男はつらいよ 寅次郎春の夢

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男はつらいよ 寅次郎春の夢
監督 山田洋次
脚本 山田洋次
朝間義隆
栗山富夫
レナード・シュレイダー
製作 島津清
出演者 渥美清
倍賞千恵子
林寛子
前田吟
ハーブ・エデルマン
下條正巳
笠智衆
香川京子
音楽 山本直純
撮影 高羽哲夫
編集 石井巌
配給 松竹
公開 日本の旗 1979年12月28日
上映時間 104分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 12億2000万円[1]
前作 男はつらいよ 翔んでる寅次郎
次作 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
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男はつらいよ 寅次郎春の夢』(おとこはつらいよ とらじろうはるのゆめ)は、1979年12月28日に公開された日本映画男はつらいよシリーズの24作目。同時上映は桃井かおり主演の『神様のくれた赤ん坊』。

マイケルのさくらへの愛情の告白という倫理的課題を寅次郎は、欧米人には日本人のように許されぬ恋心を心に仕舞いこむ「」は持ち得ないとする日本人の文化的優位性でもって解している。もっともこれとは逆にマイケルに母親が米国文化の優越感から日本人に対し、「カミカゼとハラキリの怖い国」という偏見に満ちた手紙を出しており、監督は両国の文化的齟齬を両国民の無知と誤解という次元でユーモラスに相殺している。

あらすじ[編集]

寅次郎が見る夢では、1930年代のサンフランシスコチャイナタウン。流れ者の寅次郎がケガをして入ってきて、死んだら妹にお守りを渡してくれと頼むが、相手はさくらだった。そこへFBIもやってくるが、博の船長が救ってくれて日本に帰れることになったところで、夢が覚める。

さくらたちがもらいもののブドウを二階で干していると、寅がブドウを土産に帰ってくる。自分の部屋にあがって立腹した寅のところにブドウをもった博がやってきて「これ酸っぱくてまずいブドウだね」といって一悶着。満男は英語塾の帰りで「おじさん」は英語で何ていうかと聞かれ、苦し紛れに「タイガー」とか話す。

帝釈天の境内で落ち込んでいる外国人を見かけた御前様は英語がわからず、ビタミン剤のセールスマンとして来日したものの日本の商習慣が分からず失敗続きのマイケルを「とらや」に招いて日米親善のため親切に振舞った。満男が通う英語塾の先生・高井めぐみと、その母・圭子)が「とらや」を訪れて助けてくれた。

旅先の和歌山から「とらや」に舞い戻った寅次郎はアメリカ嫌いだといって困らせるが、圭子母子がやってきて圭子が未亡人と知ると例のごとく寅次郎は一目惚れ。だが、さくらに馴れ馴れしいマイケルのことが気に入らず、マイケルもさくらの兄だと知らず、険悪な雰囲気となる。文化の違いを乗り越え、次第に友情が芽生える寅次郎とマイケルであった。マイケルは京都の芝居小屋で「蝶々夫人」を観 てさくらが歌い、自分はピンカートンになった気持ちになる。寅次郎は圭子母子を「とらや」に迎えて、駐米中に亡夫が考えをはっきり話さないことで悩んだという話を聞くが、言葉では伝えられない心があると講釈する。

「とらや」に下宿し、さくらの優しさに惹かれていくマイケルは、さくらが人妻であるにもかかわらず、売れずにアメリカに帰るといって、思いつめて「アイラブユー」と告白してしまう。そのことをさくらから告白された寅次郎は、マイケルが自分と同じような恋に不器用な人間であると理解する。さくらがめぐみから教えられたばかりの拙い英語で"This is impossible."と答える。その頃、圭子の家には知人の船長が訪問して、寅次郎はめぐみから「もうじき親戚になる」と教えられ、圭子から土産の福寿草が英語でアドニスで「神話に出てくる二枚目」と教えられる。マイケルの告白を知らされた寅次郎は「それでいいんだ」と優しくさくらを諭し、ただし「博には黙っていろよ」と付け加え、正月が近いから旅に出るといってマイケルと一緒に「とらや」を出て行く。その後駅の前でマイケルは寅さんから首飾りを貰う。この時寅さんは、「これを持ってりゃ結婚できるよ」という。 それに対して、マイケルは「じゃあどうして寅さんは結婚してないの?」と尋ねるも寅さんは、英語が分からず立ち去る

正月になり、帰米したマイケルから「後悔と反省の日々」という葉書が届く。 葉書には、自分はアメリカで頑張ります。という旨が書いてあり背景では、アメリカで財布の中にさくらの写真を見て綺麗な人というシーンがある。 ココも中々乙なシーンだ

スタッフ[編集]


キャスト[編集]

ロケ地[編集]

アリゾナ・ロケには渥美清も参加。寅次郎がマイケルとガソリンスタンド店員の会話を不思議そうに見つめているという、本編では使用されなかったシーンを「予告編」に先駆けて出された「特報」で見ることができる。

その他[編集]

  • 本作にマイケル・ジョーダン役で出演したハーブ・エデルマン(Herb Edelman)は、主にテレビドラマの分野で活動しエミー賞に2度ノミネートされた事があるアメリカ合衆国の俳優。

記録[編集]

  • 観客動員:184万1000人[2]
  • 配給収入:12億2000万円[1](11億6000万円[2]とも)

脚注[編集]

  1. ^ a b 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)390頁
  2. ^ a b 日経ビジネス』1996年9月2日号、131頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]