PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS

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PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
ジャンル バトルロイヤルゲーム
対応機種 Microsoft Windows 7 / 8.1 / 10Steam
Xbox One(Xbox One X対応)
開発元 PUBG Corporation[1]
発売元 PUBG Corporation(Windows, Steam[1]
DMM GAMES(日本のみ)
テンセントゲームズ(中国のみ)
Microsoft(Xbox One)
プロデューサー キム・チャンハン(金昌漢)
ディレクター Brendan Greene
デザイナー Brendan Greene
人数 最大100人
メディア ダウンロード専売
発売日 2017年3月24日(PC)
2017年12月12日(Xbox One)
対象年齢 CEROD(17才以上対象)
ESRBT(13歳以上)
コンテンツ
アイコン
暴力(Xbox One)
エンジン Unreal Engine 4
その他 Xbox One版はHDRおよびXbox One X Enhanced対応
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PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』(プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ、略称:PUBG)は、韓国デベロッパーBlueholeの子会社[2]であるPUBG Corporationが開発しているバトルロイヤルゲーム。『ARMA 3』のMODの製作者で、「PlayerUnknown」というハンドルネームで知られるブレンダン・グリーン(Brendan Greene)をクリエイティブ・ディレクターに迎えて開発されている[3]

2017年3月24日にSteamで早期アクセス版の配信が開始され、2017年12月20日(日本時間では2017年12月21日)に正式版としてリリースされた[4]。6月のElectronic Entertainment Expoに先駆けて開催された「Xbox E3 2017 Briefing」においてXbox One版が発表され[5]、2017年12月12日にプレビュー版が発売された[6]。Xbox One版はゲームプレビューとしては異例のパッケージ版も販売されているが、ディスクメディアではなく紙箱にダウンロードカードが入る形となっている。

最大100人のプレイヤーが、島内にある装備などを駆使して最後の1人になるまで戦い抜くバトルロイヤル形式サードパーソン・シューティングゲームであり、ストーリーは存在しない[7]。熾烈な激闘に勝ち抜き、見事第1位を勝ち取ったとき、日本語版では「勝った! 勝った! 夕飯はドン勝だ!!」と画面に表示される(英語版では"WINNER WINNER CHICKEN DINNER!"との表示)[8]。また、2人タッグや(最大)4人スクワッドでのチーム戦モードも用意されている。

ルール[編集]

サーバーに約100人(100人以下の場合もある)集うと、マッチングが始まる。プレイヤーを載せた航空機が、ランダムな位置と方向からフィールドの上空へ飛行し、プレイヤーは任意のタイミングで飛び降り、パラシュートを開く。落下中も移動できるため、プレイヤーは比較的自由に開始位置を選べる。この時、航路に近い地点や市街地は素早く行動が開始できる・アイテムが豊富などのメリットがあるが、その分他のプレイヤーが集まりやすくリスクも高い。航路から遠い田舎ならばリスクは最小限だが、アイテムに恵まれない場合もある。と言ったように、スタート時からプレイヤー同士の駆け引きが始まっている。

フィールドには平原、森、丘といった自然地形の他、家や小屋、畑、集落、倉庫、地下壕、軍事基地、遺跡等といった、多様な戦闘場所が用意されている。

発売当初はErangel島と呼ばれる自然豊かな島のフィールドのみであったが、正式版のリリースに伴いMiramarと呼ばれる砂漠を舞台としたフィールドが追加された。フィールド毎に固有の武器や車両が存在し、また地形も大きく異なることから、それぞれに対応した戦略・立ち回りが求められる。

ゲーム開始時点ではアイテムは一切持っていないので、武器や装備は現地調達する。アイテムは主に屋内にスポーンし、プレイヤーはそれを集めて戦闘する。アイテムには、各種銃火器(実在のものが採用されている)とその弾丸、サプレッサー照準器等のオプション、フライパンやバールなどの近接武器、防弾ベスト、ヘルメット、バックパックといった装備(これら3つは3段階のレベルがあり、レベルが高いほど機能性に優れる)、包帯などの回復アイテム、エナジードリンクなどの補助アイテムがある。

