007 ダイ・アナザー・デイ

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007 ダイ・アナザー・デイ
007 Die Another Day
監督 リー・タマホリ
脚本 ニール・パーヴィス
ロバート・ウェイド
原作 イアン・フレミング
製作 マイケル・G・ウィルソン
バーバラ・ブロッコリ
製作総指揮 アンソニー・ウェイ
出演者 ピアース・ブロスナン
ハル・ベリー
トビー・スティーブンス
音楽 デヴィッド・アーノルド
主題歌 ダイ・アナザー・デイマドンナ
撮影 デヴィッド・タッターサル
編集 クリスチャン・ワグナー
アンドリュー・マクリッチー
製作会社 イーオン・プロダクションズ
配給 アメリカ合衆国の旗 MGM
世界の旗 20世紀フォックス
公開 イギリスの旗 2002年11月18日
日本の旗 2003年3月8日
上映時間 133分
製作国 イギリスの旗 イギリス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $142,000,000[1]
興行収入 $431,971,116[1] 世界の旗
前作 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ
次作 007 カジノ・ロワイヤル
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007 ダイ・アナザー・デイ』(ダブルオーセブン ダイ・アナザー・デイ、Die Another Day)は、リー・タマホリ監督のスパイアクション映画2002年公開。

『007』シリーズ第20作。シリーズ40周年通算20作を記念して作られたダブルアニバーサリー作品である。ピアース・ブロスナンジェームズ・ボンドを演じた最後の作品である。

ストーリー[編集]

ボンドは北朝鮮側の非武装地帯にある基地で、アフリカから不正輸出されたダイヤモンドと引き換えに武器の密輸を行っていたムーン大佐抹殺の任務を遂行した直後、彼の父であるムーン将軍に捕らわれ、長きに渡る監禁拷問を受ける。

14カ月後、中華人民共和国の諜報員3名を殺害したのち、逮捕されたムーン大佐の側近のザオとの捕虜交換が行われ、ようやくMのもとに戻れたボンドは思いがけない言葉を耳にする。それは00(ダブルオー)ナンバーの剥奪だった。1週間前に北朝鮮内部に潜り込んでいたアメリカの工作員が処刑され、ボンドがいた収容所から情報が発信されたことから、北朝鮮での拷問でボンドが機密事項を洩らしたのが原因だと疑うアメリカはこれ以上の情報漏れを恐れザオとの交換でボンドを連れ戻したのだという。ボンドを疑うMは、ボンドの00ナンバー剥奪という決断に至ったのだ。

この結果に納得のいかないボンドは、自らのプライドと00ナンバーを取り戻すべく単身でMたちのもとから脱出。香港を拠点に活動する中国の諜報員ミスター・チャンの協力のもと、ザオがキューバに潜伏中との情報をつかみ、キューバに飛ぶ。そこでアメリカ国家安全保障局(NSA)の諜報員ジンクスと遭遇する。

地元の情報屋ラウルの情報で、ザオがロス・オルガノス島の人種を変えるDNA変換療法を行っている病院にいることを知り、再び遭遇したジンクスと共に追い詰めるがザオはダイヤモンドを残し逃亡。

ボンドは、ザオの残したダイヤモンドを調べるとダイヤモンド王のグスタフ・グレーブスのものだと判明する。グスタフ・グレーブスが黒幕だと感じたボンドは、イギリスアイスランド、とグレーブスを追っていくうちに、グレーブスの隠された驚くべき正体とグレーブスの計画する恐るべき征服計画を知ることとなる。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

興行成績[編集]

2002年の映画の世界興行成績で第5位[5]。インフレ率を考慮しない場合、前作『ワールド・イズ・ノット・イナフ』を超え、シリーズで過去最高の興行成績だった[6]

過去の作品との関連[編集]

