つくバス

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つくバスは、茨城県つくば市コミュニティバスである。旅客案内上「つくバス」(TSUKU-BUS)に名称統一されている。市が運行計画し、関東鉄道が運行業務を行う。

つくバス(北部色・自転車ラック設置前)

目次

[編集] 概要

地域循環(系統廃止)の車両
谷田部車庫停留所を通る地域循環
学園南循環(系統廃止)の車両

「つくバス」の名称は公募による。面積284.07平方キロメートル、南北に約30キロメートルもある市域の広さのため運行地域が広範囲にわたり、一系統あたりの運行距離が長いのが特徴である。

つくば市の公式発表によれば「市内2次交通の利便性向上」のため、運行時間の拡大、ノンステップバスの導入等を行ない、また自動車からバスへの転換を促すことによる交通渋滞の緩和や環境への負荷軽減を目的としている。

つくば駅研究学園駅を起点に筑波地区筑波山口・北条・寺具)・大穂地区(吉沼)・茎崎地区(小茎・富士見台)方面へ6系統運行している。巡回するのではなく直線的に運行し、距離に比して停留所の数が少なく、運行本数も多いことからいわば“幹線バス”であり、そうした路線しか持たないコミュニティバスは他にあまり例がない。区間制運賃大人200 - 400円で、概ね並行一般路線バスより安い。

市の一部資料では「市営」と記されているものがあるが地方公営企業特別会計)ではない。将来的には独立採算を目指す[要出典]。渋滞対策の区間運休、イベント交通規制などの一部臨時運休を除き全路線・全便が年末年始などの例外無く年間毎日運行し、平日・休日ともに同じダイヤグラムである。

[編集] 経緯

2006年平成18年)4月1日から、福祉循環バス「のりのりバス」・コミュニティバス「つくつくバス」を廃止した上で運行を開始した。

2011年3月までは、「のりのりバス」を基本として部分的に経路を修正した13の系統を中心とした全15系統により、市内のほぼ全集落をカバーする地域巡回型バス「地域循環」、「学園南循環」(2007年8月までは「センター循環」)と幹線バス的な「北部シャトル」の組み合わせで、日本のコミュニティバスの中でも有数の運行系統数・停留所数・運行本数を持っていた。一部の系統は、一般路線バス(茨城観光自動車上郷線、JRバス関東南筑波線)の事実上の廃止代替となっていた。運賃は均一制と区間制であった。

現行体制になったのは2011年(平成23年)4月1日の大改編である。この改編で6系統に絞った上、停留所の設置数を削減した。これは原則として一定の人口密度を持つ地区1つにつき1ヶ所しか停留所を設置しないもので、停留所と停留所の間隔が概ね数キロメートル程度開くものであった。これを市では「シャトル」と称し速達性を匂わせたが、実際は生活道路を通るため改編前の「北部シャトル」並みに高い表定速度にはならず、またバスが通っていても停留所がない集落が多数生じ、全体的な乗車機会の低下を招いた。

そのため市民要望があり、半年後の10月1日からは「シャトル」体制を維持しつつ、設置要望の中から人口密度を基準とした取捨選択を行った上で停留所数を若干増やした[1][2]。さらにその半年後の2012年4月1日にも1停留所(牧園)増やしており、停留所数は微増傾向にある。却下された設置要望の中には改編前に停留所が存在していたものが含まれる(菅間など)。

[編集] 沿革

  • 2006年平成18年)4月1日 - 運行開始
  • 2007年(平成19年)
    • 4月16日 - 「つくば養護学校」停留所(地域循環5コース)を新設
    • 6月11日 - 飲酒運転防止策として、北部シャトルの夜間の筑波山口行きの2便を「松見公園北」に停車開始(12月31日まで)
    • 9月1日 - 運行改定(センター循環を廃止、学園南循環を新設)
  • 2009年(平成21年)11月1日 - 1・2コースでの昼間時間帯デマンド運行を開始[3]
  • 2010年(平成22年)4月1日 - 運行改定(市役所新庁舎完成に伴い一部コースを乗り入れ等)[4]
  • 2011年(平成23年)
    • 4月1日 - 大改編を実施。のりのりバス以来の路線網をほぼ白紙改定。変更は系統・停留所・運賃・乗車券制度に及んだ。「学園南循環」は関東鉄道の一般路線バスになる。
    • 10月1日 - 停留所を若干増加。
  • 2012年(平成24年)
    • 4月1日 - 牧園停留所新設、西部工業団地停留所移設。[5]
    • 5月6日 - 北条地区での竜巻被害に伴い、北部シャトル・小田シャトルの運行ルート変更・一部バス停の休止・位置変更が行われる[6]。同年5月31日に通常運行に戻る。

