第9回衆議院議員総選挙

第回衆議院議員総選挙
議席内訳	[[ファイル: 選挙後の党派別勢力図|250px]] 選挙後の党派別議席数
有権者数	人
各党別勢力
1890年 >  衆議院議員総選挙

第9回衆議院議員総選挙（だい9かいしゅぎいんぎいんそうせんきょ）は、1904年（明治37年）3月1日に実施された衆議院選挙。

概説

1903年12月に開かれた第19回帝国議会で、新任の河野広中衆議院議長が明治天皇の勅語に対する奉答文の中で政府批判の文言があったため（奉答文事件）、桂太郎首相は衆議院を解散した。選挙は日露戦争が開戦されたばかりであり挙国一致ムードの中で行われた。

選挙データ

内閣

• 第1次桂太郎内閣

解散日

• 1903年（明治36年）12月11日

投票日

• 1904年（明治37年）3月1日

改選数

• 379

選挙制度

• 大選挙区制（一部1人区制）
• 制限投票
  • 直接国税10円以上納税の満25歳以上の男性
  • 有権者　762,445

選挙結果

投票率

• 86.06%（前回比-0.11%）

党派別獲得議席

• 立憲政友会　133議席
• 憲政本党　90議席
• 帝国党　19議席
• 甲辰倶楽部　39議席
• 無名倶楽部　25議席
• 自由党　18議席
• 無所属　55議席

