宮沢孝幸

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みやざわ たかゆき
宮沢 孝幸
生誕 (1964-05-11) 1964年5月11日(57歳)
日本の旗 東京都中野区
居住 京都府京都市
研究分野 獣医学
ウイルス学
ゲノム生物学
研究機関 東京大学大学院農学生命科学研究科
グラスゴー大学MRCレトロウイルス研究室
ロンドン大学ウィンダイヤー医科学研究所
大阪大学微生物病研究所
帯広畜産大学畜産学部 獣医学科
京都大学ウイルス研究所
京都大学ウイルス・再生医科学研究所
出身校 東京大学農学生命科学研究科 獣医学博士課程修了
プロジェクト:人物伝
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宮沢 孝幸(みやざわ たかゆき、1964年5月11日 - )は、日本の獣医学者、京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授、博士(獣医学)。

略歴[編集]

1964年東京都生まれで、兵庫県西宮市出身。東京大学農学部獣医学科にて、獣医師免許を取得する。同大学院では、動物由来のウイルスを研究している。東大初の飛び級で博士号を取得する。大阪大学微生物病研究所エマージング感染症研究センター助手、帯広畜産大学畜産学部獣医学科助教授などを経て、現職に至る。

日本獣医学学会賞、ヤンソン賞を受賞している。2020年新型コロナウイルス感染症の蔓延に対し、「1/100作戦」を提唱している。小麦のアレルギーを持つ。

年譜[編集]

受賞[編集]

  • 1998年 - 日本レトロウイルス研究会 最優秀発表賞
  • 2002年 - Best Oral Presentation Award in International Feline Retrovirus Research Symposium (IFRRS):国際ネコレトロウイルス学会Best Oral Presentation
  • 2004年 - 日本獣医学会賞:Award of the Japanese Society of Veterinary Science[2]
  • 2016年 - ヤンソン賞[3]

新型コロナ感染症(COVID-19)に関する主張・言動[編集]