ダブルアニバーサリー作品らしく、過去の作品をオマージュしたシーンが多々見受けられる。

その他にも過去の秘密兵器がQの研究室に飾られている(例 - 『007 ロシアより愛をこめて』のアタッシュケース、毒が塗られたナイフ付きの靴(これは敵が使ったもの)、『007 サンダーボール作戦』のジェットパック、『007 オクトパシー』で使用されたアクロスター、鰐型潜水艇など)、ボンドがキューバに行った際に最初に読んでいた本(ジェームス・ボンドのネタとなった鳥類学者)やボンドが旅客機に搭乗するシーンで3代目ボンドのロジャー・ムーアに実娘のデボラ・ムーアが乗務員として登場する、などがある。

主題歌[編集]

マドンナが起用され同タイトル曲を担当し、映画出演も果たした。イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では、最高位3位、アメリカの「ビルボード」誌でも、最高位8位、デュラン・デュランが担当した"A View To A Kill"以来の両国でトップ10ヒットとなった。また、同サウンドトラック・アルバムは、「ビルボード」誌アルバム・チャートでは、最高位156位だった。なお、オープニング曲とエンディング曲が一緒なのは『007 美しき獲物たち』以来である。第60回ゴールデングローブ賞では最優秀主題歌賞にノミネートされる。しかし、第23回ゴールデンラズベリー賞では脇役として出演したマドンナが最低助演女優賞を受賞、主題歌の『Die Another Day』は最低主題歌賞にノミネートされてしまった。

使用車両[編集]

ボンドカーと同型のV12ヴァンキッシュ

この映画はフォード・モーターが協賛しており、傘下のアストンマーチンが『007 リビング・デイライツ』に登場したアストンマーチンV8以来15年ぶりに本格的な装備をもったボンドカーとして復活。それと互角の装備をもったザオのジャガーXKRと氷上で壮絶なカーチェイスを繰り広げた。また、劇中にはボルボランドローバーフォード・サンダーバードも登場する。

アストンマーチン・V12ヴァンキッシュ
  • 6速セミAT パドルシフト
  • 兵器部分のスペースのためV8エンジンに換装 一部の撮影車両は4WDに改造
  • カムフラージュ用光学迷彩装置
  • 自動追尾散弾砲
  • マシンガン
  • ミサイル
  • エジェクション・シート
  • 遠隔操作装置
  • 熱センサー
  • 出し入れ式スパイクタイヤ
ボンドの敵となるジャガーXKR
ジャガーXKR(ザオ搭乗車)[7]
  • 当時のF1ジャガー・レーシングの参戦マシンと同色
  • 4WDに改造
  • 熱センサー
  • ガトリングガン
  • ミサイル(フロントグリル)
  • ロケットランチャー(左右ドア)
  • 迫撃砲(トランク)


その他[編集]