[編集] 運転系統・運賃

[編集] 現行の運転系統

運賃は乗車区間により、200円・300円・400円のいずれか。途中のバス停は主なもののみを記載。括弧でくくられた停留所は、一部便のみ経由する。

北部シャトル [H]
つくばセンター − 花畑 − 大穂窓口センター - 高エネルギー加速器研究機構 - つくばウェルネスパーク − 筑波窓口センター-筑波山口
概ね30分に1本程度運行されている。
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスを市北部に延長する考えに基づいて設定され[7]、つくばセンターでつくば駅発着のつくばエクスプレスの列車と接続している。学園東大通りなどの幹線道路を主に走行。自転車ラック搭載車両も運行されている。かつては関東鉄道でつくばセンター - 筑波山口間の路線バス(北条経由や小田経由)が存在していたが、2007年に廃止されている[8]。南部シャトルとともに1日32往復と最も多い本数を運行している。
小田シャトル [O]
つくばセンター - テクノパーク桜 - 栗原 - (桜窓口センター) - (つくば養護学校) - 小田中部 - 筑波窓口センター
概ね40分に1本程度運行されている。
かつて関東鉄道で運行されていた小田経由のつくばセンター - 筑波山口線を補完するような路線となっている。また、栗原地区はかつてつくばセンター - 筑波大学中央 - 栗原 - 土浦駅という路線が存在していたが、これも現在は廃止されているため、当路線が補完している。桜窓口センターは日中のみ経由、つくば養護学校は朝夕数本のみ経由する。
作岡シャトル [S]
研究学園駅 - 東光台体育館 - 豊里の杜 - テクノパーク大穂 - 北部工業団地中央 - 寺具
概ね40分に1本程度運行されている。
主に、東光台地区や旧大穂町地区を運行する。なお、テクノパーク大穂・北部工業団地中央へはつくばセンターからも、関東鉄道の路線バスで「つくばテクノパーク大穂」行きのバスが存在する。
吉沼シャトル [Y]
つくばセンター - 研究学園駅 - 科学万博記念公園 - つくば秀英高校 - 豊里の杜 - 豊里中学校(豊里窓口センター) - 上郷 - 吉沼
概ね40分に1本程度運行されている。
主に、旧豊里町地区を運行する。なお、豊里中学校・上郷へは関東鉄道の路線バスでもつくばセンター - 石下駅行きのバスが経由している。
自由が丘シャトル [J]
(研究学園駅 - つくば市役所 - 科学万博記念公園 - 万博記念公園駅 - )みどりの駅 - 谷田部窓口センター - 茎崎窓口センター - 富士見台
概ね30分に1本程度運行されている。
主に、旧谷田部町茎崎町地区を運行する。半分が研究学園駅 - 富士見台の全線を運行し、もう半分はみどりの駅 - 富士見台の区間運行である。
南部シャトル [N]
つくばセンター - 谷田部車庫 - 農林団地中央 - 高崎中央 - 茎崎窓口センター
概ね30分に1本程度運行されている。
主に、旧茎崎町地区を運行する。北部シャトルとともに1日32往復と最も多い本数を運行している。

[編集] 廃止された運転系統

センター循環の車両
センター循環 [C]
つくばセンター - 吾妻小学校 - 吾妻三丁目 - つくばセンター - 竹園公園 - つくば国際会議場 - つくばセンター
2006年(平成18年)4月1日から2007年(平成19年)8月31日まで運行されていた。つくつくバス「センター地区循環」と同じく、つくばセンターを中心に筑波研究学園都市センター地区を循環する都心型の路線であった。吾妻小学校先回りの「内回り」とつくば国際会議場先回りの「外回り」がともに一周22分で一日24便、30分間隔で運転していた(目的地に辿り着けるという点では実質15分間隔)。運賃は100円均一で、一日乗車券(400円)が地域循環と共通利用できた。
地域循環
や市役所庁舎などの公共施設を起点とする13の循環系統がある。同じ停留所を2度通る系統がある。各系統にはA回りとB回り、さらに一部系統には通勤・通学の利便にあわせた直線的系統(S回り)を設定している。運賃は200円均一である。1・2コースの昼間時間帯は、電話予約があった場合にのみ運行するデマンドバス方式の実証実験を行っている[3]
学園南循環 [G]
つくばセンター - つくば国際会議場 - 白畑児童公園 - 筑波宇宙センター - 梅園公園 - 茗渓学園 - 白畑児童公園 - つくば国際会議場 - つくばセンター
2007年(平成19年)9月1日開始。研究学園地区主要部の南部(梅園、東、稲荷前、二の宮)を循環するラケット状路線で白畑児童公園以南は循環区間であり筑波宇宙センター先回りは「A回り」、茗渓学園先回りは「B回り」である。一周40分で、一日31便(A回り・B回り合計)運行される。運賃はつくばセンター・つくば国際会議場の区間内相互間は100円、それ以外は200円均一である。

