リーキ

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リーキ
Poireaux.JPG
リーキ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperm
階級なし : 単子葉類 Monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
: ネギ属 Allium
: A. ampeloprasum
学名
Allium ampeloprasum L.[1]
シノニム
和名
リーキ、セイヨウネギ、
ニラネギ、ポロネギ
英名
leek
リーキ りん茎葉 生[3]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 121 kJ (29 kcal)
6.9 g
デンプン 正確性注意 (2.5) g
食物繊維 2.5 g
0.1 g
飽和脂肪酸 (0.01) g
多価不飽和 (0.06) g
1.6 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(1%)
4 µg
(0%)
45 µg
チアミン (B1)
(5%)
0.06 mg
リボフラビン (B2)
(7%)
0.08 mg
ナイアシン (B3)
(3%)
0.4 mg
パントテン酸 (B5)
(3%)
0.17 mg
ビタミンB6
(18%)
0.24 mg
葉酸 (B9)
(19%)
76 µg
ビタミンC
(13%)
11 mg
ビタミンE
(2%)
0.3 mg
ビタミンK
(9%)
9 µg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
2 mg
カリウム
(5%)
230 mg
カルシウム
(3%)
31 mg
マグネシウム
(3%)
11 mg
リン
(4%)
27 mg
鉄分
(5%)
0.7 mg
亜鉛
(3%)
0.3 mg
(2%)
0.03 mg
他の成分
水分 90.8 g
水溶性食物繊維 0.4 g
不溶性食物繊維 2.1 g

ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[4]。別名: 西洋ねぎ、ポロねぎ。廃棄部位: 株元及び緑葉部
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
カーディフの市旗には赤い竜とともに花のついたリーキが描かれている

リーキ(韮葱[5]: leek学名: Allium ampeloprasum)は、ヒガンバナ科ネギ属地中海沿岸原産の野菜である。リークとも。意訳してセイヨウネギ(西洋ねぎ)[1]ニラネギ[1]西洋ニラネギなどとも。また、フランス語名のポワロー (poireau)、イタリア語名のポッロ (porro) から、ポワロ[6]ポロねぎ[1]とも呼ばれる。

概要[編集]

地中海沿岸原産[6]。起源は古く、古代エジプト時代から栽培されていたとされる[7]

ネギ属に属するネギのなかまで、日本では「西洋ねぎ」「ポロねぎ」「ポワロ」ともよばれる[7][6]下仁田ネギに似た、太くて短い姿で[7]、長ネギのように円筒形の白い部分を食用とする。ネギと違い、ネギ特有の臭みは少なく芳香があり[7]、葉は硬く平らにつぶれている。栽培法は根深ネギとほぼ同様であり種子によって繁殖する。近縁のジャンボニンニクは栄養繁殖によって増える。

春まきの品種と秋まき(越冬型)の品種とがある。一般的に越冬型の方が香りが強い。食材としてのは11月 - 3月で、太さが均一で茎がよく締まっている、葉の部分が緑鮮やかなものが市場価値の高い良品とされる[7]。根深ネギと同様に軟白化した部分を煮込みスープ、刻んでサラダなどに利用する。緑色の部分も香りを活かして煮込み料理の風味づけに利用される[7]。栄養的には可食部100グラム (g) あたりの熱量が29キロカロリー (kcal) で、栄養価の高い緑色の部分にはβ-カロテンが多く含まれている[7]

フランスではポピュラーで[6]、それぞれの季節に適した品種があり通年で手に入るが、最も流通が増えるのは冬である。加熱すると甘味が強く増し、ねっとりとした食感と上品な風味を活かしたシチュースープポタージュポトフなどの煮込み料理や蒸し煮、オーブンを使ったグラタンなどの料理に好んで使われる[7]。また、ジャガイモパースニップとの相性が良く、香味野菜としても利用される[8][9]

日本への輸入はベルギーオランダなどのヨーロッパ産もしくはオーストラリアニュージーランドのオセアニア産がほとんどであり、日本での生産量は非常に少なく、わずかに特産品づくりとしての試験的な生産が試みられており、希少な国産品として大田市場帝国ホテルに高値で卸されている。

ウェールズとリーキ[編集]

リーキは、ラッパスイセンとともに、ウェールズ国花国章である。国花というが、リーキの花(いわゆるネギ坊主)ではなく、食用とする茎葉の部分が国花となっている。ただし、カーディフの市旗に描かれたリーキにはネギ坊主の方の花も入っている。

ウェールズの守護聖人デイヴィッドのシンボルでもある。彼は、ウェールズの軍人に、戦場で敵味方の区別をするために帽子にリーキをつけさせた。それにちなみ、3月1日の聖デイヴィッドの日(Saint David's Day)には、リーキを身につける習慣がある。

ウェールズの郷土料理にはリーキを使ったものが多い。リーキポリッジ(リーキがゆ)、カウルケニン(リーキスープ)などがある。

ギャラリー[編集]

主な生産地[編集]

日本[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Allium ampeloprasum L.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月26日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Allium porrum L.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月26日閲覧。
  3. ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)
  4. ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)
  5. ^ 古瀬伝蔵「韮葱」 『軍隊地方農事講習全書』 第5、川流堂小林又七本店、1915年、315-317頁。 
  6. ^ a b c d 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 2012, p. 97.
  7. ^ a b c d e f g h 主婦の友社編 2011, p. 239.
  8. ^ バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント監修 山本紀夫監訳『世界の食用植物文化図鑑』、柊風社、2010年、p143
  9. ^ 辻調グループ 辻静雄料理教育研究所 編著 『フランス料理ハンドブック』 柴田書店、2012年、pp210-211
  10. ^ 矢掛町の特産野菜「リーキ」の定植講習会を開催”. 岡山県庁 (2014年6月20日). 2015年1月15日閲覧。
  11. ^ “矢掛で西洋ネギ「リーキ」初出荷 町のブランド、仏料理の高級食材”. 山陽新聞 (山陽新聞社). (2015年1月13日). http://www.sanyonews.jp/article/119890/1/ 2015年1月15日閲覧。 

参考文献[編集]

  • 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、97頁。ISBN 978-4-415-30997-2 
  • 主婦の友社編 『野菜まるごと大図鑑』主婦の友社、2011年2月20日、239頁。ISBN 978-4-07-273608-1 

関連項目[編集]