百年の物語

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百年の物語(ひゃくねんのものがたり)は、2000年8月28日-8月30日の3夜連続で、TBS系列で放送されたハイビジョン製作のスペシャルドラマである。制作・TBSエンタテイメント、製作著作・TBS。

概要[編集]

変わりゆく時代、変わりゆく女性。それでも変わらないのは…「Only Love」をテーマに、“百年”を描ききった作品である。民放で3夜連続の2時間半のドラマを制作したのは史上初の試みであり、3夜とも高視聴率を獲得した。3夜の平均視聴率は29.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。

3夜にわたって松嶋菜々子が主演をつとめた。『やまとなでしこ』(フジテレビ系列、2000年)、『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』(NHK大河ドラマ、2002年)、『家政婦のミタ』(日本テレビ系列、2011年)と並ぶ、松嶋の代表作でもある。また、脇を固める俳優陣、脚本、演出、音楽とも、豪華な顔ぶれを揃えて話題となった。

2000年12月22日には、ビデオとDVDが発売された(それぞれ全3巻)。また、横浜市にある放送ライブラリーでは、3話とも無料で閲覧できる。

第1夜「大正編・愛と憎しみの嵐」[編集]

放送時間[編集]

2000年8月28日、21:00~23:24、視聴率29.2%

ストーリー[編集]

20世紀に入ったばかりの大正9年の夏。江戸から続く米沢の豪農戸倉家の長女、綾。本宅の東京からたまたま米沢に帰省中に小作の青年、八代公太と知り合う。貧困に苦しむ小作の公太は綾に想いを寄せ、綾の肖像画を描く。公太の夢が画家になることだと知った綾は、公太に上京を勧める。たったひとりの母の反対を押し切り、綾を慕って東京に出てきた公太は綾と再会を果たす。

しかし、再会の喜びもつかの間、戸倉家の事業の失敗から綾に政略結婚の話が持ち上がる。家を守る為に綾は、九州の貧農から一代で身を起こした青年実業家の横山平吉の元に嫁ぐ。自分とはまったく違う世界に住む綾の姿を目のあたりにした公太は、綾にみせると約束した絵を川に投げ捨て2度と絵は描かないことを心に決めるのだった。

横山家に嫁いだ綾を待っていたものは、成り上がりである平吉の対面を保つ為ばかりの嫁の姿を要求する姑、イトとの生活だった。夫の平吉は新婚初夜に夫婦の営みを拒絶してしまってから、毎晩めかけの家に泊り帰宅しない。ついに離婚を決意して、戸倉の家に帰るも母や兄が語る平吉頼みの戸倉家の内情を知り、横山の家に戻るしかない綾だった。

横山家の飾り物の嫁としての生活を送る綾に転機が訪れる。関東を襲った大地震は横山家も容赦なく襲った。逃げ遅れた綾を助けにきたのは、影から綾を見守っていた公太だった。画家の夢を捨てた公太は株で資金を得て、東京郊外の土地を買い占めを進める不動産業を営んでいた。助け出された綾は公太の郊外の家で好きな人との為に面倒をみる当たり前の暮しに心を癒していた。

しかし、そんな生活も長くは続かず、綾を平吉が連れ戻しに来た。帰宅を拒み離縁を持ち出す綾に平吉は、公太との姦通罪で訴えると脅しをかける。不義を働いた覚えはないが、自分だけでなく公太もすべてを失うことになることを恐れた綾は平吉の元に帰る。公太との不義を疑う平吉は力づくで綾の体を自由にした。抜け殻のようになった綾を平吉は毎夜抱いた。

そんなある日、綾は平吉の子を身ごもる。妊娠を知った平吉はほんとうは公太の子ではないかと綾を攻める。綾は決意を固め平吉とイトの隙をつき逃げるように出て行く。そして平吉の子を堕胎してしまう。無許可の堕胎は罪になる時代、綾は警察に捕まり、懲役一年の実刑を言い渡される。

戸倉家からも絶縁された刑務所での生活は、綾が生まれ変わる為に必要な時間であった。

一年が過ぎた。刑務所を出た綾を公太が車で迎えに来ていた。その公太の後ろから歩いて近づいてきたのは平吉だった。 この一年の間にイトは他界し、事業にも失敗した平吉には何も残っていなかった。離縁を自分から切り出した平吉は、綾を初めてみた時から熱烈に愛していたにもかかわらず、自身の出自による劣等感から歪んだ愛し方しかできなかったこと。そのことと公太への嫉妬で綾を苦しめたことを心から詫びた。

平吉に背を向けて家を出た綾だったが、立ち止まり平吉の元に戻る。綾は今知った。自分のこれからの生きるべき道を。それはすべてを失った平吉と満州へ一緒に渡り、彼を支えて生きていく事だった。大連への出航の日、港には家族の目を盗んで見送りに来た母、史の姿が目に入る。しかし、もの影からそっと見送る公太の姿は綾の目に入る事はなかった。

