藤岡康太
藤岡康太 | |
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![]() 2011年シルクロードS表彰式 | |
基本情報 | |
国籍 |
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出身地 |
滋賀県栗太郡栗東町 (現・栗東市[1]) |
生年月日 | 1988年12月19日(34歳) |
身長 | 169.0cm[2] |
体重 | 50.0kg[2] |
血液型 | AB型[2] |
騎手情報 | |
所属団体 | JRA |
所属厩舎 |
宮徹(栗東)(2007.3.1 - 2013.2.26) フリー(栗東)(2013.2.27 -) |
初免許年 | 2007年 |
免許区分 | 平地[3] |
藤岡 康太(ふじおか こうた、1988年12月19日[1] - )は日本中央競馬会(JRA)の騎手である。2007年に騎手免許を取得し、2007年3月3日に初騎乗レースで初勝利。JRA史上42人目となる初騎乗・初勝利を達成する[4]。2009年には重賞およびGIレース初勝利を挙げ[5]、2015年には通算300勝を達成した[6]。
来歴[編集]
1988年、調教師である藤岡健一の二男として生まれる[8]。兄・佑介に影響され乗馬を始め、その後父の影響で競馬の騎手を志す[9]。2004年に競馬学校第23期生として入学[8]、同期生には浜中俊らがいた[10]。2007年に平地・障害の免許を取得する[11]。同年、宮徹厩舎の所属となり、3月3日に中京競馬場で行われた3歳未勝利戦にて初騎乗を果たす。このレースで、父・健一の管理馬で1番人気に推されたヤマニンプロローグに騎乗した藤岡は、2着に1/2馬身差をつけ勝利[12]、JRA史上42人目となる初騎乗・初勝利を達成した[4]。また、この日の騎乗回数8回は1996年の福永祐一、1997年の武幸四郎と並ぶデビュー日最多騎乗回数タイ記録であった。
2009年にはジョーカプチーノとのコンビでファルコンステークス・NHKマイルカップ両競走を制覇し、重賞競走並びにGI競走初勝利(GI騎乗2回目での初制覇)を達成[5]。20歳4か月22日でのGI勝利はグレード制導入後では10番目のスピード記録となり[13]、兄・佑介よりも早いGI制覇となった。この他8月にはオーストラリアのフレミントン競馬場にて行われた「アジアヤングガンズチャレンジ」に日本代表として出場、35ポイントを獲得し優勝した[14]。
2010年、2月7日の中京第9競走でJRA通算100勝を達成[15]。3月26日の早朝に胸の痛みを訴え、救急車で病院に搬送される。肺気腫(後の報道では自然気胸)と診断され、この週の騎乗予定をすべて取り止めて以後休養に入り、3月31日に手術。4月10日にいったん復帰したが、4月21日に再手術のため4月11日以降ふたたび休養に入り[16]、再手術終了後の5月25日から調教に参加し、6月5日に復帰した[17]。しかし2011年9月18日に持病の自然気胸が再発したため騎乗を取り止め[18]、10月23日から11月29日まで治療のため静養していた。
2014年10月18日、府中牝馬ステークスをディアデラマドレで優勝して、初のGII制覇[19]。この年は自身最多の年間51勝を記録している。
2015年3月22日、中京2Rをティーポイズンで制し、JRA通算300勝を達成[6]。この年は59勝を記録し、前年の自己記録を上回っている。
2016年12月10日、中京6Rをフィエルテで制し、JRA通算400勝を達成。また、初勝利、JRA通算100勝・300勝・400勝、JRA重賞初勝利を中京競馬場で達成している。
2018年9月23日、神戸新聞杯をワグネリアンで制し、JRA通算500勝を重賞勝利で達成した。同馬の主戦騎手だった福永祐一騎手の落馬負傷に伴い、普段調教をつけている藤岡に代打騎乗が回ってきたことでの勝利だった。
2022年2月8日、佐賀記念をケイアイパープルで制し、人馬ともに地方交流重賞初制覇を達成した[20]。
騎乗成績[編集]
日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 馬名 | 頭数 | 人気 | 着順 | |
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初騎乗・初勝利[21] | 2007年3月3日 | 1回中京1日1R | 3歳未勝利 | ヤマニンプロローグ | 16頭 | 1 | 1着 |
重賞初騎乗 | 2007年6月17日 | 3回阪神2日11R | マーメイドS | コスモプラチナ | 12頭 | 8 | 7着 |
重賞初勝利[22] | 2009年3月21日 | 2回中京3日11R | ファルコンS | ジョーカプチーノ | 18頭 | 4 | 1着 |