この選挙で当選

 立憲政友会   憲政本党   帝国党   甲辰倶楽部   無名倶楽部   自由党   無所属 

※選挙区の数字は複数定数選挙区の当選順位を示す。

北海道	札幌	浅羽靖	函館	内山吉太	小樽	金子元三郎	函館等	松井源内	札幌等	中西六三郎
	根室等	柳田藤吉
青森県	弘前	菊池九郎	青森	菊池武徳
	郡部1	工藤行幹	郡部2	関春茂	郡部3	寺井純司	郡部4	田中藤次郎
岩手県	盛岡	原敬
	郡部1	小田文行	郡部2	阿部徳三郎	郡部3	高橋金弥	郡部4	遊田研吉	郡部5	阿部勇治
宮城県	仙台	藤沢幾之輔	郡部1	菅原伝	郡部2	南条文五郎	郡部3	沢来太郎	郡部4	首藤陸三
	郡部5	村松亀一郎	郡部6	遠藤良吉
秋田県	秋田	大縄久雄	郡部1	斎藤勘七	郡部2	荒谷桂吉	郡部3	斎藤宇一郎	郡部4	石井信
	郡部5	近江谷栄次	郡部6	三浦盛徳
山形県	山形	雄倉茂次郎	米沢	瀬下秀夫	郡部1	佐藤里治	郡部2	斎藤良輔	郡部3	鳥海哲四郎
	郡部4	駒林広運	郡部5	長晴登	郡部6	国井庫
福島県	若松	柴四朗	郡部1	河野広中	郡部2	佐治幸平	郡部3	朝倉鉄蔵	郡部4	唐橋左源次
	郡部5	松本孫右衛門	郡部6	平島松尾	郡部7	安島重三郎	郡部8	愛沢寧堅
茨城県	水戸	小山田信蔵	郡部1	浜名信平	郡部2	野口源一郎	郡部3	木村格之輔	郡部4	関信之介
	郡部5	大津淳一郎	郡部6	尾見浜五郎	郡部7	宮古啓三郎	郡部8	根本正	郡部9	飯島省三郎
栃木県	宇都宮	矢島中	郡部1	田村順之助	郡部2	横堀三子	郡部3	持田若佐	郡部4	石田仁太郎
	郡部5	新井章吾	郡部6	木村半兵衛
群馬県	前橋	関口安太郎	高崎	宮部襄	郡部1	須藤嘉吉	郡部2	木暮武太夫	郡部3	佐藤虎次郎
	郡部4	日向輝武	郡部5	星野長太郎	郡部6	武藤金吉
埼玉県	郡部1	宮本嘉楽	郡部2	井上精一郎	郡部3	高橋安爾	郡部4	中村清一郎	郡部5	加藤政之助
	郡部6	小沢愛次郎	郡部7	斎藤珪次	郡部8	粕谷義三	郡部9	星野仙蔵
千葉県	郡部1	菅沢重雄	郡部2	千葉禎太郎	郡部3	加瀬禧逸	郡部4	板倉中	郡部5	吉植庄一郎
	郡部6	榎本次郎右衛門	郡部7	鈴木久次郎	郡部8	横山一平	郡部9	伊藤徳太郎	郡部10	林有造
神奈川県	横浜1	島田三郎	横浜2	堀谷左治郎	郡部1	神藤才一	郡部2	高橋勝七	郡部3	長谷川豊吉
	郡部4	永島亀代司	郡部5	天野藤三	郡部6	栗原宣太郎
山梨県	甲府	佐竹作太郎	郡部1	根津嘉一郎	郡部2	広瀬久政	郡部3	天野董平	郡部4	望月小太郎
東京府	東京1	大石熊吉	東京2	鳩山和夫	東京3	三輪信次郎	東京4	秋山定輔	東京5	関直彦
	東京6	田口卯吉	東京7	角田真平	東京8	江原素六	東京9	栗塚省吾	東京10	高梨哲四郎
	東京11	福地源一郎
	郡部1	森久保作蔵	郡部2	村野常右衛門	郡部3	漆昌巌	郡部4	関根柳介	郡部5	堀田連太郎
新潟県	新潟	白勢春三	郡部1	山口達太郎	郡部2	山田平太郎	郡部3	坂口仁一郎	郡部4	大竹貫一
	郡部5	波多野伝三郎	郡部6	丹後直平	郡部7	斎藤和平太	郡部8	佐藤伊助	郡部9	竹越与三郎
	郡部10	萩野左門	郡部11	青柳信五郎	郡部12	竹村良貞	佐渡	山本悌二郎
富山県	富山	関野善次郎	高岡	鳥山敬二郎
	郡部1	米沢紋三郎	郡部2	金岡又左衛門	郡部3	上埜安太郎	郡部4	田村惟昌	郡部5	安念次左衛門
石川県	金沢	山森隆
	郡部1	藻寄鉄五郎	郡部2	浅野順平	郡部3	中谷宇平	郡部4	田中喜太郎	郡部5	松田吉三郎
福井県	福井	牧野逸馬	郡部1	杉田定一	郡部2	福島宜三	郡部3	丹尾頼馬	郡部4	時岡又左衛門
長野県	長野	前島元助	郡部1	矢島浦太郎	郡部2	降旗元太郎	郡部3	工藤善助	郡部4	小川平吉
	郡部5	牧野元	郡部6	石塚重平	郡部7	久保田与四郎	郡部8	立川雲平	郡部9	南条吉左衛門
岐阜県	岐阜	岡井藤之丞	郡部1	林小一郎	郡部2	兼松煕	郡部3	古井由之	郡部4	大野亀三郎
	郡部5	山田省三郎	郡部6	松原九郎	郡部7	大熊三之助
静岡県	静岡	松本君平	郡部1	松浦五兵衛	郡部2	沢田寧	郡部3	青地雄太郎	郡部4	湯山寿介
	郡部5	鈴木藤三郎	郡部6	福島勝太郎	郡部7	川島竜蔵	郡部8	河井重蔵	郡部9	大野久次
