輪行

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輪行袋に収納された自転車

輪行(りんこう)とは、自転車を公共交通機関(鉄道・船・飛行機など)を使用して運ぶこと。サイクリスト、自転車旅行者が行程の一部を省略するために使う手段。

自宅から目的地(例えばレースのスタート地点)までを輪行、または地形の険しい部分や海路を輪行、のパターンが多い。何らかの原因で旅行の続行が困難になった場合の、自宅まで帰還するための緊急回避的な輪行もある。

輪行という言葉は、もともと競輪の選手が競輪場まで自走することを、「輪行」と称していたところに由来している。

目次

[編集] 概要

ほとんどの場合走行出来る状態では持ち込めないため、分解し、輪行袋という専用の袋に詰めて持ち込む。輪行袋は数千円~1万円程度で購入でき、競技(用自転)車専門店での扱いが多い。

自転車の分解の手順は車種によって細部で違うが、多くの場合は車輪フレームに分割する(大別して、リアエンドを下・前部を上にして収納する「縦式」と、車体の上下を反転させ収納する「横式」がある)。近年では、自転車を分解することなく、小さく折りたためる折り畳み自転車を愛用する人も多い(主に小径車が多い)。輪行する人の多くが、少し高価ながらも小さくたためるタイプの折り畳み自転車か、元々分解しての運搬がしやすいロードバイクなどを使用しているようである。

ロードバイクの輪行は、分解組み立てに伴う調整が必要な個所が特に無く、前後のホイールをクイック・レバーで(工具無しで)外すだけで収納できるので、容易である。 折り畳み自転車は、その折り畳みの方法や折り畳みサイズ・重量にかなり差があり、必ずしも輪行に向くものばかりではないことに留意する必要がある。 ロードバイクの場合は箱詰めして宿泊先に宅配便で送るという方法もよく利用されるが、折り畳み自転車の場合は宅配便の許容サイズには収納困難な場合がある。

自転車の種類によらず分解・組み立てには「慣れ」が必要であり、輪行の準備に予想外の時間がかかり電車等に乗り遅れるなどということのないよう、事前に十分な練習をしておくことが望ましい。

[編集] 鉄道による輪行

輪行の最も多いケースである。鉄道の場合、多くの路線で問題なく輪行できる。一部の路線では、時間帯を区切って自転車を分解したり袋に収納することなく持ち込んでよい鉄道会社もある。ただし、各鉄道会社の手回り小荷物に関する規則に準じる必要がある。また、輪行袋に入れていない場合、混雑時には断られることがある。

JR・営団地下鉄(現東京メトロ)の場合は1999年1月1日より手荷物料金を取らず自転車を無料で持ち込めるようになった。私鉄は、手荷物料金を要求する社と無料の社に対応が分かれている。(手荷物料金は距離に関係なく1個毎で、人間の運賃より高くなる事があるため、自転車愛好者の側からは「ぜひ無料で持ち込み可能にして欲しい」という働きかけをしている人達もいるようである。これはペットの小犬や小猫をキャリーケースに入れて運ぶ場合も同じである)

自転車を車内に持ち込む乗客の様子(オーストリア)
列車内の自転車設置場所(フランス)

海外も同様で多くの場合で輪行できる。特に西ヨーロッパでは専用のスペースがある列車があり(窓や車両に自転車マーク)、自転車をそのまま(分解せずに)乗せることができる。ただし全ての車輌がそうではなく、専用スペース以外では注意される。

自転車の置き場所は、スキー板やトランクを置くスペースが設けられた車輌なら問題ないが、それが無い場合は新幹線特急などのクロスシートの列車なら、最後列座席の後ろに輪行車をちょうど置ける位の空間がある。都市部の普通列車に多いボックスシートロングシートの場合は運転席室・車掌室の手前に置くとよい。ドアの脇に置く者も多いが、列車の振動や走行速度が変わるときの慣性で自転車が倒れないよう十分注意すべきである。車椅子スペースは手荷物を置くための場所ではないから、やむをえず輪行車を置く際は、乗車中ずっとそちらに注意を向け、障害者が乗車してきたら自転車を移動させる必要がある。