大連の船会社に職を得た平吉と綾は一男一女をもうけて、忙しくも慎ましやかで平穏な日々を送っていた。そんな綾の元を幼子を連れた一人の女性が訪れる。女性は公太の妻、八代由加であった。一流の事業家に成長した公太であったが、中国戦線で戦死した。公太が常に大切にしていた肖像画が綾を描いたものであることを知った由加は、その人物を確かめる為に大連に訪ねてきたのだった。綾をと会い、夫の想いを理解する。由加は夫の生きた証として、肖像画を持つ許しを綾からもらい別れる。

やがて中国で始まった戦争は太平洋戦争へと拡大。やがて平吉を南方で奪い、綾自身も東京大空襲で幼子二人を残し、その人生の幕を閉じるのであった。

出演[編集]

スタッフ[編集]

第2夜「戦後編・愛は哀しみをこえて」[編集]

放送時間[編集]

2000年8月29日、21:00~23:18、視聴率27.0%

ストーリー[編集]

昭和24年。焼け野原と化した東京は混乱と荒廃が続いていた。すさまじい食糧難と物資不足が国民を襲い、人々は闇市に群がった。その中に小学校教師の横山純子の姿もあった。警官に娼婦と間違われて連行された純子を助けてくれたのが日系米軍士官のヒロセ・カズオだった。 ある日、闇市で危険な取引を繰り返す弟の真一が米兵を相手に喧嘩騒ぎを起こした。カズオが止めてくれたものの、真一は負傷して病院に担ぎ込まれる始末。純子が駆けつけると、真一の恋人・とし子が喧嘩は自分のせいだと言い出した。とし子は一年前に米兵に乱暴され、真一はその復讐を企てたのだ。この事件をきっかけに純子はカズオとしばしば会うようになった。戸惑いながらも次第にカズオに引かれていく純子を見て、真一は怒りを募らせていく。 そんな時、一人の復員兵が純子のアパートを訪ねてきた。母・彩の弟・耕作だった。耕作は激戦地を渡り歩き、覚悟の突撃をしたが結局生還したのだ。耕作は「死に損なった」と自分自身を追い詰め、身も心もぼろぼろになっていた。そんな耕作を、真一は負け犬を見るような眼差しで見つめていた。 純子が彩の遺骨を郷里・山形の菩提寺に納骨し、カズオと初めて結ばれた翌日、事件は起きた。闇市の取引でテキ屋グループの怒りをかった真一は倉庫に監禁され、絶体絶命の危機に直面していた。とし子の知らせで真一の救出に向かい謝罪する耕作に相手は拳銃を取り出した。反射的に自分の銃を抜く耕作の姿には、幾度となく死地をくぐり抜けた男の不気味さがあった。一方、カズオは純子にプロポーズの言葉を残して朝鮮戦争のためソウルに向かった。

出演[編集]

スタッフ[編集]

第3夜「現代編・Only Love」[編集]

放送日[編集]

2000年8月30日、21:00~23:18、視聴率32.6%

ストーリー[編集]

横山純子が71歳で他界して早一年。郷里での法事に出席した孫の千代を尾行する男がいた。その男は八代進次。仮出所したばかりの元ボクサーだった。始めて会った男に千代は、妊娠中絶手術の書類にサインをして欲しいと頼み込んだ。ある男との子であった。事情は知らない進次だが、何故か土下座をして中絶はやめて欲しいと千代に迫った。 しばらくして、一枚の絵を持った進次が千代を訪ねてきた。古い絵だが、描かれている女性は千代にそっくりだ。そんな折、4歳の千代を捨てた母親から20数年ぶりに連絡があった。混乱した千代は、結婚して幸せに暮らしていると電話口で嘘をついた。その母がアメリカから来日することになり、慌てた千代は、母親が日本にいる間だけ進次に偽装夫婦を依頼。母を迎える準備が整ったところに、やって来たのは、病気が悪化のため逆にアメリカに来て欲しいというエアメールであった。 嫌がる進次を連れて、千代はアメリカに飛んだ。二人はレンタカーで母親の住むロス・オリボスに向う途中、ちょっとしたすきに車を盗まれてしまう。ヒッチハイクを始めた千代たち。しかし、行き先は全く違うラスベガスだし、有り金全部を運転手に盗られてしまう。残った金目のものを現金に替え、カジノで一攫千金を狙う千代だが、全部裏目。だが、千代の逆に賭けた進次が儲けを増やしていった。 高級ホテルで別々に夜を過ごし、いよいよ母親の家に到着という時、急に千代が尻込みし出した。千代も進次もそれぞれ自分の過去を話し始め、強気だった千代も徐々に心を開いていった。そして、ついに母親が暮らす家に着いた二人だが・・・。

出演[編集]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]