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佐藤美弥

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

佐藤 美弥
Miya Sato
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1990-03-07) 1990年3月7日(34歳)
出身地 日本の旗 秋田県秋田市
ラテン文字 Miya Sato
身長 175cm
体重 60kg
血液型 A[1]
選手情報
所属 Astemoリヴァーレ茨城
愛称 ミイ
役職 事務局
ポジション S
指高 220cm
利き手[1]
スパイク 284cm
ブロック 280cm[1]
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佐藤 美弥(さとう みや、現姓:藤井、1990年3月7日 - )は、日本の元女子バレーボール選手。

来歴

秋田県秋田市出身。3人兄妹の長女。2人の兄とは年が離れており遊んでもらった記憶はあまりなかったが、兄が所属していたスポーツ少年団の練習についていき兄が練習が終えるまで待っていたことを覚えているという。幼い頃は内向的で泣き虫な子供だった。小学4年生のとき、友人に誘われたことをきっかけにバレーボールを始め、セッターを始めたのも小学生のとき。同じチームに背が高い選手がおり「どちらかをセッターにしよう」と言われたことが、佐藤のセッター人生がはじまるきっかけとなった。中高時代までは「バレーボールは高校まででいいかな、23歳くらいで結婚しているのかな」と考えていた(日立リヴァーレに入団してからも毎年競技を続けるか、止めるかで葛藤した)[1][2][3]

聖霊女子短期大学付属高等学校時代は、同級の江畑幸子らとともに春高バレーインターハイなどで活躍した。

2008年、嘉悦大学に進学。

2010年4月、日本代表メンバー31名に登録された[4]。長身セッターとして期待された。

日立リヴァーレ 時代

2011年12月、Vチャレンジリーグの日立リヴァーレ(現・Astemoリヴァーレ茨城)に入団が内定した[5]

2012年、日立リヴァーレへ入団。

プレミアリーグに昇格した2013/14シーズンはチームの正セッターとしてチームに貢献。

2014年4月17日、日本代表登録メンバーに選出された[6][7]

2014年5月19日、モントルーバレーマスターズ2014に出場する代表メンバー14名に選出[8][9]

2014年9月1日、同月23日からイタリアで開催される世界選手権の出場メンバー22名に選出[10]

2015/16Vプレミアリーグでは司令塔として敢闘賞・ベスト6を受賞する活躍をみせチームのファイナル進出(歴代最高位)に大きく貢献[11]

2021年5月20日、日立リヴァーレ公式サイトにて退部と現役引退を発表。日立によると、昨夏に行われた日本代表チームの紅白戦で右アキレス健を負傷していたほか、同年1月には持病の腰痛が悪化し、目標としていた東京オリンピック出場を断念したという[12][13][14]

2021年5月22日、同月20日に引退を発表した佐藤と芳賀舞波堀井有蘭小野寺友香らを送り出すべく日立リヴァーレ内で引退試合(紅白戦)が行われた。佐藤がコートに立ったのは前年10月に行われた開幕戦以来のことだった。試合の模様はネット配信されたほか、各々の職場の同僚やチームOGも駆け付け、関係者らで引退する4選手の最後のプレーを見届けた。試合後にはサプライズとして、かつてのチームメイトである栗原恵も駆け付けた[15][16]

2023年、日立Astemoリヴァーレの事務局に就任した[17]

人物

現役引退後の2021年9月26日、バレーボール日本男子代表藤井直伸と結婚したことをSNSで発表した[18]。しかし、その3か月後の2021年末、直伸は体調不良に陥り、後日、なかなか症状が回復しないため検査入院をしたところ、胃がんのステージ4だと診断された(直伸が2022年2月27日にSNSで発表)[19]。美弥も闘病生活を支えるが、直伸は2023年3月10日に死去[20]。美弥は同年4月1日にSNSを更新し、感謝の気持ちや直伸のことなどを綴った。また、身体的な不調を疑ったために胃がんの発見が遅れてしまったことに触れ、その経験が多くの方に活かされて欲しいとも綴った[21]

2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 MENにて直伸が特別賞を追贈され、2023年4月23日のファイナルの試合前に行われたその授賞式に美弥が出席し、直伸の逝去以来初めて公の場に立った。トロフィーを受け取り、謝辞で気丈に「これまでの夫の功績をこのような形で讃えていただき、本当にありがたく、誇らしく思っております。」などと話した[22][23]