GI初騎乗 | 2008年10月19日 | 4回京都4日11R | 秋華賞 | ブライティアパルス | 18頭 | 13 | 4着 |
GI初勝利[23] | 2009年5月10日 | 2回東京6日11R | NHKマイルカップ | ジョーカプチーノ | 18頭 | 10 | 1着 |
年度 | 1着 | 2着 | 3着 | 騎乗数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
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2007年 | 24 | 22 | 32 | 454 | .053 | .101 | .172 |
2008年 | 37 | 38 | 48 | 572 | .065 | .131 | .215 |
2009年 | 36 | 39 | 40 | 659 | .055 | .114 | .175 |
2010年 | 31 | 40 | 41 | 528 | .059 | .134 | .212 |
2011年 | 27 | 35 | 31 | 470 | .057 | .132 | .198 |
2012年 | 31 | 24 | 18 | 384 | .081 | .143 | .194 |
2013年 | 47 | 38 | 51 | 604 | .078 | .141 | .225 |
2014年 | 51 | 43 | 55 | 667 | .076 | .141 | .223 |
2015年 | 59 | 74 | 57 | 784 | .075 | .170 | .242 |
2016年 | 62 | 68 | 54 | 689 | .090 | .189 | .267 |
2017年 | 44 | 51 | 47 | 682 | .065 | .139 | .208 |
2018年 | 59 | 47 | 61 | 677 | .087 | .157 | .247 |
2019年 | 56 | 67 | 62 | 732 | .077 | .168 | .253 |
中央 | 564 | 586 | 597 | 7902 | .071 | .146 | .221 |
地方 | 14 | 9 | 10 | 66 | .212 | .348 | .500 |
- JRA公式より[2]
表彰歴[編集]
- 2007年中央競馬関西放送記者クラブ賞[24]
おもな騎乗馬[編集]
- ジョーカプチーノ (2009年ファルコンステークス、NHKマイルカップ、2011年シルクロードステークス)[25]
- オースミスパーク(2010年小倉大賞典) - 赤木高太郎の落馬負傷による乗り替わりのもの[26]。
- ブライティアパルス(2010年マーメイドステークス)[27]
- シルクフォーチュン(2011年プロキオンステークス、2012年根岸ステークス)[28]
- パッションダンス(2013年新潟大賞典)[29]
- ディアデラマドレ(2014年マーメイドステークス、府中牝馬ステークス、愛知杯)[30]
- アクティブミノル(2014年函館2歳ステークス、2015年セントウルステークス)[31]
- シャトーブランシュ(2015年マーメイドステークス)[32]
- バクシンテイオー(2016年北九州記念)[33]
- ワグネリアン(2018年神戸新聞杯)
- モズアトラクション(2019年エルムステークス)
- ウーマンズハート(2019年新潟2歳ステークス)
- スワーヴアラミス(2020年マーチステークス)
- マカヒキ(2021年京都大賞典)
- ケイアイパープル(2022年佐賀記念、白山大賞典)
エピソード[編集]
- 座右の銘は「向上心」[1]。
- 目標とする騎手としてランフランコ・デットーリの名を挙げている[1]。
- 趣味は音楽鑑賞。ももいろクローバーZの大ファンであり、2014年には雑誌「ももクロニクル」への出演も果たした[34][35]。
- ジョーカプチーノのNHKマイルカップ前の最終追い切りに遅刻してしまい、雨の降る中でスタッフを待たせてしまった。中竹和也調教師から「レースで結果を出したら、みんな許してくれるよ」と冗談半分で言われたという[36]。その結果が自身にとっても中竹師にとっても初めてのGI勝利となった。
脚注[編集]
- ^ a b c d “【競馬学校】卒業生(=新人騎手)紹介⑦「藤岡康太」”. 日本中央競馬会競馬学校. 2015年7月3日閲覧。
- ^ a b c d “JRA公式 騎手情報 藤岡康太”. JRA. 2020年6月12日閲覧。
- ^ “平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年4月7日閲覧。
- ^ a b 藤岡康太騎手、初騎乗初勝利
