ヒッチハイク

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ヒッチハイクの風景(ルクセンブルクにて、1977年)。腕を水平方向にまっすぐ伸ばし、親指を立てている。
親指を立てる
自分の行きたい場所(目的地)を紙や段ボールなどに書いて腹あたりに持ちドライバーに見せる、というのもしばしば行われる方法である(写真はニュージーランド、2006年)
ロシアでヒッチハイクをする車いすの男性
アムステルダム近郊のヒッチハイクをするのに適した場所を示すための道路標識

ヒッチハイクHitch hike)とは、通りがかりの自動車に(無料で)乗せてもらうこと。この方法ですることをヒッチハイキングHitchhiking)、旅行者はヒッチハイカーHitch hiker)と呼ばれる。

概説[編集]

多くの場合、通りすがりの自動車に無料で乗せてもらう行動を指す。交通量の多い道路の脇に立ち、腕を肩から水平方向に目一杯伸ばし、親指を突き立てたポーズを取ることがヒッチハイクの意思表示とされている(決して人差し指を立ててはいけない。写真のポーズを参照のこと)。行き先(目的地)を大きく書いた紙やボードを胸や腹あたりに掲げながらやることも多い。

乗せて貰ったからといって寝てしまったり、運転手の迷惑になる行為をすることは厳禁で、ヒッチハイクの最低限のマナーとされている。

ヒッチハイクをする側の理由としては、旅行費の節約[※ 1]冒険をしてみたい、などがあげられる。

ヒッチハイカーを乗せてみようと思うドライバー側の動機としては、例えば、困っている人を見るとふと人助けしたくなる心情、若者(特に所持金が少なそうな若者)を応援してあげたいという年配者の気持ち、自分もヒッチハイクをしたことがあり一種の恩返し恩送り)として乗せる、独りで長距離運転している退屈を紛らわしたい気持ち、などである。長距離トラックなどの運転手の好意で成立する場合も多い。

かつてはヒッピー文化の影響で、世界中でヒッチハイクによる旅行を行う若者が相当多数いたが、その後一部の国[※ 2]で法令で禁止されたことなどもあって、現在では世界旅行で縦横無尽に移動する手段としてヒッチハイクを選択する文化は以前に比べると衰退傾向にある。 だが現在でも、特に禁止はされていない国や認められている国は多く、各国の事情に応じて行われている。

日本でも行うことができ、地域・季節によっては(例えば夏の北海道などでは)それなりの数、行われている。ヒッチハイクで日本一周することも可能で、近年も体験本などが複数出版されている(下節参照)。

ヒッチハイクを扱った体験本や作品[編集]

体験本
  • ヒッチハイクで日本一周 - 山添勝志著、2007年。ヒッチハイクの体験本。沖縄から北海道まで、ヒッチハイクで日本一周を企てた珍道中を書籍化したもの。ISBN 4860951883
  • ヒッチハイク女子、人情列島を行く! - 池田知晶著、2011年。ヒッチハイクの体験本。1年4ヶ月かけてヒッチハイクによる日本一周を達成した経験をまとめた本。ISBN 4198631166
他の本
映画 ほか
ヒッチハイクを取り上げた映像作品は、特に古くから自動車の普及したアメリカ合衆国で多く作られてきた。長駆の移動を伴うことから、必然的にロードムービーとしての色彩を帯びた作品が多い。
TV番組
  • トラック乗り継ぎの旅』BSジャパン放送。ヒッチハイクに特化したテレビ番組。この番組はトラック限定。たとえば欧州版その2 『激走2700キロ!モナコリスボン 欧州トラック乗り継ぎの旅2』は2015年2月8日放送で、格闘家の角田信朗にはじまりボビー・オロゴン、俳優・大鶴義丹の3人がリレー式にヒッチハイクを行い、最後に大鶴が目的地のポルトガル・リスボンに辿りつく。乗せてくれたモナコ、フランス、スペイン、ポルトガル各国のトラック運転手たちと、道がてら交流・会話する中で彼らの日常、生活のありさま、人生の紆余曲折も自然と判り、それが日本のトラック運転手たちと特に変わっているわけではなく、日本の運転手たち同じように配偶者や子供のことを大切に想いつつ仕事に精を出しており、また世の不景気や雇用のことで苦労していることなども判る。また運転手が日々勤務している配送センターの風景・雰囲気は、ヨーロッパの配送センターであれ日本の配送センターであれほとんど変わらず、センター内でヒッチハイクしている最中はあまり海外旅行中という気分がしない、ということも番組中でゲストが指摘。この番組では、乗せてもらったお礼に、ちょっと良い食事を一緒にしてその食事代を出したり、ちょっとしたおみやげを運転手に渡した。通訳やカメラマンは別の車で並走し、トラックの運転席に置いたトランシーバ経由で通訳が助けるという方式で、現地ドライバーと角田・ボビー・大鶴らは会話を成立させた(トラックには通訳が乗る席までは無く、画面的にも難があるため)。
  • 進め!電波少年 - 「猿岩石ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」「ドロンズの南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク」「パンヤオアフリカ大陸ユーラシア大陸縦断ヒッチハイク」の「ヒッチハイク三部作」等、番組企画でヒッチハイクによる旅行の模様が放送された。これらの出演者が行程中に書きためていた日記は日本テレビよりそれぞれ出版されている。
  • おにぎりあたためますか - 北海道テレビ放送制作のバラエティ番組。番組宣伝活動・北海道完全制覇の旅!!と言うコーナーで、オクラホマの河野真也と藤尾仁志が北海道の各市町村を回るが、主な移動手段としてヒッチハイクを行うことが多い(佐藤重幸佐藤麻美が代行したこともある)。なお、河野は同番組内(2009年1月20日放送、2011年4月6日放送、2012年5月19日放送(2011年4月6日の再放送))で「Wikipediaでヒッチハイクを調べると自分が出てくる」旨を発言している。
  • ロケみつ〜ロケ×ロケ×ロケ〜 - 桜 稲垣早希による一連のコーナー「関西縦断ブログ旅」「四国一周ブログ旅」「目指せ!鹿児島 西日本横断ブログ旅」における移動の手段としてしばしば利用される。手持ち資金の範囲内でどんな交通手段を利用しても構わないが、サイコロの出目によって一文無し、或いは資金不足に陥ることが多々あり、その際に行われる。新世紀エヴァンゲリオン惣流・アスカ・ラングレーのコスプレ姿、目的地名を大きく書いたスケッチブックを掲げて行う事が多い。


脚注[編集]

  1. ^ いわゆる「節約旅行」「貧乏旅行」「無賃旅行」など
  2. ^ アメリカ合衆国ではヒッチハイクを装った強盗事件が多発したため、現在では多くので法律で禁止されている。

関連項目[編集]