所属チーム

球歴

日本代表(2010年、2014-2021年)

  • 2014年 モントルーバレーマスターズ:6位[24]
  • 2017年 ワールドグランプリ:6位[25]
  • 2017年 第19回アジア女子選手権大会:優勝[26]
  • 2018年 ネーションズリーグ:10位[27]
  • 2018年 第18回アジア競技大会:4位[28]
  • 2019年 モントルーバレーマスターズ:2位[29]
  • 2019年 ネーションズリーグ:9位[30]

受賞歴

  • 2016年 2015/16Vプレミアリーグ:敢闘賞 / ベスト6[11][31]

個人成績

V.LEAGUEの個人成績は下記の通り[32]

大会 チーム 出場 アタック バックアタック アタック
決定本数
ブロック サーブ サーブレシーブ 総得点























































V1 2020-21 日立 3 4 0 0 0 - 0 0 0 - - 1 0.25 4 0 0 0 2 12.5 0 0 0 - 0 1 0 1
V1 2019-20 24 85 35 17 1 48.6 0 0 0 - 0.20 21 0.25 275 3 3 26 69 6.1 2 0 1 25.0 17 21 6 44
V1 2018-19 23 91 29 15 0 51.7 0 0 0 - 0.16 18 0.20 267 0 4 26 77 6.3 4 2 0 50.0 15 18 4 37
V1 2017-18 21 75 22 16 0 72.7 0 0 0 - 0.21 8 0.11 224 5 8 27 65 10.0 4 0 0 0.0 16 8 13 37
V1 2016-17 28 112 46 25 0 54.3 2 0 0 0.0 0.22 9 0.08 382 10 3 43 130 11.8 7 0 0 0.0 25 9 13 47
H28 皇后杯 2 6 0 0 0 - 0 0 0 - - 0 - 20 1 0 0 10 17.5 0 0 - 1 0 0 1 1
V1 2015-16 27 103 47 16 0 34.0 0 0 0 - 0.16 22 0.21 394 5 18 23 169 15.6 6 0 0 0.0 16 22 23 61
V1 2014-15 26 96 51 23 0 45.1 0 0 0 - 0.24 25 0.26 309 3 9 19 83 10.0 0 0 0 - 23 25 12 60
V1 2013-14 28 112 63 27 3 42.9 0 0 0 - 0.24 30 0.27 216 1 3 15 78 10.6 6 1 0 16.7 27 30 4 61
SL 2013 1 0 0 0 0 - 0 0 0 - - 0 - 0 0 0 0 0 - 0 0 - 0 0 0 0 0
V2 2012-13 18 42 23 13 1 56.5 0 0 0 - 0.31 21 0.50 132 1 4 9 50 12.7 0 0 0 - 13 21 5 39
CM 2012-13 2 3 0 0 0 - 0 0 0 - - 0 - 4 0 0 0 2 12.5 0 0 0 - 0 0 0 0
SL 2012 3 10 4 3 0 75.0 0 0 0 - 0.30 2 0.20 25 1 1 5 10 13.0 0 0 - 7 3 2 2 7
通算:13大会 205 739 320 155 5 48.4 2 0 0 0.0 0.21 157 0.21 2252 30 53 193 745 9.8 29 3 1 12.1 155 157 83 395