またマップ中には、車やバイク、ボートなどの乗り物が用意され、プレイヤーの移動を補助する。

ゲーム開始から一定時間が経過するとプレイエリアが設定され、時間経過とともに狭まっていく。プレイエリア内外の境界には青白いバリアがあり、その外側に出てしまうとゆっくりダメージを受け、やがて死んでしまう。プレイエリアは地図上に青い円形で示され、定期的に縮小と停滞を繰り返す。縮小が終わると次の縮小予定が白い円で示されるので、プレイヤーは次の縮小までに白いエリアに移動しなければならない。縮小の間隔は、回数を繰り返すごとに早くなっていく。これによって、生存人数が少なくなっても敵プレイヤーと遭遇しやすくなっている。

ケアパッケージと呼ばれる高レベルアイテムが入ったボックスがしばしば投下される。その前後には飛行機が上空を通過し、投下をプレイヤーに知らせる。ケアパッケージの落下中はパラシュートが見え、また落下後しばらくは赤い煙が発生する。また、定期的に地図上に赤い円で示された範囲に爆撃が起こる(飛行機などは見えない。家は破壊されないため、屋内に居れば安全)。これらのルールにより、プレイヤーが一か所に隠れ続けると不利になり、ゲームの進行を早くすることに役立っている。

チーム戦の場合は、HPがなくなってもすぐには死なず、気絶状態となる。プレイヤーは気絶状態の味方を起こすことができるが、近づいて10秒停止しなくてはいけないので、戦闘中に助け起こすのは難しい。また、気絶状態でも四つん這いでゆっくりと移動することはできるが、匍匐はできないので狙われやすい。気絶状態のまま一定時間が経過するか、さらにダメージを受ける、他の味方が全滅すると、死亡する。死亡後は、味方プレイヤーの視点でゲームを観戦することができる。順位はチームごとに決定されるが、プレイ中は生存プレイヤー数は常に見えるものの、生存チーム数を見ることはできない。味方であってもダメージは入る。

制作の経緯[編集]

2013年ごろ、アイルランド人でブラジルを拠点に写真家やデザイナーなどとして生活していたグリーンは『ARMA 2』のMODである『DayZ』に熱中し、これをもとに、2000年の日本映画『バトル・ロワイアル』に強い影響を受けた新たなMOD『DayZ: Battle Royale』を制作した。

『DayZ』が独立したゲームになったことでグリーンは『DayZ』への関心を失い、『ARMA 3』のMODとして制作を継続した。これがソニーオンラインエンタテインメント(現在のデイブレイクゲーム)の目に留まり、グリーンを同社の『H1Z1』の制作顧問として招聘してバトル・ロワイアルのアイデアを展開させた。2016年に『H1Z1』はバトル・ロワイアルモードの『H1Z1: King of the Kill』と、サバイバルモードの『H1Z1: Just Survive』という二つのゲームに分割されている。

ソニーオンラインエンタテインメントを退社後、グリーンは韓国のBluehole Ginno Gamesからの誘いを受けた。同社の前身であったGinno GamesはPC向けのMMOゲームを制作する会社で、モバイル向けゲーム大手のBlueholeに買収されていた。同社は国際的に展開できるゲームの開発を模索し、同時に開発にかける時間があまりないためゲームをアーリーアクセス(早期アクセス)方式でリリースすることを考えた。同社はグリーンに、『DayZ: Battle Royale』を独立したゲームにすることを提案した。話はとんとん拍子に進み、グリーンは韓国に移り、同国のゲーム企業でも前例のない外国人のクリエイティブ・ディレクターとして本作の開発に取り掛かることになった。

日本語版[編集]

本作がアジアでも人気が出たため、開発チームが日本語版の開発を考えていた矢先、DMM GAMESがオファーした[9]。本作の日本語版の特徴の一つである「勝った!勝った!夕飯はドン勝だ!!」という勝利メッセージについて、BlueholeのChang-han Kimは4Gamer.netとのインタビューの中で、勝利メッセージが「WINNER WINNER CHICKEN DINNER!」を日本語にアレンジする際、日本語のわかるスタッフから「カツ」が「勝つ」に似ていることを聞き、意図したダジャレとしてこのような表記にしたと述べており、「ドン勝」が「カツ丼」と「トンカツ」のどちらかを指しているかというわけではないとした[9]

