デンジャラスシード
ジャンル | 縦画面シューティングゲーム |
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対応機種 |
アーケード[AC] メガドライブ[MD] |
開発元 | トーセ[要出典] |
発売元 | ナムコ |
人数 | 1~2人 |
メディア | [AC]:SYSTEM I |
発売日 |
[AC]:1989年 [MD]:1990年 |
『デンジャラスシード』(Dangerous Seed)とは、1989年にナムコ(現・バンダイナムコゲームス・ナムコレーベル名義)から発売されたアーケード用の縦画面・縦スクロールシューティングゲーム。ナムコとしては、本作が1980年代に発売された最後のアーケードゲーム作品となった。
概要
1レバー2ボタン(ショット、特殊武器(ボンバー))のオーソドックスな操作系で、変則残機+ライフ性という変わったゲーム性が特徴である。
α号、β号、γ号の三機がそれぞれ残機となっており、α号でスタート、α号でミスをするとβ号でリスタートとなり、β号でミスをするとγ号でリスタートとなる。5ステージ目に残った機体が合体。合体後はライフ0で即ゲームオーバーとなる。破壊され失った機体はコンティニューしない限りは復活することはない。
昆虫たちを模したメカが敵で、ボスは一定時間が経過すると逃げ出し、後半ステージでは次ステージのボスと合体して登場するフィーチャーがある。
ゲームの難易度はかなり高い。敵弾が多いにもかかわらずハイパーボム以外の特殊武器では敵弾が消せないほか、一度被弾しても無敵にならないため弾幕の抜け方を失敗すると即死につながってしまうこともある。その上ライフを大きく減少させる、多くの場合において即死となりえる攻撃も頻発する。また、5ステージ目以降は三機合体していないと話にならない難易度のため、1~4ステージをもっとも火力の低いα号だけでクリアしなければならない。
リリースされた時には、すでに同社の新基板システムIIで『ワルキューレの伝説』などが発売されており、余ったシステムIを使うという点から出回りは比較的良かったようである。しかし、同時期に『グラディウスIII』が鳴り物入りで登場したほか、システムIIで開発された美麗なゲームが次々とリリースされていたためか、埋もれてしまった感がある。
翌年の1990年、メガドライブに移植されたが、ゲームシステムはアーケード版とは大きく異なる(#メガドライブ版を参照)。
自機
前述のように、自機はα号、β号、γ号の3機がある。これ以外に合体した機体もあり、プレイヤーが操作できる形態としてはβγとαβγが存在する。それぞれ敵機を破壊していくことにより徐々にメインウェポンがパワーアップしていく。
α号
- メインウェポン:自機前方へ突き進むショット
- 特殊武器:リングレーザー
- ライフ:3
ゲームスタート時に操作する機体。メインウェポンは前方集中型で横方向の判定は狭い(ただし、パワーアップで判定が広がっていく)。リングレーザーは敵をある程度追尾する性能をもつ。他の機体と比べて連射力に優れるものの攻撃力は低く、ライフも3と少ない。
β号
- メインウェポン:V字状に発射されるショット
- 特殊武器:メルトミサイル
- ライフ:4
α号が破壊された後に操作する機体。メインウェポンは前方方向へV字状にショットを放つ。敵を追尾し大きなダメージを与えるメルトミサイルが強力。
γ号
- メインウェポン:自機前方へ突き進むショット+リング状ショット
- 特殊武器:ハイパーボム
- ライフ:5
β号が破壊された後に操作する機体。メインウェポンはα号のものに加えてリング状のショットを左右斜め前方へ発射するタイプ。ハイパーボムは強力で敵弾を消す効果もあるが、1発のみしか発射せず、その分効果発揮時間も短い。γ号が破壊されると、如何なる場合でも(合体時も含む)ゲームオーバーとなる。
βγ合体形態
- メインウェポン:自機前方へ突き進むショット+V字状に発射されるショット
- 特殊武器:ハイパーボム
- ライフ:9
β号とγ号が合体した形態。α号のみ破壊された状態で(すなわちβ号で)前半ステージを終了するとこの形態になる。
αβγ合体形態
- メインウェポン:自機前方へ突き進むショット+V字状に発射されるショット+リング状ショット