  • シリーズ40周年通算20作ということで、オープニングの恒例シーンで、ボンドを狙った銃口に、ボンドの撃った弾丸が入る演出が加えられた。
  • 前作で“Q”に紹介された後継者“R”を演じるジョン・クリーズが本作より後任の“Q”として出演することになった。
  • 北朝鮮の軍人が悪役で、ボンドを拷問したり韓国を征服しようとする描写があり、また韓国の風景描写などが実際の韓国のものとは大きく異なったものだったことから、折りからの南北和解ムードをぶち壊すとして北朝鮮政府は公式な抗議声明を発表、また韓国では、仏教寺院における「ベッドシーン」が問題視されたことも加わって不観運動が起った[8]。ただし、実際には北朝鮮の最高指導者を敵だが常識ある人物として描き、むしろ暴走しているのは軍部の一部の例外であるとして描いており、一概に北朝鮮を悪者だと決めつけているわけではない。
オメガ・シーマスタープロフェッショナル007モデル
  • オメガをはじめスウォッチ007製作40周年記念限定DVDBOX1/43ミニカージオラマなど様々な限定品が発売された。
  • 劇中で使用されたオメガの腕時計は「シーマスター ダイバー 300M」[9]で、レーザートーチや遠隔起爆装置としての機能が描かれた。これらの機能は、過去のブロスナンのシリーズでも登場しているが、部品の形状や使用方法などが微妙に異なっている[10]
  • ロジャー・ムーアの娘のデボラ・ムーアスチュワーデス役としてカメオ出演を果たしている。
  • 2006年1月15日テレビ朝日日曜洋画劇場で地上波初放送された際は、テレビ放送用にセリフ中に"北朝鮮"というセリフは一切出ず、番組終了時に『この作品はフィクションであり、実在のものとは関係ありません』というお馴染みのテロップが流れた。ただし北朝鮮の国旗がワンカットだけ出ている。
  • 本作でマドンナは、主題歌を作詞作曲し、オープニングタイトルでこれを歌い、本編にもフェンシングのインストラクター役でカメオ出演という、一人三役をこなしている。しかし、2002年度のゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)では、『スウェプト・アウェイ』での最低主演女優賞・最低スクリーンカップル賞に加え、本作の出演で最低助演女優賞に選ばれ、3部門で受賞している[11]。また主題歌は最低主題歌賞にノミネートされた。
  • この映画のクライマックスシーンでは、世界最大級の航空貨物機であるAn-124ウクライナ製)が登場しているが、実際の北朝鮮は一度も運用したことはない。さらにAn-124の内部になぜか鎧甲や日本刀が飾られている。ただしこの機体は劇中設定では、北朝鮮の軍用機というよりは指導者であるグスタフ・グレーブス(ムーン大佐)の私物も同然なので、機内にある日本刀などはグレーブスのコレクションとも受け取れる。実際、映画冒頭でムーン大佐の基地にあったのと同じ高級車が後部のカーゴルームに積まれていた。
  • 本作では『007 消されたライセンス』以来13年ぶりにボンドが喫煙するシーンが登場したが、これに対して喫煙シーンの規制を進めるイギリスでは、試写会の後に抗議が殺到した[12]
  • 本作撮影中にブロスナンは膝に負傷し[13]、靭帯を手術して復帰した[14]。ハル・ベリーも、ヘリを撃ち落すシーンで破片が目に入り、取り除く手術を受けた[15]。その後もベリーがブロスナンとのラブシーンでフルーツを喉に詰まらせ、ブロスナンにハイムリック法で救われる一幕があった[16]。「ハイムリック法はやったことがなかった」とブロスナンは語っているが、『ミセス・ダウト』ではされる側を演じていた。
  • 監督は、当初は『007 ゴールデンアイ』のマーティン・キャンベルが担当する予定だった。マーティンは次作『007 カジノ・ロワイヤル』で11年ぶりに007シリーズの監督を務めている。
  • 冒頭のムーン大佐所有という設定のホバークラフトは工業用のものを改造して撮影されたが、操縦が大変難しくコントロールが効かなかったという。またムーン大佐がホバークラフトごと突き破り落下する寺院と滝はミニチュアである。
  • 冒頭でムーン大佐が対戦車砲で破壊するヘリは実物が使用されている。
  • 吹き替え版のDVDでは声優が朝鮮語を話している(テレビ版では日本語)。
  • アストンマーチンとジャガーのカーチェイスはアイスランドにある湖で水面が凍結する真冬に撮影されたが、この撮影期間中は幸い気温が低く凍結が維持できたが、撮影終了直後から気温が上がり氷が解け始め、危うく撮影中止になるところだった。

日本語吹き替え[編集]

