アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ
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スパゲティ・アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ | |
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発祥地 |
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地域 | カンパニア州 |
関連食文化 | イタリア料理 |
提供時温度 | 熱々 |
主な材料 | スパゲティ |
アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ(伊: Pasta aglio, olio e peperoncino)は、イタリア料理の一種。日本ではペペロンチーノの略称で広く知られている。
概要[編集]
ナポリを起源とする、もっともシンプルでベーシックなパスタ料理の一品である。 イタリア語で、アーリオはニンニク、オーリオは油、ペペロンはトウガラシを意味し、塩ゆでしたスパゲティをにんにくとオリーブオイルだけで調味したものをスパゲティ・アーリオ・オーリオ、これに唐辛子を加えたものをスパゲティ・アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノと呼ぶ。
日本には唐辛子入りのレシピが最初に紹介されたために「ペペロンチーノ」と呼ばれるようになったが、諸外国ではアーリオ・オーリオのバリエーションのひとつとして捉えられているため、この略称は通用しない。 また日本において「イタリアではこれを『絶望のパスタ』と呼ぶ」という説が流布されているが、そのような共通認識は存在せず、語源と思われる Spaghetti alla disperata は、アンチョビやオリーブなどを用いたトマトソースのパスタであることが多い。
アーリオ・オーリオは、イタリアを始めとする欧米では、料理の範疇には入らない簡易な軽食(和食に例えれば「塩むすび」のような)という認識であり、レストランのメニューとして並ぶ事はほとんどない。
典型となる材料の例[編集]
スパゲッティなどのロングパスタ。一般的にスパゲッティ(約1.9 mm)よりも細目の、スパゲッティーニ(約1.6 mm)やフェデリーニ(約1.4 mm)が使われることが多い。
ソースはニンニク、オリーブオイル、トウガラシのみ。これに多めの塩を加えてパスタを茹でた湯を加えることでオリーブオイルの乳化を促してパスタと絡みやすくする。また、これにより塩気と小麦粉の旨味を補う。
後は好みによってイタリアンパセリなどハーブ類、胡椒やアンチョビを加える程度だが、パンチェッタやベーコンを加えたり、ブイヨンなどで味をしっかりとつけて出す店も日本にはある。
基本的な作り方[編集]
- パスタは、たっぷりの湯に多めの塩を加えて茹でる。
- フライパンに、切るか潰したニンニク、種を除いたトウガラシ、オリーブオイルを入れ、とろ火でじっくり熱し、風味と辛みをオイルに移したら、パスタの茹で汁を適量加え、かき混ぜてなじませる。
- パスタがアルデンテに茹で上がったら、フライパンのオイルソースと絡める。皿に盛り、パセリとチーズをふる。
脚注・出典[編集]
関連書籍[編集]
『一流シェフが手ほどきする パスタ&ピッツァ』 世界文化社〈別冊家庭画報〉。ISBN 4-418-97101-7。
- アーリオ・オリオ・ペペロンチーノのレシピが9人のシェフによって9通り紹介されている。
『アーリオ オーリオのつくり方 明日も食べたいパスタ読本』 集英社〈集英社文庫〉。ISBN 4-08-747046-6。
- イタリア料理店のオーナーシェフが、アーリオ・オリオ・ペペロンチーノについて語ったエッセー集。レシピも幾つか紹介されている。