反響[編集]

Blueholeが韓国で本作の積極的なマーケティングを行っていたため、本作は韓国のネットカフェで2番目か3番目の人気を誇り、その人気ぶりは『オーバーウォッチ』並みだった[9]。バトルロワイアルというゲーム性から日本でも本作の人気が高まった[9]

日本のプロゲーミングチームにも良くプレイされており、エレクトロニック・スポーツとしての一面が形成されている。PUBG用のチームを編成しているプロゲーミングチームには「DetonatioN Gaming」、「DeToNator」、「SCARZ」などがある[10][11][12]

中国プレイヤーの隔離[編集]

製品版発売後も定期的にアップデートを行ってきたゲームながらチートプログラム使用者が後を絶えず、果ては公式大会ですら不審な挙動のプレイヤーが出現する[13]など、依然としてチートが問題視されている。また開発・運営の調査によるとチート使用者の99%が中国からのアクセスであることが判明し、ブレンダン・グリーンから発表された[14]

このためSteamコミュニティ上では中国のプレイヤーを既存サーバーから隔離することが熱望されているが、未だ運営から物理的にサーバー隔離を行う予定の発表は無い。Ping差を利用したマッチングこそ採用されたものの[15]、日本・オセアニアなど中国と地理的に近くPing差が起きにくい地域のプレイヤーからは「中国のチーターと一緒に私達も隔離されてしまったのでは」と懸念の声が挙がっている。これ以降#RegionLockChinaというハッシュタグ、同内容のアスキーアートの投稿が、Steam上での公式アナウンスのコメント欄あるいはゲームのレビュー欄を埋め尽くすという現象が続いている。タグと同名のサーバー隔離を求めるネット署名活動も始まり、2018年3月現在すでに10000人の署名が集まっている[16]

フォートナイトとの類似性[編集]

2017年9月22日、PUBGのプロデューサー、Chang Han KimはFortniteのバトルロイヤルモード、「Fortnite Battle Royal」(以下「Fortnite」)がPUBGのゲームプレイと類似していることに懸念を示す発表をした[17]。同氏は、PUBGに採用されているUnreal Engine4、および「Fortnite」の開発元であるEpic Gamesとビジネス関係を築いていることを明らかにしながらも、「Fortnite」による「PUBG」のゲーム体験の複製や、「Fortnite」の宣伝活動における、許可の無い「PUBG」への言及について、懸念を示した。これについてAUTOMATONのRyuki Ishiiは、Blueholeはバトルロイヤルというアイデア自体を占有したいのではなく、あくまで「PUBG」に類似し過ぎていることへの懸念を示しているとコメントしている[17]

2018年3月21日、調査会社SuperDataは、「Fortnite」の月間売上が「PUBG」を超えたと発表した[18]。注意すべきなのは、「PUBG」はゲーム本体の売上げが主な収入源であるのに対して、「Fortnite」は基本プレイ無料で、スキンアイテムの販売を主な収入源にしているという点である。「フォートナイト」がゲームモードやスキンアイテムを高頻度で更新するのに対し、「PUBG」は課金要素の有料ルートボックスの更新頻度も高くなく、期間で取得できる上限も決まっている。ただ「PUBG」も2018年のロードマップで、新機能の実装を発表している[19]。Twitchの視聴者数では、2018年2月に「Fortnite」が「PUBG」を抜いている。

競合類似タイトルの訴訟[編集]

PUBGの開発、運営元であるPUBG Corp.は、2018年4月2日付でNetEaseのタイトル『荒野行動』『Rules of Survival』に対して、『PUBG』の著作権を侵害するものだとして、配信差し止めと損害賠償を求める訴状をカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提出したと、海外メディアのPCGamesNが報じている[20]。これについては、ファミ通Appも独自にPUBG Corp.に問い合わせを行い、提訴が事実であることを確認している[21]。過去に『フォートナイト』について懸念を示したことはあるが、具体的な類似性の高いタイトルとして訴訟が行われるのは今回が初である[22]。今回の訴訟に踏み切った経緯として、PUBG Corp.は、2018年1月にApple経由で苦情申し立てを行い、訴状もNetEaseに送っているが、NetEaseが『PUBG』の著作権を認めなかったためだとしている。ファミ通は、PUBG Corp.が勝訴した場合、アプリストアから『荒野行動』『Rules of Survival』の両タイトルが消える可能性があるとしている[21]