参考文献

脚注

  1. ^ a b c d e f 『V.LEAGUE WOMEN チームの顔 2020-21』日本文化出版、2020年発行より引用
  2. ^ 『月刊バレーボール 2019年10月号』日本文化出版、2019年発行、71〜73ページより引用
  3. ^ 「月刊バレーボール」2017年12月号臨時増刊 73ページ
  4. ^ 月刊バレーボール 2010年7月号 20ページ
  5. ^ Vリーグ機構. “今シーズンの抱負2011/12 V・チャレンジ女子編” (Japanese). 2011年12月2日閲覧。
  6. ^ 2014年度女子日本代表チーム 選手・監督・スタッフ”. 日本バレーボール協会 (2014年4月17日). 2021年9月27日閲覧。
  7. ^ 2014年度 全日本女子登録メンバー発表”. バレーボールマガジン (2014年4月17日). 2021年9月27日閲覧。
  8. ^ 「世界一にチャレンジ」全日本女子始動”. バレーボールマガジン (2014年5月19日). 2021年9月27日閲覧。
  9. ^ 全日本女子スタッフおよびモントルー参加メンバー14名発表”. バレーボールマガジン (2014年5月19日). 2021年9月27日閲覧。
  10. ^ 全日本女子 世界選手権エントリーメンバーを発表。木村、佐野、新鍋ら22名”. バレーボールマガジン (2014年9月1日). 2021年9月27日閲覧。
  11. ^ a b Vリーグ機構. “2015/16V・プレミアリーグ女子大会 V・ファイナルステージ ファイナル 試合結果のお知らせ”. 2021年9月27日閲覧。
  12. ^ 退部選手・スタッフのお知らせ”. 日立 Astemo 株式会社 女子バレーボール部 (2021年5月20日). 2021年5月20日閲覧。
  13. ^ 日立 日本代表の佐藤美弥、主将の芳賀舞波、堀井有蘭、小野寺友香が現役を引退”. バレーボールを (2021年5月20日). 2021年5月20日閲覧。
  14. ^ 引退の佐藤美弥「後悔ない」 秋田市出身、バレー日本代表”. 秋田魁新報電子版 (2021年5月21日). 2021年5月23日閲覧。
  15. ^ 日立リヴァーレ 佐藤美弥ら4選手の引退試合を配信”. 月バレ.com (2021年5月25日). 2021年5月29日閲覧。
  16. ^ 佐藤美弥さん引退試合 サプライズ登場の栗原恵さんと涙”. 秋田魁新報電子版 (2021年5月22日). 2021年5月23日閲覧。
  17. ^ 追加登録選手・スタッフ(女子)リスト”. V.LEAGUE (2023年6月19日). 2023年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月19日閲覧。
  18. ^ 日本代表・東レの藤井直伸と元日本代表・日立の佐藤美弥が結婚”. バレーボールマガジン (2021年9月26日). 2021年9月27日閲覧。
  19. ^ “バレー男子日本代表・藤井直伸、胃がんステージ4告白 目の不調で検査入院し判明「脳の方にも転移」”. スポーツニッポン. (2022年2月27日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/02/27/kiji/20220227s00070000479000c.html 2023年4月3日閲覧。 
  20. ^ 藤井選手の訃報について”. 東レアローズ (2023年3月12日). 2023年4月3日閲覧。
  21. ^ “佐藤美弥さん 夫の藤井直伸さん死去後初めてインスタ更新「人を想う心が強くて優しい笑顔が大好きでした」”. スポーツニッポン. (2023年4月2日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2023/04/01/kiji/20230402s00070000177000c.html 2023年4月3日閲覧。 
  22. ^ “バレーボールのVリーグが故・藤井直伸さんを特別表彰 夫人が感謝の言葉”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2023年4月23日). https://hochi.news/articles/20230423-OHT1T51109.html?page=1 2023年4月24日閲覧。 
  23. ^ “藤井直伸さんがVリーグ特別賞を受賞。美弥夫人が気丈に謝辞「本当にありがたく、誇らしく思っています」”. バレーボールマガジン. (2023年4月24日). https://vbm.link/653515/ 2023年4月24日閲覧。 
  24. ^ モントルーバレーマスターズ2014”. 日本バレーボール協会 (2014年5月). 2021年9月27日閲覧。
  25. ^ FIVBワールドグランプリ2017”. 日本バレーボール協会 (2017年7月1日). 2021年9月27日閲覧。
  26. ^ 第19回アジア女子選手権大会”. 日本バレーボール協会 (2017年8月). 2021年9月27日閲覧。
  27. ^ FIVBバレーボールネーションズリーグ2018”. 日本バレーボール協会 (2018年5月). 2021年9月27日閲覧。
  28. ^ 第18回アジア競技大会 女子バレーボール競技”. 日本バレーボール協会 (2018年8月). 2021年9月27日閲覧。
  29. ^ モントルーバレーマスターズ”. 日本バレーボール協会 (2019年5月). 2021年9月27日閲覧。
  30. ^ FIVBバレーボールネーションズリーグ2019”. 日本バレーボール協会 (2019年5月). 2021年9月27日閲覧。
  31. ^ 久光製薬が2年ぶり5回目の優勝”. バレーボールマガジン (2016年3月13日). 2021年9月27日閲覧。
  32. ^ 佐藤美弥|選手別成績|Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ機構. 2020年7月21日閲覧。

外部リンク