  • 2020年6月12日に大阪府で開かれた「第2回大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議」において、「コロナの感染は発症前後数日がウイルス伝達しやすいが、発症後7日以降は体内に抗体ができ、ウイルスを伝達しない。空気中にウイルスは飛ぶが感染しないレベル」と述べ、「満員電車でも、1人ひとりが黙っていたり、マスクをしていればまったく問題ない。接触機会よりも感染機会を減らすべき」と提言した[4][5]
    • この「空気感染しない」という主張について、2021年5月6日に自身のnoteにて「新型コロナウイルスは空気感染するが、確率は低い。空気感染すると言うと世間が混乱するので、一般的にはしないと説明していた。番組によっては「しない」と言い切った。それには理由がある。そう言わないと、みんな電車に乗れなくなる。テレビでは細かい説明ができない。テレビでは端的に言い切らないといけない。科学的にしゃべるには限界がある」(適菜収による要約)と発信した。この発信について、適菜収は宮沢が嘘をついていたと解釈している[6]
  • 同専門家会議では、同年4月の1回目の緊急事態宣言の発出以降の外出自粛や休業の効果について、「ピークアウトしたのが宣言後の自粛でないことは明白だ」と否定的な見解をも示している。これに対し、会議の座長である朝野和典は「今日の議論だけで自粛が無意味だったという結論にしてほしくない」と慎重な見方を示した[7]
  • 同じく、同専門家会議において、宮沢はソーシャルディスタンスは不要だとする趣旨の意見を述べている。これについて6月15日に放送された朝日テレビ「キャスト」にて、「マスクをしていれば大丈夫です。マスクをしていなかったら黙っていれば大丈夫です」とも補足説明をしている[8]
  • 宮沢は感染症には原因物質の感染必要量があり体内に取り込む量を減らせば感染が成立しないと主張しており、新型コロナウイルス感染症については取り込むウイルスを「1/100」に制御することを提唱[9][10][11]。その方法として「相互のマスク使用」「大声での会話は控える」「手指の頻回で簡単な洗浄」などを提示し様々な方面へ提案している[9][10][12]
  • 2020年09月13日「激論甲子園:緊急シンポ 獣医と医学の共闘でコロナに対峙する」と「ウィズコロナ時代のブッフェを考える」[13] を同時主宰(兵庫県西宮市)。その際、嵯峨美術大学(京都市右京区)学長の佐々木正子が考案した「テーブル・マスク」を紹介。実際に使用し宴会を成功させた[14][15]。その際に宮沢は、「飛沫を飛ばさないことが大切。感染を食い止めながら日常を取り戻す手段の一つになる」と主張している。
  • 2020年11月20日に配信のネットニュース番組『ABEMA Prime』(AbemaTV)にて、元2ちゃんねる管理人で実業家のひろゆきと討論した際、宮沢は「GoToトラベルは感染拡大に影響しない」等の発言をし、議論が白熱する中、GoToトラベルで救われてる命もあるという主旨の内容を語っている[16][17]
  • 2021年1月17日放送の読売テレビそこまで言って委員会NP』に出演の際、世界で開発が進められていた新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のワクチンに関して、「筋肉に注射するタイプのワクチンが呼吸器感染症に効くというのは、ちょっと合理的じゃない」、「治験は夏に行われたもののため、本当に冬に効くのか分からない」という意見を述べている。
    • これに対し、国立国際医療研究センターの予防接種支援センター長である氏家無限からの、実臨床では感染経路のみでワクチンの効果が決まるわけではなく、また呼吸器感染症には効果がないとする発言についても、ワクチン開発で報告されている臨床結果と矛盾しているという指摘がある[18]
    • BuzzFeed Japanが2021年2月にファクトチェックの取材を申し入れたが、宮沢は「論文における問題点、疑問点、感染の定義、論文の実験におけるPCRのこと、しっかり答えるとなると、回答は相当長くなります」「今、いろいろなことに追われていて、時間がありません」と述べている[18]
  • 2021年4月3日 島根県で開かれた第6回くるま座「新型コロナウイルス Covid-19 ホントの話。」[19] において、境港市出身のテレビ局プロデューサーで鳥大病院の特別顧問を務める結城豊弘と対談し、ウイルス学的にみるとオリンピック開催は可能である、日本に100万人入ってきたとして、感染者は10人もいないだろうという意見を述べている[20]
  • 大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授である宮坂昌之の著書『新型コロナワクチン 本当の「真実」』では、「最近、宮沢氏は、あるイベントで、女性がワクチンを接種すると卵巣炎になったり、妊娠女性の場合には流産する可能性があると発言して、物議を醸しています。」[21] と記載されている。その著書では詳細な宮沢の意見と、宮坂による反証が記されたうえで、宮坂は「ワクチン接種の妊娠への悪影響を示唆する科学的なエビデンスを何ら提示することなく、免疫学的な裏付けのない仮設を頼りにして、ワクチンを接種すると8000件の流産が起きて、人口が8000人も減少すると一般の方を脅かすのはおよそ科学者として正しい姿勢とは思えません。」[22] として。宮沢の意見に反論を加えている。
  • 小林よしのりとの対談本『コロナ脳 - 日本人はデマに殺される』のあとがきでは、「もう少し冷静になる」・「合理的に考える」ことを提唱しており、ヨーロッパやアメリカの模倣をする必要などなく、冷静に合理的に日本のデータを見れば、欧米のロックダウンのような緊急事態宣言を出す必要はなく、世界中のワクチン接種にならって慌てて接種する必要はない、と説いている。2021年4月現在、イギリスでは累計12万人の死者が出ているが、日本での死者数は8千人ほどであり、肺炎での年間の死者数の2万人に遠く及ばず、日本と欧米で起きている事態はまるで別で、日本は日本の状態を見て、対策を立てれば良い、としている。
  • 2021年3月に宮沢はテレビで、過去の風邪コロナの流行状況を新型コロナと比較することにより、「(3~4月に感染者数の増加があるとは)思わない」などの感染者数予測を表明した[23]。井田真人は宮沢の予測を「これらの予測はまったくの間違いだった」と批判している[23]
  • 出演[編集]

    TV[編集]

    ラジオ[編集]

    著書[編集]

    単著[編集]

    • 『京大 おどろきのウイルス学講義』〈PHP新書〉、2021年4月。ISBN 9784569849348

    共著[編集]

    脚注[編集]