[編集] 使用車両

全車両ノンステップバスユニバーサルデザイン仕様である。地域循環は青紫色、学園南循環はオレンジ色、北部シャトルは抹茶)色を主体としたオリジナルカラーである。車両故障・検査時などは他のバスが代走することがあるが、そちらもノンステップ車両(小型車)による。

センター循環はオレンジ色を主体とした塗装のクセニッツであったが、代車として関東鉄道のノンステップバス(中型車)が使われることも多かった。

[編集] 運賃割引・乗車券類

  • 運賃割引
    • 小児の乗車や身体障害者手帳などを提示した場合は半額。
  • 乗車券類
    • 一日乗車券 - 400円(発行当日に限り、学園南循環と地域循環が乗り降り自由)
    • 回数乗車券 - 500円(50円券11枚)、1000円(100円券11枚)、2000円(200円券11枚)の3種類
    • 定期乗車券 - 通勤定期券、通学定期券、片道通学定期券、持参人式定期券(通勤)の4種類

[編集] 停留所

  • 名称
    • 地域循環の停留所名は基本的に地名を採用しており、のりのりバスの企業名・屋号等を付けた停留所名は継承されていない(例:のりのりバス「志ち乃」→つくバス「桜三丁目」)。
    • 関東鉄道一般路線などと同じ地点のバス停は、のりのりバス停留所名と異なっていたものは一部を除き一般路線に併せている(例:「山崎商店」→「気象台」)。
  • 場所
    • 谷田部、桜、大穂、豊里、筑波の各庁舎停留所は庁舎敷地内にある。
    • 北部シャトルの停留所は試験停車(松見公園北)を除き、全て道路上ではない施設敷地内にある。
  • バリアフリー
    • 車椅子乗降可能な停留所は、つくば市バスマップ(冊子版)に記載されている。
    • つくばセンターの乗り場は北部シャトルは3番乗り場、地域循環は2番乗り場である。これらどの乗り場もつくば駅エレベーター地上口との間は離れておらず、水平移動が可能である。
  • 停留所標識板は一般路線に似た、独自のものを使用している。
    • 標識板上部には「つくバス」のロゴマークの他、「つくば市」ではなく「関東鉄道」と小さく記載されている。

[編集] 利用状況

2008年(平成20年)4月16日付でつくば市都市建設部都市整備課が公表した報道資料によると下記の通り。当初目標を大幅に上回っている[9]

  • 利用者数合計
    • 2006年度:453,373人
    • 2007年度:581,356人
  • 1日平均乗車人数:1588人
  • 1便当たり平均乗車人数:6.4人
    参考:座席定員は14人(地域循環車両)、27人(北部通常車両)

[編集] つくば市バスマップ

つくば市では、つくバスを中心とした市内バス路線の路線図を作成し、自治会・区会(町内会・集落組織)を通じて各戸配布した。冊子版ではつくバス各系統ごとの路線地図、全停留所の時刻表と車椅子乗降可能停留所を記している。なお市の庁舎及び公民館等、つくば駅のつくば市総合案内所で配布している。現行のものは、A5版サイズでオレンジ系の色を基調としたものである。

[編集] 運行事業者

関東鉄道は運行を請け負うに際して、つくバスの愛称が発表される前の2005年(平成17年)12月頃から非正規社員扱いの運転士を自社ウェブサイトなどで募集し事実上の事業拡大であるコミュニティバス事業に対応した。系統により運行する営業所が異なる。

[編集] 将来

つくバスの運行期間は2011年(平成23年)3月31日までであった。2011年(平成23年)4月1日以降は、市内各地区と中心部(つくばセンター付近)をつくバスより直線的な路線で結ぶ計6路線のコミュニティバスを運行している。あわせて、利用者の求めに応じてルート・運行時間を柔軟に設定する、タクシー車両を用いたデマンド型交通「つくタク」を運行している。また、学園南循環は関東鉄道の一般バス路線となっている[10]

[編集] 脚注

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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