福岡市交通局3000系電車
福岡市交通局3000系電車 | |
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福岡市交通局3000系 橋本車両基地にて | |
基本情報 | |
製造所 | 日立製作所笠戸事業所 |
主要諸元 | |
編成 | 68 |
軌間 | 1,435 |
最高運転速度 | 70 |
起動加速度 | 3.2 |
減速度(常用) | 4.0 |
減速度(非常) | 4.5 |
編成定員 | 378人 |
車両定員 | Mc(制御電動車)89人/M(中間電動車)100人 |
編成重量 | 105.1t |
全長 | Mc 16,750mm/M 16,500 |
全幅 | 2,490 |
全高 | 3,145 |
主電動機 | 三相リニア誘導電動機 |
駆動方式 | リニア駆動方式 |
制御装置 | VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ(全電気ブレーキ付)併用電気指令式電磁直通空気ブレーキ、応荷重装置付き |
保安装置 | ATC、ATO、SR |
備考 |
福岡市交通局3000系電車(ふくおかしこうつうきょく3000けいでんしゃ)は、福岡市交通局七隈線用の通勤形電車である。
車両解説
2005年(平成17年)2月3日の七隈線天神南駅 - 橋本駅間の開業時から運転を開始した。従来の空港線・箱崎線とは建設規格や旅客数に差があることなどから、従来の自局車両(1000系・2000系)とは大きく異なる。
車体
ドイツの工業デザイナー、アレクサンダー・ノイマイスターによりデザインされた。車体はアルミニウム合金製で、片側3箇所に両開き扉が設置されている。扉の間に大型の固定窓が1枚配されている。
車体塗装は地色が白色で、上半の窓周りは油山の稜線とラインカラーを表す緑色に塗装され、前頭部には黄緑色のラインが入っている。また室見川の流れを表す水色の縞模様のラインが車体下部全体にわたって配されている。
鉄輪式リニアモーターを採用し、車両の小断面化を実現している。車両の長さは16,500mm(先頭車16,750mm)、幅2,490mm、高さ3.145mmで、1000系・2000系に比べて長さと高さは75%程、幅は90%程に抑えられている。
地下鉄用車両であるため、先頭部右側には非常用扉が設置されている。
台車・機器
全車電動車の4両編成で、中央に2両(電動車1ユニット)を増結して6両編成にできる。ATOを装備し、全自動運転・無人運転が可能である。ただし、今のところ営業運転においては先頭部に運転士が乗車し、自動運転を監視する運行形態としており、完全な無人運転は行われていない。
制御装置は全電気ブレーキ付IGBT素子によるVVVFインバータ制御、また外部の行先表示器はLED式で、上り方先頭車を除く各車両の上り方車両端部窓上部に配置されている。
車内設備
小断面による空間の狭さを感じさせないように配慮されたデザインとしている。
座席はすべてロングシートで、座布団と背もたれが1人分ずつ分割されている。通常のロングシートよりも背もたれは高めであり、それに合わせて窓の位置も高い。座席モケットの色はエメラルドグリーンである。液晶ディスプレイ式の車内案内装置・ドア開閉チャイム・車椅子スペースを設置している。網棚および中吊り広告を廃止(広告は液晶画面で代用)したうえ、貫通路は広幅貫通路とし、貫通扉は全面ガラス張りで、車内を奥まで見通せることで、できるだけ空間を広く見せるように工夫されている。
室内空間を広く見せるため、運転室は独立しておらず、胸の高さ程度の仕切り壁とバーにより客室と仕切るようになっている。また七隈線はワンマン運転であり、最後部車となるときには原則として使用しない運転席を二人がけの通常の座席とし、乗客が自由に利用することが可能な構造となっている。このときは乗客が勝手に運転台機器を扱うことができないよう、運転台機器は収納される。運転装置としてはATOでの自動運転装置のほかに、手動制御のための左手ワンハンドルマスコンがある。また、鉄道車両では通常運転台は進行方向に向かって左側に設置されるが、七隈線は全駅が島式ホームであるため、運転台は進行方向に向かって右側に設置されている。
製造・編成
下り側から3100形 - 3200形 - 3500形 - 3600形の4両固定編成である。編成ごとに下2桁の数字は揃えられている。2007年(平成19年)現在、日立製作所笠戸事業所で製造された4両編成17本(68両)が橋本車両基地に配属されている。
関連項目
外部リンク
- 3000系車両 - 福岡市交通局