役名 俳優 ソフト版 テレビ版
ボンド ピアース・ブロスナン 横島亘 田中秀幸
ジンクス ハル・ベリー 本田貴子 安藤麻吹
グスタフ トビー・スティーブンス 今井朋彦 木下浩之
タン・サン・ムーン大佐 ウィル・ユン・リー 佐藤晴男 平田広明
ザオ リック・ユーン 楠大典 池田秀一
ミランダ ロザムンド・パイク 野々村のん 石塚理恵
ムーン将軍 ケネス・ツァン 小山武宏 松井範雄
ファルコ マイケル・マドセン 立木文彦 諸角憲一
ロビンソン コリン・サーモン 水野龍司 楠大典
ラウル エミリオ・エチェヴェリア 佐々木敏 小島敏彦
ヴラッド マイケル・ゴアボイ 茶風林 谷昌樹
M ジュディ・デンチ 此島愛子 沢田敏子
Q ジョン・クリーズ 島香裕 塚田正昭
マニーペニー サマンサ・ボンド 加藤ゆう子 佐藤しのぶ
キル ローレンス・マコール 水野龍司 西凛太朗
ベリティ マドンナ 津田匠子 松熊つる松
ピースフル レイチェル・グラント 林智恵
アルバレス博士 シモン・アンドルー 永田博丈
降下長 トレバー・ホワイト 蓮池龍三
兵士 クリストファー・ショニング 奥田啓人
  • ソフト版 - DVD版
翻訳 - 徐賀世子
翻訳 - 平田勝茂、演出 - 佐藤敏夫、調整 - 長井利親、制作:ブロードメディアスタジオ

ノベライズ[編集]

参照[編集]

  1. ^ a b Die Another Day (2002)”. Box Office Mojo. 2010年8月30日閲覧。
  2. ^ アーノルドはこの映画でBMIが選出するBMIフィルム&テレビ賞の音楽賞を受賞している。
  3. ^ ベリーはこの映画で全米有色人種地位向上協会の選出するNAACPイメージ賞の最優秀助演女優賞を受賞している。
  4. ^ パイクはこの映画で英国『エンパイア』紙の選出するエンパイア賞の最優秀新人賞を受賞している。
  5. ^ List movies by worldwide gross” (英語). WorldwideBoxoffice.com. 2009年8月24日閲覧。
  6. ^ Box Office History for James Bond Movies” (英語). 2009年8月24日閲覧。
  7. ^ 【ボンドカー2002】ジャガー『XKR』---四輪駆動でF1カラー - response 2002年7月25日
  8. ^ North Korea takes aim at Bond” (英語). BBC NEWS (2002年12月14日). 2009年6月26日閲覧。
  9. ^ ジェームズ・ボンド・ウォッチとはどのシーマスター・ウォッチなのでしょうか?”. オメガ. 2009年8月16日閲覧。
  10. ^ 杉崎順一. “ボンドウォッチプロジェクト”. 2009年6月26日閲覧。
  11. ^ “マドンナ、『スウェプト・アウェイ』がラズベリー賞を総ナメ”. シネマトゥデイ. (2003年3月24日). http://www.cinematoday.jp/page/N0003132 2009年8月17日閲覧。 
  12. ^ “『007』の喫煙シーンに抗議殺到”. シネマトゥデイ. (2002年11月21日). http://www.cinematoday.jp/page/N0002654 2009年8月17日閲覧。 
  13. ^ “P・ブロスナン、007最新作撮影で膝にケガ”. シネマトゥデイ. (2002年2月2日). http://www.cinematoday.jp/page/N0001520 
  14. ^ “P・ブロスナン、2週間ぶりに撮影に復帰”. シネマトゥデイ. (2002年3月7日). http://www.cinematoday.jp/page/N0001573 
  15. ^ “H・ベリー、『007』撮影中に目を負傷”. シネマトゥデイ. (2002年4月16日). http://www.cinematoday.jp/page/N0001721 2009年8月17日閲覧。 
  16. ^ “P・ブロスナン、ラブシーンでH・ベリーの命を救う”. 2002-10-9. http://www.cinematoday.jp/page/N0002481 2009年8月17日閲覧。 

外部リンク[編集]