愛知県	名古屋1	鈴木摠兵衛	名古屋2	服部小十郎	郡部1	竹田千代足	郡部2	後藤文一郎	郡部3	林小参
	郡部4	横井甚四郎	郡部5	鈴木友治郎	郡部6	清水松三郎	郡部7	鈴置倉次郎	郡部8	築山和一
	郡部9	福岡精一	郡部10	小林仲次	郡部11	村松愛蔵
三重県	津	長井氏克	四日市	三輪猶作	郡部1	尾崎行雄	郡部2	大井卜新	郡部3	速水熊太郎
	郡部4	森茂生	郡部5	辻寛	郡部6	栗原亮一	郡部7	浜田国松
滋賀県	大津	谷沢竜蔵
	郡部1	伊夫伎資弼	郡部2	望月長夫	郡部3	沢田耕治郎	郡部4	浅見竹太郎	郡部5	鵜飼退蔵
京都府	京都1	内貴甚三郎	京都2	奥野市次郎	京都3	片山正中
	郡部1	井上与一郎	郡部2	神鞭知常	郡部3	奥繁三郎	郡部4	河原林義雄	郡部5	蘆田鹿之助
大阪府	大阪1	奥村善右衛門	大阪2	沢田佐助	大阪3	七里清介	大阪4	横田虎彦	大阪5	尾形兵太郎
	大阪6	山下重威	堺	北村左吉	郡部1	西村専太郎	郡部2	植場平	郡部3	中林友信
	郡部4	本出保太郎	郡部5	東尾平太郎	郡部6	森秀次
兵庫県	神戸1	鹿島秀麿	神戸2	山本繁造	姫路	神戸松之輔	郡部1	西村真太郎	郡部2	肥塚竜
	郡部3	内藤利八	郡部4	改野耕三	郡部5	松元剛吉	郡部6	安藤新太郎	郡部7	桜井駿
	郡部8	田寺敬信	郡部9	野上嘉平	郡部10	石田貫之助	郡部11	鞍谷清慎
奈良県	奈良	米田実	郡部1	乾奈良吉	郡部2	松本長平	郡部3	久保伊一郎	郡部4	北畠具雄
和歌山県	和歌山	森懋
	郡部1	浜口檐	郡部2	中西光三郎	郡部3	望月右内	郡部4	山口熊野	郡部5	神前修三
鳥取県	鳥取	奥田義人	郡部1	石谷伝四郎	郡部2	国谷亨	郡部3	福留清四郎
島根県	松江	岡本金太郎	郡部1	江角千代次郎	郡部2	石田孝吉	郡部3	向坂弘	郡部4	河上英
	郡部5	恒松隆慶	隠岐	原田赳城
岡山県	岡山	大戸復三郎	郡部1	犬養毅	郡部2	竹内正志	郡部3	坂本金弥	郡部4	西村丹治郎
	郡部5	入江武一郎	郡部6	横井時雄	郡部7	守屋此助	郡部8	福井三郎
広島県	広島	早速整爾	尾道	高木竜蔵
	郡部1	井上角五郎	郡部2	荒川五郎	郡部3	米田武八郎	郡部4	花井卓蔵	郡部5	富島暢夫
	郡部6	松本大吉	郡部7	小田貫一	郡部8	麦田宰三郎	郡部9	森田卓爾	郡部10	脇栄太郎
山口県	赤間関	三井忠蔵	郡部1	岡田治衛武	郡部2	山根正次	郡部3	大岡育造	郡部4	美禰竜彦
	郡部5	滝口吉良	郡部6	三輪伝七	郡部7	小河源一
徳島県	徳島	岩本晴之
	郡部1	坂東勘五郎	郡部2	橋本久太郎	郡部3	須見千次郎	郡部4	川真田徳三郎	郡部5	大久保弁太郎
香川県	高松	田中定吉	丸亀	遠山正和
	郡部1	松家徳二	郡部2	井上甚太郎	郡部3	景山甚右衛門	郡部4	宮井茂九郎	郡部5	西山彰
愛媛県	松山	森肇	郡部1	長谷部倉蔵	郡部2	重岡薫五郎	郡部3	渡辺修	郡部4	井上要
	郡部5	清水隆徳	郡部6	武市庫太	郡部7	合田福太郎
高知県	高知	山本幸彦
	郡部1	中沢楠弥太	郡部2	大石正巳	郡部3	楠目玄	郡部4	藤崎朋之	郡部5	安岡雄吉
福岡県	福岡	平岡浩太郎	久留米	浅野陽吉	門司	毛里保太郎	小倉	古賀庸蔵
	郡部1	藤金作	郡部2	野田卯太郎	郡部3	多田作兵衛	郡部4	伊藤伝右衛門	郡部5	井手武右衛門
	郡部6	征矢野半弥	郡部7	佐々木正蔵	郡部8	由布惟義	郡部9	中村雄蔵	郡部10	武内美代吉
佐賀県	佐賀	江藤新作
	郡部1	松田正久	郡部2	山口小一	郡部3	川原茂輔	郡部4	神崎東蔵	郡部5	武富時敏
長崎県	長崎	永見寛二	郡部1	横山寅一郎	郡部2	島津良知	郡部3	植木元太郎	郡部4	中倉万次郎
	郡部5	臼井哲夫	郡部6	宮崎栄治	対馬	梅野初実
熊本県	熊本	大畑純次	郡部1	大淵龍太郎	郡部2	安達謙蔵	郡部3	佐々友房	郡部4	中西新作
	郡部5	藤井牧太	郡部6	江藤哲蔵	郡部7	渡辺敬昌	郡部8	池松豊記
大分県	郡部1	佐藤庫喜	郡部2	元田肇	郡部3	箕浦勝人	郡部4	木下謙次郎	郡部5	野尻邦基
	郡部6	是永歳太郎
宮崎県	郡部1	石川清	郡部2	籾木卿太郎	郡部3	坂元英俊	郡部4	城重雄
鹿児島県	鹿児島	岩元信兵衛	郡部1	長谷場純孝	郡部2	山崎良純	郡部3	武満義雄	郡部4	池田惟貞
	郡部5	東一左右	郡部6	柚木慶二	郡部7	福島美之助	大島	嶺山時善