    [脚注の使い方]
    1. ^ Principal investigator / 主任研究員
    2. ^ 日本獣医学会賞 受賞者 (2021年3月31日閲覧)
    3. ^ 獣医学・畜産学・応用動物科学同窓会 東京大学優駿会 (2021年3月31日閲覧)
    4. ^ 空気感染しない?大阪府がソーシャルディスタンスの見直し » Lmaga.jp”. Lmaga.jp (2020年6月14日). 2021年5月14日閲覧。
    5. ^ 第2回大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議  議事録”. 大阪府. 2021年5月14日閲覧。
    6. ^ コロナ感染者急増で大阪は「医療崩壊」その元凶は何だったのか?【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)” (日本語). BEST TiMES(ベストタイムズ). 2021年5月14日閲覧。
    7. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2020年6月12日). “大阪感染3月28日がピーク 第2波へ水際・クラスター対策重要” (日本語). 産経ニュース. 2021年5月2日閲覧。
    8. ^ 京大准教授 マスクをしていなくても黙っていれば問題ない 席あけ必要なし/デイリースポーツ online” (日本語). デイリースポーツ online. 2021年4月15日閲覧。
    9. ^ a b ゼロではなく1/100に 宮沢・京大准教授、近畿運輸局のコロナ対策セミナーで講演(2) | リポート:クローズアップ | トラベルニュースat”. www.travelnews.co.jp. 2021年5月2日閲覧。
    10. ^ a b 宮沢孝幸 (7 2020). “ウイルス学の常識があれば、 新型コロナは怖くない~「1/100作戦」こそ防疫の要諦~” (pdf). 表現者クライテリオン: 122-128. https://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/resilience/documents/criterion91_miyazawa.pdf 2021年9月2日閲覧。. 
    11. ^ 【自粛しない感染予防】宮沢先生再登場! ご存知の方も多いかと思いますが、改めて「1/100作戦」を提唱します。あと、免疫の話と居酒屋トークの仕方を教えていただきます。”. ニューソク通信社 (2020年7月21日). 2021年9月2日閲覧。
    12. ^ 未来授業 | これからの時代を生き抜くヒントを学ぶ特別授業” (日本語). 未来授業 | これからの時代を生き抜くヒントを学ぶ特別授業. 2021年5月2日閲覧。
    13. ^ (日本語) 宮沢孝幸 自粛中だって大宴会 これで大丈夫!(考案:京都大学レジリエンス実践ユニット), https://www.youtube.com/watch?v=cEd8vHIDAmw 2021年4月11日閲覧。 
    14. ^ 食事中に会話楽しみ、感染も予防…片手で使える改良マスク : 社会 : ニュース” (日本語). 読売新聞オンライン (2020年8月29日). 2021年4月9日閲覧。
    15. ^ 手持ちマスクを口に 京大教員監修の新時代ビュッフェ:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2021年4月10日閲覧。
    16. ^ 「聞けよお前!」「家帰るど!」ひろゆき氏 GoTo見直し問題で意見相違の専門家を激怒させる – 東京スポーツ新聞社” (日本語). 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社. 2021年4月15日閲覧。
    17. ^ 【宮沢孝幸准教授】アベプラでひろゆき氏に激怒した真相は?【教えて! にゃんこ先生 第12回】⚡11/23のやなチャン!”. やなチャン! (2020年11月23日). 2021年9月2日閲覧。
    18. ^ a b “「筋肉注射だから呼吸器感染症に効かない」は本当?新型コロナワクチンに関する疑問を専門家に聞きました”. BuzzFeed News. (2021年2月11日). https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/covid-19-vaccine-factcheck 2021年2月23日閲覧。 
    19. ^ 第 6 回くるま座「新型コロナウイルス Covid-19 ホントの話。」”. 松江観光協会 (2021年4月3日). 2021年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月30日閲覧。
    20. ^ ウイルスの専門家が本音で語る!ズバリ「コロナ収束はいつ?」(島根・松江市)”. FNNプライムオンライン (2021年4月5日). 2021年4月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月30日閲覧。
    21. ^ 宮坂 昌之『新型コロナワクチン 本当の「真実」』講談社現代新書、2021年8月18日、211頁。ISBN 978-4-06-525679-4
    22. ^ 宮坂 昌之『新型コロナワクチン 本当の「真実」』講談社現代新書、2021年8月18日、213頁。ISBN 978-4-06-525679-4
    23. ^ a b 真人, 井田 (2021年4月30日). “新型コロナ禍における「専門家」たちの功罪。 感染者数予測を外し続けてもなお起用するメディア” (日本語). ハーバー・ビジネス・オンライン. 2021年10月10日閲覧。
    24. ^ 都知事選ウィーク多彩なゲストとテーマで徹底検証 2020年6月29日 (2021年4月6日閲覧)

    関連項目[編集]

    外部リンク[編集]