輪行の際は、スーツケースなみの大きな物を持ち込んでいることを忘れず、また混雑する時間帯を避けるなど、マナーを意識することが望まれる。自転車を輪行袋に入れる目的の一つは他の乗客の衣服や車内備品にチェーンやタイヤのオイル、泥がつくことを防ぐためであることを理解する必要がある。 インターネットの掲示板などで「ゴミ袋でも代用が可能」と書かれていることもあるが、手回り小荷物に関する規則で「専用の袋」と規定しているのでこれは違反になる。

以前は、交通機関として自転車と電車は競合するとして、競技の道具と明確化できるアマチュア登録選手、競輪選手にしか許可されなかったが、日本サイクリング協会が「趣味としてのサイクリング用」として認知させることで一般サイクリストにも道を拓いた。許可制だった当時は、日本サイクリング協会会員のみの許可(会員証提示)、更に帆布製の輪行袋を使用する事が義務づけられていた。会員証提示の廃止を経て、1999年1月JRグループがアマチュアのサイクリストについては無料で自由持込を認め、今に至る(競輪選手については現在も有料)。

[編集] 飛行機による輪行

飛行機の場合、国内幹線などを飛んでいる大きな航空機では問題なく輪行できる。しかし、数人、数十人乗りの小型飛行機(リージョナルジェットコミューター機)を使用している航空会社アイベックスなど)や主要航空会社のローカル線は、飛行機の荷物収納スペースが小さいため、混雑時は断られる場合がある。いずれも機内持ち込み手荷物にはサイズ制限があるため、搭乗前にカウンターで預けることになる。

国際線の場合も多くの航空会社で輪行できる。しかし海外の国内線はその国・航空会社の規定により断われる場合がある[要出典]。事前に航空会社に確認することが望ましい。例えばアメリカ国内線ではハンドル、ペダルを外して箱に入れるよう要請される[要出典]。輪行袋の場合や、タイヤを外したのみ梱包の場合は他の乗客の荷物に傷が付くため拒否される。

尚、自転車を預ける際は、輪行時に自転車が壊れても損害賠償を請求しないなどの条件に同意し誓約書を求める航空会社がある。他の乗客の預り荷物で破損する場合が多いので、特に変速機周辺やブレーキは注意して梱包することが望ましい。国内線の破損率と国際線の破損率は、国際線の方が比較的に高い[要出典]

[編集] フェリー・高速船での輪行

フェリーはほとんどの路線で輪行できる。自動車と同じ車両扱いで駐車スペースに置くことも可能だが、輪行袋に梱包して手荷物として客室に持ち込めば無料で輪行できる場合が多い(ただし小笠原海運など一部の船会社は手荷物料金が必要で、函館~青森間の高速フェリーは手荷物として客室内に持ち込むことができない)。

高速船の場合は手荷物として客室に持ち込んで輪行する。例外的に、沖縄の離島航路は生活航路の意味合いが濃いため、自転車をそのまま持ち込むことができる。ただし海水を浴びることになる。

渡し船は生活航路の意味合いが濃いため自転車をそのまま持ち込めることが多い。扱いや料金等の詳細はそれぞれ異なるので、渡し船の項目や運営者の出している情報を確認すること。

[編集] バスでの輪行

路線バスはスペース的に困難であるが、輪行袋に入れており混雑していなければ、運転手の判断で持ち込める場合が多い。

空港連絡バスは大きなトランクルームがあるので、混雑時を除いて輪行できることが多い。ただし昼行・夜間を問わず民営の高速バスやJRバスグループでは、他の乗客の荷物が積めない・突起により他の荷物に損傷を与えるなどの理由で断る会社がほとんどである。このため事前の運行会社への確認が必要であり、別手段で送ることを前提に考えたほうが良い。バス車内の通路が狭いので、車内への持ち込みはまず不可能と考えられる(夜行バスにおいては前席のシートリクライニング機能を阻害するなどの影響がある)。 ちなみに名神ハイウェイバスでは小児運賃が必要になるが可能である。

海外の場合(アメリカのグレイハウンドなど)も国内とほぼ同様である。(ただ運転手の判断によって乗せてくれる要素が国内の場合より大きい)

[編集] 関連記事

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