出典[編集]

  1. ^ a b PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS on Steam”. Valve Corporation. 2018年1月29日閲覧。
  2. ^ Blueholeが『PUBG』の専門子会社を設立―グローバル展開に専念”. gamespark.jp (2017年9月30日). 2018年1月29日閲覧。
  3. ^ 韓国Bluehole、64人のプレイヤーが生き残りを懸けて戦う「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」を開発中”. 4Gamer.net (2016年7月14日). 2017年3月13日閲覧。
  4. ^ Steam:PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS”. Steam. 2017年3月13日閲覧。
  5. ^ 【Xbox E3 2017 Briefing】Xbox One用「PUBG」の発売が決定 - GAME Watch”. インプレス. 2017年6月25日閲覧。
  6. ^ Xbox One版「PUBG」の“プレビュー版”が国内で12月12日に発売へ”. 4Gamer.net. 2017年11月3日閲覧。
  7. ^ Blueholeの「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」が好評”. 4Gamer.net (2017年3月28日). 2017年4月1日閲覧。
  8. ^ 勝った!勝った!夕飯はドン勝だ!! 100人参加のバトルロイヤル「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」で最後の1人になってみた”. 4Gamer.net (2017年4月21日). 2017年5月3日閲覧。
  9. ^ a b c d 御月亜希 (2017年9月24日). “[TGS 2017]「ドン勝」とは一体なんなのか。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のディレクター&プロデューサーにインタビュー”. 2018年3月21日閲覧。
  10. ^ DetonatioN Gaming主催のPUBG大会にG-Tuneが協賛”. 週刊アスキー (2018年3月16日). 2018年3月22日閲覧。
  11. ^ DeToNatorが大阪でファンと交流。『Overwatch』と『PUBG』で盛り上がり、指でハートを作った”. コネクト!オン.com (2017年10月24日). 2018年3月22日閲覧。
  12. ^ プロリーグを見据えた「PUBG」の公式リーグ、ついに堂々開幕!”. GAME Watch (2018年2月11日). 2018年3月22日閲覧。
  13. ^ 『PUBG』チャリティー大会参加者にチートの疑い―見えない敵に手榴弾を…”. gamespark.jp. 2018年3月10日閲覧。
  14. ^ Ryuki Ishii (2017年12月22日). “『PUBG』チーターの99%は中国のユーザであることが判明。累計プレイヤー数3000万人を突破したメガヒット作ならではの苦難”. AUTOMATON. アクティブゲーミングメディア. 2018年3月21日閲覧。
  15. ^ 『PUBG』PING制限マッチングが実装―ついにチーター隔離なるか”. gamespark.jp. 2018年3月10日閲覧。
  16. ^ キャンペーン · Petition to #RegionLockChina”. change.org. 2018年3月10日閲覧。
  17. ^ a b 『PUBG』のBlueholeが『Fortnite Battle Royale』の類似性を指摘。ゲームエンジン提供者が競業相手になることを懸念して”. AUTOMATON (2017年9月26日). 2018年3月24日閲覧。
  18. ^ 『フォートナイト』の月間売上が『PUBG』を超えたとの報告。モバイル版も4日間で1.5億円と好調な滑り出し”. AUTOMATON (2018年3月22日). 2018年3月24日閲覧。
  19. ^ 『PUBG』2018年のロードマップ公開。待望の新マップ2種類、武器スキン、新ゲームモードなどが実装予定”. AUTOMATON (2018年3月9日). 2018年3月24日閲覧。
  20. ^ PUBG Corp take legal action against “substantially similar” mobile games”. PCGamesN (2018年4月5日). 2018年4月6日閲覧。
  21. ^ a b 訴訟報道は事実。PUBG Corp.が『荒野行動』、『Rules of Survival』に対し配信差止請求”. ファミ通.com (2018年4月6日). 2018年4月6日閲覧。
  22. ^ PUBG Corp.が『荒野行動』など2作品に「配信/開発の差し止め」訴訟を提起【UPDATE】”. gamespark (2018年4月6日). 2018年4月6日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]