- 特殊武器:ハイパーボム
- ライフ:12
α号とβ号、γ号が合体した形態。α号で前半ステージをクリアするとこの形態になる。リング状ショットはγ号のそれとは違い、敵を追尾する性能をもつ。攻撃力は高いが、自機の当たり判定が最も広くなる。後半ステージでコンティニューをすると、無条件にこの形態でスタートする。
アイテム
地上に鎮座する特定の敵機を破壊するとアイテムが出現する。この敵機の色は4種類あり、うち3種は特殊武器のストック追加、残りの1種はライフ回復アイテムを持っている。
- 緑・青・赤
特殊武器の追加アイテムを出現させる。取得すると特殊武器が1つ追加される。α号でプレイ中は緑、β号は青、それ以外は赤のみが出現するが、それぞれ搭載する特殊兵器が異なるがゆえの表現であり、取得した際の効果は何ら変わらない。特殊武器を4つ所持している状態で破壊すると星型のボーナスアイテムに変化する。
- 橙
ライフ回復アイテムを出現させる。取得するとライフが2つ回復する。橙と青の2種類があり、青を取得した場合はライフ回復効果に加えてスクロール速度が一定時間急激に上昇(ワープ)する。
ステージ構成
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
前半であるステージ1から4はチューブ編。後半のステージ5から8までは太陽系の外惑星を巡り敵の本拠地を目指す。
STAGE | ステージ名 | 自機の状態 | 内容 | ボス |
1 | 1ST TUBE | 単独(3機) | TRIPLE-EYE | |
2 | 2ND TUBE | STRIKE-ANTS | ||
3 | 3RD TUBE | ROLLER-SNAIL | ||
4 | 4TH TUBE | HUNTER-MOTH | ||
5 | MARS(火星) | 合体形態 | MULTI-SQUID | |
6 | JUPITER(木星) | SHARK-MOUTH | ||
SATURN(土星) | ステージ5でボスを逃がした場合、ステージ6は木星ではなく土星になる。ボスはMULTI-SQUIDとSHARK-MOUTHが合体したもの。 | MONSTER-HEAD | ||
7 | URANUS(天王星) | TWIN-CLAW | ||
PULTO(冥王星) | ステージ6でボスを逃がした場合、ステージ7は天王星から冥王星になる。ボスはSHARK-MOUTHとTWIN-CLAWが合体したもの。 | MONSTER-MOUTH | ||
NEPTUNE(海王星) | ステージ6-1でボスを逃がした場合、ステージ7は海王星になる。ボスはステージ5、6、7のボスが合体したものになる。 | ULTIMATE-TIGER | ||
8 | FINAL | 最終ステージ。ステージ1から4までのボスが再登場する。 | DANGER-SEED |
メガドライブ版
開発は株式会社トーセ。高難易度だった業務用を家庭用に合わせた仕様と難易度に調整している。ステージ数は11となった。 また、スローペースだった業務用のBGMに、テンポが上げるアレンジがなされているほか、相対的に画面が広くなり弾よけが容易になっている、ボムの性能(主に持続時間)があがっている、残機制になった、などの変更点がある。
ゲームシステム自体にも大きな改変が加えられている。 機体はミスするたびに交代する形式ではなく、ステージをクリアするごとに合流・合体する形式になった。 合体後、ある程度ダメージを喰らうと、機体の一部が脱落する。この場合はその機体が欠けた状態でゲームを続行するが、アイテムを拾うことで回復する場合がある。追い詰められると、最終的にはγ号1機で戦うこととなる。
また、スピードアップ、バリアのアイテム追加のほか、武装を変更するアイテムも登場し、3種類の武装を自由に選べる。その内訳は従来型の最も広域を攻撃できる緑タイプ、前方広域攻撃に特化した赤タイプ、前方に威力は弱いが敵を貫通するレーザーを発射する青タイプとなっている。
更に3ボタン操作となっており、追加されたボタンによって、合体時にゲッターロボのように合体フォーメーションを変更することが可能となった。αタイプは前方攻撃、βタイプは側方攻撃、γタイプは後方攻撃が強力である。
当時の反応は非常に薄く、専門誌も第一弾の『フェリオス』の時ほど大きくは扱わなかった。