十力
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十力(じゅうりき)は、仏や菩薩が持つ10種の力のことである[1]。
仏の十力
[編集]仏(如来)が具える10種の力のこと[1]。
- 処非処智力[1] - 道理と、非道理との違いをはっきりと見分ける力
- 業異熟智力[1] - 業とその果報因と果の関係を知る力
- 静慮解脱等持等至智力[1] - 禅定を知る力
- 根上下智力[1] - 衆生の機根の優劣を知る力
- 種種勝解智力[1] - 衆生の喜楽差別を知る力
- 種種界智力[1] - 衆生の無始の過去世より薫習されてきた性格、気性を知る力
- 遍趣行智力[1] - 衆生が地獄や涅槃など種々に赴くことになる行因を知る力
- 宿住随念智力[1] - 自他の過去世を思い起こす力
- 死生智力 [1]- 自他の来世を知る力
- 漏尽智力[1] - 自他が涅槃に達したことを知る力
菩薩の十力
[編集]十廻向の第九無縛無著解脱廻向にある菩薩の具える10種のはたらきで、深心力(探心力)・増上深心力(深心力)・方便力・智力(智慧力)・願力・行力・乗力・神変力(遊戯神通力)・菩提力・転法輪力のこと。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 中村元、福永光司・田村芳朗・末木文美士・今野 達 編『岩波仏教辞典』(第二版)岩波書店、2002年。ISBN 4-00-080205-4。
- 多屋頼俊、横超慧日・舟橋一哉 編『仏教学辞典』(新版)法藏館、1995年。ISBN 4-8318-7009-9。