補欠当選等

• 東京府東京市 秋山定輔（1904.3.29辞職）→磯部四郎（1904.4.12補欠当選）
• 青森県郡部 工藤行幹（1904.4.21死去）→市田兵七（1904.5.24補欠当選）
• 福井県郡部 時岡又左衛門（1904.9.23死去）→荻野芳蔵（1904.10.14繰上補充）
• 三重県津市 長井氏克（1904.10.9死去）→松本恒之助（1904.11.2補欠当選）
• 三重県郡部 速水熊太郎（1904.10.20死去）→海野謙次郎（1904.11.4補欠当選）
• 新潟県新潟市 白勢春三（1904.12.14当選無効）→丸山嵯峨一郎（1904.12.22補欠当選）
• 福島県郡部 唐橋左源次（1905.1.2死去）→野木善三郎（1905.1.18補欠当選）
• 宮城県郡部 南条文五郎（1905.4.4死去）→星松三郎（1905.5.13補欠当選）
• 東京府東京市 田口卯吉（1905.4.13死去）→林謙三（1905.5.19補欠当選）
• 京都府郡部 神鞭知常（1905.6.21死去）→上野弥一郎（1905.7.27補欠当選）
• 香川県郡部 井上甚太郎（1905.8.22死去）→久保彦太郎（1905.9.30補欠当選）
• 愛知県郡部 清水松三郎（1905.10.18死去）→内藤魯一（1905.11.22補欠当選）
• 千葉県郡部 伊藤徳太郎（1905.11.29死去）→安田勲（1905.12.27補欠当選）
• 東京府東京市 福地源一郎（1906.1.4死去）→江間俊一（1906.1.16補欠当選）
• 宮城県郡部 星松三郎（1906.4.18死去）→遠藤庸治（1906.4.24補欠当選）
• 愛媛県郡部 重岡薫五郎（1906.6.21死去）→山村豊次郎（1906.7.25補欠当選）
• 熊本県郡部 佐々友房（1906.9.28死去）→紫垣一雄（1906.11.2補欠当選）
• 栃木県郡部 新井章吾（1906.10.16死去）→江原節（1906.11.10補欠当選）
• 福岡県福岡市 平岡浩太郎（1906.10.24死去）→新藤喜平太（1906.11.17補欠当選）
• 高知県郡部 中沢楠弥太（1906.11.7死去）→西山志澄（1906.12.12補欠当選）
• 香川県郡部 宮井茂九郎（1906.11.17死去）→中西孫太郎（1906.12.17補欠当選）
• 新潟県郡部 波多野伝三郎（1907.2.13死去）→山田又七（1907.3.11補欠当選）
• 長野県郡部 石塚重平（1907.8.12死去）→小林万次郎（1907.9.24補欠当選）
• 香川県丸亀市 遠山正和（1907.11.8死去）→三善清之（1907.12.3補欠当選）
• 京都府郡部 井上与一郎（1907.11.22死去）→西田作次郎（1907.12.21補欠当選）

参考文献

• 衆議院事務局編『総選挙衆議院議員当選回数調 - 第1回乃至第19回』衆議院事務局、1936年。
• 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

関連項目

• 帝国議会
• 衆議院
• 貴族院

外部リンク

• 『ザ・選挙』第9回衆議院議員選挙