がある。近親はイタリアフランスなどで活躍しており、日本では種牡馬入りしたシルバーステートスプリングステークス勝ち馬ヴィクティファルスなどがいる[8]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o シックスセンス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年6月28日閲覧。
  2. ^ 超預感 (G617) - 馬匹資料 - 賽馬資訊” (中国語). 香港賽馬會(The Hong Kong Jockey Club). 2016年2月24日閲覧。
  3. ^ シックスセンス、現役引退で種牡馬入り”. netkeiba.com. netkeiba ニュース (2006年3月31日). 2011年6月23日閲覧。
  4. ^ シックスセンス(JPN) - 血統書サービス、2022年6月28日閲覧。
  5. ^ 皐月賞2着馬シックスセンス、輸出先のアイルランドで死亡 - 競馬ブック、2022年6月28日閲覧。
  6. ^ a b c 血統情報:5代血統表|シックスセンス”. JBISサーチ. 2021年10月25日閲覧。
  7. ^ シックスセンスの種牡馬情報”. 競馬ラボ. 2021年10月25日閲覧。
  8. ^ a b シックスセンスの血統表、netkeiba.com 、2017年10月29日閲覧。

外部リンク[編集]