ワケギ

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ワケギ
Allium fistulosum bulbifera0.jpg
先端に珠芽(むかご)が付いた茎と、珠芽が発芽して生長した新芽
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
: ネギ属 Allium
: ワケギ A. x proliferum
学名
Allium × proliferum
(Moench) Schrad. ex Willd.
シノニム

[1]

  • Allium cepa var. proliferum (Moench) Regel
  • Allium fistulosum var. viviparum Makino
  • Allium fistulosum f. viviparum (Makino) M.Hiroe
  • Allium multitabulatum S. Cicina
  • Allium multitabulatum S. Cicina
  • Allium × wakegi Araki
  • Cepa × prolifera Moench
英名
Tree onion、topsetting onion、walking onions、'Egyptian onion

ワケギ(分葱)とは、タマネギA. cepa)に似た球根多年草であり、野菜として食用とされる。しかし、タマネギが花を付ける位置に珠芽を付ける。葉や茎はネギよりしなやかで、地下部は赤褐色に肥大して鱗茎をなしている。

ワケネギと混同されたり、かつてはネギの一種と思われていたが、染色体の特性より分蘖(けつ)性のネギと分球性のタマネギエシャロット)の雑種または独立種として分類される[2]。遺伝学的証拠は、ワケギがタマネギとネギ(A. fistulosum)の雑種であることを明確に示している[3]。しかしながら、一部の文献では今だにワケギをタマネギの変種A. cepa var. proliferumあるいはA. cepa Proliferumグループとして扱っているようである。

日本では広島県三原市佐木島が全国出荷量日本一である。

ワケギの珠芽は茎にまだ付いている間に発芽し、生長する。芽は生長した重さによって下に曲がり、親株から少し離れた場所に根付く。これが英語の「walking onion」という名称の由来である。英語の「Egyptian onion(エジプトオニオン)」という名称は、ワケギをインド亜大陸からヨーロッパへと持ち込んだロマに由来するという説が唱えられている[4]

花の代わりに珠芽を形成する現象はニンニクやその他のネギ属でも見られる。珠芽の大きさは大抵ビー玉ぐらい、直径0.5 cmと3 cmの間である。

多くのワケギは非常に強い風味を持つが、一部の品種は比較的香りが弱く、甘い[4]。地下の鱗茎はとりわけ皮が厚く、辛味が強く[5]リーキのようにかなり細長い[5]。一部の種類は直径最大5 cmの鱗茎を形成しうる[4]。日本国外では、若い植物が春にスキャリオン英語版(小さな青葱)として使われることもあり、鱗茎は普通のタマネギと同様に調理に使われたり、酢漬けして保存される[5]

方言としてのワケギ[編集]

W wakegi4111.jpg

熊本県では葱(ワケギ)を一文字(もしくは人文字)と呼ぶ。大分県では千本(チモト)と呼んでいる。南九州では千本(センモト)と呼んでいる。沖縄方言ではビラ。

料理への利用[編集]

刻んで薬味として利用する

朝鮮[編集]

朝鮮では、Allium × proliferumA. fistulosumは「パ」(、ネギ)と呼ばれるのに対して、タマネギは「ヤンパ」(양파、洋ネギ)と呼ばれる。A. × proliferumが「チョッパ」(쪽파、小ネギ)と呼ばれるのに対して、A. fistulosumは大きさによって「デパ」(대파、大ネギ)または「シルパ」(실파、糸ネギ)と呼ばれる。香辛料、ハーブ、付け合わせとして大抵使われるデパおよびシルパと異なり、ジョッパは朝鮮料理における様々なネギ料理の主要な食材としてしばしば使われる。ジョッパを使って作られる一般的な料理としては、パジョン英語版(朝鮮風ネギお好み焼き)やパキムチ英語版がある。

参考文献[編集]

  1. ^ "Allium ×proliferum". World Checklist of Selected Plant Families (WCSP). Royal Botanic Gardens, Kew – via The Plant List.
  2. ^ 田代洋丞 (1984). “ワケギの起源に関する細胞遺伝学的研究”. 佐賀大学農学部彙報 56: 1-63.  (Tashiro, Y. (1984). “Cytogenetic Studies on the Origin of Allium wakegi Araki”. Bull. Fac. Agr., Saga Univ. 56: 1-63. http://portal.dl.saga-u.ac.jp/handle/123456789/13563. )。
  3. ^ Friesen, N. & M. Klaas (1998). “Origin of some vegetatively propagated Allium crops studied with RAPD and GISH.”. Genetic Resources and Crop Evolution 45 (6): 511–523. doi:10.1023/A:1008647700251. 
  4. ^ a b c Ruttle, Jack. “Confessions of an Onion Addict”. National Gardening Association. 2011年2月17日閲覧。
  5. ^ a b c Chandoha, Walter. “Egyptian Onions are the Easiest”. Cornell University Cooperative Extension. 2011年4月26日閲覧。