- ^ a b 「【NHKマイルC(GI)】(東京)~伏兵ジョーカプチーノ 快心の2馬身差V [News]」ラジオNIKKEI. 2009/05/10(日) 17:39公開. http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-167335.html
- ^ a b 藤岡康太騎手がJRA通算300勝達成 - ラジオNIKKEI 2015年3月22日(2015年3月22日閲覧)
- ^ “藤岡佑介騎手の弟など、競馬学校で卒業式”. netkeiba. 2015年7月2日閲覧。
- ^ a b “「競馬ニホン」の中央競馬情報サービス”. 競馬ニホン (前夜通信社). (2004年4月2日) 2015年9月15日閲覧。
- ^ “藤岡康太/ジョッキーに100の質問(第15回)”. 2015年9月15日閲覧。
- ^ “ジョッキーも舌を巻くゴールドシップの状態とは”. 競馬ラボ. 2015年7月3日閲覧。
- ^ 障害免許は後に返上し、障害競走への騎乗は無い
- ^ “3歳未勝利 2007年3月3日”. netkeiba.com. 2015年9月15日閲覧。
- ^ 「藤岡康太/09年初GIを勝った若手騎手インタビュー Vol.3」月刊UMAJIN編集部. http://uma-jin.net/pc/column/columnDetail.do?charaId=52&pcId=100101
- ^ 藤岡康太騎手がアジアヤングガンズチャレンジで総合優勝
- ^ 藤岡康太騎手 JRA通算100勝達成 - ラジオNIKKEI 2010年2月7日(2015年3月21日閲覧)
- ^ 藤岡康太騎手が自然気胸再手術 - 競馬ラボ 2010年4月22日(2015年3月21日閲覧)
- ^ 藤岡康太騎手、病乗り越え来週復帰の予定 - スポニチAnnex 2010年5月26日(2015年3月21日閲覧)
- ^ 藤岡、左自然気胸で18日阪神3鞍は騎手変更 - スポニチAnnex 2011年9月18日(2015年3月21日閲覧)
- ^ 府中牝馬S】(東京)~ディアデラマドレが重賞2勝目 - ラジオNIKKEI 2014年10月18日(2015年3月21日閲覧)
- ^ 【佐賀記念】藤岡康「自分で押し切る形を選んだ」ケイアイパープルが交流重賞初制覇 - 競馬のおはなし 2022年2月8日(2022年2月9日閲覧)
- ^ 藤岡康太騎手、初騎乗初勝利
- ^ “ファルコンS、ジョーカプチーノ&藤岡康太がV”. netkeiba.com. 2015年7月3日閲覧。
- ^ “NHKマイルC・伏兵ジョーカプチーノVで大波乱”. netkeiba.com. 2015年7月3日閲覧。
- ^ “藤岡康太騎手、関西放送記者クラブ賞を受賞”. netkeiba.com. 2015年7月3日閲覧。
- ^ “ジョーカプチーノ”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “オースミスパークが3連勝で重賞初制覇/小倉大賞典”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “ブライティアパルス”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “シルクフォーチュン”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “パッションダンス”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “ディアデラマドレ”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “アクティブミノル”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “シャトーブランシュ”. netkeiba.com. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “TV西日本北九州記念|2016年08月21日”. netkeiba.com. 2016年8月22日閲覧。
- ^ 「【書籍】藤岡康太のインタビューが「ももクロニクル」に掲載!」チームグリップ. 2014年11月23日 20:18公開. https://www.j-grip.com/news/news/?id=1276
- ^ 「ももクロニクル 2012-2013 全力少女が駆けぬけた秋冬」Hayakawa Online http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117521.html
- ^ “藤岡康20歳でG1大金星/NHKマイルC - 競馬ニュース : nikkansports.com”. www.nikkansports.com. 2021年2月4日閲覧。